言い訳をさせてもらうならfgoが……
それではどうぞ
第6話 魔法界入り
お楽しみ下さい
自分がマグル生まれではなく魔法使いの一族の1人で叔母さんも叔父さんも実は魔法使いだというかなり衝撃的な告白からは早くも7ヶ月近くが経っているが今までの生活とは変わらない。変わった事と言えばアルフによる魔法授業が公認の物となり叔父さんや叔母さんが授業参観に来る様になった事くらいだ。
そして今日7月31日は私スピカ・ブラムフォード改めスピカ・ブラックの誕生日だ。ちなみにブラックという姓は父方の物で結構な家柄らしいが叔母さんや叔父さんは話したくない理由があるのか話題を振ると急に舌の滑りが悪くなり話してくれなかった。
誕生日という事は今日ホグワーツからの入学案内届がふくろう便とやらで運ばれて来るらしい。
そう思い玄関先で妖精たちと待っていると鳥の羽ばたく音が聞こえその方向に顔を向けると見事な毛並みのフクロウが近づいて来るのが見えた。そしてそのフクロウは咥えていた手紙を自分の手に収まるように放し去って行った。
ふくろう便を見るのは初めてなのでしばらく呆然としていたが手に感じるずっしりとした紙の重みが夢では無く現実だと引き戻す。
そして手紙の獅子と大蛇と大鷲と穴熊の紋章とHの蝋印がホグワーツ魔法魔術学校からの手紙だと教えてくれる。
手紙を部屋でじっくり読もうと家に入ると叔母さんと叔父さんが嬉しそうに微笑んで立っていた。
「ホグワーツからの手紙が届いたのねスピカ」
「うん。まだ読んでないけど」
「いやぁ今日は忙しくなるよ。ダイアゴン横丁で色々買わないといけないからね」
「手紙を読みたいから部屋に戻るね叔母さん叔父さん」
手紙を早く読みたいが為に会話を早々に切り上げ部屋に向かうが2人はそれを注意する事なく微笑ましいものを見るような表情だった。
部屋に入ったら扉を背にして座り込み紙を傷つけないよう慎重に開けて中身を取り出し声に出して読む。
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ホグワーツ魔法魔術学校
校長アルバス・ダンブルドア
マーリン勲章、勲一等、大魔法使い、魔法戦士隊長
最上級独立魔法使い、国際魔法使い連盟会員
親愛なるブラック殿
このたびホグワーツ魔法魔術学校にめでたく入学を許可されましたこと、心よりお喜び申し上げます。教科書並びに必要な教材のリストを同封いたします。
新学期は9月1日に始まります。7月31日必着でふくろう便にてのお返事をお待ちしております。
敬具
副校長ミネルバ・マクゴナガル
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声に出して読んだあと今度は声に出さずに何度も読み返す。そうしてようやく自分がホグワーツに入学するのだと頭で理解できた。
2枚目の手紙は入学必需品のリストでその内のいくつかはアルフに頼んで入れてもらった城の図書室で読んだことのある物だった。魔法使いだからといって制服までローブにしなくてもいいと思う。しかも魔法界には普段着をローブにする人まで居るそうだ。
黒のローブはこっちでも揃えることができるだろうが魔法の教科書などそこいらの本屋に置いてあるわけが無い。先程叔父さんが言っていたがダイアゴン横丁なる場所なら全て揃うらしいが過去に聞いても何処にあるのかは教えてくれなかった。
ああそういえばアルフに報告するのを忘れていた。ホグワーツからの入学許可証が届いたと教えてようと机の引き出しから両面鏡を取り出し淵を撫で起動する。
やがて面に写る靄のような渦が消え対の鏡が写すアルフの顔が見えた。
『こんな昼からとは珍しいな。どうした?』
「ふふん。ようやくホグワーツの入学許可証が届いたのよ」
『まぁ当然だろうな。スピカは俺には及ばないが優れた素質を持つ魔女だからな』
「それで今日ダイアゴン横丁という場所に行くらしいけど何処にあるの?」
『俺も行ったことは無いがロンドンだ。……今日行くんだな?少し待っていろ』
そう言ったアルフは鏡置いて例の屋敷妖精のベルで呼んだ屋敷妖精に誰かを連れて来るよう命令している。
数瞬もしないうちに姿現しの音が聞こえてアルフとの会話をする。2人とも声を小さくしたりはしていないので会話が丸聞こえだ。
『お呼びとのことですが如何なされましたか』
『来たかマグナス。今日の予定はキャンセルして車を一台出せ』
『承知致しました。ではご用意が整いましたら申しつけ下さい』
『ああ。では戻れ』
何か深く追求したくない様なことを言っていたが会話の終わったアルフは再び鏡の前に現れる。
『待たせたな。俺もダイアゴン横丁に行く事になったから車で乗せて行ってやろう。だからアルバートとリリアナに待っている様に伝えろ』
アルフがそう言うと返事をする前に両面鏡が自分の顔を写していた。確かに車で一緒に連れて行ってくれるというのはありがたいが返事を聞く前に消えてしまうのはやめてもらいたい。たとえ強制だとしても一応返事は聞いてほしかった。しかも叔父さんと叔母さんに伝えておけとはどういう事だ。アルフがこの家にもう一枚両面鏡を渡したのを自分が忘れている様な馬鹿だとでも言いたいのか。直接言えよ。
叔母さんと叔父さんにそれを伝えしばらく待っていると家の周りがやけにざわざわと騒がしい事に気づいた。時間からしてそろそろ来てもおかしくないが嫌な予感がして3人で顔を見合わせる。
外に出ると家の前には一台の車が止まっていた。それだけなら特に問題は無い様に思うが止まっているのは黒塗りの高級車だった。その為近所で様々な憶測が飛び交いこの騒ぎになっているのだろう。
魔法使いの車ならもっと目立たないように魔法をかけた車にするべきだと思うのだがアルフはそういう大衆の目など気にしないので期待するだけ無駄だったか。
しかも叔父さんは特に気負いしていない様子だったが此方が近づくと車から執事やメイドが出てきて車までの道をパレードの様に歩かねばならなくドアも優雅な所作で開けてくれた。
車に乗り込むと中は外見からは想像出来ないほどに広々としていた。というか明らかに広く下手をしなくてもウチのリビングよりも広い。
奥のソファにはアルフが座り此方に笑みを浮かべていた。
「久しいな3人とも。3日と半日ぶりか」
「おはようアルフ。今日はありがとうね」
「ああ、にしても懐かしいなぁ学生時代を思い出すよ。ねぇリリィ」
「そうね。あの時はセレスが手を引いて乗り込まされたわ」
叔父さんと叔母さんは魔法使いということを明かしてからは私の前でよく今みたいに思い出をよく口にする様になった。
「ロンドンまではそれなりに時間がかかるだろう。座って適当にくつろいだらどうだ」
スピカ達とダイアゴン横丁に入学品を買う為に周辺諸国の魔法大臣や政府高官なども来るパーティをマグナスを通じてキャンセルした結果せめて家令のグリファスが出席することになったが自分が行かなくてもいいのならばそれでいい。
入学品を揃える為に金貨を宝物殿から出して来なければなとオルドリッチ家の当主と許可された者のみが姿現しで来ることのできる何処にもに繋がっていない城の地下エリアに来ていた。
宝物殿の前に立つアルフは当主の代々受け継ぐ黄金の杖を扉に当てこれを開ける為だけの解錠魔法を用いた。
するとどうだろうか。内部の複雑な錠が音を立て外れていき黄金の扉が無数の髑髏に変化し左右に別れる。
開かれた扉をくぐり宝物殿に入ると王家の末裔として恥じない程度に目の肥えていると自負している自分をして思わず息を呑むほどの星々の如きで輝きで溢れかえっていた。
宝物庫の中央には数えるのも馬鹿らしくなるほどの量の宝石とガレオン金貨の山が連なっていた。
だがアルフはたかが金貨の山如きに目を奪われた訳ではない。所詮金貨の山など宝物殿の財宝の10%にも満たない程度の価値しかない。真に価値のあるものは壁に備え付けられた棚にある品々だ。
黄金で出来たオルドリッチのマグカップに、アルフの知識にすらない無数の宝石の指輪に、力のある水晶を削り作られたのであろう短剣に、闇より黒い獣の毛皮の外套に、黄金の竜の鱗より作られた剣に、城の絵画で見たことのある様々な宝石と金で出来た王笏に、かつて歴代当主が付けていたとされる煌びやかな王冠に、王冠と対をなす銀のティアラに、そして何よりも黄金と星の如く無数の輝く巨大な宝石をあしらったオルドリッチの玉座。
もし仮にこれらの品が一つか二つ魔法界に流しただけで経済は粉々になるだろう。これらはそれ程の価値のある物だ。
そんなことを考えながら持ってきたバックに金貨をふた掴みほど無造作に放り込み後ろ髪を引かれながらも宝物殿を後にする。
城の裏庭にあるガレージに姿現しをすると従者たちが自分を出迎えた。普段ここは使われないのでマグナスの指示だろう。流石は侍従長で名義上の義父なだけある。自分の行動は予想して動いているのだろう。であるならばそろそろだろうと振り返ると黒い車が隣に静かに停められた。
その後車に乗り込みマグナスに向かう場所を指示する。
「スピカの家は分かるな?そこに迎え」
「拝命いたしました」
そう言ったマグナスはハンドルの隣にある用途不明のボタンを押す。すると車内の空間が拡張され並みの住宅を上回るほどの空間となりその後従者たちが乗り込み紅茶を入れ別室に移動した。
車を走らせると大した時間を掛けずにスピカの家が見えてきた。元々そこまでの距離は無いので紅茶を楽しんでいる間に着いてしまった。スピカ達の出迎えに車に10人程度出したが周囲の大衆は明らかに車に入りきらないであろう人数が出てこようともそれを不審に思わない。
車には認識阻害の結界を生成できる魔法道具を積んでいるので結界内部であれば明らかにそれが可笑しかろうと認識出来ない。騒がしいのはおそらくそうは見かけない車が停まっているからだろう。
その後数分もしない内にスピカ達が乗り込んで来た。
どうやらアルバートとリリアナは学生時代にこれに乗ったことがあるようでリラックスしている。スピカもここ数ヶ月の間に高級品にある程度なれたらしく強張っていなかった。
「ねぇ結局ダイアゴン横丁はロンドンの何処にあるの?」
「確か漏れ鍋というパブにあるんだったな?」
スピカの問いに記憶の限り答え正答をアルバートとリリアナに目で問う。クロードが言うには初めて見たらかなり驚くらしいのでサプライズのつもりかスピカに教えていなかったのだろう。
「そうよ。数少ない魔法界入り出来る場所だから覚えておくといいわ」
その後もしばらく4人で喋っていると車が停められた。おそらく目的地に到着したのだろうが念の為に運転席に通じる扉を開ける。
「どうした何かあったのか?」
「いえ問題はございません。目的地である漏れ鍋前に到着致しました」
「そうか。なら降りるが付いて来るなよ?連れて行くのはクロードのみで十分だ」
「承知致しました。……そう言っていただき愚息も喜ぶことでしょう」
「そう時間は掛けんから待っていろ。ではな」
隣の部屋で待機しているクロードについて来るよう告げスピカたちに向き直る。
「目的地に着いたぞ。さっさと支度をしろ」
「もう着いたの?」
「ああ、だから早くしろ」
車を降りて漏れ鍋は入る。すると何やら様子がおかった。パブならアルコールを飲むだろうから騒がしいのは理解出来るがそういった騒がしさでは無かった。どいつもまるで英雄にでもあったかの様であった。
それを訝しんだアルバートが漏れ鍋の店主に何があったのかと問う。
「やぁトム久しぶりだね。ところでいつになく騒がしいけどどうしたんだい?」
「アルバートじゃないか。実はなついさっきまであの 生き残った男の子 が来ていたんだよ」
「そうかジェームズ先輩の子もそんな歳だったか」
帰ってきた答えを思えばこの騒ぎも納得のいくものだった。なるほどあのハリー・ポッターか。物心着く前にヴォルデモートを倒したというのは疑問に思ってはいるがおそらく両親のどちらかが強力な守護でも掛けたのだろう。特に古い魔法にはそういったものもある。
「それで?アルバート。お前さんは今日はどうしたんだい。そのお嬢さんはお前の子供か?」
「マリーネ先輩の子さ。入学品を見に来たんだよ」
「それでそちらのお嬢さんは__」
そして店主が俺の顔を見て驚きの声を上げる。
「……こいつは驚いた。そのお嬢さんセレスにそっくりじゃないか。あの娘の子どもか」
どうやら店主は勘違いをしている様だ。自分は母の生き写しと言われるほど女顔ゆえ性別を間違えたようだ。悪気が無いのは分かるがあまり気のいいものでは無いので訂正しようと声を掛ける。
「店主よ」
「私はトム。漏れ鍋のバーテンダーをやっているよ」
「……トムよ。貴様は勘違いしているゆえ言うがが俺は男だ。お嬢さんでは無い」
「こりゃ失礼した。すまんね坊主」
店主の謝罪を受け入れ漏れ鍋を通り抜け裏庭の壁の前まで来た。
「ねぇアルフ間違えてない?行き止まりだよ?」
「心配するな。ここであっている」
「
「黙って見てろ。……もう少しだ……ここか」
壁のレンガの魔法の掛かっている物のみを見つけ出し杖で叩いていく。
そしてようやく最後のレンガが叩き終わった。するとレンガの壁が音を立てて動きアーチ状になる。
空いた魔法界への入り口を背に向けるようにクルリと向き直りスピカの顔を見る。
「魔法界へようこそスピカ」
いやぁようやく魔法界まで話を進めることが出来ましたね。
え?まだ入ってない?何言ってるかサッパリ分かりませんね。
そういえばウチのカルデアにアナスタシアお迎えできましたよ