ハイスクールD×D―魔法使いのキセキ―   作:Nation

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第三章、月光校庭のエクスカリバー始まります。

是非見ていってください。


月光校庭のエクスカリバー
第30話


 ライザーとのレーティングゲーム。そして大いに荒れた婚約パーティーから数日たった。

 あの後、一つを除き合宿以前の生活に戻っている。イッセー宅に部長が下宿しているということ以外。

 あの一件の後、イッセーに惚れた様子を見せる部長は兵藤家に頼み下宿するようになった。

 おかげで、登校時の視線が前より強くなった。そしてイッセーへの殺意も強くなっていた。

 学園のお姉さまの一角と転校後すぐに人気を得たアーシアと仲睦まじく登校しているのだから仕方ない。

 部長の下宿の事を嗅ぎ付けた松田と元浜はイッセーに前後からダブルラリアットを喰らわせていたし。あれ、悪魔じゃなかったら保健室は免れないんじゃないか?

 まぁ、それ以外は特に変わりはない。毎朝修行をし、学校、部活動に悪魔の活動。それで一日を終える。

 そんないつも通りの昼休み。

「『二年B組望月朔夜。二年B組望月朔夜。職員室に来るように』」

「ん?なんだ?」

 突如放送で呼ばれた。

「朔夜、なんかやったのか?」

「何もしてないが」

 心当たりがない。ありそうなのはこいつらだが、それなら放送なんてせずに直接捕まえに来るだろうし。

「まぁ、お前たちじゃないし、やましいことはないんだ。堂々と行くとする」

「それだと俺たちがいつもやましいことがあるみたいじゃないか!」

「それじゃあ、さっさと済ませてくる」

「せめて何か言ってくれ!」

 ありすぎて言い出すときりがないので無視していくとしよう。

「これは・・・ないか?」

「・・・VIP・・・邪魔・・・」

「・・・だな。・・・いくぞ!」

 俺が席を立つなり三バカがこそこそ話出したが今は行くとしよう。

「やぁ。何かしたのかい?」

 教室を出ると祐斗と出くわす。

「あいにくと心当たりがない。呼ばれるのがイッセーならいくらでも理由があるだが」

「それは言えてるね。一緒にいってもいいかい?」

「いいがお前も職員室に用が?」

「うん。今日日直でね。プリントを運ぶよう言われてるんだ」

「それはご苦労さん」

 そのまま他愛もない話で職員室まで向かう。

 その途中の曲り角で

「うぉ!」

「キャ!」

 女子生徒とぶつかった。

「大丈夫?」

 体格差で女子生徒が倒れそうになるのを祐斗が支える。

「はい。ありがとうございます・・・」

「そう。よかったよ」

「済まない」

 祐斗が安堵し俺が謝罪する。

「いえ、こっちこそ、すみませんでした・・・」

 女子生徒も謝罪するとそのまま立ち去って行った。

 その女子生徒に見覚えがあった。

「あれは確か・・・」

天護(あまもり)(ゆい)さん。一年生だね」

「なんでお前は知ってるんだ?全校生徒の名前を憶えてるのか?」

「さすがにそれは無理だよ。千人はいるんだから。朔夜君も知ってるみたいだったけど?」

「始業式に一緒に特待生として表彰されたんだ。顔合わせはしてる」

 この学校では年度初めの始業式に特待生は表彰される。俺は二年の特待生。そして天護は一年の特待生だ。それ以外の面識はない。それにアイツは印象に残る。

「お前はどうして知ってるんだ?」

「一年生の特待生として記憶にあるし、中学も同じだったからね」

「同学年ならともかく下の奴も覚えるか?普通」

「彼女について調べることがあったからね。いつもベールをしてるから」

 祐斗が言うように彼女はいつもベールをしている。それが印象に残る理由だ。

「それで調べるのか」

「うん。ほかの国ならともかく日本じゃベールなんてふつうしないからね。それで教会の人間じゃないかって疑ったから」

 なるほどね。まぁ、彼女の顔を見ればベールをしてる理由なんてすぐに検討が付きそうだが。

「結果は?」

「真っ白。教会の『き』の字も出てこなかったよ。朔夜君なら気づいてると思うけど彼女はアルビノだったよ」

 やっぱりか。

 彼女は、白い髪に肌、そして赤い目をしている。一般的に知られているアルビノの症状だ。

「これ以上の詮索はやめよう」

 意味もなく赤の他人の情報を集める趣味は無い。

「そうだね。それに早くいかないと昼休みが終わるからね」

 俺たちはそのまま職員室に向かった。

 

 

 ◇◆◇

 

 

「で、何があったんだい?昼休みにイッセー君らしき人の悲鳴が聞こえた気がするんだけど」

「ひたひ」

「大丈夫ですか?」

 その日の放課後の部室、俺たちの目の前には顔の形がゆがんでいるイッセーがアーシアの治療を受けていた。

「・・・自業自得です」

 少し離れたところに不機嫌な小猫が座っている。

「なんでも、あれと坊主とメガネが女子更衣室のロッカーに潜んでたらしい」

「小猫ちゃん以外によくばれなかったね」

「ご丁寧に潜んでたロッカーに故障中の紙を貼ってたんだそうだ」

 なんでそんなことを思いつくのやら。

 ちなみに松田と元浜は腹部に一撃入れて気絶させたらしい。さすがに人間だからタコ殴りにするわけにはいかなかったようだ。

「呼ばれた後、こそこそしたと思ったらそんなことを企ててたとは・・・」

「朝二人に誘われてな。そこに桃源郷があるんだ!行くしかないだろ!」

 全く反省してないな。

「・・・まだ懲りてませんか」

「手を貸そう、小猫。大丈夫だイッセー。アーシアが居るんだ。いくらでも治せる」

「それはいくらでもボコれるという意味だよな!と言うか最近暴力的じゃないか!?」

「人間だった時は下手に怪我をさせるわけにはいかないからな。だが今のお前は悪魔で、なおかつ医療体制が万全なんだ。安心しろ、限度は弁えてる」

 むしろ今までそれほど暴力に走らずに止めていた俺は何気にすごいと思う。全く走っていないわけではないが。

「まったく、あなたって人は・・・」

「あらあら、ほどほどにしないといけませんわよ」

「いやぁ、調子に乗ってました」

 調子に乗ってるのはいつもだろう。

「そ、そんなに裸が見たいのなら、わ、私が・・・!」

 大胆なことを言うアーシア。ここ最近アーシアが変な方向に突っ走っている。イッセーに大胆と言うか。

「そうね。裸が見たいのなら私に言えばいいのよ?いつでもOKなのだから」

 アーシアを変な方向に変えている原因も言い出した。

 部長がイッセー宅に下宿し大胆迫っているのがアーシアにも影響している。

 大胆で純情な元シスター悪魔。言葉にすると意味が分からない。

 イッセーも部長やアーシアに迫られていてなお覗きをやるのだから本当に欲に忠実だ。

 そういう意味ではサーゼクス様の言う通り悪魔らしいんだろう。もっと別の所が悪魔らしくなってほしいが。魔力とか。

「それでも事は起こさないんだね」

「あんなでも両親だとか色々気にしている。まぁ、両親は全く気にしないだろうが・・・」

 むしろいつやるんだと思っているだろう。孫を見ることが出来ると思っていなかった手前、アーシアや部長が同居してイッセーにアプローチしてるんだ。喜びでいっぱいだ。

「それに・・・いや、これはいい」

「?」

 途中で口を閉ざしたことを祐斗は気にしているみたいだ。だがこれはイッセーの問題で、あいつが踏み込まない限りは手を出す気はない。

「むぅ・・・」

「ひたい!アーヒア!いたひ!」

 アーシアに頬をつねられてるイッセーを見ながらそう思うのだった。

 

 

 ◇◆◇

 

 

「使い魔ですか?」

「ええ。イッセーとアーシアは使い魔を持ってないでしょう?」

 使い魔。悪魔にとって手足となり使役する存在。どんな存在を使い魔にするかで内容は変わるが、主の手助けをする。

 戦闘のサポート、監視、追跡。ちょっと前までイッセーたちがやっていた悪魔のチラシ配りも使い魔がしたりする。部長の方針でイッセーたちもやっていたわけだが。

 ポンッ!

 部長の手のひらからコウモリが現れた。あれが部長の使い魔か。

「私の使い魔はこちらですわ」

 床に魔法陣が浮かぶとそこに小鬼が現れた。巫女が小鬼を使役していいのだろうか?悪魔だからいいのか。それにあくまで二つ名だし。

「・・・シロです」

 そういう小猫の腕の中に白い子猫が居た。白髪の小猫が白い子猫を使い魔。ややこしいな。

「ぼくのは―――」

「いや、お前のはいい」

「つれないなぁ」

 イッセーは断っているが気にせずに見せてくれた祐斗の使い魔は小鳥だった。

「朔夜は持ってないのか?使い魔って聞くと魔法使いの黒猫とかカラスとかのイメージなんだが」

「いないな。半人前だし」

 今まで魔法使いとして活動していたわけじゃないから特別欲しいとも思わなかったというのもあるが、半人前が持っていいのかと言うのがある。

「朔夜。あなたの半人前と言う称号。もう外してもいいんじゃないかしら?ライザーの女王を単騎撃破したのだし。十分立派よ」

「そういってくれるのはありがたいのですが、俺にとって魔法使いのイメージは教授なんで、どうしても半人前って思うんです」

「朔夜の家の結界を張るほどの魔法使いはそう居ないわよ。結界に特化した魔法使いだったとしてもね」

 そうなのか。でもやっぱり自分が一人前だとは思えない。

「まぁ、考えておきます」

「それにしても朔夜君の魔法の先生はどんな人なのかしら?気になりますわ」

「そういえばあまり聞いたことはなかったわね」

 確かにあまり話したことが無かった。

「基本的に放浪癖とひきこもりが合わさった人ですね。1週間どこかに消えたと思ったら1週間家に引きこもっていたり」

 消える時も一言言って出ていくので忽然と消えたことはなかったが。

「後は本人曰く一か所に留まらずにしているようです。俺に魔法を教えていた一年間が最長だと言ってました。普段ならひと月もせずに次の地に行っていたそうなので」

 まぁ一週間消えている間に日本のどこかに行っていたようなので何とも言えないが。

「魔法については他の魔法使いを知らないのでただすごいとしか。いろんな分野の魔法も知っているようでしたし」

「名前はなんていうのかしら?」

「アクワイア・ノーレッジです」

「・・・聞いたことないわね。そこまですごい魔法使いなら有名な人かと思ったのだけど」

「魔法使いは内向的な人も多いそうですから。それより使い魔はいいのですか?」

 そろそろ話を戻そう。横にそれすぎている。

「っとそうだったわね。話を戻すけど、要はイッセーとアーシアに使い魔を持たせようという事よ」

「それって今からですか?」

「もちろん」

 部長の言葉と同時に魔法陣が光出した。

「準備が整いましたわ」

 朱乃さんが転移の準備をしていたようだ。

「ということで使い魔を探しに行くわよ!」

 いつもの事ではあるが部長はいきなり言い出す。

 そうして使い魔探索が始まった。




使い魔の話は二章の後と言う扱いですが、ここでは三章の始めとします。
どっちでも対して変わりませんが。

そして、前から出ていた教授の名前と新キャラクターで三章のヒロイン天護唯が登場です。

後ベールについて
外国の信者でも最近はベールをしている人は少ないそうで、している人は信仰の深い信者であることが多いそうです。少し調べた程度なのでいい加減ですが。

感想お待ちしております。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
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