俺様だって真剣で幸せになったっていいだろ! (岳人×義経 【習作】)   作:雲寺香月

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俺様と東西交流戦

6月●日 

 

東西交流戦 3日目 

 

梅雨入り前の6月。修学旅行で川神にやって来た九州の天神館との交流戦が市内某所にある工場地帯で行われていた。

初日は、1年のプッレーミアムな武蔵小杉大将が無謀な突撃を仕掛けて砕けて天神館勝利。2日目は天神館がが学年の全総力を結集して作り上げた天神合体で川神の武神に立ち向かうも、力及ばず川神学園の勝利。

 

そして、最終日の2年生同士の対決。

この物語の主人公である島津岳人はというと…

 

 

 

「ふふん、東の軟弱者など我々にかかれば赤子も同然よ。」

 

「このまま道をまっすぐ行けば敵本陣。ふふ、今夜は労せずして勝利を得ることができそうであるな。」

 

余裕の表情で通路を駆ける天神館先鋒、その数およそ10人。各々得意武器を片手に、アスファルトの地面を足音も消さず突き進んでいた。

 

気が大きくなるのも無理はない。川神学園側が多く生徒を配置していた中央に小細工なしの少数で突撃し、その大半をなぎ倒してここまで進んできた猛者たちだからだ。

 

その足音の一つが、本陣目前で急に停止する。

 

「む…?」

 

「どうした?」

 

「前方に敵兵発見なり。」

 

先頭の男が言うように、一本道の先に大きな影があった。月明かりのみが差し込むこの狭い道は薄暗く、はっきりしていないが、確かに人のように見えた。

双方、条件に大した違いがないため、人影の方からもこちらの姿は見えているはずだ。なのに人影は何の反応も示さない。

天神館の先鋒隊は困惑した。

 

「どうする?敵の罠かもしれぬぞ。一度引き返すのも手だが。」

 

天神館の先鋒その1の言葉にその2が首を振った。

 

「ここまで来て引くことなど出来ぬ。罠であっても我らの実力なら踏み抜ける!皆の者、突撃だああああ!」

 

『おおーっ』

 

天神館先鋒その2の掛け声に続き天神館先鋒隊全員が鬨の声をあげて人影に襲いかかる。先鋒その一の武器である棍棒が空を切って人影の頭部に振り下ろされ―真っ二つに折れた。

 

「なん…だと?」

 

茫然と立ち尽くす天神館先鋒隊。それに対して人影―島津岳人は額から流れた血をすっと右手で拭って一言。

 

「フン。普通の奴らを倒すには十分かもしれねえが、俺様を倒すにはちょっと物足りねえなあ!」

 

―そう、彼は味方本陣へ最短距離で到達する狭い一本道を、たった一人で壁となって防いでいたのである。

 

どちらが有利だとか、そんなもんは岳人には関係なかった。今までの人生でそうだったように、彼は仲間の為にただ自分が与えられた役割を果たすこと―この道を全身全霊で死守する事に全力を注いでいた。

自分がここを離れなければ、今回も仲間が勝ちをもぎっとってくる。そう信じて。

 

「くらえ、ハンサムラリアーット!」

 

「だ、だから引き返そうって言ったのにーーぐあああああ!」

 

お返しとばかりに彼の必殺のラリアットが先鋒その1の首に直撃する。先鋒その1の体は右の壁を突き破り、誰も使っていない空き部屋の床に叩きつけられた。

それを見て、残りの先鋒隊が一斉にひるむ。

その隙を岳人は見逃さなかった。

 

「ここから先は川神一のナイスガイ、島津岳人様が通さないぜ。でりゃあああああ。」

 

巨体が似合わぬスピードで彼らに肉薄し、ショルダータックルで全員を吹き飛ばす。先鋒隊は各々が狭い通路の四方に叩きつけられ、ガクリと力を失った。

 

「へへ、俺様大活躍!」

 

岳人は自慢げに気絶している連中に向けてガッツポーズをした。必要以上に己の筋肉を盛り上げて見せつけるようにしている。彼の調子が上がって来た証拠である。

 

その大活躍を、岳人の視界に入らないギリギリのところで見ていた一団がいた。西方十勇士、宇喜多率いる体力筋力自慢の女性陣である。

 

「あかん。こんな狭い場所でこいつと戦ったら無駄に時間を食うてまう。そうなると1番乗りを他の奴らに取られて賞金がパアや。それになんか生理的に受け付けへんし・・きもちわるいし。皆、ちょっとだけ回り道すんで!」

 

宇喜多の小さな声での指令に、隊員たちも小さな声で返事をして岳人に気取られないように通路を戻って行った。

ちなみに、その頃本陣は各地の戦闘員に指示をだして態勢を立て直すのに精一杯の状況だった。岳人が宇喜多にこの道を突破されていれば、その時点で詰んでいただろう。

 

一方、迂回路を通った宇喜多隊は初めの予定より少し遅れて川神学園の本陣に到達した。が、時既に遅し。態勢を整えて終わっていた川神学園の生徒達に一般兵は倒され、宇喜多本人は不死川心の柔術の前に敗れたのだった……。

 

 

そんなこともしらず、岳人は調子にのって通路で勝利のポージングを行っていた。その様子が隠しカメラで撮影され、脱落者・救護班・見学者等の前にばっちり公開されている事も知らずに…

 

「はっはっは!もしかして今俺様、格好いい!?」

 

 

 

 

(「・・キモ」)

(「千佳ちゃん、頑張った島津君に対してそんなこと言っちゃだめですよ!」)

 

 




当初の予定から狂った事

宇喜多対岳人の予定だったのに、書いていたら宇喜多が逃げてしまった・・。

メインヒロインの義経がまだ出てきてない



つ、次こそは義経登場します。あう・・。
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