仮面ライダーラオフ -zodiac war-   作:taka@半魚人

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あ、どうもお久しぶりです。
2年越しの更新です。
最近になってモチベが帰ってきました。


前回のあらすじ

辰田兄弟が貴寅たちの前に現れ、決闘を申し込まれた。
お互いに勝負を決めようとしたが、そこに緑の戦士が乱入する。
そして、龍は緑の戦士に敗北してしまう。
貴寅は存在概念の消滅を目の当たりにしてしまう。



八刻「尊敬之時」

俺は、初めて敗北を目の当たりにした。

夢なんかじゃない、全て現実で起きたことだ。

存在概念の消滅、こんなにも恐ろしいものだったなんて···。

 

「貴寅くん、どうしたの?」

未ちゃんに言われてハッとする。

 

「ん、あぁ。少し考え事をね。」

「もしかして、龍さんの事··だよね。」

「・・・。」

未ちゃんは、それ以上は訊いてこなかった。

 

俺は龍が消えるのを目の前で見た。

怖かった。

でも、これ程に怖いものはないはずなのに、なぜだろう?

 

 

俺は、安堵している···。

 

 

イヤになる、目の前で人が消えたのに…。

安心している俺が。

理由は分かっている。

脅威が減った、戦いに敗けるリスクが下がった事に安心してる。

だからこそ、自分が。

 

怖い

 

しばしの沈黙の後、口を開いたのは未ちゃんだった。

「あ、あの。」

「ん?」

「これから、どうしよう。」

「そうだね。」

 

確かに、一時の出来事をいつまでも引きずるのはダメだよな。

でも龍のことは忘れちゃいけない、それでも今は目の前のことに集中しなくては。

明日は学校もある、まずはこれからのことはこれから考えるとしよう。

そして、俺たちはお互い眠りについた。

 

 

翌日

 

スズメの声で目が覚めた。

えーと。見知った天井だな。

寝起きの頭で情報を整理する。

 

確か、未ちゃんを連れて帰って···。

ハッ!と思わず声に出してしまった。

 

 

女の子を家に連れ込んだ挙句、いつの間にか寝てしまっていた!

あれ?でも、未ちゃんが居ない。

部屋から出て一階のキッチンに行くと、未ちゃんが居た。

「あ、おはよう貴寅くん。」

 

未ちゃんは腰にエプロンをつけて料理していた。

どの格好も可愛いなぁ。

え、エプロン?そんなものどっから。

 

「なにか手伝うことない?」

「ううん、大丈夫だから椅子に座っといて。」

「うん、わかった。」

 

俺が椅子に腰かけると同時に、未ちゃんはご飯を持ってきてくれた。

未ちゃんは自分のご飯も机に置くと俺の反対側の席に腰を降ろした。

 

「あのさ。」「あのね・・・。」

俺と未ちゃんの言葉が重なる。

「あ、ごめん。何?」

「わわ、こっちこそごめんなさい。」

 

両手を胸の前で振って、未ちゃんは赤面する。

可愛い・・・。

それで?と訊くと、未ちゃんは話し始めた。

 

「これからのこと、なんだけど。」

「うん。まぁ色々考えるのは良いんだけど…。」

「いや、あの。戦いのことじゃなくって。」

 

未ちゃんは少し頬を赤らめながら、恥ずかしがっていた。

どうやら、学校でのことで少し言いたかったようだ。

「わたし学校に転校してきたばっかだし、学校で貴寅くんに馴れ馴れしくするのは…。」

「え、そんなの気にしなくていいのに。」

「だって…その。」

未ちゃんは少し黙ったあと、なんでもないとだけ言い俺に話を振ってきた。

 

「それで、貴寅くんは?」

「いやぁ、本当に大したことないんだけど。」

そう言って俺はさっき思ったことを未ちゃんに聞く。

 

「そのエプロン、どうしたの?」

「え、あっ!ごめんなさい!」

未ちゃんはまた赤面して俯いてしまった。

どうしたんだろ?

 

「わたし、自分の家だと思って置いてあったエプロン勝手にしちゃって。」

未ちゃんは寝ぼけてエプロンををつけて料理をし始めたらしい。

なにがあったらそんな事になるのか分からないけど、究極の天然なんだと思って納得した。

可愛すぎかよ。

 

そして俺たちは朝食を済ますと、学校に向かった。

 

 

この数日で色んなことがあったが、学校の人たちはそんなことは知らないわけで。

転校してきたばっかの未ちゃんと仲良くしようと、話していた。

未ちゃんのそんな姿を横で見ていて、こんな風に普通の学校生活を送れたらと心を痛めた。

 

お昼休みの時間、俺は屋上で食事とっていた。

綺麗な青空を眺めながら、これからの戦いに関して寅と相談していた。

 

やっぱり、他の十二支とは戦わなくちゃだよな。

『仕方あるまい。最早、話のできる輩など残っておらぬだろ。』

神との直接会話が出来さえすれば…。

『希望は薄いだろうな。』

寅との対話をしていると、誰かに呼ばれる。

 

「君が、虎牛 貴寅くんだね。」

 

その人は、綺麗な赤色の長髪と俺と同じくらいの身長をした見覚えのある人。

「生徒会長、なんのご用件ですか。」

この学校の生徒会長であり先輩の【霧卯 乙兎女(きりう おとめ)】先輩だ。

そんな方が一体なんの用なんだ?

嫌な予感はしつつも、俺は先輩の話を聞く。

 

「この前、君が羊睡 未さんと若い男の人たちとなにやらやっていたのを目撃したんだが。」

やっぱりか。でも龍が言っていたな、十二支同士は出会う運命にあるって。

俺は先輩の動向を探るため、無言で話を聞いていた。

しかし、先輩は勘づいてるように。

 

「おっと、その様子では私がなにを言うまいか分かるみたいだね。」

「本題を聞きたいですね。」

「せっかちだね君は。だけど、私に戦う意志はないとここで言っておこう。」

 

なに?この人も未ちゃんのように戦いは好まないのか?

しかし、信じられない。鼠次みたいな人を騙すやつだっているからな。

先輩が次の言葉を言う直前で、未ちゃんがやってきた。

 

「貴寅くん。って、生徒会長さん…。どうしたんですか。」

「おやおや、丁度良いところに--。」

 

そう言った先輩の前に、未ちゃんを庇うように割って入った。

「そんな怖い顔しないでくれ。戦う意志はないと言っただろ。」

先輩は俺の顔が強ばっているのを軽く手でほぐして、微笑んだ。

 

「!?」

「ふふっ。可愛い顔もできるじゃないか。」

「茶化さないでください。俺は本題を聞きたいんですよ。」

 

調子狂うなぁ。しかし、こんな綺麗な人顔を触られたら恥ずかしくなってしまう。

先輩は、もう一度ふふっと笑い、話し始めた。

 

「正直こんなとこで話したくはないんだが、君たち私と手を組もうじゃないか。」

「なるほど、それじゃあ先輩も俺たちの仲間になりたいと?」

「うーん。やはり詳しい話は放課後にしようか。ゆっくり話がしたいんだ。」

 

そう言うと先輩は放課後の校門で会おうと残し去っていってしまった。

しかし、思惑が読めないな。俺の質問も返してもらえなかったし。

でも仲間が増えるチャンスか…。聞き出さないわけもいかないだろう。

 

 

そうして、疑問も残ったまま放課後を迎え、未ちゃんと共に校門に向かう。

女性にしては高身長だし赤い髪色をしてるしで、先輩の姿はすぐ分かった。

先輩は俺たちを確認して、小さく手を振る。

 

「来たね。じゃあ行こうか。」

先輩はそう言うと手招きをして、俺たちを案内しだした。

 

 

少し薄暗い路地に入っていき、ドンと構えた喫茶店の中に入っていった。

こんなとこにいかにもレトロな喫茶店があったなんてな。

 

先輩を追って中に入り店員の人に席へ案内されたが、先輩の姿がない。

どういうことだ?やっぱり罠だったんじゃないか?!

そう思い未ちゃんの腕を掴んで席を立とうとした瞬間。

 

「おいおい、待ちたまえ。」

 

そこにいたのは、先輩の姿だった。

がしかし、さっきまで着ていた制服じゃなく、メイド服になってるじゃないか。

なんか様になってるというか、なんというか、可愛い…。

じゃなくって、どういうことなんだ?

 

「なんだ、良いコメントを期待していたのに、無視かい?」

「か、可愛いです先輩!お似合いです!」

「ふふっ。嬉しいよ羊睡さん。」

 

未ちゃんは目を輝かせながらそう言った。

なんだこれ、なにが起きてんだ。

先輩はムスッとした表情で俺に言ってきた。

 

「君のコメントも聞きたかったがね、虎牛くん。」

「お、お似合いですとも会長…。」

ぐぅ、可愛くて直視できん。

 

会長は満足したのか、ふふっと笑うと席について話し始めた。

「この喫茶店は私の実家でね、暇があるとこの衣装で手伝いをね。」

「しかし大分話が反れたんですけど、そろそろ聞いてもいいですか?」

「むぅ、本当に君はせっかちだね。」

俺の反応にまたもムスッとしたが、先輩は真剣な面持ちで話しだした。

 

「もう一度いうよ、君たち私と手を組まないか?」

「それじゃあ、本当に俺たちの仲間になってくれるんですか。」

「うーん、ちょっと言い方を変えようか。」

 

 

 

「私の管理下のもとで動いてくれないか?」

 

 

 

 

-To be next war-

 

 

次回予告

 

霧卯 乙兎女にいきなり同盟の提案をされた貴寅たち。

そんな貴寅たちの前に戌嶋 犬牙が再び現れる。

貴寅はどんな決断を下すのか。

そして犬牙との決着はつくのか。

 

次回「契り之時」




どうでしたかね?
今回は戦闘を入れなかったんですが、見てて貴寅がサイコパスなんじゃねーかと思いましたね。
切り替えのよさに脱帽です。

そして、新キャラの霧卯 乙兎女(きりう おとめ)さんです。
生徒会長で貴寅の1年先輩にあたりますね。
卯の力を持った戦士です。実家の手伝いでメイド服を着るという、謎設定があります。
もしかして貴寅に気があるんじゃないかって思いますよね、わかんないですけど。
正直なところ、ボクのさじ加減ですけどね。
ここだけの話、ラオフに出てくる女性はボクの性癖を突っ込んでるんでボク好みになっちゃいますw

と、いうことで。
また次回!貴寅の重要な局面(になる予定)です。
ご期待ください!
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