チートを貰ったが、異世界では……。   作:月詠 秋水

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どうも、秋水です。

少しミステリーみたいになってしまいましたが、そこまで凝ったものを作る気はないのでご安心ください。




第53話 不可解過ぎる現象!?

魔物を倒し終えた為結界は雪咲が消滅させ、街の人達は自由となり開放された。中から出れなかった皓達も外に出ることが出来るようになり、全員で外に出てみる。だが何処にも雪咲と魔物の亡骸が見当たらなく、探しても探しても見つかりはしなかった。

 

「雪咲……!」

 

「……雪咲!」

 

「雪咲……」

 

「何処だ!」

 

必死に探せど、何処からも返事は帰っては来なかった。やがて薄らと日は昇りかけ、仕方ないと今の時だけは探さずに大人しく宿に戻ろうとする。だが街に入った途端街の人達に囲まれ、感謝の意や言葉を沢山頂く。

 

「た、倒したのは俺達じゃなくて……!」

 

「倒したのは雪咲で、私達は何も……!」

 

もみくしゃにされながらも必死に声を出すが、雪咲の名を聞いた時誰もが首を傾げていた。最初は見間違いかと思っていたのだが……

 

「誰だ……雪咲って……?」

 

「そんな人、居たかしら……?」

 

等、初対面の人の名を口にするみたいに覚束ない感じだった。冬望がいつの間にか隠し撮りをしていた写真を見せるも、誰も覚えていないようだった。

 

「だって、あの魔物はお兄ちゃん達が倒してくれたじゃん!」

 

そう言って少年が取り出したのは、見覚えのあるクリスタルだった。それは幸か不幸か、雪咲が倒したことを証明するいい機会だと皓や冬望は考えた。しかしその考えを裏切るように、予想の斜め上を行く事実が目に写ったのだ。

 

「うそ……っ」

 

「まじかよ……」

 

クリスタルが映し出していたのは、皓と冬望と眞弓とアーシュとユリナが必死になり魔物を討伐している動画だった。誰が撮っていたのか分からないが、決定的な瞬間を見ていなかった人達からすればこの映像だけが真実への頼りだった。それでも尚冬望は異を唱えようとしたが、皓はそれを無言で止める。静かに首を振り、街の人達の謝礼等を受け取る。皓以外の誰もが怪しんでいたが、睡魔もあってかその時は考えることはしなかった。

 

その後皓達は宿屋へ行き、部屋を撮って仮眠をとることにした。だが寝不足のせいもあってか、思ったよりも長時間眠ってしまっていたのだ。既に太陽は真上に登っていて、時間で言うとお昼くらいになっていた。慌てて冬望達を起こしに行くも、寝ているのか部屋に居ないのか、返事すら返ってこなかった。仕方なくフロントの方へ行ってみると、そこにはさっきまで部屋を回っていた、探していた人達が居た。

 

「なんだ、もう起きていたのか」

 

何食わぬ顔で合流してみるが、何だか元気がなかった。そのため、皓は理由を聞いてみた。

 

「本当は雪咲が倒したのに……何でだろう……」

 

「やってもいないことで褒められるのは……何か違う気が……」

 

「それに、誰もが雪咲を知らないというのが気になる」

 

「確かに、誰か目撃した人が居てもおかしくない筈……」

 

それぞれ意見を出し合い、必死に知恵を振り絞る。だが思いついたのは全て現実味がなく、却下論となっていた。だが諦めないと、今度は盗賊団員達も使って街の中を散策していた。皆皓達の話で盛り上がていて、人を探すどころでは無くなってしまう。だが、そうでもしないと情報が手に入りそうになかったからだ。

 

結局その日一日掛けて街中を散策してみたが、誰も雪咲を見た人は居なかったという。




次の話では、違和感の正体と雪咲の件について関わらせてみようか悩んでおります、

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