IS~クロガネの意志 作:漆屋
一夏とセシリアの試合の後俺達はAピットにいた。
「おつかれ、一夏、良い試合だったぞ」
「ああ、負けたけどな」
残念そうに言う一夏
「如何して負けたんだか今一つ解からない」
一夏の言いたいことは解かる事実セシリアとの戦闘では差ほど被弾せず徐々に追い詰めていた。
が、突然のエネルギー切れで負けてしまった。
まあ、予想が付くが・・・
「解からないなら教えてやろう」
見かねた千冬さんもとい織斑先生が切り出した。
「雪片には黒鉄の雪光と同じ特殊能力があるそれが『バリアー無効化攻撃』だ」
「『バリアー無効化攻撃』?」
「《雪片》の特殊能力が、それだ。相手のバリアー残量に関係なく、それを切り裂いて本体に直接ダメージを与える事が出来る。そうすると、どうなる?篠ノ之」
千冬さんは箒にふる
「は、はいっ。ISの『絶対防御』が発動して、大幅にシールドエネルギーを削ぐことができます。」
「その通りだ。私がかつて世界一の座にいたのも、《雪片》のその特殊能力によると事が大きい。」
三年に一度行われるISの世界大会『モンド・グロッソ』
その第一大会において優勝したのが、この千冬さんだ。
「それが、なんで負けたんだ?俺の攻撃は当たっていたぞ?」
「其れだけならな、大体、何故負けたと思う」
「え? 何でか知らないけどシールドエネルギーが0になったからだろう?」
「なぜか、でわない。必然だ。《雪片》の特殊攻撃を行うのにどれ程のエネルギーが必要に為ると思っているのだ。馬鹿か、お前は」
「・・・・あー」
一夏もようやく気付いた様である。
「つまり、自分のシールドエネルギーを攻撃に転化していることですか?」
そう尋ねた箒に千冬さんは頷く
「そう言う事だ。それを攻撃だけでなく防御に用いればあっという間にエネルギーがそこを尽く」
「え、でも龍也の《雪光》は?」
一夏が言うと千冬さんが言う
「《雪光》か、試合中黒鉄が言っていたな此れを使用中は武装が制限されると、とすると、如何言う事だ?八雲」
今度は茜にふる
「は、はい。武装が制限されるとなると武装のエネルギーを《雪光》に転化していると思います。」
「ということだ、合っているか?黒鉄」
「はい、合っています。」
俺は軽く説明した。
《雪光》雪片と違って武装のエネルギーを転化して特殊攻撃を行う。
通常時は任意で小規模のエネルギー無効化を行い更にエネルギー攻撃を弾く事が出来る。
シールドエネルギーも使用可能
完全にエネルギー無効化を展開すると常時エネルギーを消費する。
「とまぁ、こんなとこですね?」
「ふむ、最後のとこは《雪片》同じか・・・・」
「え、と言うと《雪片》は・・・・」
「つまりは、欠陥機だ。」
「って ええ!?欠陥機って!?」
驚く一夏
「ああいや・・・言い方が悪かったな。そもそもISは未完成の段階だ欠陥も何もない。」
「ただ、他の機体よりちょっと攻撃特化となっているだけだ。おおかた、拡張領域も埋まっているだろう?」
「そ、そこも欠陥だったのか・・・・」
「人の話を聞け。通常は複数の武器を装備できるISの処理能力を白式は雪片一本に集約させている其の威力は私が知る中でも全IS中トップクラスだ。」
そう言えば千冬さんは雪片一本で世界大会を勝ち抜いていたんだったな。
今思っても並はずれた事だと改めて思った。
「なぁに、一つのことを極める方が、お前には向いているさ。なにせ 私の弟だ」
うんうん、良い言葉だ一夏いい姉を持ったな。
その後ピットを後にした俺達は廊下を歩いていた。
「しかし、アクセサリーと言ってたけどガントレットって防具だよな?」
一夏は右腕を見ていたその腕には純白のガントレットが付いていた。
待機状態の白式だ。
ISは通常アクセサリー等の姿で待機しており操縦者はそれを身につける。
かと言う俺も身につけているクロガネの待機状態も右腕のブレスレットだ。待機状態の黒武者はこのブレスレットの中にある。
「ま、ちょっとしたおシャレと思ってれば慣れるさ」
俺は一夏に言う。
「おしゃれって・・・まあ、良いけど。」
「一夏」
「ん、なんだ?」
「その、なんだ・・・負けて悔しいか?」
「そりゃ、まあ。悔しいさ」
「そ、そうか。それなら、いい・・・」
どこか、そわそわしている箒
「あ、明日からは、あれだな。ISの訓練もいれないといけないな」
「で、結局箒はISの操縦を教えてくれるのか?」
「む、無理にとは言わないぞ。なんなら、千冬さんに教えてもらったほうがいいのでわないか?」
「いや、千冬姉はイヤがるだろ。それに、えこひいきぽっく見られるのも嫌だしな。」
そりゃあ、そうだ。千冬さんはその知名度も在るせいか女子達の人気が高いそう見られても可笑しくない。
「そ、それなら龍也に教えてもらってはどうだ?一日の長と言うのも重要だぞ」
俺にふる箒
「それもそうか頼めるか龍也?」
「え?俺か?無理無理!!俺の場合我流の粗削りだ正規の訓練を受けた訳じゃない。専門知識は尚更だ。」
「て、我流だったのかよ!」
驚く一夏
「ここは、先生の誰かに相談して教えてくれる人を紹介してもらった方がいいんじゃないか?」
「それなら、四人で訓練をすればいい昔みたいに」
茜が提案した。
「四人でか・・・そうだな茜、それがいい」
「それもそうだな四人でか・・・昔を思い出すな」
茜の提案にのる箒と一夏
「でわ、明日から必ず放課後は空けておくのだぞ。いいな?二人とも」
「「おう」」
そう言う箒に俺と一夏は答えた
まあ、特に入る部活もない(言わずもながら全部女子部)別に用だろう
俺達は寮のそれぞれの部屋に戻った
今は俺と茜との二人っきり
「あぁー、今日の試合は良い試合だった」
俺は思いっ切り背伸びをした。
「龍也」
「ん?なんだ。茜?」
「そ、そのなんだ、先は言えなかったッが・・・かっこよかったぞ」
改まって言われると照れるな
「そうか?ありがとうな、これも茜が特訓に付き合ってくれたからだ」
「いや、幼馴染として当然の事をしたまでだ。」
「いやそれでも、助かったよ、ありがとうな、茜」
「龍也・・・」
「それはそうと明日からまた頑張らないとよろしく頼むぜ茜」
「ああ、任せろ」