仮面ライダーAGITΩ   作:桂ヒナギク

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第4話:第三の戦士

 精悍な顔立ちをした男子、柏崎は走っていた。

「はあ……はあ……はあ」

 後ろからは、アンノウン。

 柏崎は追われているのだ。

「なんで? 何なんだあいつ!」

 必死に逃げる柏崎。

「はあ……もう無理!」

 柏崎は倒れ込んだ。

「もう逃げないのか?」

 アンノウンが柏崎の足元で止まる。

「逃げて苦しい思いをするなら、死んだ方がマシかなって思って」

「ならば地獄に送ってやる」

 アンノウンが光の輪から大剣を取り出し、それを大きく振ろうとすると、柏崎の体を緑色のバリアが守った。

「何?」

「やっぱり死にたくないんでね」

 柏崎は立ち上がると、顔の前で両腕をクロスさせた。

「変身!」

 柏崎の体が、緑色の異形、ギルスに変身した。

「アギト……」

「アギト? 違うな。俺はギルスだ」

 ギルスはそう言って、アンノウンに攻撃を仕掛けた。

「はっ!」

 アンノウンは攻撃を受けて怯んだ。

「決めてやる!」

 ギルスの踵にあるヒールクロウが伸びる。

「はっ!」

 飛び上がり、鋭利なヒールクロウの先端をアンノウンに突き刺すと、それは頭上に光の輪が現れ、爆裂霧散した。

 ギルスは柏崎の姿に戻る。

「えっと……あれ? さっきのは?」

 辺りを見渡すが、アンノウンはロストしていた。

 柏崎は今起こっていたことを忘れてしまっていた。

「助かったのか……?」

 柏崎は疑問符を浮かべながら、家路に()く。

 

 

 聡美は柏崎の家の前にやってきた。

 彼女は時折、柏崎の家に訪問している。理由(わけ)は、彼がアンノウンに襲われないようにするためだ。

 ピンポン。

 インターホンを押した。

 中から柏崎が出てくる。

「鎌田さん? 今日はどうしたの?」

「はい」

 聡美が柏崎にクッキーを渡した。

「クッキー作ってみたの。あげるから食べて」

「うん。それだけかい?」

「う、うん」

 聡美は頬を赤らめ走り去った。

『彼が好きなの?』

「え? な、何を言ってるんでござんすよ!?」

『頬が赤いもの』

 その時、アンノウンが空を滑空していった。

 その先には、柏崎の家が。

 聡美は踵を返し、アンノウンを追う。

「待ちなさい!」

変身!──と、聡美はアギトに変身して飛び上がった。

「アギト!?」

 アンノウンがアギトを叩き落とした。

「うわ!」

 アギトは地面に叩き付けられた。

 着地するアンノウン。

「ギルスを倒そうと思ったが、その前にお前を倒してやる」

 アンノウンはアギトの頭部を踏み潰そうとするが、すんでのところでアギトが(かわ)す。

 アギトは立ち上がり、ライダーパンチをアンノウンに叩き込んだ。

「そんなもの!」

 だが、アンノウンの頭上に光の輪が現れた。

「ぐわああああ!」

 悲鳴をあげて爆裂霧散するアンノウンだった。

 

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