SAO フェイタルバレット 現実世界編   作:玄神

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004 喫茶店にて

ましろは学校が終わり、伊月が待っている喫茶店へ入った。

 

喫茶店へ入ると、スーツ姿の彼がすでにコーヒーを飲んでいるところだった。

「やぁ、昨日ぶり。」

「現実世界ではお久しぶりですけどね。」

 

ましろも席について、飲み物を注文する。

「で、用件なんですけど。」

「カフスの時のことだよね、シロの反応が楽しくて、やり過ぎたのはいけなかった。」

本当にすまない、と謝る伊月。

 

「別に、もういいんです。」

「あれ。気にしてないのかな?」

「気にしてます!それより…今度、現実世界で会ったら教えてくれるって約束でしたよね。」

「最初に、君に話しかけた用事…だったよね。」

「それです!」

伊月は少し困った顔をしながら、話そうとすると、ましろの飲み物が運ばれてきた。

 

「君は神谷主任から、まだ何も聞かされてないんだよね。」

「あれから本人に聞いてもはぐらかされるし、伊月さんに聞いてるんですよ。」

「わかったよ…。ちょっと話が長くなるけど、いいかな?」

「私は時間はたっぷりあります。」

運ばれてきた紅茶を飲みながら、答えるましろ。

 

「わかったよ。…最初に、結論から言うとね。ましろ、君にお見合いの話が出ている。」

「えっ?」

「お見合い。聞いた事はあるよね。」

「お見合い?誰と?」

「僕と。」

苦笑いをしてる伊月が丁寧に答える。

 

「今の時代に、見合い?どうして、私と伊月さんが?」

「順に説明していくから。」

ましろは落ち着く為に、紅茶をもうひとくち飲む。

 

「まずは、僕の育った環境を説明しないといけない。僕の父は医療関係の会社をいくつか経営しているんだ。簡単に言うと、社長。その父がある日、神谷主任の進めている研究プロジェクトに関心を寄せてね。」

ましろは、伊月の話に相づちを打ちながら聞く。

 

「父の会社が研究プロジェクトに出資することが決まったんだ。」

「なるほど。そこまでは、話は分かりました。」

「ここからは、推測なんだけど。お互いの利益のためか、会話の流れでお見合いをしようとなったのか…それは僕にも分からない。」

「私に知らされてないだけで、お見合いの話は進んでるんですね。」

「その通り。ましろ、君と出会ったあの日に、声をかけたのは、興味本位からだ。」

「…。」

「相手がどんな人間か、気になるだろう?近いうちに、君にもこの話をされるだろう。」

「伊月さんは、嫌じゃないの?」

「嫌かどうかの話ではなんだ。残念だけど、僕の発言権は低い。」

「それって、どういう…。」

「君自身が嫌と思うなら、主任とよく話し合うべきだ。」

「…。」

 

伊月は時計を確認して、このあと予定があるからごめんね、と言葉を残して店を出た。

ましろは残り少なくなった紅茶を見ながら、伊月に言われた言葉を必死に考える。

 

 

喫茶店を出た、伊月は歩きながら後悔していた。

ーー君自身が嫌と思うなら、主任とよく話し合うべきだ。

 

彼女にはっきり拒否されるのは、怖い。

なのに誘導するみたいに、ああ言ってしまった。

今みたいな関係が続けばいいのに、と思う伊月だった。

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