Roselia 短編集   作:最弱氏

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連続投稿ですw


相席、よろしいですか?

この世界には、二種類の人種がいる。

 

一つはごく普通な人間。

 

もして、もう一つは……吸血鬼だ。

 

映画や伝承などで有名なあの吸血鬼だ。

今までひっそりと暮らしていた私たちだったが、人間と共生出来るのではないかと思い、手を指し出し、今の時代になる。

今となっては、人も吸血鬼も明るく平和に暮らしている。

朝を重たい体を起こし、朝ご飯や洗顔などをし、学校に行く準備をし、行く時間になったら、家を出て、学校に向かう。

と、繰り返されることを何度も行いながら、今の私は生きている。と、私は思いたいですね。

まあ、生まれつきの吸血鬼なのだから、そのことは関係ないかもしれないのですけどね。

そんな休日を過ごす私なんですけどね。

 

「はぁ、…まだ行くまでに時間はあるわね…、少し撮り溜めていた犬番組で消化しようかしら?」

 

私は時計を見つめ、まだ十分に時間はあるのでそれまでテレビを見ることにした。

テレビをつけると朝のニュースが番組が目に入ったが、リモコンを操作し、録画リストに移る。

そんな時に起きてくる私の妹。

 

「ふぁ〜、おはよう〜おねーちゃん」

 

「ええ、おはよう日菜」

 

眠たい目を擦りながら、日菜は冷蔵庫から政府から支給された『血液パック』を取り出し、飲み口にストローをさし、飲む。

 

「うげぇ〜、苦い…」

 

「我慢しなさい。私もそれを我慢して飲んでたんだから」

 

この血液パックは私たち吸血鬼に取って、ゆういつの栄養源…とは言わないが、これを飲まないと吸血鬼衝動が起き、誰かに敵わずに人を襲ってしまう。

それを対処しようと政府が用意した擬似血液ーー人口血液だ。

これには、合う合わない人がおり、合う人はこれでも生活できるが、合わない人は拒絶反応が起き、吐いてしまう。

しかし、これがないと私たちはあまり活動が出来ないため、我慢して飲む人もいる。

そして、もう一つの吸血衝動を抑えるのが、血を分け与えてくれるパートナーだ。

これは自身で決めるので、運命の赤い糸でも結んでいるかのような突然の現象なのだ。

現に私と日菜にも生涯を誓いあったパートナーがいますし、また私はそのパートナーに苦しい思いをさせてしまっており、この前後輩の手引きで大切さを実感されました。

今日はそんなパートナーとデートに行くための時間潰しを録画した物を観ながら、待っているところだ。

数時間後。

 

「ふぅ…。まだ時間があるわね?そろそろ出掛けようかしら?」

 

録画の消化も終わり、時計を見るとまだ時間に余裕があった。

どうしようかと、私は思ったがもう出た方がいいと思い、準備を始める。

今日は日差しは強くないが、一応対策として白のパーカーを着る。

自身の全体像を見ると、いつもと変わらない格好だなっと思った。

白のパーカーにパーカーの下にはセーターを着て、下は青いズボンを履いてる。歳頃の女子だというのに、そういうに疎いのだ私は。

……変わらないわね、本当に。

 

「んあ?おねーちゃん、出かけるの?」

 

「ええ、少しね」

 

「そっか…行ってらっしゃい〜」

 

「……ええ」

 

妹にそう言われ、私は家を出る。

玄関のドアを閉める。

閉めた時に思ったことは、日菜は今日絶対にパートナーを家に呼んでいる筈だ。

我ながら、ずる賢い妹だなっと思った。

そんなことを思いながら、私は街へ向かうことにした。

しかし……。

 

「着いたのはいいけど…」

 

どうすれば、いいの?と思ってしまう。

暇つぶしにどこかにショッピングに行くのもいいが、彼女と一緒に楽しみたいから取っておきたい。

となれば、どこかのカフェの彼女が来るまで時間を潰すしかない、という選択になる。

近くにカフェがあり、そこに入ることにした。

入り口を開け、カランカランっとベルが鳴る。

いらっしゃいませ〜って、若い店員の声が聞こえ、席を案内されるのだが、どうやら満席らしく座ることは難しいが、相席ならどうですか?と聞かれた。

まあ、座っているところに別の人がいるのは、正直好きではないが、致し方ないということで、了承した。

 

「それではこちらへどうぞ」

 

「ありがとうございます」

 

「あれ?さっきの人は?」

 

「どうかしたのですか?」

 

「いえ、先ほどまでここに座っていたお客様が…」

 

「お手洗いにでも、行っているのでしょう。大丈夫ですよ」

 

「そうですか、わかりました。ご注文は?」

 

「コーヒーをホットで」

 

「砂糖とミルクは?」

 

「お願いします」

 

「かしこまりました」

 

店員はそういうと、厨房に向かっていた。

私の座る席は窓から見える場所で道行く人たちが自然と見れるとこだった。

そして、先ほど店員が言っていた私の向かいの席に座っている人物は今、いない。

しかし、私は誰も座っていない席に向かってこういう。

 

「相席、よろしいですか?」

 

と、

向かいの席に人はいない……いや、訂正をしよう。いる。すぐ目の前に座っている。

先ほどの店員は気づいていないだろうが、席にずっと座っていたのだ。

私は目を閉じ、そこにいる人物に話しかける。

 

 

「……そこのあなた、いつまで気配を隠してるの?」

 

『あら?わっかちゃいますか?』

 

「当然です」

 

『へぇ〜、私をすぐに見つけるなんてすごいですね〜あなた』

 

「それはどうも」

 

私が誰もいない席に向かって喋っていると思いですが、実はちゃんと人はいるんです。

しかも、気配を消している。

美咲と一緒?いや、恐らく気配を消すのが得意なだけだろう。

この人は私と同じ吸血鬼だ。そうに違いないとしか言いようがない。

 

『いや〜、こうも簡単に見破るということは、あなたも吸血鬼ってとこですかね?」

 

「ええ、あなたと同じ吸血鬼よ」

 

ゆっくりと目を開けると、目の前にピンク色の髪をした私の一個下くらいの女性がいるではないか。

その髪の色に似合う薄ピンクのパーカーを身に纏い、フードを取る。

 

「いや〜、凄いですね〜」

 

「…私は視野の広さが尋常じゃない程見えるのであなたの気配はすぐにわかりましたよ」

 

「おおっ、凄いですね〜」

 

と、彼女は感心していた。

丁度、その時に私が頼んだコーヒーが来た。

 

「どうぞ、コーヒーでございます」

 

「ありがとうございます」

 

店員はそういうと、砂糖とミルクを置き、また違う席に向かっていた。

コーヒーにミルクを入れ、その後に砂糖を入れる。

スプーンで軽く搔き回し、カップを持ち、一口飲む。

苦い味と甘い味が口の中に広がり、心を穏やかにさせてくれる。

それに何故だろうか?

とても甘く蕩けるような味わいで、何故だか仄かに血の味がした。

 

「知ってますか?」

 

「ん?」

 

「ここのカフェの店長が吸血鬼で、そこで出るコーヒーは仄かに血の味がし、一時的に吸血衝動を抑える効果があるの」

 

「……」

 

突然、語り出した彼女。

私はそれをコーヒーを飲みながら、聞くしかなかった。

 

「しかも、ここのコーヒーは血液パックの奴と混ぜているらしいですけど、何故か普通に美味しいそうですよ。でも、この店のオリジナルらしくふつうのコーヒーにやっても物凄く不味くなるそうですよ」

 

「…そうなんですね」

 

私は相槌を打つと、喋っている彼女に何故ここにいるのかと尋ねた。

 

「…あなたはここで待ち合わせでもしてるのかしら?」

 

「ん?まあ、そんなとこですかね〜」

 

「……それは恋人かしら?」

 

「…まあ、そんなとこっすかね♪」

 

「そう」

 

「あなたも、恋人待ちって感じですね?」

 

「ええ、そうよ」

 

この人、全くつかみどころがない…。

それに何かとてつもなく底を知らない闇が見えるようだった。

私はあまり関わらない方がいいと考えたが、なぜか彼女のペースに乗ってしまい、一向に無視が出来なくなった。

彼女の質問は色々だった。

恋人はいるのか、趣味はなんなのか、休日は何をしているのか、学校はどこなのか、好きな食べ物は何かとか、色々と聞かれた。しかし、彼女の学校があの有名な音楽院ーーーシークフェルト音楽学院の生徒だったとわ、正直驚きましたね。

と、考えていた時、私はとある異変に気付いた。

周囲からとてつもなくあまい匂いが漂っていたのだ。どこから、匂いが出てるのか辺りを見回した瞬間、カフェに来た客たちが全員に顔を赤く染め、ふらふらと揺れているではないか。

 

「………ッ」

 

私はすぐさま彼女に向いた。

 

「ん?どうしたですか?」

 

彼女は何事もなかったかのようににっこりと笑っている。

この人……!

私は怒りが覚え、自身の能力である、漆黒の矢を出現させ、彼女に向ける。

 

「あなた、今すぐに能力を解除しなさい」

 

「ええっ?なんのことですか?」

 

「あくまでもシラを切るつもりかしら?」

 

「おおっ、怖い怖い…」

 

矢を喉元に突きつけると、彼女は素直に応じ、能力を解除した。

すると、何事もなかったのように客や店員もふつうにお茶をしていた。

私はそれを見ると、席に座り、彼女を睨みつけた。

 

「あなた…!」

 

「いやいや〜、すいません〜。最近、能力を使ってなかったので、つい」

 

つい、で済ます問題ではなかったかもしれない。今の彼女の能力は恐らく催淫能力だ。

しかも、広範囲にも及ぶ恐ろしい能力で、吸血鬼にも干渉する能力かもしれない。

恐らくこれをばら撒かれたら、吸血衝動の騒ぎどころではないかもしれない。

 

「ッ!」

 

「そんなに怒らないでくださいよ〜。ちょっとしたお遊びです」

 

「あなたね…!」

 

「おっ、そろそろ時間だ」

 

澄ました顔でいう彼女に腹が立ち、お店の中でも構わずに漆黒の矢を出そうした瞬間、彼女は席を立った。

そして、私にこう聞いてきた。

 

「あなた、名前は?」

 

「……氷川紗夜」

 

「そう、私は鶴姫やちよ〜。よろしくね〜」

 

と、彼女は会計を済ませ、店を出て行こうとした時、私に向けてこう言った。

 

「あっ、今度もし会えたら、Wデートでもしましょうね〜、紗夜さん〜」

 

彼女はそう言い、店を出た。

そんな彼女を私は睨みつけることしか出来なかった。

 

「鶴姫やちよ……次、あった時は容赦しないわ」

 

私はそう決意すると、燐子との約束時間が近づいたため、店を出ることにした。

待ち合わせの場所に着くと燐子が柱の前で待っていてくれていた。

 

「あっ、紗夜さん…こんにちは」

 

「ええ、燐子。こんにちは。それじゃあ、行きましょうか?」

 

「はい…!」

 

今日は楽しいデートになるかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや〜、ちょいとまずったかな?まさか、あれほどまでに催淫の効果があるとは」

 

店を出た私は恋人ととの待ち合わせ場所まで歩いていた時に今日の出来事を振り返っていた。

今日はあの子との久しぶりのデート。

今まで練習ばかりだったから、晶先輩やミチル先輩やメイファアンに色々言われるからもう、大変のなのんってね?

それに資料の方や報告書なんかも書かないといけないしね。

でも久しぶりの休日をもらい、時間が来るまでぶらぶらと街を歩いていたけど、色んな女性とそれ違い様に頸や首、綺麗な子とかたくさんいて、ついつい吸血衝動が起きちゃうし、もうぱないっすよ、本当に。

そこで前々から調べて気になったお店に行ってみようと思い、お店に入ると予想的中!ここのコーヒーは吸血鬼ようにブレンドしてあってとても美味しかった。

そんなのんびとりとした時間を過ごしていると、ひとりのアイスグリーンの髪色をした魅惑の美女がくるではないですか!あっ、いいなーって思ってよく観察したら、彼女私と同じ吸血鬼じゃありませんか。

こうなったら、ちょいと面倒だから気配をして、あたかもここにいないようにやり過ごそうと思い、気配を消した。…とまではいいんだけど、消して数分でバレちった(๑˃̵ᴗ˂̵)

それもかなりの吸血鬼って、わかるほどのオーラを放ってるしね。

それからは、ここの喫茶店の店長が吸血鬼だということを話したり、学校はどこに行っているのかなどを色々と聞いた。

まあ、そこからは久し振りに自身の能力を使ってみたけど、結果はあの様だ。

私の能力はまあ、催淫状態にすることができるって言えばいいのかな?

それでよく色んな人の血とか吸ってたしね。

しかも、アイスグリーンの子なんて殺意がある目で漆黒の矢をこっち向けてくるし、怖いのなんのって、もう。

んで、腕時計を見るとあっ、もう少し時間じゃん!ってな感じで店を出たけど、最後に名前を聞いたっけ?

 

「氷川紗夜さん、ね……。ふふっ、面白い人かもね」

 

と、私は思い、待ち合わせの時間を見るため、腕時計を見た。

 

「えっと、今は……」

 

ん?あれ?時計壊れてるのかな?

針が13時なってるよ?あれ?予定の時間は12時だったはず…。

いや、いやいやいや、そんなことないでしょ?

きっとはこれは壊れてるね、うん。そうに違いない。

そんじゃあ、携帯の時計を見るために電源を入れようとした時、携帯が鳴った。

 

「………」

 

電話してきた人の名前を見て、顔を引攣らせる私。

覚悟を決めるのよ、やちよ。

大丈夫。きっと、来ないから心配の電話の筈よ。

と、祈りながら通話ボタンを押した。

 

「も、もしも『どこにいるんですか?』…」

 

あっ、お怒りだ。お怒りが通話越しでも書いてあるよ!

 

「えっと、今…『ずっと待っていたんですよ?』…はい」

 

やばい、ガチのお怒りだ……。

 

「す、すぐに向かうから、あとす『……もう、後ろにいますよ?』えっ、あっ、うわぁ…!?」

 

私がすぐに向かおうと言おうとした時、通話越しにもう後ろにいると言われ、背後を振り向くといました。

 

「………」

 

「えっと……ごめんなさい、栞」

 

「……許しません」

 

「えっ」

 

「許しません…これはお仕置きですね♪」

 

あっ、いや〜、栞さんやーい。

 

「な、なんでそんな笑顔なのか、教えてもらっていい『黙って』あっ、あぎゃあああああああ!!じ、十字架をこっちに向けないで〜!!」

 

「いいえ、ダメです」

 

「そ、そん、やめてぇーー!十字架を向けないで〜」

 

十字架をこちらに向けて、ニコニコと笑う私の恋人。あっ、でもそういうドSっぽいとこ、好き…!

 

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