MHWの5期団君(主人公ではない)になってしまった男   作:ヘタレのゆみ

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訓練の終わり

「ザインさーん!!こっちですよ。こっち来て下さい。」

 

「どうしたんだエル?」

 

「この辺りならまだ食べられる植物や木の実があると思うんです。探してみましょう?」

 

「そうだな。ここなら大型モンスターもあまり来ないし、取り敢えず探して見るか。」

 

あの後俺たちは予定通り、拠点前広場の原っぱと海岸の辺りを探索している。

チラホラと俺たち意外のハンター達も見られる。その誰もがこの森で5日目の昼過ぎともなると疲れきった表情をしていることが見て取れる。

そう言う俺もおそらく同様の顔をしていることだろう。

 

「ザインさんごめんなさい。やっぱり他の方達にだいたい採取されてしまっていたようです。」

 

「いや別に良いさ。少しでも植物がとれればまだ干し肉が残っているし、それに後2日なら充分に保つと思う。」

 

「森の中の拠点に肉と魚が幾つか干してありましたもんね。そういえば、ザインさんは一人で今回の訓練に参加したんですか?」

 

「いや、まぁ、始めから一人だったわけじゃないんだけどな。色々と問題が起こって…」

 

「あ…べ、別に話すのが嫌な事なら聞かなくても大丈夫です!!無理に嫌な事を話させるつもりはないので…」

俺のなんとも言えない顔色を見て気遣ってくれているが、後2日とはいえ仲間なら話しておいた方がいいだろう。

 

「そうだな。一応話しておく。簡潔にに言うとだな…、仲間割れというか仲間だと思っていた連中が盗賊崩れ達だったんだよ。それで、そいつらとやり合って俺だけが生き残った。まぁ、それだけだ。」

 

「え?お仲間が盗賊だったなんて…。それじゃあ辛かったでしょうね…。やっぱり聞かない方が良かったですよね?ごめんなさい。」

 

せっかく、元気を取り戻して来たエルをまた暗い雰囲気にさせてしまった。話すべきじゃなかったか?

 

「いや別に、本当に大した事じゃなかったからいいんだ。逆にエルに話せてスッキリしたかもしれない。」

そうだ。俺が倒したのは、仲間ではなくただの盗賊だった。そう思っておこう。

 

「この話はやめにしよう。そうだ、知ってるか?新大陸には古代竜人っていうのが時折出没して助言を与えてくれるそうだぞ。」唐突な話題転換だったが、エルに気遣われたのだろうと思うが彼女もその話に乗ってくれた。

 

「そんな人がいるんですか…。でも助言っていったいどんな事を助言してくれるんでしょうね?」

 

「さあ?詳しくは知らないがなんでもこの大陸で一番使われてる武器とか新種のモンスターの居場所とかを教えてくれるっていう話だが、噂だからなんともいえないよ。イエティみたいなもんだ。」

 

「はぁーそうなんですか。ところでイエティってなんです?」

 

「あ、(イエティとかこの世界にいないだろ!!)あ、アレだ、アレ、あのドドブランゴの小さい奴みたいな!!雪山に時折現れるらしい。たぶん。」

 

「そんなのいるんですか!?ザインさん物知りですね!!」

 

「いやだから噂だって…(危なかった。)エルは何か面白い話ないのか?」

 

「うーんと…面白いかどうかは分からないですけど、コレも噂というか伝説

…御伽噺なのかな?なんでも大っきな竜と古龍が沢山殺され続けるとミラなんとかっていう龍が現れて世界に災厄をもたらす。という話があるんです。実際にシュレイド城っていうお城がその龍との戦いに使われたらしいんですけど、誰も信じてません。私が小さい時に母から寝物語に聞いたのですが少し面白いですよね?」

 

「確かに面白いな。そのなんとかっていう龍にも興味があるよ。」

 

「そうですよねー。なんかロマンありますよねー」

 

ミラ……。ということはこの世界にもいるのかあの龍が。

黒龍伝説…ミラボレアス、ミラバルカンはたまたミラルーツ。

そのどれがいたとしても俺には倒せないし出会うこともないだろうが、頭に留めて置いた方が良さそうだ。

まさか、こんな世間話にその名前が出るなんて…。

 

そうしてエルと話ながら採取を充分にし、道の途中でジャグラスに襲われたもののエルでも充分に小型モンスターなら対処出来ることが分かった。

プケプケの時は仲間がやられて冷静でなくなってしまったから気絶してしまったのだろう。

5日目も無事に終えることができた。

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

6日目の朝、俺たは比較的近い水場に水を汲みに来ていた。するとすぐ横の森の中から何かの音が聞こえてきた。

 

「なんでしょう今の音?モンスターでしょうか?」

 

「俺が確認してくる。エルはそこで待機して後方にもモンスターが来ないか注意しといてくれ。じゃあ行ってくる。後ろは頼んだぞ。」

 

「はい!!任せてください。」

 

茂みに身を隠しつつ音の発生元に近づいていくと、木々に隠されてボンヤリとだが人とモンスターらしきものが戦っているのが見えてきた。

さらに近づいていくとまず目に入ったのは、大きなデップリとした腹を抱えた黄色巨体と、それに付き従うように小柄な男と長身の女の人間を囲む無数のジャグラスたちだった。

当然その黄色巨体とは群れの長…ドスジャグラスである。

ドスジャグラスは、ゲーム時代に初心者でも倒せる相手であり、武器の試し斬りにも使われていた大型モンスターの中でも屈指の雑魚モンスターだ。

通称、古代樹のサンドバックさん。

しかし、現実に見るとプケプケよりも大きくその迫力は中々のもので初心者ハンターはビビってしまうだろう。

茂みの中から見ている俺も腰が引けており、助けに行こうか撤退しようか迷うところではある。

しかし、またプケプケの時のように他人を犠牲にして不意を突いてもこれからから先、真っ向勝負で戦うことになる可能性、そしてエル自身は知らないがまた人を見捨てたらエルに軽蔑されるかもしれないと考え、今回は彼らを助けることにした。

後ろから雄叫びを上げながら斬りかかりジャグラス達の注意を俺に逸らす。そして、その隙に彼らと合流し逃げる。あわよくばドスジャグラスを討伐する作戦でいこう。最悪は閃光玉で逃げれるから安心して取りかかれる。

 

「ウォォォォ!!」

雄叫びを上げながら太刀で一頭のジャグラスを一刀の元に切り伏せる。

「オイ!!お前らこっちだ来い!!」

 

「あいよ!!ほら、アンタもボサッとしてないで早くくるんだよ!!」

 

「分かってるよ。姉さん!!」

 

「姉さんはやめな、ロウ!!」

 

 

そして、俺を先頭にエルの待つ森の外へ3人で疾走するがジャグラス達も中々のスピードで追い迫ってくる。

そんな時に先程ロウと呼ばれた少年が太い木の根に足を取られ転び遅れる。

「ロウ!!」女が足を止めて後ろを振り返る。しかし、あの数に対して二人でどうにかなるものでもない。

「チッ!!閃光玉を放つ。目を瞑ってろ!!」

激しい閃光が一瞬当たりを包むと、俺と女以外は全員目をやられていた。

 

「ロウは俺が途中まで抱えていく。アンタは先に言ってくれ!!」

 

「でも!!「大丈夫だ。まだ閃光玉が一つある。」…分かった。」

 

「先で待ってるから死ぬじゃないよ!!それとアンタじゃなくて、

アタシの名前はラヴィーナだ!!」

 

「了解だ、ラヴィーナ先に行って待っててくれ!!」

 

 

また、真っ向勝負じゃなく道具頼りになっちまった。

 

「おい。ロウとかいったよな?もう目は大丈夫か?。」

 

「おうよ。大丈夫だい!!ところでアンタは誰なんだ?」

 

「俺はザインだ。今はそういう事いってる場合じゃないのは、周りを見れば分かるよな?」

 

「ヒッ…」

目の前の無数のジャグラスを前に必死に首を縦に振りライトボウガンを取り出した。

 

「俺が前衛をして奴らを近づけさせないようにするから、ロウは後ろを援護を頼む。」

 

「わ、分かった。で、でもこの数に大丈夫なのかよ?」

 

確かに15匹近くはいるので楽ではない。だが…

「半分倒したら、閃光玉撃って後は逃げる!!分かったか?」

 

「あ、ああ!!」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

あれから多少の傷を負いながらもどうにかエルとラヴィーナの待つ森の外まで二人で逃げ切る事が出来た。

そうして、俺らはまたジャグラス達に追われるのも何だと思い、ラヴィーナとロウを連れてエルと共に森の中の拠点に連れ帰ってしまった。

また、警戒心が薄いと思われるかもしれないが、直感で何となくコイツらは大丈夫だと分かる。

 

 

「助かったよアンタ達!!マジでさっきはヤバかった!!そこのお嬢ちゃんもいるこどだし、もう一回自己紹介しとくけど、アタシはラヴィーナ。で、そこでぶっ倒れて寝だしたのがロウ。同期同士よろしく!!」

快活なニッコリとした笑顔と共に手を差し出してくる。

「俺たちも自己紹介しとくが、俺は分かってるよな?「ザインだろ?」…そうだ。でこっちが…「エルフィリアです。宜しくお願いします!!」…エルだ。」

 

とまぁ、こんな感じで自己紹介はすみ、何故ジャグラスに襲われていたのかということを聞くと、なんと巣に迷い込んでしまったらしい。

それで逃げようと思ったらドスジャグラスに見つかり、ジャグラスを呼ばれあの有様になったようだ。

 

「アタシが道に迷っちゃってね〜」

「そうゆうことってありますよね〜」

 

「そういえば、エルはザインとどうゆう経緯で知りあったの?」

 

「えっと〜、それはですね…」

 

ガールズトークが始まったので俺は横で無警戒に寝ているロウを尻目にさっさと寝る事にした。

流石に訓練も明日の昼までだ。

もう何も起こらないだろう。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

そして俺たちは今、四人揃って拠点広場前にいる。

ゾロゾロと他のハンター達も集まり出すが、訓練初日に比べて半数程に減っていることが伺える。

 

ソードマスターが訓練初日のように皆の前に立ち演説を始める。

 

「諸君、よくぞこの苦しく厳しい訓練に耐えた。7日前とは皆の顔が違ってみえるぞ。ここにいる全員がハンターとして無事認められることになる。そして、討伐したモンスターの部位や採取したものなどにより報酬をだす。当然ながらそれは君たちのものだ。また、君たちの頑張りを称して数日ほどの休暇を与えられる事になる…。皆良く頑張った!!私は諸君ら新人ハンター達を誇りに思う。」

 

「では、各自荷物を持って解散!!」

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

ソードマスターからの御言葉が終わりラヴィーナやロウと一旦別れた後に俺はエルと共にアステラ拠点前にまだ止まっていた。

 

「無事に訓練が終わって良かったですね。ザインさん!!これでしばらくはゆっくり休めますね。」

 

「そうだな。本当に無事に終わって良かったよ。これでエルともさよならだな。短い間だったけど楽しかったよ。」

 

「え……」

悲しい表情をして言葉を失うエル。

俺と別れることに対してそんな表情をしてくれるエルに心動かされて、つい調子の良い言葉を言ってしまう。

 

「ごめん。冗談だ。これからも宜しく頼むよ、エル」

そう言うとちょっと怒ったような顔をしたエル。

「むぅぅ…そういう冗談はよくないですよ!!でもこれからも一緒なのは嬉しいです。こちらこそまた宜しくお願いします!!」

 

 

 

こうして俺の、俺たちの実地訓練は無事に終わりを告げて、ライル達に嵌められたり、プケプケとの死闘を潜りぬけたりもしたが悪いことばかりじゃなかった。

新しいエルという仲間やラヴィーナ、ロウ、ゴーランと言った知り合いも出来た。

 

 

この世界になぜ俺が転生したかの理由は未だによく分かってはいないが、何が何でも生き残り今の平穏と仲間を守っていきたいと思う。

 

 

 




ジャグラスの群れとの戦闘やラヴィーナとエルの会話などをカットしたのに凄い文章が伸びてしまった…。


金冠集めと龍脈石を集めるサイクルはつらくなってきたので、イビルジョーの配信が近そうなのはとても嬉しい今日この頃。
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