異世界を妹と脱出しようと思います。   作:堂本 耀

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異世界系を書きたいなーって思って書きました。

そんなことしてる暇あるなら前から書いてるやつの続きかけ!

というのは脇に置いといて。
私、堂本の新連載です!どうぞ!


第1話 異世界だぜ!妹よ!

暖かくなったきた心地よい風が肌を撫でる春。

俺こと加賀谷 誠 (かがや まこと)は冒頭で臭いセリフ言ったくせに家で引きこもってプレステに没頭していた。

なぜかと言うと、家の加賀谷家は先祖代々武術ばっかりやってて俺も強制的にやらされていたからだ。

それが嫌で嫌でほんとに嫌で今は部屋にこもってゲーム、というわけだ。

 

「お兄ちゃーん、ご飯だよー。」

 

と言う陽気な声とともに妹の誠奈 (せいな)が入ってきた。腰くらいある長い黒髪をツインテールにし、身長148の低身長、ハワイアンブルーの瞳に、胸は...知りたくないというか見たらわかっちゃうんだけど、うん。割とある。でかい。

 

「あー、今行く。」

 

俺は部屋を出て自室のある二階から一階の居間に誠奈と共に降りる。今日は両親が不在で誠奈が晩御飯を作ってくれた。ビーフシチューだ。

誠奈の作るご飯はほとんど上手い。それに俺はビーフシチューが結構好きなのでうれしーな、こんなにデキル妹をもててお兄ちゃん嬉しいよ。

いつもは父、母、俺、妹の4人で囲うテーブルは両親がいないので空いてるな。なんか変な気分。

カチャカチャ音たてながらいつ食べても上手い妹作の晩飯中にふと誠奈が声をかけてきた。

 

「そーいえばお兄ちゃん、今日の稽古サボったでしょ?」

「ッ!……」

 

一瞬ドキッとし、図星なので何も言えずに黙り込む。てゆーかそれしかねぇーし。

 

「沈黙は是なり。だよ?お兄ちゃん?」

 

黙り込むのがダメだったか...こーゆー時どーすればよかったんだ?

 

「あー、ハイハイそーですよサボりましたよ。」

「お父さんに言っちゃおっかなー?」

 

不敵な笑みを浮かべて言ってくる。やめて!そんな顔でお兄ちゃんを見ないで!

 

「黙っててくれ...頼む...」

 

親父は厳しいんだよなー。多分これバレたら親父の鉄拳制裁が待っている。

 

「ふふっ...いーよ。黙っててあげる。その代わり...」

 

はい、でた。誠奈がその代わりって言い出したらメンどーなこと押し付けてくるんだよなー。だが仕方ない、可愛い妹の頼みだ。ドンと来い。

 

「私も一緒にお兄ちゃんとゲームする!」

「......へ?」

 

予想外が来た簡単じゃね?いぇーい。

 

「あ、あぁ、いいぞ。そんなことでいいならな。」

「ほんと!?やた!」

 

誠奈は小さくガッツポーズを見せて喜んでいるのだが、ほんとにこんなことでいいのか?なんか裏がありそうで怖い。

 

「じゃあ私は洗い物してからお兄ちゃんの部屋くるねー」

「おー」

 

んじゃ俺も2人でできるようにセットアップしとくか。

二階に上がり、ゲームをセットする。走り回ってモンスターを倒す系のゲームだ。モンハンみたいなやつと思えばイメージしやすいと思う。

 

コンコン「お兄ちゃーん?入るよー?」

「おーいいぞー」

カチャ「失礼しまーす。」

 

誠奈が入ってきたんだが...なんで着替えてんだ?

入ってきた誠奈の格好はショートパンツに肩などを露出させ、袖がだらーんとなってるやつ。なんて言うんだっけ?それにリップも塗ってるな。なんか気合入れてます!って言ってるような格好だな。その格好じゃ寒くねーか?暖房つけてるけど今の季節の服じゃねーだろ。

綺麗で細い美脚に華奢な腕。丸出しじゃねーか。

 

「お兄ちゃんと二人きり...フフフ」

「え?なんだって?」

「なんでもなーい」

んだよ...なんなんだいったい。

「?...まぁゲームしよーぜ」

「うんっ!」

 

プレステの電源を入れゲームを起動しさっさと進める。倒すやつは...魔王サタンでいーやもう。

 

「相手はサタンだから結構つえーぞ。闘れるか?」

「うん。大丈夫だと思うよ。私も結構コレやってるし。リアルでも徒手格闘はいつも稽古でやってるしねー♪」

「いやいやリアルはカンケーねーだろ。」

「まぁまぁいいじゃん細かいことは気にしない!さっ、やろう!」

 

流されるように誠奈がプレイボタンを押す。俺は負けず嫌いなので負けるわけにはいかないのだが...まぁどーにかなるだろう。なるようになれ。だ。

 

 

☆★☆★☆★☆★☆★

 

 

「あっやばい!」

 

バトル中、誠奈がミスり、喰らったらスタンする攻撃をまともに喰いHPが約三分の一程度一気に減る。

それもスタンして動くことも出来ない。

(やべーぞ...以外に誠奈は闘れる。その誠奈が死亡すれば勝機は皆無。助けねーと!)

だが誠奈は俺がいる正反対の方向、その間には巨大な魔王が立ちふさがっている。

 

「誠奈!目ぇ瞑って耳塞げ!」

 

ドォンッドォンッ! カッ!!! ギィィィィーン!!!

たて続けに閃光弾と音響弾を二丁拳銃で発砲し、強烈な光と音で魔王の視覚と聴覚を奪う。

(よし、あとは魔王の股下を走り抜けてポーションで誠奈のHPを回復だ!)

 

「グオオオオオオォオオ!」ドゴッ!

「ッ!?」

 

だが、魔王はその馬鹿でかい両指を地面に突き刺し、下から指が貫いてくるイレギュラーな攻撃をしてきやがった。

(クソ!目が見えないからってそんな無茶苦茶な攻撃アリかよ!)

1発目は軽く喰らっちまったがこの攻撃は地面を泳ぐように動く指の音と振動で察知できる。躱せない訳では無いぞ。

俺はこの攻撃の残りの9発を全て躱した。

 

「オラ!さっき貰ったやつのお返しだ!」ズバッ

 

股下を抜けるついでに魔王の左脚アキレス腱を切り払っておく。お、綺麗に切れた。クリティカルだね今の。

立てなくなった魔王は片膝をつく。

 

「ほら誠奈、ポーションだ。回復しろ。」

「ごめんお兄ちゃん。ありがと。」

 

その間に誠奈を回復させる。よし、これでまだ闘えるぞ。こっちは体制を整えた、対して魔王は俺に左脚を切られ立てない状態だ。奴の残りHPは6割、一気に叩いて3割、あわよくば2割まで削らせてもらうぞ。

と、魔王に目をやった時。

 

「この我が片膝ついただと?たかが人間二人組に...この我が?」

 

魔王が喋った。いかにも魔王と言うような低い、かすれたような声で。

ん?ちょいまち。アイツ喋れるの?知らなかったんだけど?

 

「たかが人間?その人間に不覚をとったやつが何言ってんだ?……人類の力、舐めんじゃねーぞ。」

 

と、いう厨二臭い言葉が喉まででかかったがこれはゲームなので言わない。行ったら誠奈にどんな顔されるか目に見えてるしね。

 

「ねぇねぇ、お兄ちゃん。アイツって喋れるの?」

「そうらしいな、俺も今知った。」

 

誠奈も魔王が喋れることを知らなかったらしく聞いてくる。

(何回か魔王戦はやったことがあるが喋ったのは初めてだな……アップデートか?なんだろーな。)

(まぁなんにしろ、ここからは本気でやらせてもらうぜ?)

俺は二丁拳銃をしまい俺のリアルでもゲームでも得意な槍を出す。

(やってやる。)

こちらに背を向けている魔王に対し、俺はその背中に向かって駆ける。

 

「小癪な人間め!」

 

魔王はふりむきながら右の拳を鉄槌のように降りかける。俺はそれを余裕で躱し、魔王の腹に突き刺す。

 

「よいしょー!」

 

ズドッ!と言う鈍い音が鳴り魔王の腹に突き刺さる。

 

「お兄ちゃん!伏せて!」

 

妹がこう叫び俺の後ろから駆けてくる。

(なるほど、そう言うことか。)

俺が伏せると誠奈は俺がさっき刺した刺さったまんまの槍の先端に飛び蹴りを決め、槍の先端が背中側から出てくるほど深く突き刺し、着地する際俺の真上に落ちてくる。

 

「上げて!」

「任せろ!」

 

俺は誠奈の脚を両手の指を絡めた手の皿で受け止め真上に上げる。

上がった誠奈は魔王の顔面まで上がりそこから両手の小太刀で回転斬りをしながら降りてくる。その際魔王の右眼を切り、見えないようにする。上手い。

 

「ヤァァァ!」

 

俺は先端が出てきている背中側にまわり槍を抜き取り、右足のアキレス腱も切り払う。

両脚をやられた魔王は四つん這いになり、両手をつく。

 

「よし、一気に削りとれ!」

 

と、二人がかりで攻撃しようとした時魔王のしたの地面に黒い魔法陣が展開される。でかい。魔法陣の大きさはその発動する魔法の威力によって変化する。半径30mはあるぞ。これが爆発系魔法なら俺たちなんか跡形もなく消し飛ぶ、魔王だって無事ではすまない。道ずれにする気か魔王!

 

「下がれ!誠奈!」

 

誠奈に叫び下がらせながら俺も必死に下がる。

下がりながらあることに気づく、俺たちの周りを小さい白い光が何粒か飛んで回っているのだ。それも...()()とゲームの両方で。

(なんだこれは?)

 

「お兄ちゃん...これ...なに?」

「わからん...何なんだこれは...?」

 

その光の粒はどんどん多くなり俺たちの周りを白一色に染めていく。

(クソっ...何がどーなってんだ!)

(…………ッ!?)

俺は、光の粒で侵食されていく残り僅かな視界の中、あることに気づく。

魔王のしたの地面にあったはずの魔法陣が消えているのだ。

つまり、魔王はどでかい魔法陣を展開させそれを見て下がる俺たちをこの光の粒で囲んだのか。自分から遠ざけたのはこの光の粒に巻き込まれないため。(なんだよこれ!どーなってんだ!ゲームならともかく現実でもなんて!)

混乱の中、その光は俺たちの視界を埋めつくし強烈な光を放った。

カッ!

「うっ」

「くっ」

 

 

 

 

再び目を開ける、俺は横たわっていた。横には誠奈もいる。だが服装が違う。さっきまでゲームしてた服装とは違い、誠奈が使っていたゲームキャラの服装だ。武器も付けてる。どうやら気を失っていたらしい。俺は重い体を気合で起こし周りを見る。

 

「どこ...だ...ここは……それに誠奈のこの格好...」

 

まずは状況把握だ。

俺たちは広い草原の丘の芝生に居た。

 

時刻はおそらく昼。後ろの遠くにはすごく標高の高い岩山の山脈。各山の山頂には雪が積もっていて白い。その山脈は俺たちから見て右側に見える普通の山の山脈に繋がっていて俺らから見て右側まで続いている。俺らから斜め後ろら辺が中間地点でそこら辺から岩山と普通の山の境界と言ったところだ。

左側には海が見え前方にはその海の崖に沿って大きな街が見える。

 

「綺麗だ...」

 

思わず口に出してしまった。それほどに綺麗だったのだ。

ふと、上を見上げると雲が流れる中現実ではありえないものが目に入った。

 

「ッ!?……あれは……竜?」

 

かなり上の上空では1匹の竜が羽ばたいていたのだ。

ありえないと目を擦り、もう1度見ると...やはり見える。

まさかと思い海の方をもう一度見ると見たこともない魚が飛び跳ねていた。

その他にもさっきは周りをチラ見しただけだったので気付かなかったが遥か遠くの草原をマンモスのような生物の群れが歩いていた。

このありえない事実に困惑していると誠奈が目を覚ました。

 

「ん...お兄ちゃん?……何その格好...それにその武器、何それ?」

「それはこっちのセリフだ誠奈、おめーも人のこと言えねーぜ?」

「え?」

 

誠奈は俺に言われ自分の服装を確認し、驚いている。

 

「ほんとだ、なにこれ...まるでゲームのキャラの服装と武器じゃない。」

「あぁそうだ。それとここはどうやら俺たちの住んでいた世界とは全く違う別の世界のようだ。」

「どういうこと?」

 

?と言う表情をする誠奈に俺は天高く羽ばたく竜を指さす。

 

「?……ッ!?あれって...」

「あぁ、恐らく竜だ。」

「竜ってあのゲームとか異世界とかに出てくる化物の?」

「あぁ、そうとしか考えられんどう見てもあのゲームとかに出てくる竜にしか見えん。他にも見たことのない魚、恐らくマンモスと思われる生物の群れ。」

 

このありえない事実を俺たちは認めなければならない。

俺たちの記憶はあのゲーム中にゲームにも現実にも出てきたあの光に包まれた所までだ。恐らくあの光に包まれてこの世界に飛ばされたんだろう。

 

「異世界だぜ!妹よ!」

「異世界……ね...まぁこんなの見たら信じるしかないよね。」

 

誠奈はスカートをはたきながら立ち上がる。

その時。

 

バチッ!

という脳内に電気が走った感覚が起こり俺の心に直接話しかけてくる。

 

「異世界の感想はどうだ?人間よ…」

 

この声は...魔王だ...あの時ゲームに出てきていた魔王だ。

 

「おい、魔王!一体俺たちに何しやがった!」

「ただの転移魔法だ。あれだけの強さを誇る貴様らをほっとくわけには行かんのでな。我は強者を好む。貴様が我を楽しめられるか...この世界で試させてもらう。」

「...チッ!」

「元の世界に戻りたければ方法はただ1つ。我を倒す事だ。我を見つけ、倒しに来い、我に殺される前にほかの雑魚などに討たれるのではないぞ...?楽しみにしている。人間共。」

 

この言葉を最後に魔王の言葉は聞こえなくなった。

 

「ねぇお兄ちゃん今の声って魔王?」

「あぁ、おそらくそうだ。」

 

今の声は誠奈にも聞こえていたらしい。

どうやら魔王を殺さない限り元の世界には帰れないようだ。

 

「おもしれぇ...」

 

さっきの魔王の言葉に対する怒りと異世界での楽しみが混ざる感情の中俺は叫ぶ。

 

「やってやろうじゃねーか!魔王!」

 

首を洗って待っていろ。その首、俺が討ち取ってやんよ!




最後まで読んでいただきありがとうございます!
この話も不定期更新とさせていただきます。
また機会があれば書きたいなーって思ってます!高評価、感想など貰えたら嬉しいです!
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