IS~クロガネの意志 作:漆屋
「いやぁーセシリア、今日の対戦も良かったな」
あの後グランドの後片付けを終わった俺はセシリアとの約束どおり手合わせをした。
先ほどの授業で千冬さんに指摘された接近戦を想定した対戦だ。
結果は俺の勝ちだがセシリアも可也良い線いっていた。
「龍也さんこそ、負けてしまいましたけど次はそうはいきませんでしてよ」
更なる闘志を燃やすセシリア
「ああ、こっちも負けないさ」
「ふふふ、龍也さんてロボットの操縦も天才的なのにISの操縦も腕が立ちますのね」
「いやぁ、そんな事もないさ、研究所で博士達の作ったロボットや兵器の相手をしていたからさ」
「あら、どんな事をなさっていましたの?」
セシリアに研究所での事を話した。
研究所では主に対ISを想定した無人機等の兵器を相手にしていたこと。
「まぁ!?対ISを想定した兵器ですの?」
驚くセシリア
「ああ、そうさ他にも準ISともいえる兵器も開発中でテストパイロットもやったな」
御蔭で感覚的にISの操縦が上手くなった
「準ISってどんなモノですの?」
興味津々に聞くセシリア
「まあ、別に機密に触れない程度なら話せるけど知りたいか?」
「是非」
「それじゃ、先ず・・・」
ピィピィピィ
俺が説明をしようとした矢先ブレスレットから通信音が鳴った。
俺は通信をオンにした。
「此方、龍也」
『龍也!! 緊急事態だ!』
刃さんからの通信だ。
「刃さん、どうしました」
『破壊獣が多数郊外に出没、街に向かっている』
「なんですって!?」
ウソだろうギルは確かに遺体が見つからず生死不明扱いだが確かに俺が倒した。
それが今に為って・・・
『今、自衛隊からの出動要請が来た学園には通してある直ぐに迎え』
「解かりました、直ぐに向かいます。」
通信を切り俺は学園の外に向かおうとした。
「龍也さん!」
「わるいセシリア話はまた今度に」
「わたくしも一緒に行きますわ」
セシリアは自分も行くと言いだした。
「気持は有りがたいが、ダメだ。」
「何故ですの!?」
「現行のISの武装では破壊獣相手を想定してないそれに今度は命の保証が無い」
「!?」
驚愕のセシリアそれも其の筈ISは確かに強力な兵器だだが、破壊獣の様な想定外の存在が相手では分が悪い
それに嘗てISが破壊獣相手に戦死者を出さなかったのは実力ではなく
相手の目的は捕獲であって撃墜ではなかったからだ。
そして、今回もそうとは限らない・・・・そうセシリアに説明した。
「解かりましたわ。龍也さんご武運を」
「ありがとう、セシリアじゃあ言ってくる」
俺は外に向かった。
「クロガネ・チェンジ」
外に出た俺はすぐさまクロガネを装着した。
同時にISと同じ形態・・・全開形態へと為った。
この全開形態はエクシードギアの全機能を発揮する為の形態でISと同じく延長した手足に背部に飛行ユニットがある。研究所で披露した形態だ。
「良し行くぜ」
俺はクロガネから流れる情報に従って飛ぶ
その速度は黒武者以上でまたたく間に学園から離れていった。
都心から離れた郊外木々をなぎ倒しながら進む巨大な影・・・・その体は鋼鉄、ケモノの様な動き、攻撃的な姿
これぞ破壊獣かつて世界を恐怖に落した悪の手先
十五体にも及ぶ破壊獣は街に向かって徐々に足を進めていた。後数分も掛らないだろう
現場には自衛隊のIS部隊が駆け付け攻撃を開始したが全くモノともしなかった。
「なんて、事!?」
「此れだけの攻撃を受けても傷一つ付かないなんて!?」
各機は遠距離からの射撃を主体に攻撃していた。
下手に近づけば嘗ての様に捕まるか下手をすれば撃墜される恐れが有るからだ
幾らISと言えど無敵を誇るのは従来の兵器に限り想定外の兵器相手にはその優位性は低い
「こんなの嘘よ!?ISは無敵なのよ!!」
「いったいどういう事だ!?」
彼女達は動揺していた。
それも其の筈現在彼女達が使っている武装はクロガネ研究所で研究された破壊獣のデータを基に改良されたモノだからだ。
それ故当初、彼女達は此れで破壊獣に負けないと出撃したが結果は御覧の通り
当初は同等の装備の戦闘機も来る筈だったがISの優位性を示す為中止された。
「こいつ等、前より硬くなっている」
彼女達の顔からは焦りの表情が見えだした。
頼りの武器が通じない以上ISでは全く歯が立たない
接近戦に持ち込もうにも今使っていた武器が通じないから論外だ。
攻撃力、防御力共に破壊獣の方が勝っている。
ISが破壊獣に勝てるとすれば機動力と小回りが利く事ぐらいだ。
「それにしても、一体どういう事だ此れだけ攻撃しても全く反撃してこない」
「我々を舐めているのか」
そう、先ほどから攻撃を受けている破壊獣はISの事など見向きもせず街に向かう
その存在を無視するように
「このままでは、街に」
「そこまでだ、破壊獣」
そこへクロガネを纏った龍也が到着した。
「く黒鉄龍也!?」
「何しに来た」
「此処は私達だけで十分よ」
「男は引っ込んでなさい」
うわぁー折角来たのに随分な歓迎だな・・・
「そう言うなって、ここは俺に任せてもらう」
俺がそう言うとIS部隊の一人が銃口を向けてきた。
「男の癖に指図するんじゃないわよ!!」
「オイオイそんな事言ってる場合じゃないだろう」
わぁー面倒な事に為った。
「よせ!」
「でも、隊長~」
隊長らしき人が制した。
「今通信が入った即刻帰還せよとの事だ」
「そんなぁ~それじゃ私達の立場が・・・・」
「命令だ」
「・・・了解」
渋々と銃口を下した。
「部下が失礼しました。この場は任せます」
「了解した後は任せろ」
IS部隊は撤退した
「それにしても流石に多いな」
IS部隊にはあー言ったが流石にこの数正直骨が折れる
そう思考していると戦場に近づく存在に気付いた
「ナイスタイミング、来てくれたか」
その姿は漆黒ボディーに金色の瞳、胸には二枚の赤い放熱板、二枚の翼
スーパーロボット・マジンガーZを彷彿とさせる姿・・・その名はスーパーロボット
「クロガネZ」
嘗てギルの魔の手から龍也と共に世界を救った存在
目から放つ光子力ビーム、口から放つルストブリザード、胸から放つバーニングブラスター
腕を飛ばすロケットパンチ、等の武器に身を固めた世界最強のロボット
「よし、行くぞ ライドイン」
俺はクロガネZの額から出た光に導かれコクピットに乗り込んだ。
コクピットに乗り込んだ俺は操縦桿を握った。
するとクロガネZもそれに反応した。
「この感覚久しぶりだ・・・・いくぜ!!」
クロガネZに気付いた破壊獣達は上空に向かって一斉攻撃を行った。
「光子力バリアー!!」
クロガネZは右手を翳し光子力バリアーを展開した。
バリアーで攻撃を防ぎ俺は急降下で地上に向かった。
「アイアンブレード!!」
猛スピードで破壊獣達に突っ込み両手に二本の刀アイアンブレードを展開し数体の敵を切り裂き
「光子力ビーム!!」
次に両目から放たれるビームでなぎ払い
「光子力ミサイル!!」
両脚から放たれるミサイルを撃ち
「レッグスラッシュ!!」
「ニークラッシャー!!」
脚に展開した刃で切り裂き
強固な膝で敵を砕く
「ルストブリザード!!」
口からの強力なブリザードで敵を氷つかせ吹き飛ばし粉砕した
十五体いた破壊獣達はあっという間に全滅した。
俺はハイパーセンサーで周囲を検索し他に敵機がいないか確認した。
「よし、敵影は無し、それにしてもこいつ等何処から出てきたんだ?」
一年前に確認された破壊獣は俺が全て撃破した。
他にいるとすればギルのアジトに残されていた数体だけのはず
まあ、アジトと言っても確認された破壊獣の規模を考えたら小さいモノだったらしいけど
と為ると他に本拠地が存在する事になる。
「刃さんが言うには突然現れたって・・・・なぁ!?」
そう考えていると突然センサーに反応が起こった。
『重力場並び空間に反応在り転移現象と思われる』
「転移現象だって!?」
示される情報に俺は驚いた。
それも其の筈転移現象俗に言うワープは空想上のモノだったがおじいちゃんが実現させた。
と言っても未だに一般化はされておらず現在は一部の研究機関で目下研究中の筈だ。
『大型の高エネルギー反応あり、出現します』
突如前方の空間が歪み光のトンネルの様なモノが出現した。
そして、そこからくぐり抜けるように巨大な何かが出現した。
その巨体は従来の破壊獣を超える70m70大
「オイオイ、ウソだろ・・・・」
クロガネにデータが表示される
『データ該当あり大破壊獣デストロイヤー』
大破壊獣デストロイヤーが現れた