チートを貰ったが、異世界では……。   作:月詠 秋水

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とうも、秋水です。
最近投稿期間がかなり空いて、申し訳ないです。

周りを取り巻く環境が余りにも変化しすぎていて、頭がついて行けてない状態です。
他にもいろいろとあるのですが、(ry

次話は、なるべく早く投稿しようかなと思っています。


第85話 余りにも不可解な出来事

 雪咲と皓は、何処からか現れた黒フードの男を前に言葉を出すことも忘れてただ固まっていた。ただ一回の呼吸でさえ、まるで制限されているかのような重い空気。指一本でも無闇に動かそうものなら、即座に首が地に落とされそうな威圧感。2人は一言も言葉を発する事は出来ず、ただ立ち尽くしているだけだった。すると、黒フードの男が静かに口を開く。

 

「貴様が我が手駒を屠った男か?」

 

 黒フードの男は、雪咲に静かに指を指しながら言葉を口にする。その質問に対し、雪咲は言葉の真意が分からずに首を傾げる。

 

(手駒?一体何のことを)

 

 一回、たった一回だけ瞬きした瞬間の出来事だった。先まで数歩先に居た男はいつの間にか姿を眩ませる。何処へ言ったのかと視線で追っては見たものの、気配も何も感じることが出来ない今手がかりと呼べるものは一つもなかった。だけど見失ってからも油断が出来ず、息が詰まる思いをしていた。

 

 そんな中、皓は顎に手を当てながら何かを思い出すように呟いている。その様子に、雪咲は疑問を抱く。

 

「どうしたの?」

 

「いや、ちょっと幾つか気になる点が」

 

「気になる点?」

 

「何故あの男は俺達に。いや、お前にあんな質問をしたんだ?」

 

「それは。あれ、何でだ?」

 

 皓の言葉でふと考える、言われてみると確かに皓の言う通りだ。大抵初対面の人に何かを尋ねるときは、その関係者という可能性が高い。何も関係ない人が、初対面の人にあんな質問をするとは考えにくい。かと言って、黒フードの男の言う手駒が何を指しているのかが分からず、更に頭を悩ませる。

 

 すると、とある一つの思い出が脳裏を駆け巡る。それはごく最近であり、とても鮮明に覚えていた。

 

「もしかしたら、あれか?」

 

「あれとは?」

 

「ほら、フェルナで巨大な魔物と戦った時だよ」

 

 そう、あの時雪咲はあの人物に出会っていた。しかしその時は体の輪郭はぼやけ、男女どっちかすら判別できないほど曖昧な存在だった。だが今日改めて出会い、男だと断言できるところまで来ていた。しかし皓はイマイチピンときてないのか、首を傾げるだけだった。

 

「もしかして、覚えてない?」

 

「いや、それ以前に多分俺出会ってないぞ?だってあの時あの魔物を倒したのは俺達という事になって、そんな余裕無かったしな」

 

「あ……」

 

 そう言えばと言う表情で小さく声を上げる雪咲、街中の人達の記憶を消したという事実をすっかりと忘れ去っていた。

 

 一人頭の中で納得していると、皓が何かもどかしげな表情をしていた。どういう事かと皓に説明しようとした瞬間、またさっきのような悍ましささえ覚えるような重くドス黒い雰囲気が辺りを包み込んだ。警戒しようとしたが、遅かったようだ。

 

「え?」

 

 いつの間にか、皓が目の前から姿を消していた。それは本当に唐突で、余りにも突然だった。辺りを見渡しても人一人見かけないし、気配すらも感じることが出来ない。

 

「皓!!何処へ言ったんだ!!」

 

 声を上げても、虚しく響くだけで返事は一向に帰ってこなかった。




謎に包まれた黒フードの男、彼が現れてから不可解な現象ばかり起こる。

皓がその場から居なくなり、気配が濃くなったり薄くなったり。
そんな中、とある大事な事実が見えなくなってるのにすら気づかなかった。

次話、どうなってしまうのか。
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