平塚先生が何か悲しい事を言って出て行った。
……気まずいな。私から話た方がいい奴かな。
「えーと、と、取り敢えず座っていいかな?」
「そうね。では、後ろに積んである椅子から適当に選んで頂戴」
えっ、あそこの椅子使うの……。ちょっと汚そうだけど大丈夫なのかな。まあ、しょうがないか。一番上の椅子は届かないそうだからホコリ被ってるけど下の方の奴でいいか。ハンカチで拭けば座れるよね。
椅子を取ったのはいいけどこれは何処に座れはいいんだ?対面にすわるのはのは変だし、ここは、安パイの結衣ちゃんと比企谷君の間でいいかな。
……なんかさっきから矢鱈と気まずく感じるのは私の所為なのだろうか。私が入る前までは楽しそうに話してたのに。また私から何か言うべきなのか。ずっと私のターンか。とは言っても私あんまり皆のこと知らないしなぁー。よし、ならまずはあれだろう。
「あのー、私あんまり皆のこと知らないし自己紹介でもしようよ!」
…………あ、あれ。ミスったか。人と話すのが久しぶり過ぎてコミ障レベルが上がってる。比企谷君と雪ノ下さん『こいつ何言ってんだ』って言ってそうな顔してるし。
「いいねー、それ。じゃあ、あたしからね!2-Fの由比ヶ浜結衣です。最近の趣味は料理とお菓子作りです。よろしくね。」
『いや、やんのかい』っていう顔をしている二人。結衣ちゃんが私に入りやすい空気にしてくれたんだろう。よし、乗るしか無いこのビッグウェーブ。
「へぇー、料理が趣味なんだ。いいなぁー、私得意じゃないからなぁ。今度、教えてよ」
よし、此れは無難で良い返しの筈。しかし、二人は『あ、こいつ死んだわ』って目をしていた。なんで⁈っていうか二人仲良いですね。
「あたしもあんまし得意じゃないけど、いいよー。じゃ、次ゆきのん」
そう言われたら言うしかないだろう。少し嫌そうな顔をしながら自己紹介した。
「はぁ。2-Jの雪ノ下雪乃。趣味は読書とね……乗馬。宜しく」
何故か顔を赤らめて言う雪ノ下さん。
「ゆきのんはねゆきのんって呼んであげたら喜ぶよ!」
「そうなんだ、『ゆきのん』って可愛いね。比企谷君と結衣ちゃんは?」
『えぇーコイツ、センス無いな』って目をする二人。あれ、可愛いくない?可愛いと思うけどね。
「ヒッキーはヒッキー。あ、あたしは特にないかなぁー」
そう言った結衣ちゃんの目は異常に泳いでいた。怪しいな。
「由比ヶ浜はアレがあるだろ」
「そうね、由比ヶ浜さんにはアレがあるわね」
「アレって?」
「………………ゆいゆい」
お、おう。それは流石に……。而も自分で付けたっぽいけど。
「う、うん。可愛くてキュートでユニークな渾名だね!」
「あからさまだ⁈」
此処は触れないのが吉と見た。
「じゃあ、次は私だね。えーと、2-Fの青葉碧です。好きなものは年下の女の子です!」
……………………………………ザ、ドン引き。
しまった、完全に間違えた。周りからの視線が痛い。ゆきのんとの距離が物理的にも心理的にも遠くなった気がする。話を逸らさないと死ぬ!
「じゃあ、次ヒッキーで─────
と言うとしたら、チャイムが鳴った。
「今日はここまでね。比企谷君の自己紹介なんてどうせ言う事無いだろうし」
「おい」
「そうだね。じゃあ、最後にみんなでアドレス交換しようよ!」
「うん、いいよー」
そう言って私達はアドレス交換をして、別々に帰路に着いた。
結衣ちゃんの嬉しそうで少し悲しそうな顔が印象的だった。
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from : 由比ヶ浜結衣
件名 : 渾名きめたよー
本文 : 帰ってから碧ちゃんの渾名考えてたんだけどおもいついたよー!『あおっち』でどう?\(//∇//)\可愛いよね(≧∇≦)
to : 由比ヶ浜結衣
件名 : re:渾名きめたよー
本文 : かわいいー。ありがとう。じゃあ、結衣ちゃんは駄目なとこ抜いて『ガハマさん』で!
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to : 雪ノ下雪乃
件名 : よろしくね
本文 : 雪ノ下さんは私に『ゆきのん』って呼ばれのいや?
from : 雪ノ下雪乃
件名 : re:よろしくね
本文 : 別に
to : 雪ノ下雪乃
件名 : re:re:よろしくね
本文 : そっかぁ。じゃあ、よろしくね『雪乃』
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to : 比企谷八幡
件名 : よろしくね
本文 : よろしくね、比企谷君。
from : 比企谷八幡
件名 : re:よろしくね
本文 : おう。