チートを貰ったが、異世界では……。   作:月詠 秋水

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前回は、少女の墓を作った所で終わっています。

今回はその続きで、キャラ全員大集合致します。

そして、今後の話し合いをすることに……!?


第22話 英雄と盗賊!

少女の墓の前で暫く泣き続ける雪咲達、だがいつまでもそうしている訳にはいかない。皓は皆を慰め、落ち着きを取り戻した雪咲は結界を解くことに。すると先程まで誰もいなかった草原に、2人の影があるのに気が付く。そこに視線を向けてみると……見知った顔があった。

 

「遅いから気になって来てみれば……」

 

「……何やってるの?」

 

そこに居たのはアーシュとグランの2人、他の団員達は宿屋で爆睡、ユリナは今でも探し回っているとのこと。それを聞いて安心して小さくため息を零した瞬間、いきなりアーシュが横っ面を張ってきた。それもかなりの勢いのせいか、とてもいい音を立てながら。何が何なのか訳も分からなくなる雪咲、グランはただ黙って頷いていただけだった。

 

「……どれだけ……心配したと思っているの!」

 

柄にもなく大きく声を張り上げるアーシュ、普段見せない顔に少しだけビクッと縮こまる雪咲。

 

「……ごめん」

 

「知らないと思うけど……私達はずっと貴方を探していた、なのに貴方はそれすら気付かずフラフラと……!」

 

「色々あって……」

 

「リーダーの自覚が足りない……!」

 

「……」

 

アーシュの一括に、黙り込む。雪咲は言い訳を考えているのではなく、自分の行動を振り返っていた。宿屋を出てから今の今までの事を、次第に長い時間留守にしていたことが分かる。だが今何を言っても言い訳にしか聞こえないと思い、黙って俯き続ける。すると皓が口を開く。

 

「ちょいとごめんよ、そこら辺にしてやんなって。こいつだって悪気があってやったわけじゃないし、今だってちゃんと反省しているんだからさ」

 

「……部外者は黙ってて」

 

「残念ながら、そういう訳にはいかない。俺とこいつは長い付き合いなだけに、こいつの事はよくわかってるつもりだぜ?」

 

皓の申し開きに、怪訝そうに眉をピクリと動かすアーシュ。少し頭を冷静にして周りを見渡してみると、墓の前で呆然とアーシュを見つめてくる少女が2人居ることに気が付く。

 

「貴方は……」

 

涙を拭いながら立ち上がる眞弓、それを見て面倒臭そうと言いたげな表情になるアーシュ。

 

「あの森に居た……」

 

「……何?貴方には今用事は無いの」

 

「……!」

 

ど直球に言葉を放つアーシュに、戸惑いすら覚える眞弓。横から見ていた冬望が、思わず口を出してしまうほどに。

 

「ちょっと、そういう言い方はないんじゃないの?」

 

「……煩い」

 

ふいっとそっぽを向き一蹴、それに頭に血が上る冬望。そこを皓が間を取り持ち、何とか収めようと2人を宥める。

 

「まぁまぁ……」

 

「はぁ……」

 

何に呆れたのか、アーシュはため息だけついて何も言わなくなった。だが今度はグランが、雪咲に口を出す。

 

「兎に角、心配していたユリナにも謝っておけ……そして、リーダーとしての責任というかなんというか……とにかく、あまり不用意に出歩くな。何処で誰が狙っているのか分からんしな」

 

「……分かった」

 

まるで子供を諭すように言葉を連ねるグラン、それに少しいじけたように返事を返す雪咲。

 

「取り敢えず、宿屋に戻るぞ」

 

「それじゃあ、俺達も行くか」

 

「えぇ、そうね」

 

「うん……」

 

グランが雪咲を連れてアーシュ達と共に宿屋へ戻ろうとすると、皓達もタイミングを見計らったかのように話題を切り出す。この場では誰も反対はせず、普通に歩いて宿屋まで同行する。途中ユリナを見つけ、そして宿屋へ……。

 

皓達と団員の殆どを除く皆が、雪咲の部屋へと集結していた。カウンターで支払いなどを済ませ終えた皓達は、少し後からやってくる。そして円陣のように座り、皆が皆顔を合わせている状態になる。

 

「まずは自己紹介とするか」

 

ここで全員が自己紹介、皆知っている為雪咲はスキップするが。

 

「俺は皓、英雄召喚に呼ばれた一人だ。雪咲とは幼馴染的な存在で、小さい頃から一緒に居たから雪咲の事なら大抵分かる」

 

「私は眞弓、皓と同じく英雄召喚された一人。えっと……その、雪咲くんとは友達で……その……うぅ……」

 

眞弓は少しもじもじとしていたため、変わるように冬望が口を開く。

 

「私は2人と同じよ、そして眞弓の幼馴染でもあるわ」

 

皓達サイドの自己紹介をザックリ終えた所で、今度は雪咲達盗賊団の自己紹介へと入る。

 

「俺はグラン、アルザース帝国付近の村で雪咲に救われた。恩を返すって訳でもないが、こいつの力になるために共に居る」

 

「……私はアーシュ、ユグドラシルに封じられていたもの。それ以上は言わない」

 

ユグドラシルの単語を聞くなり、皓は少し眉を潜ませ他の人達は何を言っているか分からない様子だった。

 

「……貴方、ユグドラシルを知ってる?」

 

「まぁ……本で読んだ範囲では」

 

「そのユグドラシルを解いてくれたのが……雪咲……」

 

「……!」

 

皓は驚きの表情を隠しきれぬまま、雪咲の方に向く。それもそうだ、禁術であるはずのものを一人で解いてしまうのはとてもではないが常人では真似できないこと。いかに英雄だったとしても、困難を極める筈……だったのだ。

 

「お前……まじかよ」

 

「あぁ……うん」

 

あっけらかんと答える雪咲に、皓は小さくため息をついて耳打ちをする。

 

「お前、少しは力を隠せ……大事になる前に」

 

「……肝に銘じとくよ」

 

雪咲が承諾したのを確認し、そっと離れる。そして自己紹介も終えた所で、今後どうするのかじっくりと話し合うことになったのだった。




話し合いを終えどういう結論へと至ったのか?!

また、4人はどうするのか。
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