チートを貰ったが、異世界では……。   作:月詠 秋水

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どうも、秋水です。
この度は、投稿が1週間以上伸びてしまい申し訳ないです。
原因としては、慣れないことでの疲労やパソコン不調のせいでネットに繋がらない現象が勃発してしまった事です。

慣れないことは既に慣れ始め、なんとかなっては居ます。
ですが、パソコンの不調ばかりはどうも……新しいのに買い換えようかと思ったら、諭吉さんが足りないじゃありませんか!?

ですので、暫くは諭吉貯金になるかもしれないです……。

                                 以上が近況報告

次にこの作品の方向性なのですが、どうやらここでも自身の詰めの甘さが大いにあったようです。←過去作と同じ過ちを繰り返しそうになっている状態
ですので、多少方向性が当初と違ってきてしまうという場面も少なからずあるとは思います。ですが、どうかそこは突っ込まず生暖かい目で見守っていただけましたら幸いでございます。
例)
盗賊で自由に暮らす→まだ未定


第80話 次第に奪われていく心、そして……。

 唇に伝うふにっと柔らかく、ほんの少しだけ熱を帯び、適度な湿っけ。本来なら絶対触れることのない……そう、触れていたのは玲那の唇だった。その瞬間、雪咲は玲那に感じていた筈の畏怖の感情が少し揺らぐ。それは些細なことであり、とてつもなく重大なことでもあった。

 

「っ……ふふ」

 

「っ……」

 

 少しの間口付けし、その後少しだけ玲那は離れる。やってしまったと、どうしようかと言うような表情をしている雪咲に対し玲那は、何か思いつめたような表情で立ち尽くしていた。

 

”お兄ちゃん……すごく長くて、険しい道程だったけど……”

 

 離れた距離を再度詰め直し、そっと雪咲の膝の上に座る。そしてまた、今度はゆっくりと……深く唇を重ねる。静かな空間の中、2人の吐息と唾液の水音だけが響く。

 

”これでずっと……今度は誰にも邪魔されずに、一緒に居られるね……。邪魔する奴は誰であろうと、この世から塵一つ残さず消してやるんだから……”

 

 かれこれ数分は経ったであろうか、ようやく雪咲は玲那の口付けから開放される。

 

”何でだ……玲那は俺を恨んでいたはず、それなのにどうして……まさか、復習?だけどなんで今更……”

 

 雪咲は必死に思考を巡らせるが、いくら考えたところで答えなど出るはずがなかった。本来ならば玲那に殺されさえすれど、口付けなどされる筋合いは何処にもない。何か策略でもあるのかと思えば、あの時の玲那の事を思い出してしまう。

 

”っ……分からない、何で……何でだよ……!”

 

 いつの間にか、雪咲は苦虫を噛み潰したように表情を歪ませていた。それに対し、玲那は少しだけ驚いたような表情を浮かべる。

 

「どうしたの……?もしかして、いきなりは嫌だった……?」

 

「っ……違う、そんなことじゃない。何で……何でこんな事……!お前は、俺のことを死ぬほど恨んでるんじゃなかったのか……?!」

 

「……」

 

 その悲痛の叫びにもにた問いに対し、少しだけ悩む仕草をする玲那。そして答えが出たのか、そっと耳元に顔を近づける。

 

「そんなの当たり前だよ……でもね、私気付いちゃったんだ……」

 

「何に……?」

 

「この殺したい程の思いは、本当は恨みじゃなくって……」

 

「……!!」

 

 玲那から返ってきた答えに、驚き……最早驚愕の色を隠しきれない雪咲。返ってkチア答えとは……。

 

”恨みじゃなくって、大好きな人に裏切られた悲しみ……それ故の、狂気を帯びた愛……なのかもね”

 

 それを聞き、心の何処かで微かに納得してしまった雪咲が居た。

 

”そう言えば、やたらと俺と居ることに拘っていたような……だけど、結局は……”

 

 しかし、頭の中では認めることなど到底出来ずに居た。

 

「そんなの……いつも素っ気ない態度ばかりだったし、何かといえば嫌そうな顔をしていたし、剰え俺に死ねと言ったじゃないか……!」

 

 一瞬だけキョトンとする玲那、だがその表情も直ぐに狂気を帯びた微笑みに変わる。

 

「だって、お兄ちゃんはいつも皓さんと一緒だったじゃない……私はあの人が堪らなく嫌いなの、それなのに……。それに、本当だったら高校上がった時にお兄ちゃんの所へ戻るつもりだったのよ?それなのにお兄ちゃんったら家を売っちゃって、二人の愛の巣を無くしちゃうんだもの。そりゃあ怒るわよ」

 

「じゃあ……俺に死ねと言ったのは……?両親が死んだのは俺の所為だと言ったのは……?」

 

「死んじゃえって言ったのは、ただの私の悔し紛れ。両親が死んじゃったのは、交通事故だったのだし仕方のない事じゃない?ただ単に妄言みたいなものよ」

 

 そうして少しの間、問答している内に雪咲はあることに気付く。それは……。

 

”それじゃあ、俺の深層心理の中に現れた玲那はまさか……”

 

 それを考え、ゾッとする。その表情を見て、玲那は興奮したように頬を赤らませ微笑みの表情を歪ませる。

 

”まさかあれは……俺が作り出してしまった偶像……なのか……?”

 

 玲那がベタベタとくっついてくる中、雪咲は次第に何か大切な事を見失っていると思ってくるようになっていた……。その大切な事とは、今はまだ誰も知りはしなかった。




色々と衝撃的な事実を目の当たりにした雪咲、玲那の言っていることが嘘なのか本当なのかはまだ分かりはしない。しかし一つ言えること、それは……目の前に居る玲那は幻でも妄想でも何でもなく、紛れもない現実ということだ。

次話は、アメノウズメ視点かもしくは皓視点になるかと……。
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