SAO フェイタルバレット 現実世界編   作:玄神

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002 オールドザウルス攻略後

今日は学校が休日で特に予定のなかったましろに一通のメールが届く。

画面を見ると、『眼鏡』とだけ表示されている。

この眼鏡は、伊月のことだ。

 

メールを開くと、いつ空いているか?と言う内容と、

学生に向けてAR実習を企画しているらしく、それについて意見を聞かせて欲しい。

この前のお礼も兼ねて、どうかな。

と書かれていた。

 

ましろは、今日はこの後空いていることを書き込んで、メールを送信した。

1分もしない内に返事は返って来て、待ち合わせの時間と場所が書かれていた。

 

 

**********

午後、約束の時間。

晴れてはいるが、季節は冬。風が冷たく感じる。

ましろが待ち合わせの場所に行くと、黒いコートを着た伊月が既に来ていた。

 

「待たせてしまって、すみません。」

「予定より早く来てしまってね、気にしないで。」

伊月は私服のましろを上から下まで眺めたあと、感想をもらした。

 

「私服もかわいいね。」

 

そのひと言でましろは伊月から距離をとり、身構える。

「伊月さんはよくモテる方だとか言われませんか?あと、通報しますよ。」

「素直な感想を述べただけなのに、信用ないなぁ…。」

「ストーカーしてたじゃないですか。」

「法律には触れない範囲だよ。…そろそろ、移動しないか?」

 

苦笑いで、こっちだよ。と先を歩く伊月。

2mほど距離を取りながら、後ろを歩くましろ。

 

少し歩いて伊月とましろはオシャレな建物に入った。

「ここの3階にあるお店だよ。」

 

上へ行くと落ち着いたレストランが見えた。

 

ちょうどレストランから出て来た人とすれ違う。

黒い服を着た青年と、眼鏡にスーツの男性という組み合わせ。

 

ましろは青年をどこかで見た事がある既視感に襲われて、振り返る。

青年の背中しか見えなかったので、気のせいかと思い店内に入った。

 

「好きなもの頼んでいいからね。」

その言葉にメニューとにらめっこをする。

 

結局選べ切れずにケーキセットを注文する、ましろ。

伊月は珈琲を注文する。

 

「今日は時間をとってくれて、ありがとう。」

「いえ。特に予定もなかったのでゲームしようと思っていました。」

「やっぱりVRとかやるの?」

「はい。…《GGO》って知ってますか?」

「ARは詳しいんだけど、VRは全く知らないんだ。どんなゲームなんだい?」

「GGOは《ガンゲイル・オンライン》の省略名です。」

「と言う事は、拳銃とか出てくる?」

「そうです。拳銃を使ってモンスターを倒したりクエストをやったり。」

「今の君からは想像出来ないなぁ。」

「VRはアバターがありますからね。あとは、アファシスと呼ばれてるサポートAIがいたり。」

「ゲームにはサポートAIは欠かせないよね。ゲーム初心者を物語に導いてくれる存在。」

 

伊月の言葉を否定するましろ。

「それとは…ちょっと違う気がするんです。」

「違うと言うと?」

「私のサポートAI…《レイ》は感情豊かで、AIだけどAIっぽくないと言うか…」

「へぇー。それは面白そうだね。」

「あっでも、ARを学校で使っている人もいますよ。」

「最近ARを使い出すユーザーが増え始めたからね。課題が多いよ。」

 

お茶を飲みながら、色々話して、その日はお店の前で解散とした。

「駅まで送って行かなくて本当に大丈夫?」

「はい。今日もごちそう様です。」

「ARのことは学生の意見も取り入れないといけないから、助かったよ。

ちょっとは、僕を見る目に変化はあったかな?」

「そうですね…靴の高さくらいには。」

「これは手厳しい。精進するしかなさそうだ。」

 

ましろは伊月に挨拶をして、家路についた。

見えなくなるまで、見送る伊月。

 

心なしか、嬉しそうな顔をしている。

「《ゲームのなかでリアルの事を話すのはタブー》だよ。ねぇ、シロ。

真実を知った時にどんな顔をするのか楽しみだよ。」

 

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