「死ね」
男は言うとともに片手に槍を生成、これを僕に向かって投げる。瞬間無意識に僕は両腕を前に出した。すると夢で幾度と見た六角形のバリア、“ATフィールド”が現れ槍を無効化し僕と後ろのイッセーを守った。
「なに?」
「イッセーだけはやらせない。」
そういうと肩の突起からナイフを取り出し構える。そうまるでずっとまえから知っていたかのように。
(どうでる?)
男は鼻でフンと笑うと
「たかがナイフ如きこのドーナシークをやれるとでも?なめられたものだなァ!」
槍を振りかぶりまるで弾丸ような速度でそれを投げた。
また槍を投げた?。相手はおそらく殺しのプロ、そう何回も同じやり方をするはずがない。
僕はそう思いつつ再び槍をATフィールドで防ごうとしたけど寸前で槍は消えた。
(消えた?いったい何処に…)
ここで相手に翼の生えていることを思い出した。
まさか!?
「遅い」
声のした方、上をとっさを見てみる、予想は的中、男はすでに空中で槍を振りかぶっており僕は急いで横に飛びのく。
「ぐぁああああああああああああああああああーーッ!?」
が致命傷はま逃れたものの槍は見事に右腕に突き刺さっていた。
刺さった右腕からは血液が噴出しそのダメージを物語る。
イッセーの僕を心配する声が聞こえる。
だが引くわけにはいかない、引けばイッセーが死ぬ。
夢が現実になる。
そんなことさせない。
どんなに痛くても。
苦しくても。
守るんだ。
僕が。
「はぁあああああああーーーーッ!!」
僕は構えていたナイフを瞬時に逆手に持ち替えると空中でこちらを見ている男に全力で投げる。
「なッぐは!?」
男は反応できなかったのか動けづ高速で飛んでくるナイフはそのまま男の腹部に刺さり貫通した。
ナイフはそのまま空を飛んでいき宙に男の鮮血が飛び地に落ちる。
「き、貴様ぁ!!」
「このまま仕留めるッ!!」
僕は別の肩の突起から二本目のナイフを取り出すと落ちる男の元へ駆けていく。
地に落ちた男はゆっくりと立ち上がり槍を召喚し構え僕はナイフを構え男の心臓を狙う。
「人間風情が思い上がるなッ!」
「うォおおおおおおおおおおおおおおおおおおーーーッ!!!」
槍とナイフが交差する。
鮮血が飛ぶ。
「ぐ、馬鹿な…」
槍は寸前で交わしていたため結果僕のナイフが心臓に刺さった。男は倒れると二度と動かなかった。
「はぁ………はぁ……はぁ…なんとか、か…た」
激しい戦闘で体力、そして血液をかなり消耗した僕は意識が朦朧として地面に倒れとエヴァンゲリオンは切となって消え元の人間の姿に戻る。薄れゆく意識の中イッセーの泣きながら僕の名前を呼ぶ声が聞こえる。
ごめん、イッセー。
僕は意識を失った。
シンジsideout.イッセーside
俺の前で地に倒れる親友。
俺は優しく抱きしめるようにシンジを抱きかかえる。
穴の開いた腕から大量の血液が外に流れ出し止まらない。
いくら体を揺さぶっても、
「シンジ…逝かないでくれよ…頼むからさぁ…」
瞳から涙が一粒こぼれる
「なぁシンジ目を開けてくれよ!頼むからさ!……」
その一粒の涙が零れ落ちるとまるでダムが決壊したように俺は涙を流した。
「シンジーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」
俺は叫んだ。ただひたすらに、がむしゃらに。
「なんでこいつが死ななきゃいけねぇんだよッ!!シンジがなにしたってんだッ!!!こいつが死ぬ理由なんてないだろうがよッ!!!」
涙は頬を伝いシンジの顔に落ちる。
シンジの体温が冷たくなっていく。
「返してくれよ…たった一人の親友なんだ…」
刹那
赤い紋章に似た魔法陣が地面から浮かび上がる。
「なんだ…?魔法…陣…?」
するとその魔法陣から数人の人が出てきた。訳が分からない中俺は目を見開いた。そこにいたのは学園のイケメン木場祐人、学園のマスコットと呼ばれるロリっ子の搭城小猫ちゃん、学園の第二お嬢様で有名な姫島朱乃先輩、そして
「リアス…グレモリ、先…輩?」
よく分らない状況に俺の頭は真っ白になってゆくと魔法陣から出てきたリアス先輩たちがこっちへと近寄ってくる。
「一歩、遅かったわね」
そんな悔しそうに言うリアス先輩の声が聞こえると俺はシンジをそっと地面に置くと混乱しながらもたった一人しかいない親友のために泣きながら先輩の足にしがみつくと
「助けて、ヒグ、ください…お願いします、たった一人の、親友なんですッ」
俺は嗚咽の混じった声でそう先輩に懇願した。この人ならもしかしたらそう思っての行動だった。でも
「無理よ、彼の心臓は既に止まってるわ」
現実はそう優しくはできてはいないとでも言うようにそう俺に言った。同時に先輩?と小さな声を俺の耳はとらえた。その異変にリアス先輩も気づいたのか小猫と声を零す。小猫ちゃんはシンジの亡骸に駆け寄るとシンジを抱きしめた。前にシンジから小猫ちゃんとなかがいいと一度だけ聞いたことがあった。まさか本当だとだとは思っていなかったが小猫ちゃんの様子を見てどうやら本当らしい。小猫ちゃんは暗い顔で泣きそうになる自分を抑えると部長と小さな声で言った。
「兵藤一誠君、キミは前に堕天使、いえ天野夕麻という子に一度殺されいるのよ」
瞬間とある光景が頭の中でフラッシュバックする。自分の彼女だった人物が突然奇怪な格好に変身し黒い翼を生やしたと同時に槍をこちらに投げる光景が。
「でも、君は生きている。それはどうしてかっていうとね、私が転生させたのよ」
俺は転…生?とオウム返しのようにそう呟く。訳がわかんねぇ、そんな言葉が自分の頭の中を満たしていく。
「そうよ、転生させたのよ…悪魔にね」
悪魔。それを聞いた瞬間今日起こった不可解な出来事が脳裏によぎった。朝がやけにだるかったり、暗闇が鮮明に見えたり、夜が逆に元気になったり。普通なら信じないだろうが今日起こった不可解な出来事を体験したからか俺は強く確信できた。自分は悪魔に生まれ変わったのだと。
「あなたに問うわ。兵藤一誠、あなたの家族であり親友の碇シンジを私なら今ここで人間ではなく悪魔として、生き返らせることができるけど、どうするかしら?いまその決定権はあなたにあるわ」
「なんで、俺なんスか…?」
「彼には両親がいないのは知っているわ。ちょっと調べたのよ、それで今現在でシンジ君と親しい人間、いえ、悪魔と言えばあなたでしょう?だからよ。さ、どうするの?」
俺は悪魔だ。もう人間じゃない。でも別に人間として何か誇っていたものだとか人間として大事なものを持っていたわけじゃない、だからこれといってなにか不自由があるわけじゃない。でもそれはあくまで俺個人のことであってシンジの事じゃない。
でも
それでも
俺はまたシンジに会いたい。
だから俺は頼んだ。
「お願いします」
俺は立ち上がると先輩に頭を下げた。先輩はわかったわといってどこからかチェスの駒を取り出すと最後に聞くけど本当にいいのね?と最後に問うが俺の答えは変わらない。
「ああ、頼んます…」
「ええ、わかったわ…」
なぁシンジ、俺は間違ってるかな…
イッセーseid out
ここは…どこだろう…?
僕は気が付くと真っ暗な空間にいた。ここがどこなんてわかるはずのない僕はとりあえずさっきまであった出来事を思い出すことにした。とその時だった。なにもないはずの暗闇からやぁと声がして僕はその方向に振り向いた。
「僕…?」
そこには白いTシャツに中には青色の下着、下は学校の制服である灰色のズボンといつもの服装をした“もう一人の僕”がそこにはいた。もう一人の僕は僕を見て微笑むと
「ここの世界には使徒はいないみたいだね、エヴァはあるみたいだけど、少し…いやかなりちっちゃいね」
「えっと…君は僕なの?」
もう一人の僕はうんと頷くとでもと続ける。
「僕は君とは別の世界の碇シンジつまり僕なんだけどね。ほら君は最近変な夢を見るだろう?あれは僕の世界での出来事なんだ。」
「…っていうことは君、いや僕はあんなのといつも戦ってるの!?」
僕は驚いたようにそう言うともう一人の僕はまぁねと苦笑した。
「でも僕の物語は終わってるんだ。」
「終わっている?どういうこと?」
「さぁ。それよりこれから君はどうするの?」
「僕は…」
ふと誰かの泣く声が聞こえた。誰か?いや聞いたことのある声だ。そうこれは大切な人の声、帰るべき場所の声だ。
「僕は…帰るよ、元の、自分の帰る場所に。」
「そっか。分かったよ、じゃあ気よつけて」
僕それに運と答えるといつの間にか現れた光に向かって走っていった。