HRを上げると決意したあの後、ちょうど料理が出てきて、これからの事をシロと具体的に話した。
俺のハンターランクがシロと同じになるまで、俺のクエストを手伝ってくれるという。シロは上位ハンターだから、手古摺ることは無さそうだ。まぁ、シロに頼るのは良くないんだけどさ。俺だって下位ハンターなりに頑張ります。
てことで次の日から、受付嬢が出してくれる大型モンスタークエストをやって行った。初めはやっぱり心に来るものがあったけれど、数をこなしていくうちにそれも薄れていった。これがいい事なのか悪いことなのかは俺は分からない。
着々とクエストをこなしていき、シロのおかげもあって
HR1から2、3とスムーズに上がっていった。
そして昨日HR4になるための緊急クエストを無事クリアし、
今俺はHR4というわけだ。
そして今日も今日とてクエストを受けに行く。
初めての上位クエストということもあり少し緊張しているような気がする。
「まぁ、そう緊張するなよ!ぶっちゃけHR4のクエストは昨日いったオストガロアより簡単だからさ!」
「そーゆー問題じゃないよ。上位だよ上位。初めてなんだから普通緊張するでしょ」
「そーかなぁ。私はワクワクでいっぱいだったけどなー!」
まぁ、お前はそんなやつだからな。今更そんな言葉に驚いたりはしない。
まぁ、何にせよクエストには行くのだから深く考える必要はないか。
「今日は何行こっか?」
「んー。シロは何のクエスト終わってるんだ?」
「私はー、上位のクエストはケチャワチャしか終わってないや」
「じゃあ、これから二人一緒に進めていくためにも俺もケチャワチャ行ってシロと同じ位置に立つかな。」
「分かった!受付嬢さーん!
「「ケチャワチャのクエストお願いしまーす!」」
「「ん?」」
声のトーンも大きさも綺麗にハモって言った、シロと誰かさんの言葉。
シロともう1人の声の主の方を見てみると、
元気で明るそうな女の子と、その女の子と対照的に静かな女の子の2人組が立っていた。
「おお、元気かおぬし。」
いや、シロ。なにその初対面の人への最初の言葉のセレクト。まぁ、お前らしいけどさ。
「おお、元気だよワシ。」
……良かったなシロ。どうやらお前と似たようなテンションなヤツらしい。
「ええとー、今あるケチャワチャ狩猟クエストは一つだけなんですけどどうしましょうか?」
「「じゃあ一緒に行きます!」」
「「お?おお!」」
もうここまで来たら笑うしかねぇわ。どうしたら初対面の人とこんなに息ピッタリになれるんだよ。
しかもこの人達パートナーに許可得てないからね。
「「いいよね!?」」
「クロ!」
「レイラ!」
「俺は、そちらさんがいいってんならいいけど……」
「私も……」
「「よし、じゃあ決まりだ!」」
「お、御二方、ホントに今日初めてあったんですか?」
と、信じられないと言った様子で2人に聞く受付嬢。
俺も信じられん。
「「そーだよー!」」
「そ、そーですか……」
いやなんかもう、うん。
俺は何も言わないことにした。
~ガーグァさんの荷台に乗って移動中~
「へー!アリスにレイラっていうのかー!」
「そっちはシロにクロって言うんだねー!」
クエストを一緒にやるということで軽く自己紹介。
第一印象の通り、レイラさんは静かで対照的にアリスは明るい。最初からアリスは雰囲気がシロに似てるなーと思っていたが、ここまで思考が同じとは考えてもいなかった。
世界に似てる人は3人いると言うけれど、こういう似てるもあるんだなぁと思った。
「よろしくね!レイラ!」
「ちょ、おいシロ!いきなり呼び捨ては失礼だろ!」
「え、そお?」
これからクエストに行くというのに、悪い印象は与えたくない。いやもう手遅れかもしれないけど、それでもこれ以上マイナスにはしたくない。
「別に大丈夫ですよ、呼び捨てで呼んでくれた方が固くならなくて助かります。クロさんも。」
おろ、思ってたよりも対人スキルがある人だったわ。
あ、俺今めっちゃ失礼なこと思ったよね。素直を謝ります、すみませんでした。
「あ、私も呼び捨てでいいよ!」
とアリス。
「ほーらね!」
……コイツ。
そういやこいつ、最初っからアリスのことも呼び捨てだったもんなー。あ、アリスもシロのこと呼び捨てだったか。社会に出したら危ない2人だ。
でも確かに考えてみれば、レイラもシロと同じようなクエストをやってきてるわけだから、こういうテンションに慣れてるのかもしれないな。
「ところでぇ、お二人はどーゆー関係なの?」
「どーゆー関係??」
「今まで男女二人でクエスト言ってたんでしょ!?やっぱりラブラブな関係?」
「うん!ラブラブだよ!それ以外何があるのさ」
いやちょおい!待てよお前。絶対シロとアリス考えてること違うから!なんでこういう時だけ考え同じじゃないんだよ!
「きゃー!やっぱり!?」
「……リア充。」
「ガァー!!!」
おいガーグァさんなしたよ。
「いや、そういう関係じゃないからな?シロは恋愛とか興味ないし、俺もそう言う目で見たことないから、言うならまぁ幼馴染だよ。」
「ちぇー、なんだぁ。」
「……リア充。」
「ガァー」
えっと、レイラはリア充になにか思うところがあるのだろうか。
「え?私別に恋愛に興味なくないよ?」
「えっ?嘘。だってお前幾度となく他のハンター振ってたじゃん。」
「そりゃそうだよ。だって私……クロのことが……」
え、何。え、今ここでそういう展開に持ってくんですか?
「ハッハー!嘘だよー!!クロったら慌てちゃってー!」
…………
「2人とも見た?あのクロの慌てた表情!もうこれは永久保存b……イタタタタタタタ!こ、顳かみはダメ!痛い!」
「仲いいねー」
「そーだね」
「ガァ」
~クエスト開始~
「あっ!シロ!そっち行った!」
「了解!」
この2人はやっぱりクエスト中も息ピッタリで確実にケチャワチャダメージを与えている。
やっぱ初対面と思えないくらいの息の良さに少し笑がこぼれた。
ふと視界に入ったレイラも少し笑ってみるように見えた。
そんな今日のシロはいつもよりずっと楽しそうだった。
◇◆◇◆
「「クエストクリアを祝って~」」
「「「「乾杯!」」」」
無事クエストも終わり、
俺、シロ、アリス、レイラの4人でご飯を食べていた。
クエスト終わりということもあってみんなたくさんの量のご飯を注文したが、シロとアリスはこの4人の中でもズバ抜けた量を頼んでいた。
「いや~、楽しかったね!」
とアリス。
「ほーあね!」
と口にご飯を入れたまま喋るシロ。
「こらシロ。ちゃんと行儀よく食べろよ。」
「は~い!」
ほんとに聞いてるんだかなぁ。聞いてないんだろうなぁ。
シロは元気なのはいいのだが、元気すぎて行儀が悪くなるのがたまに傷だ。
「何だか、クロさん。シロさんの保護者みたいです。」
「まぁ、コイツはほっとけないしなぁ。あと、クロでいいぞ。」
「あたひもひろで!」
俺はキリッとシロを睨んだ。
するとシロは体をビクッと跳ねさせて、口の中の食べ物をしっかり飲み込んだ。
「私もシロで!」
「よろしい。」
「わかりました。」
そう言ったレイラは俺らのやりとりを見て少し微笑んでいるようにみえた。
「明日はなんのクエストに行くー?」
アリスはしっかり口を空にして喋っている。シロ、お前もアリスを見習ってくれ。似たもの同士でもこういう行儀の良さはアリスの方が1枚上手なんだな。
「あら、アリス。今日は行儀いいのね。」
「い、いつも良いでしょ!」
アリスは、ガタッと椅子から立ち上がり目で訴えるようにレイラを見つめた。
アリスは見栄っ張りなのな。騙されたわ。
「明日も一緒にクエスト行ってくれるの!?」
シロは目をキラキラさせて言った。
「え、逆に行かないの?」
「行く!やったねクロ!」
「レイラもいいのか?」
多分いいと言ってくれると思うが、念の為確認。
「はい。こちらこそよろしくお願いします。」
こうして、俺たち4人の狩人生活が始まった。
どうしても会話が多くなってしまう。もう少し会話以外を増やしたいんだけど中々言葉が浮かばない。
文字数も少ないし、物足りなかったらすみません。
読了、ありがとうございます!