インフィニット・ジェイデッカー   作:すし好き

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一年以上の間が空いてしまい、申し訳ありませ~~~んm(_ _)m
何とか仕上げられました(汗)

この話をやるならと決めていたゲストキャラが登場します。


第7話 暴走特急! 前編

「ご覧ください、皆さん。

 ブレイブポリスと旋風寺コンツェルンが共同開発した、

 超AI搭載の新型特急“ロコモライナー”です!」

 

女性ニュースキャスターが、期待にあふれた声で紹介するのは、蒸気機関車を

思わせるフォルムをした新型列車だ。

 

「超AIがロボット以外に搭載されるのは、世界初!

 危険物の持ち込みや怪しい動きを見せる不審者も瞬時に感知し、

 乗客の安全が守られます。

 また、最新のリニアモーターが採用されているので、スピードも

 世界最速でありながら、騒音もほとんどないと言う、驚きの列車なのです!」

 

キャスターの説明に、周囲にいる報道陣から関心の声が上がり、カメラの

シャッター音が鳴り響く。

 

「明日の開通式では、旋風寺コンツェルンの若き総帥、旋風寺舞人さんだけでなく、

 我らが女王陛下もゲストで招待されて……」

「盛り上がっているね、デューク」

 

画面から流れるニュースを聞きながら、一夏はビークルモードの救急車になっている

デュークに話しかける。

 

『当然だよ。

 超AIを搭載したロコモライナーもだが、

 開発に携わっているのは近年急成長中の旋風寺コンツェルン。

 そこに、イギリスの女王陛下もとなれば、話題にならないわけがない』

「おまけに、総帥さんは勇兄と同じ17歳だもんね~。

 しかも、すっごいかっこよかったし」

『無駄話は、これぐらいにしておこう。

 今の所、何か異常は?』

「うん、大丈夫。問題ないよ」

 

現在、一夏はデュークと共に、明日ロコモライナーが走るルートの

安全確認を行っていた。

この開通式の警備のため、ブレイブポリスはイギリスへとやってきているのだ。

日本の方を完全に留守にするわけにはいかないので、勇太と一夏。

そして、デッカードとデューク、ガンマックス、シャドウ丸が担当となった。

 

「線路上に、爆発物や不審物は見当たらないね」

『こちら、シャドウ丸。

 駅の方も見て回りやしたが問題ありませんね』

『ガンマックスだ。

 明日女王が通るルートを確認したが、こっちも問題ない』

『だが、油断はできない。

 もしテロが起きるとしたら、当日に行動を起こす可能性は十分にある。

 明日の朝の確認もしっかりと行おう』

 

警戒しすぎてしすぎることはないと、デューク達は気を引き締める。

 

『みんな、旋風寺総帥との打ち合わせは終わった。

 そっちに、何か異常はないか?』

「デッカード!ううん。何も問題ないよ。

 勇兄は?」

『勇太なら、レジーナと話してるよ』

「久しぶりだもんね~」

『……』

 

デッカードからの通信に黙り込むデュークだったが、それを感じ取った

シャドウ丸とガンマックスは肩をすくめるのであった。

 

『デュークの旦那、仏頂面の難しい顔してるのが丸わかりですぜ?』

『そこの鈍感おチビより、マシだろ?』

『別にそんな顔はしていない……』

「ん?どうしたの、みんな?」

 

そんな彼らのやり取りを一夏は、不思議そうに傾げるのであった。

 

 

 

「じゃあ、ロコモライナーの方は頼んだよ、一夏」

「了解、ボス!」

 

翌日、勇太達は警備とロコモライナーの最終チェックを行っていた。

勇太とデッカード、デュークは駅と走行ルートの確認を。

シャドウ丸とガンマックスは、イギリス女王の護衛。

そして、一夏はロコモライナーのチェックを、開発を担当した旋風寺鉄道青戸工場長の

大阪次郎と共に行うことになった。

 

「さてと、工場長さんはまだ来てないな。

 しょうがない。

 変なものが取り付けられていないかどうかだけでも、見ておくか。

 頼むぜ、ミニィ?」

 

一夏は、工具箱からミニィを数台取り出し、ロコモライナーの周りや車体の下へと

走らせる。

 

「次は……」

「ちょっと、あなた!」

 

先に、ロコモライナーの中に入ってチェックをと思った一夏だったが、

背後から突然、声をかけられる。

振り向くとそこにいたのは、余所行きのドレスに身を包んだ

自分と同い年に見える金髪の少女で、何故かこちらをにらんでいた。

 

「子供が、こんな所で何してますの!」

「何してるって……お前だって、子供だろ。

 てか、お前こそ、何してるんだよ。迷子か?」

「なっ!ま、迷子っ!?

 このセシリア・オルコットに向かって、何て……!」

 

一夏は、いきなり絡んできた少女に眉をひそめ迷子かと尋ねるが、

気に食わなかったのか、セシリアはワナワナと体を震わせる。

 

「許しません……許しませんわ!

 あなたみたいな礼儀知らずは、わたくしが成敗してくれますわ!」

「成敗って、何を言って……」

「関係者以外立ち入り禁止のこの場所にいるだけで、

 怪しさ満載ですわ!」

「いや、俺関係者……」

「問答無用っ!!!」

「話を聞けぇぇぇ!!!」

 

思い込みが激しいのか、一夏の物言いに頭に血が上っているのか、

セシリアは一夏を捕まえようとする。

無論、一夏も黙って捕まるわけもなく、ちょっとした鬼ごっこが

始まってしまう。

 

「お待ちなさーい!」

「そう言われて、待つ奴がいるかぁっ!

 うおっ!?」

 

ドレスを着ているにもかかわらず、セシリアの足は速く、

一夏は必死に逃げるも足を滑らせて転んでしまう。

 

「捕まえましたわっ!」

「ぐへっ!」

「さあ、観念してお縄につきなさい!」

「そのお縄につけるの俺の仕事!」

 

転んだ一夏に馬乗りし、身動きできないようにするセシリア。

必死に抵抗する一夏だったが、体勢が悪く振りほどくことができない。

 

『セシリア・オルコット。彼を放してください』

「誰ですか!?」

『驚かせて申し訳ありません。

 私は、ロコモライナーです』

 

突然二人に話しかけてきた、ロボットの声。

それは、今日開通式を迎えるロコモライナーのものであった。

 

『セシリア・オルコット。

 彼は、日本のブレイブポリスの少年警官、織斑一夏。

 不審者ではありません』

「ブレイブポリス……嘘おっしゃい!

 こんな礼儀知らずの子供が、あのブレイブポリスのはずありませんわ!」

「嘘じゃねぇよ!俺は、ブレイブポリスだ!

 ほらっ!」

 

一夏のことを怪しい不審者と決めて疑わないセシリアは、ロコモライナーの言葉を

信じようとしない。

何とか警察手帳を取りだし、それを彼女に見せる。

 

「~~~っ!

 で、でも!だったら、何でウロウロしてましたの!」

『それは、私の体に不審物がないか確認していたからです。

 今も、彼のメカが私の体をチェックしています』

「これで、分かったか?

 お前こそ、あんなところにいて、何か企んでいるんじゃないのか?」

「何ですってっっっ!」

『いえ。それは違います、織斑一夏。

 彼女は、今日の開通式に招待されているオルコット家の令嬢です』

「令嬢!?

 こんなお転婆が!?」

「誰がお転婆ですの!」

「おーい、セシリア~」

「一夏くーん」

 

不審者の誤解は、互いに解けたが一夏の発言で第二回戦が起きそうなった時、

彼らをそれぞれ呼ぶ男の声が聞こえる。

 

「あっ。こんな所にいた……って、どうしたんだ一夏君?」

「セシリア……っ!

 見つかって、よかった~」

「工場長さん!」

「……お父様」

 

年配で如何にも職人といった感じの男性、大阪次郎は一夏の状況が

どういうことか分からず、驚きの声を。

気弱で人が良さそうに見える男性は、安堵の声を上げた。

 

『旋風寺鉄道青戸工場長の大阪次郎と、

 オルコット家のジェイク・オルコットですね。

 どうやら、セシリア・オルコットが織斑一夏を不審者だと

 勘違いしているようなのです』

「ええっ!」

「どういうことだい、セシリア?」

「どういうこともこうしたもありませんわ!

 こんな子供が、うろついているなんて怪しいですわ!」

「だ~か~ら~!

 ロコモライナーのチェックだって、言ってるだろう……!」

「セシリアちゃんだっけ?

 一夏君の言っていることは、本当だよ。

 チェックの手伝いを頼んだんだ」

「うっ……」

 

大阪工場長の言葉に、自分の勘違いだとようやく理解したのか、

バツが悪くなりセシリアは言葉に詰まる。

 

「ハハハ……。

 うちの娘が、ご迷惑をおかけしました。

 さあ、セシリアも謝って?」

「うぅぅ~~~……あ、あなたが誤解されるような紛らわしいことを

 しているのが悪いんですわ!」

「はぁ~?何だよ、それ!」

「えっ、ちょっ!セシリア……っ!」

 

自分の間違いを認めたくないのか、セシリアは理不尽な責任転嫁をすると

その場から走り去ってしまう。

 

「すいませんすいません。

 セシリアが失礼なことを……。

 セシリア~」

「あっ!ちょっと!……行っちゃった」

「災難だったね、一夏君。

 とにかく、チェックをしようか」

『お二方、よろしくお願いします』

 

一夏は呆気に取られながらも、大阪工場長と共に、ロコモライナーのチェックを

行うのであった。

 

「各センサ―、正常に作動……っし!

 大阪工場長、チェック完了。

 異常なしです」

「わかった。こっちも今やっているこの調整で、完了だ」

『大阪工場長。

 何故、わざわざ手作業で作業を行ったのですか?

 メンテナンスシステムでも、各機能、センサーに問題はありませんが』

 

ロコモライナーの操縦席で一夏と大阪工場長が最終チェックを行っていると、

効率が悪いのではと、ロコモライナーが問いかける。

 

「ハハハ。

 確かに、そうだねロコモライナー。

 だけどね?

 いくら技術が発達しても、こういう確認は人の手で行なうのが大切なんだ。

 ましてや君は、最初から変形を想定しているブレイブポリス達とは違う、

 世界初の超AIを搭載した列車だ。

 念入りにチェックを行うにこしたことはない」

『そういうものなのですか』

「勉強になります、大阪工場長」

 

そうやって、談笑しながらも二人は最終チェックを完了させる。

 

 

 

「了解。お疲れ様、一夏。

 向こうの最終チェックは、終わったみたい」

『そうか。

 こっちも線路上や駅に、不審物や不審者は見られなかった。

 このまま、無事に終わってほしいが……』

『女王陛下は、無事に駅に着いたようだ。

 私達も配置につこう』

 

一夏からの報告を受け、デッカードとデュークはそれぞれの配置位置へと

移動する。

 

「はじめまして、キャサリン・オルコット代表。

 旋風寺コンツェルンの旋風寺舞人です」

「はじめまして、旋風寺総帥。

 お会いできて光栄です。

 こっちは、夫のジェイクです」

「ジェイク・オルコットです。

 いや~、お若いのに総帥なんてすごいですね。

 僕なんかと大違いだ」

「……っ。

 そして、娘のセシリアです」

「セシリア・オルコットですわ。

 以後お見知りおきを」

「こちらこそ、よろしく。小さなレディ」

「この度は、お招きいただきありがとうございます」

 

その頃、ロコモライナーの出発駅では旋風寺コンツェルンの総帥と

一目会おうと有名企業や財団の人々が押し寄せていた。

中には、一夏を追いかけまわしたセシリアと両親もいたが、

キャサリン・オルコットは夫の腰の低い態度に眉をひそめていた。

 

 

 

 

 

「ミッション開始まで後30分……」

 

ロコモライナーの開通式開始まで後20分――。

 

 

 




はい。セシリア編のスタートとなります。
後編で終わらせられるよう、早くできるようがんばります(汗)

ゲストキャラは勇者シリーズで、列車とくれば彼しかないと
嵐を呼ぶナイスガイの旋風寺舞人に登場してもらいました。
勇者特急隊が出るかは、未定です。

ロコモライナーはもちろん、ロコモライザーを小型化した
イメージとなります。声はガインでwww

勇太×レジーナな所が出ましたが、うまく描いていけれるかな。

一夏は前回から一年経って、12歳の小学6年生になっています。
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