あの水中ミッションから6日くらいたった。
あのミッションの日、なのはたちのほうにもアイツらが現れて、奪われてしまったらしい。その後、奪われていないものの、邪魔してきて〝ジュエルシード〟は2つしか確保できなかった。(別の日にもう1つ奪われた)
また、管理局のヤツらは、規則がどーたらこーたら言って封印の解除はできないと言っているため、他の〝ジュエルシード〟の回収はできないのは当たり前だと思う。
まあ、だから俺は艦長殿の方へ向かっているのだが………。
「失礼します。リンディ艦長…提督」
「どっちでもいいわよ。…それで話って?」
艦長の部屋にはやはりナンセンスとしか言いようがないが……今は関係ないだろう。
クロノがいることを確認し、話を切り出す。
「次の〝ジュエルシード〟の件で。俺の目に何かあるか見えますか?」
「……文字が…書かれているけど、それがどうしたって言うんだ」
見えているのなら問題ない。俺は眼から〝ジュエルシード〟を取り出す。そして、〝ジュエルシード〟から光を出す。
「この光に書かれている文字が見えるか?書かれている文字は『T・U・R・B・Ō』と書かれていて『ターボ』と読む。これはラテン語で〝旋風〟や〝台風〟という意味があるがこの海鳴市にはそんな地名が一つもなかった。こじつけられそうなやつもな…」
「なにが言いたいんだ?ハッキリ答えてくれ」
「人の話は最後まで聞けって親に教わらなかったか?こいつの意味は〝単語〟としての意味じゃあなかったんだ。この文字の中にひとつづつ棒があるのだが…これはおそらく〝地球〟で言われるところの『2進法』ってやつだ。一応座標の計算してみたんだが…合ってるか自信がないんでね。確かめてくれ」
確かめた結果、海にあることがわかり、それは管理局も予想していたことらしい。
次のミッションは海に決定した。つぅーこたぁまたあの格好になるのか……。
「なんでこのことを言わなかったんだ?確か君は『契約を守らなきゃあ信用を失う』って言ってなかったか?」
「言ったが契約内容に入ってないぜ。それに…なんつぅーか俺はお宅らが信用できなかったんだ。でも、この1週間とちょっとで信用できると判断したんだ。だから教えた」
「………まあいいでしょう。作戦は明日します。それまで休んでてね♪…あとボートは壊さないようにね」
「…………」
翌日
ザブーン ザブーン…
俺たちは今、海でボートに乗っている。
今回のミッションのメンバーは、やはりクロノがいて、明久も一応いる。局員はクロノだけで、明久は計器の確認のためここにいる。
格好は、クロノも前回と同じで明久はウェットスーツにインカム装備(海に潜らないならウェットスーツは必要ないと思うが)だ。
「…前回の時もそうだが市役所とかに許可取ってんの?」
「取っているさ。じゃなきゃ怪しまれるだろ?」
(こんな許可取ってる時点で怪しまれると思うのだが…)
今回のボートは前回の反省を生かし、ボートに〝アースラ〟との通信機の中継地点としての機能が増やされた。これで俺や明久でも〝アースラ〟に連絡できる。…ボートが壊れなかったらの話だけど。
「じゃあ今回もサポート頼むぜ。秀才君」
「だからそのあだ名はやめ{ドボンッ}って逃げるなーッ!》
やはりクロノの怒声は無視する。
今回の〝シャープ〟のメンバーは、前回破壊されたズゴックを新たに購入し、前回と変わらない数ではある。機種は、〝シャア専用ズゴック〟、〝ズゴック〟、〝ズゴックE〟、〝アッガイ〟、〝ハイゴック〟、〝アビス〟、〝フォビドゥン〟(カラーは青)。サポート要員として、〝ゴック〟と〝ゾック〟だ。…〝シャア専〟、〝アビス〟と〝フォビドゥン〟以外は3機ずつ買っているのでかなりの大部隊である。
「いやあ、やっぱり昼だからか景観がいいねェ~」
《気持ちはわかるが、任務に海中観光は入っていないぞ》
「固いことを言うなって秀才君」
探索に回している機体に視界を繋げるが、恐竜はいなくて、喧嘩を売ってくるカニもいない。これで〝ジュエルシード〟が見つかれば最高じゃあないか。
「なんか見つかったか?秀才君」
《いや、何も見つからないな》
《光輝とクロノ君!異常発生!おそらくフェイトちゃんだ!空に魔方陣が見える!》
明久が異常発生の報告をしたのと同時にサカモトサウルス(水中生物ver)が襲い掛かる。
くっ。なんつーヘビーな状況なんだよ。
「クロノは明久とともにボートで待っててくれ。サカモトサウルスが現れた」
《そしたら光輝がッ!》
「秀才君。こいつの『スタンド能力』を忘れたか?ちょっとの怪我でもアウトなんだぜ。だったらお前は邪魔にしかならないんだよ。明久の援護に回ってくれ」
《……了解した》
やれやれだぜ。この野郎、クロノに眼も向かないで一直線に俺に向かって来てやがる。そんなに俺にやられたことが屈辱的だったか?
俺の軍団を呼び戻すのは時間がかかる。なんとか時間を稼がなくては。
【俺になんか用でもあんのか?アイツに眼も向けないなんてよォー】
【すでに手を打っているさ。今頃ボートは大騒ぎだろうな。
《明久!ボートに恐竜が!抜いたら浸水してしまう!それに空にも恐竜が!》
…丁度いいタイミングだなあおい。海のヤツは倒したら浸水、ほっといたら抜いてどっかをまた刺す。そして空のヤツらで対応を遅らせる。アルフもいるから邪魔するヤツはもっと増える。メンドーなことやってくれんじゃあないか。
《テスタロッサのほうは無視しろ。どうせ自滅する。それまで耐えるんだ》
《何言ってんのさ!?転覆させないようにするので精いっぱいなんだからね!?迎撃するヒマなんてないよ!》
「サカモトサウルスが相手なんだ。〝シャープ〟をそっちに送り込むほどの余裕もないぜ」
サカモトサウルスは計算高いからな。余裕という言葉が辞書から破り捨てられるぞ。
〝アースラ〟から通信が入る。
《私…現場に向かいます!》
《いいやだめだ。コッチは向こうが自滅するまで耐えきることができる。向こうが自滅しなくても、力尽きたところを叩けばいい。〝アースラ〟は捕獲の準備をしてくれ》
《了解》
く~。きっついこと言ってくれますね~。坂本の実力知っているか?アイツはコッチの心理すら利用しようとするヤツだぞ。まあ、コッチがそれを上回ることができれば問題ないけど。
《私たちは常に最善の選択をしないといけないわ。残酷に見えるかもしれないけど、これが現実》
《でも…》
言い争いをしないでくれよ?コッチは戦闘中なんだ。しかもなれない水中戦。〝鉄球〟の真価を発揮できない場所なんだからな。(持ってきてるけど)
「…〝アースラ〟。高町なのはに伝えたいことがある。代われるか?」
《…代わりました。何ですか?》
「ちょっとしたことさ。…なのは、お前の眼には力がある。困難を糧に出来る強い目だ。あきらめずにいればチャンスは訪れるぜ」
《でも…私……》
「状況に潰されるなよ。絶望を退ける勇気を持て。自分の思ったことを信じてやりゃあいい。どこまでも…がむしゃらにな」
《…ハイ!ありがとうございます!》
《~~~~~》
走る音と何か言い争っている音が聞こえるが聞き取れない。
《光輝・ツェペリ!何を言っているんだッ!これじゃあ彼女を送り出しているのと変わらないぞ!》
「言いがかりはやめてほしい…ねっ。俺は彼女に
恐竜の何度目かの突進を避けながら話す。水中だと素早い上に体力もある。厄介この上ないね。
「〝フォビドゥン〟、〝アビス〟。切って切って切りまくれ!」
レールガンや魚雷で牽制して近づくが…このやり方じゃあ倒せるが時間がかかりすぎる。逆に数が増えるだけだ。
…水の流れが変わったぞ。激しくなってきた。よく見ると向こうも水中戦には慣れていないようだ。これならいけるかもしれない。
「流れに乗るんだ。追いかけてくるヤツは迎撃だ。前からから来るヤツだけは…避ける!」
そうだ…思い出すんだ。ここを支配するのは俺たち人間じゃあ
「コオォォォォ…
やはりやり方が間違っていたようだな。水に身を委ねて水と共に戦う。そうすれば敵を倒すことも容易になる。
今じゃ残っているのはサカモトサウルスと直援の2匹だけだ。
【なんでこんなに簡単にやられるんだ。さっきと動きが全然違う…!】
【さあて。なんでだろうな】
すぐさま2匹を倒す。だがヤツが恐ろしいのはここからだ。ピンチの時こそ頭がよく働くからな。
そう思っていた矢先に異変は訪れた。
【?なんで全機動かないんだ?】
【やっとか。ずいぶん長い時間がかかったな】
くそっ。坂本の『スタンド攻撃』は闘い始めたときから始まっていたのか…!
【知ってるか?海には大量の〝プランクトン〟がいるんだぜ。そいつらを〝恐竜化〟させてプラモの関節に詰め込む。さすがに小さすぎて威力は全くないが、動けなくすることは出来るぜ】
こいつの『スタンド能力』は単純だからこそ強い。敵に回したくないヤツだな。(今は敵だけど)
【これで…俺の勝ちだッ!!WRYYYYYYY】
【こいつ…!】
サカモトサウルスが俺の腕に噛みつく。レッキング・ボールで皮膚の硬質化しているからまだいいが、していなかったら喰いちぎられていただろう。
【まだだ……まだ終わらねえッ!!】
水の…俺たちの持つ流れを……。
【狙い撃つぜーーーーーーッ!!】
ドダダダダダダッ ドゴンッ ドゴンッ ドゴンッ ドグオオンッ
【なにーーーッ】
【レッキングボール…。お前は『左半身失調』になっていたんだ。そのことに気づいたお前は進路を変更したようだが…俺は今回の作戦に大量のプラモを投入していてな。まだ戻ってきていないのもいたんだよ】
【テメーーーーッ】
こいつも騒がしいが水上も騒がしいな。それになんか光って…!
【【おうらーーー!?】】
坂本と俺がどこかに流される。幸いなことに坂本とは別の場所に流されたがどこだ…?
ゴンッ
「いてっ。これは…!」
流されてぶつかった先にはボートがあった。これで俺はボートで待機していればいいと思うのだが…。
「(雨が降ってるな……でも戻れてよかった) 明久、無事か?」
「まったく無事じゃあないよ。船もボロボロだし。沈んでいないのが不思議なくらいだよ」
「…秀才君は?」
「クロノ君は…なのはちゃんたちの援護に向かったよ」
そうか。と、返事をしてプラモを呼び寄せる。……戻ったら掃除をしなくちゃあいけねえな。
「おい。あれはなんだ?」
指さした方向になんか雷っぽいのが見える。
「あっちはクロノ君が向かった方向だけど」
「〝アースラ〟。あそこで何が起きている。…おい!」
「あれ?通信機は壊れていないはずなんだけど………」
じゃあアースラがやられてんだろう。…向こうに水しぶきたってるけどホントに大丈夫か?
数分後、俺たちはアースラに回収された。
TO BE CONTINUED...
管理局…ジュエルシードを2つ確保。プラモ全機の清掃中。なのはとユーノの呼び出し。ついでに光輝も。
確保したナンバー…№Ⅳ №Ⅶ
テスタロッサ派…ジュエルシードを2つ確保。フェイトと雄二が負傷。
確保したナンバー…№Ⅷ №Ⅹ
「バカテス」の最終巻発売おめ。でも作者が短編もやるらしいからそれにも期待。