チートを貰ったが、異世界では……。   作:月詠 秋水

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どうも、秋水です。

いやぁ、最近滅法暑くなってきましたね。皆様は如何お過ごしでしょうか?
クーラーを点けたいところなんですが、そうすると体調をまた崩しかねないんです。
ですので毎晩暑い中窓開けて汗かきながら夢の中へダーイブしているわけです(苦笑
皆様も暑いからと言って、アイスを食べ過ぎたりクーラーガンガンにしないほうが宜しいかと。


第70話 春の予感……?

 寝ぼけている頭を必死に回転させ、今起こっている現状を冷静に判断してみる。起きたら夜中で消した憶えのない電気が消え、掛けた憶えのない布団が掛かっており、隣には一緒に寝た憶えのない女性が寝ており、しかも自分の右手は彼女の胸を鷲掴みにしている。

 

「これは……」

 

 雪咲は起こさぬようにそっと手を引き、自分の胸元にそっと置く。起きていないのを確認し、ふと目を閉じる。手に残る感覚と感触が蘇り、顔辺りが熱くなるのを感じる。雪咲は心を落ち着けるべく布団を出ようとも思ったのだが、リィナが腕を掴んで離さない。このまま無理矢理にでも剥がそうとすれば、起きてしまうのは必死だろう。

 

 どうしようかとしばらく考え込んだが、特に布団を出てやることも思いつかないので再度寝転がることにした。結局寝ても覚めてもやることが無いのは同じで、どうしようかと途方に暮れていた。

 

「……綺麗だ」

 

 仕方ないので静かに月を眺めていた、向こうの世界とは違ってこの世界には街灯が一つもない。そのためか月の灯が阻害されず、直に届いている気がした。小さく言葉を呟くと、隣で寝ているリィナの寝息が若干乱れた気がした。気になりリィナの方へ視線を向けてみると、不意に目が合ってしまった。

 

「……もしかして、起きてた?」

 

「つ、ついさっき……」

 

 とてつもなく気まずい雰囲気に、言葉を失う。しばらく静寂な時間が過ぎ去った後、そっとリィナが言葉を発する。

 

「……ねぇ」

 

「ん?」

 

「あの話……本当なの?」

 

「あの話?もしかして、俺が別の世界から来たという話のこと?」

 

「うん」

 

 そっと頷くリィナの顔は、何処か淋しげな雰囲気を漂わせていた。だが決して泣きそうではなく、胸が締め付けられてる感覚だった。それは雪咲も同じで、なんと言えばよいのか分からなく頭の中が真っ白になっていた。

 

「ほ、本当の事だけど……どうして?」

 

「だって……最初の時話してくれなかったじゃない」

 

「それは……言い触らすものでもないでしょう?」

 

「そうだけど、でも教えて欲しかった」

 

 そこまで来て、雪咲はようやく違和感を感じる。

 

〈どうしてリィナは、ここまで積極的に聞いてくるんだろう……異世界者がそんなに珍しいのかな〉

 

 雪咲の感覚では数十年に一度と思っているが、実際に行われている英雄召喚は数百年に一度という頻度。実際にはそこまで魔物や魔王の危害に合っているわけでもなく、今回の英雄召喚は特例という事。

 

 雪咲が違和感に感じているのは、ほぼほぼ敵意剥き出しだったリィナが何故此処まで自分に寄って来るのかが分からなかった。何か裏があるとは思ってはいるものの、彼女の仕草一つ一つに心が思わず舞い上がってしまう。そして、雪咲にはこの感じには心当たりがあった。

 

〈この感覚は……〉

 

 そう思った瞬間、急にリィナと顔を合わせるのが恥ずかしく思えてきた。




次話では、雪咲の心境に変化が……?
そして、この後どうなってしまうのか!

果たして、気持ちの整理はつくのだろうか……。
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