チートを貰ったが、異世界では……。   作:月詠 秋水

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今回は冬望のお話、だけどとても短いのでご了承ください。

明日からは、本編再開となります!


閑話2 冬望

あの日から翌日、冬望は部屋の中に居た。朝早くから皓に叩き起こされ不機嫌になったが、居留守により部屋に戻ったため再度寝直した……筈なのだが、一度目が冷めたせいで二度寝は出来なかった。

 

「なんなのよ……もう……」

 

小さく呟きながら布団の上に座り込み、窓を開け換気をしながら荷物の整理をしていた。倒したオークの素材、道中少しだけ倒したスライムの素材等。武器の手入れも忘れずにしていると、眞弓の矢が自分の顔の近くを射抜いた事を思い出す。

 

「っ……」

 

あの時は少し怖いだけで済んだが、今思い返してみると後少しずれていたら……なんて考えると、手の震えが止まらなかった。もしかしたら眞弓は冬望のことを狙って射抜いたんじゃとも思っていたが、彼女がそんな事するはずないと知っていたので疑うことを一旦止める。それでも暫くは眞弓に気を付けなくちゃ……と思った矢先、再び部屋が激しくノックされる。

 

「何よ!!」

 

思わず頭にきてドアを思い切り開けると、皓はドアの角に頭をぶつけたのか”ぎゃっ!”と叫んでた。そう思ったのも束の間、冬望の話を聞かず急いで馬車へと駆け込む。その最中眞弓と合流したが、半ば強引に乗せられ急いで馬車は出発する。

 

「どうしたの?」

 

眞弓は驚いた口調で聞くが、急いでハルカスへと向かう模様。リオーネを出ても尚黙って先を急ぐ皓に痺れを切らせたのか、急に立ち上がったかと思ったら皓の胸ぐらをつかんで怒鳴る。

 

「ちょっと、先を急ぐ理由くらい言いなさいよ!!」

 

皓は少しの間何かを考えるような顔をしたが、観念したのか曖昧だが事の顛末を話す。

 

「えっと……詳しくは言えないんだが、恐らく雪咲が関係している……」

 

その言葉に、一瞬だが馬車内が静かになる。さっきまで怒り心頭だった冬望ですら、胸ぐらから手を離し座り直す。ここからは本当に誰も口を開かず、かなり急ぎ2時間もかからずにハルカスへと到着する。

 

そこについた時のお話は、また今度……。

 

 

~余談~

 

その頃雪咲は、少女の遺体をどうしようか悩んでいた。肉体を癒やせば蘇生できるか分からないし、勝手なことをして弄びたくはない。かと言ってこのまま死なせるのも可哀想で、本当にどうすれば良いのか分からずに只ひたすら泣いていた。声を殺して、一人静に……。

 

そこに、数人の足音が聞こえる。泣いていても分かるような大きな足音で、恐らく騒ぎを聞きつけた冒険者か憲兵の誰かだろうと思っていた。だがそこで雪咲は、思いもよらぬ展開へと巻き込まれる……。




明日の夜に投稿致します!
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