おきてがみ切歌の備忘録   作:祥和

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初投稿です。

駄文ですが、よろしくお願いします。


マリアの落とし物

最近切ちゃんの様子がおかしい。

また何かのテレビに影響されたのかな?

今日も手のひらに何か書きながらデースデース言ってる。かわいい。

 

とりあえず声を掛けてみよう。

 

「切ちゃん。どうしたの?」

 

「あ、調。私、寝たら記憶が無くなる忘却探偵になってしまったのデース」

 

「切ちゃん?早く病院行こ?」

 

一大事である。切ちゃんがそんな大変なことになっていたなんて…マムに合わせる顔が無い。

何かのテレビに影響されたなんて呑気に思っていた自分を殴り飛ばしたい。

 

「わ、わ、調待つデスよ。そういう設定なんデス」

 

どういうこと?

 

「何だビックリした。テレビの話だったんだね」

 

どうやら私の早とちりだったらしい。というか切ちゃん、やっぱりテレビに影響されてたんだね…

 

「という訳で忘却探偵暁切歌が早速事件を解決するデース」

 

「切ちゃん。そこは掟上じゃないの?」

 

「デース!!?てがみのことは忘れるデスよ!!」

 

閑話休題

 

「と言ってもそんなに簡単に事件なんて起きないよ?切ちゃん」

 

「そこは皆に困ってることとか聞いて回ればいいデース」

 

なるほど。皆のお悩み解決みたいなことをすればいいんだね。

 

「じゃあ、まずはおか…マリアに聞いてみよ?」

 

「おかあさ…マリアデスか?そうと決まれば善は急げデース」

 

「あっ!待ってよ切ちゃん」

 

急いで飛び出して行った切ちゃんを追いかける。

 

「で?私の所に来た訳ね」

 

訓練終わりのマリアに声を掛ける。マリア、ちょっと顔色が悪いけどどうしたんだろう?

 

「そうデース!おか…じゃなかった、マリア。何か困ってることは無いデスか?」

 

「うん。私達もおかあさ…じゃなくてマリアが困ってるなら助けたい」

 

「…あなた達が私の事をどう思ってるかは理解したわ…でも言わせて頂戴?私はあなた達みたいな子どもがいる年齢じゃないのよ!?そこはお姉さんじゃないの!?」

 

マリアがげんなり気味に答える。やっぱり元気が無いように見える。何か悩み事かな?

 

「いやぁ、マリアの妹はセレナだけデスよ」

 

「うん。マリアの妹をセレナから奪っちゃダメ」

 

「あなた達ッ!?」

 

マリアが涙ぐむ。訓練終わりとはいえいつもより疲れてるみたいだし涙腺脆いし今日のマリアはほんとどうしたんだろう?

 

***

 

「悩み事?そうねぇ…すぐには思い浮かばないんだけど…」

 

マリアが考え込む。切ちゃんの遊びに付き合ってくれるみたい。やっぱりお母さんみたいだな。

 

「でもマリア何かいつもよりお疲れみたいデスよ?」

 

「うん。それは私も思った」

 

「うっ!?それは…」

 

マリアが口ごもる。本当にどうしたんだろう?困ってるなら私も力になりたい!

 

***

 

「二日酔い…デスか?」

 

「ええ、昨日友里さんと飲みに行ったんだけど途中から記憶が無いのよ…」

 

マリアは悩み事というより単純に疲れてるだけだったみたい。ちなみに友里さんはかなり酒癖が悪いらしい。でも今日会った友里さんはいつも通りだったからやっぱりOTONAってすごいんだね。

 

「あっ、そう言えばそれ関連で一つあったわ」

 

マリアが何か思い付いたみたい。何だろう?あんまり関わりたく無くなって来たけど。

 

「実はその席…かどうかは記憶が曖昧だから分からないけど、お気に入りのイヤリングが無くなったのよ」

 

「落とし物?お店の人に連絡した?」

 

「ええ、でもそれらしい物は見当たらないって。仕方ないって諦めてたけどそういうことならお願いしようかしら」

 

「了解デース!マリアのイヤリング探し、忘却探偵暁切歌が引き受けたデスよ」

 

切ちゃんが快諾する。あんまり関わりたく無かったけど切ちゃんがやる気だし仕方ないかな?

 

「そうと決まれば聞き込みデース!まずは当事者の友里さんに突撃デース!」

 

切ちゃんがミサイルのように飛び出して行く。マリアの話では友里さんも昨日かなりお酒飲んでるはずだけど大丈夫かな?

 

***

 

「はい。あったかいものどうぞ」

 

「はぁ。あったかいものどうも」

 

友里さんから飲み物を受け取る。意外にも友里さんは普通に見える。もしかしたらマリアのイヤリングも覚えてるかも?

 

「昨日の夜のこと?ごめんなさい。まったく覚えて無いわ。私、また何かやっちゃったのかしら?」

 

「えぇ…」

 

やっぱりである。無駄とは思うけどとりあえず説明してみようかな。

 

「マリアさんのイヤリング?朝起きた時それらしい物は無かったからたぶん私じゃないと思うけど…」

 

「うん。とりあえず友里さんは持ってないみたい。これは迷宮入りだね。切ちゃん?」

 

「調!?諦めるのが早いデスよ!?」

 

だってもう手がかりが無くなっちゃったし仕方ない。というか二人とも記憶が無くなるってどうやって帰ったんだろう?

 

「あっ、ちょっと待って。それならもう1人に聞いてみたら?」

 

友里さんから声が掛かる。どうやらその席に緒川さんも同席してたらしい。緒川さんはお酒が飲めないから覚えてるはずとの事。…たぶんNINJAの処世術だね。

 

「マリアさんのイヤリングですか?ええ、預かってますよ」

 

若干疲れた顔の緒川さんからイヤリングを受け取る。うん。昨日あった事は聞かない方がいいかな?

 

「ありがとうデース。ちなみに昨日何が…」

 

「切ちゃん!マリアを待たせてるし早く戻ろ?」

 

「そうでした!じゃあ緒川さんありがとうデース!」

 

手を振る切ちゃんに緒川さんも笑顔で応えてくれる。でも切ちゃんが昨日のことを聞こうとした時、一瞬顔が引きつったのを私は見逃さなかった。これは絶対聞かない方がいい話。

 

***

 

「調、切歌。ありがとう。そう…緒川さんが持っていたのね」

 

マリアにイヤリングを渡す。

 

「無事、依頼完了デース」

 

切ちゃんがガッツポーズで依頼完了を宣言する。かわいい。

 

「でも、昨日緒川さんいたかしら…?」

 

…私の勘ではマリアも友里さん並に酒癖が悪い上に自覚が無い。本人が気付くまでそっとしておこう。

 

「マリア!報酬は?」

 

「ッ!?そうね!それじゃあ今日はあなた達の好きな物食べに行きましょう!何でもいいわ!」

 

「やった!切ちゃん!何食べたい?」

 

「私、ファミレスに行ってみたいデス!298円よりゴチソウが一杯らしいデスよ」

 

こうして私達はマリアのお悩みを解決して780円という未知のレベルのご馳走を食べて満足して家路についたのだった。




ネタを思い付いたら書きます。

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