【完結】死に芸精霊のデート・ア・ライブ   作:ふぁもにか

41 / 52

 どうも、ふぁもにかです。この11話は、本作『霜月コンクエスト』における特にヤバいシーンの2つ目となります。何なら、今回が本作でトップクラスに残酷な展開の可能性すらあるので、閲覧注意でよろしくお願いします。



11話 望みの代償

 

「あ、あなたたちは誰なのです! やめて、離してください!」

「このガキ! 抵抗すんじゃねぇ!」

「おい、早く手錠使え!」

 

 千葉県某所にある墓地。その一角の霜月家の墓の近辺にて。士道と砂名を待ち受けていたものは、砂名の妹の夢唯が3人の成人男性に拘束され、後ろ手に手錠をかけられる光景だった。

 

 

「――お前ら、何やってんだ!」

「はぁ? なんで人が来てんだよ。見張りは何やってやがった?」

「いや待て、メッセージ来てたわ。なるほど……?」

 

 わけもわからず、さりとて眼前の光景を無視なんて到底できず。士道は声を荒らげる。士道の怒声により墓場に士道と砂名が現れたことを認識した男性3人組は、今まさに夢唯に危害を加えている真っ最中で人に見られたというのに、マスクやサングラスなどで顔を隠していないにもかかわらず、欠片も焦ることなく士道たちを睨んだり、スマホを取り出して見張り役の仲間からのメッセージを確認したりと、自分たちのペースに則った挙動を継続するのみだ。まるで、士道と砂名に犯行現場を目撃されてもまるで問題ないと言わんばかりの態度だ。

 

 

「ほー、そういうことか。こりゃご都合展開の極みだな」

「で、見張りはなんつってた?」

「獲物がのこのこやってきてくれたから通したってさ」

「あぁはいはい、てことはその女が霜月砂名か」

「「ッ!?」」

 

 士道が望んだ、砂名と夢唯の再会。その現場における完全な異物である男性たちは、見張り役の仲間からのメッセージをスマホで確認した後、砂名を指差す。その男の発言に、士道と砂名は内心で驚愕していた。今の士道と砂名は、砂名の天使〈夢追咎人(レミエル)〉の【迷晰夢(ミスディレクション)】による幻覚で、全く別の姿をした男女だと認識されているはずなのに、眼前の男性がさも当然のように幻覚を看破してきたからだ。

 

 

「は? 何のこと? 霜月砂名? 誰それ? それよりその子を放しなよ? 今、君たちは自分が何をやっているのかわかっているの? 犯罪だよ?」

「ごまかしたって無駄だ、テメェの服に発信器をつけている。ずいぶんと変装が上手いじゃないか、教祖様?」

「……あぁ、その顔。思い出した。今日の集会で、生誕の儀で、親友を再起不能にしたくせに警察に捕まらない害悪犯罪者を殺す力を欲していた、君か。なるほど、その時に発信器を私の服に忍ばせたんだね。あの場の誰にも悟られずにやってのけるなんて、大した技術だよ」

 

 男たちからいきなり名指しされた砂名は一度はすっとぼけようとするも、男たちが砂名の正体を確信している根拠を知ると、もはや幻覚を維持しても意味がないと判断し、【迷晰夢(ミスディレクション)】による幻覚を解除した。

 

 

「ッ! 士道さん!? それに……お姉、ちゃん? え、え? なに、どうして……?」

 

 すると。特に特徴のない容姿をしたカップルの姿が士道と砂名の姿に切り替わったことで、夢唯は驚愕に目を見開く。士道の隣にいる、3年前と何ら変わらない砂名の姿を凝視しながら、夢唯は呆然と困惑と疑問の声を漏らす。

 

 

「もう状況はわかったよな、教祖様? 俺たちの親友は2週間前、結束の儀の犠牲になった。あいつは優秀なジャーナリストで、新人類教団の脅威にいち早く気づいていた。奴は集会に潜入して、そこでテメェに捕まった。で、テメェに身体中の骨を折られて、その様を大勢に見られて、嗤われて……今やすっかり心が壊れて、社会復帰も絶望的だ」

「だから復讐する、ね。でも君を新人類に至らしめたのは、私の精霊の力だよ? 私から与えられた力で、私に復讐できると思ってるの?」

「誰がテメェの力なんか使うか。俺が生誕の儀に参加したのはテメェに発信器をつけるためだ。それでテメェの住所を割り出して、復讐に利用するつもりでいたが、まさかテメェの変装を見破るために使えるとはな。ハハッ、ついてるぜ。きっと運命も、俺たちの復讐が成就することを望んでるってことだよなぁ?」

「……それで、私に復讐するために、今まさにムイムイを拐おうとしていたってこと?」

「ムイムイ? あぁ、テメェの妹のことか? 中々珍妙なあだ名つけてんだな? ペット気分か? かわいそうに」

「いいから答えなよ? 私に復讐したいのにどうしてムイムイを狙っているの? ムイムイは関係ないでしょ?」

「いーや、関係大アリだね。言っただろ、俺たちの親友はテメェがやった結束の儀のせいで再起不能になったって。それで復讐するんだ、その内容は、俺たちの絆を深めるために、テメェの妹を使って結束の儀をすることに決まってるだろ? テメェの目の前で妹をぶっ壊したら、テメェはどんな顔するんだろうなぁぁ? 教えてくれるよな、新人類にお優しい教祖様ならさ」

「ッ!!」

 

 夢唯の身柄を拘束している男は、憎悪に満ち満ちた瞳で砂名を睥睨しつつ、己がどのような方法で砂名に復讐するつもりなのかを明らかにする。刹那、砂名は天使の力を行使して夢唯を男たちの手から救おうとするが、その動きを男はすかさず「動くなッ!」と大声で静止した。

 

 

「俺の指示していない動きを少しでもしてみろ。その瞬間、テメェの妹を殺す」

「ずいぶんと威勢がいいけれど、私が妨害する前にムイムイを殺せると思ってるの? 君が今日の集会に参加したなら知ってるでしょ? 私が瞬間移動できるって」

「あぁ。精霊とやらの力がいかにぶっ飛んでるか思い知ったよ。だから当然、対策済みだ」

 

 砂名は先ほどから様々な方向で己の脅威を示し、男たちの復讐を諦めさせようと画策しているが、男たちの復讐への気勢はまるで削がれない。砂名が瞬間移動能力を提示することで夢唯を人質にする無意味さを主張すると、男の1人がおもむろにジャケットを脱いだ。男の体には、黒くて細長いいくつもの爆弾が巻き付けられていた。

 

 

「ひッ」

「この爆弾の起爆装置は仲間に渡してある。俺たちの復讐が失敗しそうになった時に爆発させる手筈だ。わかったか? テメェが強硬手段に出た瞬間、俺たちもろとも、テメェの妹は死ぬんだよ」

「……君たち、自分の命が惜しくないのかい?」

「同じ人間相手に復讐するならここまでやらないな。けど、テメェの力は強大だ。そんなテメェに格下の人間風情が復讐を成功させるには、自分の命くらいは賭けないとなぁ?」

「……」

「ちょいと話すぎたな。さぁーて、結束の儀の時間だ!」

 

 自身を拘束する男が装備する大量の爆弾に夢唯が小さく悲鳴を漏らす中。砂名の反応から彼女が復讐を邪魔する手段を持たないことを確信した男たちはニィィと凶悪な笑みを深めて、夢唯を使った結束の儀の開始を大々的に宣言する。

 

 

(どうする、どうすればいい……!)

 

 この緊迫した場において、男たちの復讐に何ら関係しないがために、すっかり蚊帳の外へと追いやられていた士道は、必死に策を巡らせていた。このまま静観していれば夢唯が男たちによって徹底的に痛めつけられてしまう。だけど、夢唯を救おうにも、下手に動こうものなら夢唯が殺されてしまう。どうすれば、一体どうすれば。士道は一心不乱に起死回生の一手を求めるも、しかしこの凄まじく用意周到な男たちを出し抜ける方法を思いつくことができなかった。

 

 

「まずは爪剥ぎショーだ。前座にちょうどいいだろ」

「や、いや、助け……」

 

 男の1人がポケットからペンチを取り出し、これ見よがしに夢唯に見せつけてから、後ろ手に拘束した夢唯の両手へとペンチを近づけていく。夢唯が青ざめた表情で身をよじってペンチから手を遠ざけようとするも、男たちの拘束から逃れることができない。

 

 

「やめてッ! ムイムイに手を出さないで!」

 

 その時、砂名が悲鳴じみた声で叫んだ。士道も、当の叫んだ張本人も、男たちが砂名の制止の言葉1つで男たちが止まることはないだろうとの一種の諦めが頭の片隅に存在していた。しかし、砂名の制止の声が墓地に響き渡った時、男たちの動きがピタリと止まる。結束の儀を一時中断した男たちは、砂名を改めて睨みつけてくる。

 

 

「やめてほしいか?」

「やめて、くれるの?」

「俺たちの言うことを何でも聞くならな」

「何でも聞く。聞くから、さっさと言いなよ」

「ククッ、言ったな?」

 

 男の1人が砂名から言質を取ると、付近に置いていたスーツケースから小さなバッグを取り出し、砂名へと投げる。砂名がバッグを受け取り、男から視線で促されるがままにバッグを開くと、そこには100ml程度の液体が入りそうなサイズの遮光ガラス瓶がぎっしり収められていた。

 

 

「それを飲め」

「何これ?」

「毒薬だよ。一滴残らず飲め」

「わかった」

「砂名さん!?」

「お姉ちゃん!?」

 

 ガラス瓶の中身を男に確認した砂名は、士道と夢唯が制止するよりも早く、瓶のふたを開けて中身の液体を一息に飲み干した。そして、砂名は空になったガラス瓶を男へと投げる。砂名の顔色こそ変わっていないものの、鼻から時折粘性のある血がポタリ、ポタリと地に落ちており、砂名の瞳も充血していることから、毒が砂名の体を蝕んでいることは明らかだった。

 

 

「やっぱ精霊って奴はとんでもないな。今ので普通の人間なら生と死の狭間まで追い込まれるってのによ」

「これで、満足?」

「なわけないだろ。バッグの中にある奴、全部飲め」

 

 男が砂名から投げ渡されたガラス瓶を感心したかのように見つめる中、砂名がさも平気そうに問いかけるも、男は無慈悲な要求を砂名に命じた。砂名が男たちに従わなければ、夢唯が結束の儀という名の拷問を受けてしまう。ゆえに砂名は、ほんの一瞬だけ躊躇したものの、意を決してバッグの中の2本目のガラス瓶を取り出す。

 

 

「砂名さん、これ以上はダメだ! お前ら、いい加減に――むぐッ!」

「士道くん、お願いだから喋らないで。下手に相手を刺激すると、士道くんまで服毒を強要されるかもしれない。……これは、私が背負わないといけない業なんだ。人間の法から外れて、好き勝手に世界征服を進めて、色んな人を傷つけた私が、裁かれる時が来ただけなんだ。だから、士道くんは何もしないで」

「……ッ」

 

 砂名に毒を飲ませるわけにはいかない。士道が砂名の服毒を遮り、男たちに激怒の言葉を放とうとするも、他ならぬ砂名の手で口を塞がれて、この状況に干渉しないことを要請してくる。毒を喰らって、明らかに体に異常をきたしているはずの状況で、砂名の眼差しからは、士道までもが巻き込まれないことをどこまでも心配していて。士道は何も言えなくなってしまう。

 

 

「ありがとう、士道くん」

 

 砂名は士道が己の頼みを聞いてくれたことに感謝して、次々とガラス瓶の液体を飲み干す。飲み干すたびにちゃんと飲みきったことを証明するために男に空のガラス瓶を投げ渡し、次のガラス瓶に手を出し、ためらいなく液体を飲んでいく。

 

 砂名がガラス瓶7本目の毒を飲み干した時。砂名にはもはや立つ力すら残っておらず、その場に座り込んでいた。顔色は蒼白に染まっており、過呼吸を繰り返し、目の焦点が定まらず、目から涙が、口からよだれが、鼻から鼻血がとめどなく流れ始めていた。加えて、身体中をこれでもかと駆け巡る、まるで全身の血管が浮き出て爆発して血が周囲に撒き散ってしまうのではないかと錯覚してしまうほどの激痛が砂名を襲い続けていた。

 

 

「は……毒は摂取すれば、するほど、耐性ができる。というのは、所詮、創作世界特有の、法則…だというのが、私の、持論の1つでね…。だって現実じゃ、毒は、摂取すれば…するほど蓄積して、刃を剥くもの…だからね。水銀なんか、まさに典型例、だ。……でも、私は精霊、だ。創作世界側の、存在とも、言える。私は、毒を飲むと、耐性が…できる、体質なのか。それとも、毒の過剰摂取で…死に至る、体質なのか。どっちかな? 興味が、尽きないな……」

 

 しかし砂名の心が折れる様子はなかった。砂名はあくまでも己の体に毒が通じていないかのような拙い演技のために、途切れ途切れの言葉を紡ぐことを決してやめなかった。

 

 

「なに時間稼ぎしてんだよ。さっさと次を飲め」

「やれやれ、せっかち…だなぁ。もっと、余裕を持ちなよ」

 

 砂名は毒の過剰摂取で尋常でなく苦しんでいる。しかし男たちの復讐心は未だ満たされていないようで、男たちは苛立ちを隠さず砂名を急かす。砂名は震える手つきでバッグの中から8本目のガラス瓶を手に取り、手こずりながらも瓶のふたを開けようとして。

 

 

「もうやめて、お姉ちゃん!!」

 

 これまで毒を飲み続ける姉の姿をただ震えて見ていることしかできなかった夢唯が叫んだ。

 

 

「ムイ…ムイ?」

「……もう、やめてよ。こんな奴らの言うこと、聞かないで」

「ダメだよ。そしたら、ムイムイが――」

「――いいです! 爪を剥がされたっていいです! 何をされたっていいです! ……ボクは、ボクは、お姉ちゃんの足手まといになりたくないのです。せっかくお姉ちゃんが生きていてくれたのに、ボクのせいでまた死んじゃうなんて、そんなの耐えられないです。お姉ちゃんさえ生きていてくれるならこんな命、惜しくはない……お願いです、ボクを諦めてください。お姉ちゃん」

「ふふ。いくらかわいい…妹の、頼みでも、それは…聞けないなぁ」

「お姉ちゃんッ!」

「私さ、嬉しいんだ。家族からも…必要と、されなくなっちゃったって、忘れられちゃったって…思っていたから。でも、ムイムイが…私をこんなにも…想って、くれている。……こんな、姉想いのよくできた妹を…捨てるなんて、そんなこと…できないよ。大丈夫。何本でも、何百本でも、何千本でも、飲んでやる。こいつらの…毒薬の在庫を、全部…飲み干してやる。もう少しの…辛抱だから、待っていて。ムイムイ」

 

 夢唯はどうにか砂名に毒を飲ませないよう説得を試みるも、砂名からは応じる気配が欠片も存在しなかった。砂名は痙攣している顔で笑みらしきものを作って夢唯に向けた後、8本目のガラス瓶のふたを開けて、口に――。

 

 

「ゔぁああああああ!!」

「うがッ!?」

 

 その時、夢唯が行動を起こした。自身を拘束する男の1人のあごに頭突きを放ったのだ。今まで全然抵抗してこなかった夢唯の突然の抵抗に男の1人がたたらを踏む。その隙に夢唯は男たちの間を縫って、士道と砂名とは逆方向に逃げ始める。

 

 

「この、待ちやがれ!」

「させるか!」

 

 喉から手が出るほどにずっと欲していた好機が訪れた瞬間、士道は天使〈颶風騎士(ラファエル)〉を行使し、夢唯の逃走を援助するべく、夢唯を再び捕まえようとする男たちを暴風で吹き飛ばした。いつ男の仲間が爆弾を起爆させるかわからないため、なるべく夢唯から遠ざけるように吹っ飛ばした士道だったが、爆弾がブラフだったのか他の要因があるのか、男たちが身につけている爆弾が起爆する様子はなかった。

 

 

「砂名さん!」

「あぇ?」

 

 続いて士道は、夢唯が人質状態から解放されたことに気づかず愚直に8本目の毒瓶を飲もうとしている砂名から毒瓶を奪い取って捨てると、砂名を抱きかかえて、夢唯の元へと追いつくべく、〈颶風騎士(ラファエル)〉の風をまとって跳躍する。半ば空を滑空する形で、逃げる夢唯に合流しようとする士道は、その時。目撃した。後ろ手に手錠で拘束されたままひたすら逃げようとする夢唯が墓地を離れて道路に飛び出た時――夢唯の目の前に大型バンが迫っている光景を。

 

 

「――え」

 

 士道が夢唯に迫る危機に気づいた時はすべてが遅きに失していた。

 ドチャッと粘性のある鈍い音が響く。夢唯の体が大型バンにぶつかって、衝撃で夢唯の体が塀まで飛ばされ、そのまま大型バンが夢唯ごと塀に衝突して、夢唯の体を潰した音だった。

 

 士道は自身の視界の中で発生した光景が信じられず、夢唯への合流をやめて、着地する。腕の中の砂名も、士道と同様の光景を目撃していたようで、目を極限にまで見開いている。

 

 大型バンと塀の間に挟まる形となった夢唯の体は、今は見えない。だけど、わずかに見える腕と、おびただしく飛び散った鮮烈な血が。夢唯の死をこれでもかと如実に主張していた。

 

 

「夢唯……?」

 

 夢唯が死んだ? 死んでしまった?

 士道が変わり果てた夢唯の姿から目を離せずにいると。唐突に士道の真下からまばゆい光が放たれる。見れば、砂名の体が光に包まれていた。その光は段々と収束し、そこには霜月砂名はいなかった。

 

 士道の腕に抱かれていたのは、1人の少女だった。

 艶のある黒髪を腰まで伸ばし、砂名よりはるかに小柄な体躯をした。

 

 

 ついさっき士道の視界の先で大型バンに衝突して。

 死んでしまったはずの霜月夢唯その人だった。

 

 




 というわけで、これにて本作『霜月コンクエスト』の前編『砂名コンクエスト』は終了となり。次回からは後編『夢唯コンクエスト』が始まります。精霊:扇動者(アジテーター)を巡る物語の行く末やいかに。なお、今回は諸事情により登場人物紹介は省略します。

次回「夢唯コンクエスト」
 

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。