トリガーの使い方   作:日々平穏

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B級昇格と自身の方向性

自分の手の甲を見つめる。そこに表示されている数値は4008。風間さんに師事してから約一か月、ついにここまで辿り着いた。C級の斬撃が遅く見えるようになってからはトントン拍子でポイントは上昇していった。

 

風間さんや太刀川さんとの模擬戦で磨かれた受け太刀の技術がカウンター狙いの戦術と噛み合ったのも大きいだろう。

 

4000ポイント貯まったことを兄貴に報告したら、本部長のところに行けと言われた。これからの防衛任務のシフトのことなどを決めるために面談をしないといけないらしい。これからはついにネイバーとの戦いか……。

 

 

 

部屋の前のインターフェイスに触れて、要件を伝えると入室が許可された。

 

「失礼します」

 

どうやらここは会議室か何かのようだ。机がコの字型に並んでいる。その机の右側に本部長が一人で座っていた。

 

「よし、そこの椅子に座ってくれ」

 

本部長の対面に椅子が一脚だけポツンと置かれていた。俺は頷いて腰かける。

 

「入隊式で顔は見たと思うがもう一度自己紹介をしておこう。私が本部長を務めている忍田真史だ」

 

「寺島照です」

 

緊張する。自分の目の前に居るのは、ボーダーという組織の実務レベルのトップだ。何か不興を買ったらそれだけでクビにされるかもしれない。

 

「そこまで固くなることはない。これから話すことも事務レベルの話と正隊員になる心構えというだけだ」

 

「はい」

 

「まず、君はこれからB級隊員として防衛任務についてもらう。その際、危険が伴うだろう。B級トリガーにはベイルアウト機能が付いているが、それでも何か問題が起きないとは限らない。自分に命の危険があるかもしれない、という認識はあるだろうか?」

 

「はい。それは入隊する前に兄に説かれました」

 

家族がボーダーに入ってネイバーと闘いたいなんて言い出したら、誰だって反対する。親は兄貴の入隊を許してたから強くは言ってこなかったが心配はされた。兄貴は俺に危険性を話した。ボーダーという組織は安全に気をつかっているが絶対というものは無いと。開発室に所属している兄貴が言うからこそ、それは本当だろうと分かった。だが、その忠告を受けても俺のボーダーへ入る意志は曲がらなかった。

 

結局、この街に住んでいる以上はボーダーに入って力を得たほうが安全だと俺は考えたのだ。二年前にあったネイバーの大規模侵攻みたいなのが、また起こるかもしれない。

 

その時に、逃げる以外の選択肢が欲しかった。

 

「そうか、君の兄は雷蔵君だったな。問われるまでもなく覚悟は出来ていたか。では、この街を守るために君の力をボーダーに貸してほしい」

 

「はい、こちらこそよろしくお願いします」

 

 

 

 

その後、防衛任務のシフトの話をして本部長との面談は終わった。今は開発室にお邪魔していた。

 

「で、照は何のトリガーを使うか決まってるのか」

 

「とりあえずアステロイドのハンドガンは欲しい」

 

ついに、この時が来た。レイガスト以外のトリガーを使える時が来たのだ。これで縛りプレイから解放される。

 

兄貴は書類にメモを取っている。どうやら、俺のトリガーの仕様書みたいな物のようだ。

 

「ハンドガンね……。他には?」

 

「バッグワームとシールドは欲しい。あとは……何か兄貴の経験からコレは入れとけっていうのは無いの?」

 

ぶっちゃけ、あんまり武器のトリガー以外は知らないのだ。風間さんと太刀川さんに幾つか見せてもらった中にあったバッグワームとシールドは絶対入れようと決めてたが。

 

「そうだなー。照がどういうスタイルで戦っていくのかが決まっているならソレを伸ばしていけるトリガーが良いと思うけど」

 

自分のスタイル、か。今はレイガストで防御しながらカウンター狙いという戦術を中心として組み立てているけど、これを伸ばしていくのか。それとも全く違うスタイルにするのか。悩みどころだな……。

 

とりあえずハンドガンは使いたいけど。カッコイイし。

 

「今すぐ決められそうに無いから、とりあえず保留にしとくわ」

 

「それもそうか、分かった。明日には用意しておくから、また来てくれ」




寺島照
ポジション:アタッカー
年齢:15歳
誕生日:4月5日
身長:158cm
血液型:A型
星座:はやぶさ座
職業:中学生
好きなもの:映画、漫画、ランク戦での試行錯誤



入隊から約2か月。ようやく、B級。

1か月で3500に到達するが停滞。
更に一か月を使って風間さんに稽古をつけてもらいながらジワジワ上げて4000到達。

既に同期入隊した荒船、犬飼、米谷、香取等の主だったメンバーは昇格している模様。
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