Roselia 短編集   作:最弱氏

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夏祭り、一緒に回りませんか?

夏休みの真っ只中、照りつける太陽に晒されてながら、Roseliaの練習に向かっていたとき、商店街のチラシで町内会が開く夏祭りがあるのを見つけた。

別に急いでいるわけでもなかったので、そのチラシに目が行ってしまった。

祭りの開催は来週の土曜。屋台や花火も上がるらしく、とても楽しそうだ。しかし、こういった賑やかなところはあまり好きではない私なのだが、それは昔の私の話である。今はこういうお祭りも結構、楽しいかもしれない。

Roseliaに入って、色んな苦難を乗り越えて来たからこそ、言えることだと私は思った。

 

「夏祭り……」

 

誰かと一緒に行こうかしら?しかし、一人で回るもの寂しい過ぎる。

どうしたものかと、ライブハウスまで歩いて考えることにした。

日菜と一緒に行く……いや、ダメだわ。あの子のことだから、何か良からぬことを考えてそうだし。なら、羽沢さんはどうだろうか?……これもダメだ。恐らく、その時までお店のお手伝いをしているだろう。

ならば、Roseliaのメンバーで………と言いたいところですが、無理に等しいかもしれない。

本当にどうしようと悩んでいる時、私の頭の中に彼女のことが思い浮かんだ。

長く綺麗な漆黒の髪に、少しおどおどした感じの人見知りで、Roseliaのキーボードを担当する彼女のことを考えた。

しかし、彼女は本当に一緒に来てくれるだろうか?

彼女は大の人見知りで、あまり人が多いとこは苦手な筈だ。

 

「本当にどうしようかしら…」

 

と、同じことを繰り返しながら、ライブハウスに着き、スタジオに入り、ギターケースから愛用のギターを取り、チューニングを始める。

それからして、メンバーが集まり、いつもの練習に入る。

私は練習は本番のようにをし、次のライブには本番は練習のようにする。

しかし、頭からは彼女に一緒に夏祭りを回らないかと言う言葉でいっぱいだった。

そして、夕方になり、練習が終わった。

 

「それじゃあ、次のスタジオの予約してくるね〜」

 

と、今井さんがそういい、私たちは片付けに入る。

片付けを終えて、今井さんのベースケースを持ち、予約している彼女の元に向かう。

 

「あっ、ありがとう紗夜」

 

「いいえ」

 

「それじゃあ、帰りましょうか?」

 

「そうですね……」

 

「お疲れ様でした!!」

 

いつもと別れる道まで一緒に帰り、湊さんと今井さんと別れ、宇田川さんを見送り、私と白金さんは二人っきりになる。

 

「………」

 

「………」

 

無言が痛いわね…。というか、ここで言わないと!私、勇気を出すのです!

 

「あ、あの…白金さん…」

 

「はい…?」

 

「その…えっと、ら、らい」

 

「ん?」

 

「ら、来週の土曜日に……町内会の夏祭りがありまして、その、一緒に回りませんか…?」

 

 

「………」

 

 

言ったわ、私!言ってやりましたよ!

でも、この後です。このあとが…。

 

「……はい、いいですよ…」

 

「えっ…、いいんですか?」

 

「はい…私も氷川さんと一緒に回りたい…です…///」

 

少しを頰を赤くした白金さんの返答にドキンッとした私でしたが、すぐに冷静になり、感謝した。

 

「ありがとうございます。それじゃあ、来週の土曜に商店街で待ち合わせでいいですか?」

 

「はい…」

 

と、約束を交わし、私は白金さんと別れました。

 

 

「あっ、浴衣を用意をしないといけませんね」

 

私は帰りの道でそんなことを呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、日にちはあっという間に過ぎ、夏祭りがある土曜になった。日菜は仕事で今はいない。

私は母が買ってきてくれた新しい浴衣を母に着付けをしてもらっていた。

紫色で中にはアサガオの刺繍が何個もあり、髪も纏めてもらい、最後に水色の薔薇の髪飾りをつけて完成。

 

「あら、よく似合ってるわよ紗夜」

 

「ありがとう、お母さん////」

 

私は鏡で自分の全体像を見ると、見惚れてしまった……とまではいかないが中々いいものだった。

スマホや財布など貴重品を袋に入れ、時計を見るとまだ待ち合わせまで1時間はあった。

でも、もしかしたらもう着いて待っているかもしれないと思い、私は出て行くことにした。

下駄に履き替え、ドアを開けた。

 

「行ってきます」

 

「行ってらっしゃい」

 

お母さんに言われ、商店街に向かう。

向かう途中、色んな人が浴衣を着て、向かって行くのを見た。

待ち合わせの商店街の入り口に来ると、まだ白金さんはいませんでした。

 

「やはり、まだ早かったかしら?」

 

スマホを取り出し、時間を見ると待ち合わせまであと30分はある。

やはり、早く着過ぎたと思った時、後ろから声が振り返る。

 

「氷川さん…」

 

「あっ、白金さん…来たの……ッ!?」

 

振り返った時、私は言葉を失った。

白金さんの浴衣は白とピンクで色付けされた布で刺繍は桜が入っており、髪飾りに桜が入ったリボンを付けていた。

正直に言って、綺麗だった。可愛いかった。

 

「あの…氷川さん…?」

 

「あっ、いえ!なんでも!その、白金さん浴衣が似合ってますね」

 

「あっ、ありがとう…ございます……////」

 

私は白金さんの浴衣の感想を言った。

すると、彼女も私の浴衣を見て、感想を言ってくれた。

 

「氷川さんも…お似合いですよ。その浴衣、特に紫色の布に……アサガオがマッチして……素敵です……。髪飾りも薔薇がとても似合い…ますね…」

 

「ッ!?あ、ありがとうございます////」

 

言われてみると、結構恥ずかしいものなんですね。

 

 

「それじゃあ、一緒に回りましょうか?」

 

「はい…」

 

私は白金さんに言うと、手を握った。

 

「えっ////」

 

「その、逸れないように手を繋いでおこうと思いまして」

 

「あっ、はい…////」

 

 

 

 

 

商店街に入ると、いくつもの屋台が並び、賑わっていた。

 

「結構、ありますね…」

 

「どれから、回りますか…?」

 

「そうですね」

 

私は並んでいる屋台を見つめた。

フランクフルトに焼きそばにかき氷に牛串にヨーヨー釣りに金魚掬いに射的と言った奴が見受けられるし、見たことない屋台もある。

しかし、私が目を奪われてしまったのが…。

 

「あっ、ふふっ…氷川さん。買いますか?」

 

「えっ、なにを?」

 

「フライドポテト…です…」

 

「なっ/////」

 

白金さんに指摘されてしまった。

そう、屋台の中にフライドポテトがあるのだ。

買うか買わないか、丁度審議をしていたのところに白金さんが言うので買うことにしました。

おじさんにフライドポテト一つ頼み、揚げたてのフライドポテトをもらい、白金さんと歩く。

 

「あむっ…。うん、結構塩が効いて、いいですね」

 

「ふふっ、美味しいですか…?」

 

「ええ、とっても…」

 

白金さんと一緒に歩いていると、とある人物とあった。

 

「「「「あっ」」」」

 

「湊さん!?それに、今井さん!?」

 

「あら、貴方たちも来ていたのね」

 

「やっほ〜、紗夜に燐子」

 

「こ、こんばんは……」

 

湊さんと今井さんが来ているとは、知りませんでした。ん?よく見てみると、湊さんと今井さんは手を繋いでいる。

それから一緒に回ろうということで歩いている。すると、今井さんが私と白金さんを見つめて、ニヤニヤしだしたのだ。

 

「ん〜、紗夜と燐子もいい雰囲気なのかな〜?」

 

「そ、そんなことないですよ!」

 

「あの、紗夜さん…」

 

「ん?どうしたんですか?」

 

「綿あめ、買って来ていいですか?」

 

「あっ、はい」

 

白金さんはそういうと、綿あめの屋台に向かって行った。今井さんは恐らく買ってきたりんご飴を食べていた。

 

「ん〜、最近のりんご飴って甘いんだね……。友希那、食べる?」

 

「ええ、いただくわ」

 

今井さんは友希那さんにりんご飴を渡した。

あー、今井さん。それはちょっといけないのでは…?

 

「はむっ…ん、甘い…」

 

「うんうん。そうだ…よ…ね……はっ!?」

 

あっ、気づきましたね。

 

(か、かかか間接キスじゃん!?しかも飴とか完全にアウトな奴だよ!?てか、友希那気づいてないの!?)

 

「あっ、友希那!?そのりんご飴!」

 

「ん?なに、リサももう一回食べたいの?」

 

「えっ////いや、そんなじゃなくて…!?」

 

「そう。なら、いいじゃない。私が食べても」

 

「……どうぞ//////」

 

今すぐに押し倒したいよ!!!

 

 

 

 

「とか、思ってるんでしょうね」

 

「あの、氷川さん…!」

 

「ん?どしたのですか、白金さん?」

 

「その、綿あめ…一緒に食べませんか……?」

 

「えっ!?」

 

白いふわふわの綿あめを私に差し出してきた。

 

「じゃ、じゃあお言葉に甘えて…」

 

私は端の方をパクッと食べた。

とても甘く口の中で溶ける。

すると、となりの端に目を向けると白金さんがいた。

 

「えっ…」

 

「はむはむっ」

 

「っ!?」

 

白金さんは気づいていないの!?

なんか、これさっきの今井さんたちのよりもやばいのだけど!?これ、一歩間違えればき、ききききキスしちゃうじゃない!?

私はそう考えると綿あめを半分まで食べ、後は白金さんに任せることにした。

 

「ふぅ、危なかったわ」

 

「なにが〜危なかったの〜紗夜〜?」

 

「い、今井さん!?なにを言って…!」

 

「いや〜今の見てたけどあれはもう…」

 

「…怒るわよ?」

 

「ごめんごめん」

 

それからして、湊さんと今井さんは別のとこに回るといい、私たちと別れました。

そして、最後に「燐子のことちゃんと守るんだよ?」と言われた。

 

「全く……ん?あれは?」

 

今井さんに呆れていると、又もや知っている後ろ姿が見えた。

 

「松原さん?」

 

「ふぇぇ?あっ、燐子ちゃんに紗夜ちゃん」

 

「どうも、松原さんも夏祭りに?」

 

「うん…。それで今、美咲ちゃんと待ち合わせしてるとこなんだけど…」

 

「逸れってしまったんですね……」

 

「うん…そうなの」

 

「連絡はしているんですか?」

 

「う、うん…屋台の場所を教えたら、すぐに向かいますからって、言われて」

 

「それじゃあ、もうくるのでは?」

 

と、話していると。

 

「花音さ〜ん〜!!」

 

「あっ、美咲ちゃん!」

 

走ってくる奥沢さん。相当、走ったのだろうか。はぁはぁと息が上がっていた。

 

「はぁはぁ、良かった〜。やっと見つけましたよ」

 

「う、うん…心配かけてごめんね…」

 

「あっ、いえ。そんなことないですよ。でも、花音さんが無事でよかった」

 

「えっ?」

 

「花音さん、可愛いからナンパとかされてるんじゃなくて、ヒヤヒヤしたよ」

 

「ふぇぇ/////み、美咲ちゃん!?」

 

「ん?どうしたんですか?花音さん」

 

「えっと、こういうのはあんまり言わないでほしいな……その、知ってる人の前では…」

 

「知ってる人?って、うわぁ!?紗夜先輩に燐子先輩!?いつから!?」

 

「ずっといましたよ。全く…」

 

「あはははっ……とりあえず見つかって…良かったです……」

 

「それじゃあ、私と白金さんはこれで」

 

「あっ、はい!ありがとうございました」

 

 

二人と別れ、ブラブラと歩いていると射的を見つけました。

 

「射的…」

 

「…ですね……」

 

「やりますか?」

 

「…やりましょう…!」

 

私と白金さんはおじさんにお金を渡し、コルクを6つもらい、ライフルに入れる。

景品はどれもいいのだが、私はなにを取ろうか迷っていた。

正直、欲しいものがない。

隣をみると、白金さんはコルクを入れ、構えを取る。

引き金を弾き、パンッと弾が景品に向かっていった。ちなみに狙っていたのは、うさぎのぬいぐるみでした。

しかし、少し大きいぬいぐるみなので、ポヨンッと跳ね返されてしまいました。

 

「白金さん、あれが欲しいのですか?」

 

「えっ……その、はい…」

 

「それじゃあ、私が取ってあげますよ」

 

「ええっ……!?」

 

あれくらいの奴なら、三発で充分ですね。

私はコルクをセットし、うさぎのぬいぐるみに向ける。

 

狙う箇所は頭と足と鼻。

狙いを定めて、斉射!

結果は…。

 

「……」

 

「あ、あの…氷川さん…そんなに落ち込まないで…下さい…」

 

「いえ、落ち込んでなんかないです…」

 

惨敗でした。

当たったのは、よかったのだがびくっともしないんですよ!あのぬいぐるみ!

 

「はぁ…」

 

「あの、氷川さん…そろそろ、花火が……上がる頃ですよ……」

 

「えっ、もうそんな時間なのですか?」

 

白金さんにいわれ、スマホを開くと確かにもう少しで花火が上がる時間になる。

 

「それじゃあ、行きましょうか?」

 

「はい…」

 

私と白金さんは花火が見れる場所に向かった。

しかし、人がたくさんおり、あまり見えないのだ。

これじゃあ、花火が上がってしまう。

 

「人が多いですね…」

「どうしましょう…」

 

あっ、そういえばあそこなら……!

私は白金さんの手を取り、とある場所に向かった。

 

「えっ、氷川さん…!?」

 

「白金さん、いいスポットがあるのでそこに行きましょう!」

 

「は、はい…!」

 

 

 

 

私がいう穴場とは商店街の近く公園だ。

恐らくみんなは花火を少しでも近くで見たいから、商店街近くの橋まで行っている筈だから、ここには誰もいない。

私と日菜がよく遊んでいた公園でもあります。

 

「公園……ですか…?」

 

「ええ、ここからでも花火がよく見えますから」

 

それからして、ベンチに座り、花火が上がるのを待っていました。

公園の電灯だけが今、私たちを照らしいる。

そのあとは彼女と私は無言。

しかし、そんな無言を破ったのは、彼女だった。

 

「氷川さん…」

 

「は、はい…!?」

 

「今日は夏祭りに…誘ってくれて……ありがとうございます…」

 

「いえ、こちらこそとても楽しい時間が過ごせました。ありがとうございます」

 

彼女のお礼と微笑みに私の鼓動と心臓がうるさい。

ドクンッ、ドクンッと脈打ち、締め付けられる。

 

「あっ、氷川さん…。髪にゴミが付いてますよ……?」

 

「えっ、本当ですか?」

 

「今、取るので…動かないでください……。それも目にゴミが入るのは……危ないなので…目を閉じて下さいね…」

 

「わかりました」

 

私は白金さんにいわれ、目を閉じた。

すると、彼女の身体がこちらに近づき、浴衣から仄かに甘い香りがした。そして、何故か両頬に手を添えられ、唇に柔らかい感触が襲ってきた。私は何事かもと思い、目を見開らくと目の前に目を瞑った白金さんの顔があった。そして、それと同時に花火が上がった。

 

「んっ…!?」

 

「んんっ……」

 

白金さんに私、キスされてますか?

えっ、えええええええっ!?

私は頭の中がパニックになり、すぐに彼女の肩に手を置き、離そうとしたが、

 

「まだ…ダメで、す……んんっ」

 

「んんんっ!?」

 

 

さらに唇を押し付けてきた。しかも、両頬に手を添えられていたのが、今度は逃がさないとばかりに首を腕を回してきた。

 

「んんっ……ちゅ…はっんん……あむ」

 

「んんっ…ちゅう……あっ…はむ…」

 

そして、そのまま続けること二十秒。ようやく彼女は唇を離した。私はすぐに白金さんから離れ、顔を真っ赤にして言った。

 

「ぷはっ…、はぁはぁ……し、ししし白金さん/////あ、貴方、一体なにを!?」

 

「……お礼のキス…です……。いや、でしたか?」

 

「えっ、お礼?いや、いやではなくて…その、とても柔らか…って、何をいわせるんですか!」

 

と、私がいうと彼女はくすくすと笑っていました。そして、私に近づくと私と目を合わせて彼女はこう言いました。

 

「私は…氷川さんのことが………好きです…大好きです……ずっと前から…」

 

「ッ!?」

 

白金さんからの告白!?

えっ、私が好き!?

しかも、ずっと前から!?それって、高校の入学した時からってことですよね!?

 

「えっ、いや……」

 

「氷川さん…私のこと嫌いですか……?」

 

「うっ…!」

 

白金さんが上目遣いで私に質問してくる。

私も白金さんが大好きです。

きちんとここで答えないと…。

 

「わ、私も…その、好きです…白金さん/////だから……私とお付き合いしてくれますか?」

 

「っ………はいっ…!」

 

私が返事を返すと彼女は頷き、うっすらと涙を浮かべていた。

 

「白金さん、こちらに…」

 

「はい…、氷川さん…!」

 

白金さんを私は抱きしめる。

柔らかい感触が腕全体と体に駆け巡る。

そして、額同士をこつんと合わせた。

 

「また、来年も一緒に……来てくれますか……?」

 

「ええ、貴方の為なら」

 

目を合わせて、もう一度キスをした。

今度は私から…。

そして、祝福してくれるかのように花火が大きく上がっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

花火を見た後、私と白金さんは公園を後にし、もう一度商店街に来ていました。

まだ、やっていない奴があるかもしれないと思い、散策をしていると金魚掬いがあり、そこに行ってみると、宇田川さんと上原さんがいました。

お二人ともこちらに気づき、挨拶をし、一緒にどうですか?と誘われ、白金さんは見ているのでいい、私だけがやることになった。

そして、今の現状がこれ。

 

 

「ぐぬぬぬぬぬっ!」

 

「ふぬぬぬゆぬぬっ」

 

ビリッと掬いが破れる。

 

「もう、なんで取れないの!?」

 

「この掬い、すぐ破れるようおじさん!?」

 

「それは嬢ちゃんたちの力が強過ぎるんだよw」

 

と、おじさんがケラケラッ笑いながら言った。

 

「そうですよ、宇田川さん、上原さん。少し力を抜いて、金魚を優しく掬うんです。こんな風に」

 

私がお手本を見せる。

一匹の金魚がこちらに近づいてくるところを同時にこっちにくるもう一匹を定めて、一気に掬う。

すると、二匹同時に取り、皿の中に入れる。

 

「こんな感じです」

 

「「おおっ!!」」

 

「流石です、紗夜さん!」

 

「凄いですね、紗夜先輩!」

 

「これくらい当然では?集中力を乱さなければ取れますよ。すいまさん、この二匹だけでいいです」

 

「あいよ、ちょっと待ってな」

 

私は取った二匹をおじさんに渡し、袋に入れてもらう。

 

「はいよ、可愛がってくれよ」

 

「ええ、大事に育てます」

 

それから、お二人は何度か挑戦をしては破れの連続だった。

すると、救世主が現れた。

 

「ん?ひまりにあこ?それに紗夜先輩に燐子先輩!どうもです」

 

「あっ、おねーちゃん!」

 

「こんばんは、巴さん」

 

「こんばんは……巴さん…」

 

「こんばんはで…「巴〜〜!!!」どわぁ!?ど、どうしたんだ、ひまり!?」

 

「金魚取って!?」

 

「はぁ?なんで……まあ、いいぞ」

 

「やった!巴、大好き!」

 

「ちょ/////」

 

それからして、巴さんはひまりさんとあこさんのために金魚を取ってあげました。

 

「ほらよ、あこにひまり」

 

「わぁ、ありがとう。おねーちゃん!!」

 

「ありがとうね、巴!」

 

「いいよ、気にすんな」

 

巴さんは照れくさいのか、そっぽを向いた。

その光景を見ていた私と白金さんはくすくすと笑った。

 

 

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