バカと魔法と奇妙な冒険   作:壊れゆく鉄球

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Leeson29 最終決戦 その①

現在の時刻は5時ちょうど。場所は管理局と戦った場所。クロノが言うには『なのはたちはここで決闘するから邪魔とかが入らないようにに見張っとけ』とのこと。

春だが、まだ朝5時のため暗いし寒い。ホントにここで合っているのか?

 

「寒いよぉ。もっと厚着でもしときゃあよかったか…?{ズズ…}」

 

「コーンスープ飲んでるお前が何言ってんだ。俺はそーいったものは何もないんだぞ」

 

「坂本君は厚着してるからいーじゃん。僕は飲み物がないうえに厚着でもないんだから」

 

コーンスープ持ってきて正解だったぜ。魔法瓶に入れて持ってきているからまだあったかいというより熱い。でもカップは1個(ふたとカップの2つの機能がある)しかないため俺が独占している状態だ。

 

「しかし、フェイトがここに来るってのはホントなのか?」

 

「これ以上『ジュエルシード』はないんだしそれを賭けて闘うってんなら来るだろう。それより俺が知りたいのはプレシア・テスタロッサが『何のため』に集めてるのかが気になるね」

 

ズゴックEのサーチライトで新たに渡された資料を照らし目を通す。そしたら奇妙な部分を見つけた。

 

「ん?」

 

「どうしたんだ」

 

「家族関係のところを見ていたんだが……そこに娘は〝フェイト・テスタロッサ〟()()()()『アリシア・テスタロッサ』って書いてあるんだ。しかも何十年も前に事故で死んでいるらしい」

 

「…くうん」

 

「お前はまだ寝てていいからな久遠」

 

ウソだろ!?、と言って坂本に資料を奪われるが俺が先ほどの部分を見せると、何がどうなっているんだ、とつぶやいた。

 

「これが本当のことだとするなら………〝フェイト・テスタロッサ〟は一体はいったい『何者』なんだ?…………そしてプレシア・テスタロッサの目的は『アリシア』の蘇生……?」

 

 

 

結局なのはたちが来たのはあれから1時間後のことだった。おせーぞお前らどうしてくれんだ、というとなのはが申し訳なさそうに謝ってきたが俺は許さない。

 

念話で呼ばれたのかすぐにフェイト・テスタロッサは現れた。

 

「フェイト…なぜあそこまでババアに従うんだ?そんなことやってもアイツの態度は変わらないんだぞ」

 

「そうだよフェイト…もうやめよ?あんな女の言うこと聞いちゃだめだよ。このまんまじゃ不幸になるばかりじゃないか」

 

「アルフ…坂本さん……。それでも…私はあの人の娘だから」

 

この状況で1時間前のこと言っちゃあだめだよな…さすがに。それに明久と坂本が言うなよ?、と目で訴えてるしやめたほうがいいな。

なのはが決意した目をしている。最初に会った時より成長してんだなあと思う自分がいる。

 

「ただ捨てればいいってわけじゃない。逃げればいいってわけじゃもっとない。きっかけはきっと『ジュエルシード』……だから賭けよう。お互いの持っている全部の『ジュエルシード』を!…ツェペリさんたちのも!」

 

「ちょっと待てッ!なぜ俺たちが必死に集めたのも掛け金に入っているんだ!」

 

「それからだよ。全部…それから。まだ始まっていない。本当の自分を始めるために。最初で最後の本気の勝負!」

 

「無視するんじゃあない!」

 

フェイト・テスタロッサは受けて立つそうだ。

おそらく管理局はこれをモニタリングしている。どっちが勝ってもいいが、フェイト・テスタロッサが本拠地に帰るときのデータを狙っているんだろう。でなけりゃこんな作戦とも呼べないヤツをクロノが実行するはずがない。でも俺が集めた分を掛け金にするのは許さない。

 

「手を出さないでくださいね」

 

「出すわけないだろう。お互い納得している〝決闘〟だからな。約束しよう。ここにいる奴は決して干渉しないと」

 

「s「黙っていろ。〝決闘〟してんだから俺たちが何か言うのはダメだろうが」……」

 

ユーノが何か言いたそうだが発言自体を却下する。

会話が終わりなのはとフェイトが向き合った状態になると、フェイトが魔法を放つ……

 

「っておい!俺たちを巻き込むんじゃあない!」

 

なのはは飛んで回避する。でも公園の上で戦うのはやめてほしい。流れ弾来たら防ぐこともできないだろうし。

なのははそのことを悟ったのか海に誘導するように避ける。フェイトは誘導されていることをわかったうえで攻撃する。そして海に出てお互いに誘導弾を放つ。数は2人とも4個。フェイトは振り切ることをあきらめて防御するが、防御壁が破壊される。

 

「ほお…今度は切って防ぐか。だがフェイトは魔力弾を全部切っとくべきだったな。だから後ろから攻撃される。…しかしマジシャンが同じ手品を繰り返さないようになのはも同じ攻撃をやめとくべきだったか?でも目くらましには成功したからまだましか……」

 

「あんたはどっちの味方なんだよ!」

 

「少なくとも俺は自分のことを〝見届け人〟だと思っている」

 

ドオンッ

 

俺が答えた瞬間に海上が光った。そのため二人の姿が一瞬見えなくなるが、次に見たのは、なのはがフェイトの斬撃を回避し、その先に魔力弾がある光景だった。

 

「魔力弾を防ぐのではなく受け流すか。賢くなったな」

 

「感心しとる場合かアアアアーーーーーーッ」

 

俺が感心していると、フェイトが魔方陣を大量に出し、新たな魔法を繰り出そうとしている。なのはもヤバいと思ったのか逃げ出そうとすると、バインドがなのはの両手を拘束する。

 

「まずい。フェイトは本気だ!」

 

「そりゃ〝決闘〟なんだから本気でやるでしょうよ」

 

「のんきしていられるほど生易しい魔法じゃあないんだよッ!」

 

「なのは!今サポートを!」

 

「「やめて!(やめろ!){バキッ}」」

 

「うぐっ!?」

 

なのはと俺が同時にユーノにやめるよう言う。なのはは真剣勝負だからやめるよう言ったと思うが俺はさっき言ったとおりだ。

 

「何で殴られたかわかっているよな?」

 

「わかっていますが……」

 

「邪魔をするってことはあの二人を侮辱していると思っていろ」

 

「……はい」

 

なのはのほうに視線を戻すがあれはヤバいな。フェイトの周りにフォトンスフィアが大量に配置されている。あれが一斉発射されたらなのはも無事じゃあないだろうな。

 

そして、発射された。

 

「確かにあれはヤバいな。アルフがのんきしている場合じゃあないといったのにも納得できるな。俺じゃあ生き延びる自信がないね」

 

「なのはーーーーッ!!」

 

「フェイト!」

 

放ち終わり、フェイトが消耗しているのが見える。煙で見えないが、()()なのはがまだ闘える状態だったらなのはに勝機があるかもしれねえな。

煙が晴れると、そこには()()()()()()がいた。……え?

 

「「「「「!?」」」」」

 

この場にいる全員が同じ顔をしているだろう。というよりどうやって防いだ!?しかもなんで無傷なんだ!!

 

なのはが構える。絶対に魔砲を放つ気だ。フェイトはその魔砲を防ぐ気だろうな。『なのはが耐えたんだから私も』って感じで。

 

「耐えることを選択するか……避けりゃいいのに。プライドがあるのはいいがここは勝たなくっちゃあいけないことを理解しているのか?」

 

結果としては防ぐことにはできた。しかしフェイトは絶望を感じているだろう。(…今ので撃墜されてたほうが幸せだったかもな)

なぜなら、なのはが特大の魔砲を準備しているからだ。そのうえフェイトはバインドで拘束されている。つまり避けることは不可能!

 

《障害は…取り除く》

 

…なのはさん?今のあなたは絶対誰かが憑りつかれてるよ。口調がいつもの君じゃないもん。

 

ドーーーーーーーーーz――――――――ン

 

発射された魔砲は海にちょっとしたデパートぐらいの水しぶきをつくる。その威力に俺、明久、坂本は戦慄した。

 

「………フェイトちゃん生きていると思う?」

 

「……非殺傷設定だったなら生きて……いるといいなあ」

 

…少なくとも原型は残っているようだ。海に落ちたフェイトをなのはが助ける。

 

「………なのは、フェイト・テスタロッサは生きているか?」

 

《生きてますよ!勝手に殺さないでください!》

 

あんなものを見せられて生存確認するのは当たり前だろう。

 

《約束は…守ります》

 

そう言って、フェイトがデバイスから『ジュエルシード』を取り出す。

その瞬間!フェイトを雷が襲った!雷は『ジュエルシード』を奪って逃走する。

 

「なのは!フェイトは無事か!?」

 

《大丈夫です!意識がはっきりしています!》

 

通信機から、プレシア・テスタロッサの本拠地を特定した、とか武装局員を送り込んだ、とかいろんな情報が行きかっていた。

 

「エイミィ!俺たちをアースラに!」

 

《了解!》

 

一応だがアースラに戻っていつでも闘える状態にしといたほうがいいだろう。プレシア・テスタロッサは〝偉大な魔導士〟っていわれてたし武装局員じゃあ負けるヴィジョンしか見えない。

 

 

TO BE CONTINUED...

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