バカと魔法と奇妙な冒険   作:壊れゆく鉄球

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第六話 戻ってくるモノ、消えるモノ その②

『召喚実習』から翌日

 

昨日は寮に帰った後は大変だった。エンポリオに『矢じり』の行方を説明したり、アリシアがエリオを引き取りに来たりといろいろあった。エンポリオはしぶしぶといった感じで納得し、エリオはアリシアが正常なのか心配しながら帰って行った。

 

今は、ランニングを終えて、着替えた後だ。みんながまだ寝ているので、起こさなければならない。1週間近くローウェル先輩がいないので、2階より上は誰もいない。そして、アヴドゥル先生はすでに学校に行っている。つまり、寮にいるのは俺がいるこの部屋と、隣の部屋にいるヤツらの4人だけだ。

 

とォるるるるるン とォるるるるるン とォるるるるるン

 

……俺のケータイに誰かがから電話が来たようだ。画面を見ると、〝木下秀吉〟と書いてある。

 

「{ピ}なんか用か?」

 

《おお、よかったのじゃ。すまぬが明久たちに『今日は学校に来れぬ』といっといてくれぬか》

 

「…なんで?」

 

《姉上が風邪をひいてしまっての。その看病をせねばおらぬのじゃ》

 

おそらく学校にも伝えているだろう。いくら秀吉でもそのことはわかっているはずだ。……朝食食べ終わったら見舞いの品物でも持ってってやろう。

 

「わかった、伝えておく。後で見舞いの品物を持ってくから姉弟で仲良く食ってくれ」

 

《いいのじゃ。そこまでしなくとも》

 

「いいから受け取っておけ。むしろ受け取んなかったら後悔するほどうまいもんだからな」

 

《む……》

 

そこは揺れんなよ。

 

「じゃあな《待つn》{ピ}」

 

さて、隣のバカどもを起こしてさっさと朝食を食おっと。

 

 

 

 

 

 

「秀吉が今日休むだって!?」

 

「今そういっただろーが」

 

今の状況を説明すると、朝食を食べた後、秀吉の家に行って見舞い品(チョコレートケーキ)(ワンホールで俺のおやつ……)を届け、人だかりができないうちに学校に行くと、なんと明久がいて秀吉のことを伝えたら、今のうるせー状況になったってわけだ。

 

「そっか……。でもお姉さんの看病のために学校を休むなんてスゴイね」

 

「しょうがないだろ。両親が共働きらしいんだから」

 

「いや、そういうことじゃなくて…やっぱ何でもない」

 

「?」

 

明久がなんて言おうとしたか気になるが聞かないでおこう。ほかにいくつか話をしながら教室に行くと、雄二とムッツリーニがいて、明久があることを提案した。

 

「『没収品を取り返す』、だと?」

 

「雄二やムッツリーニだって大切なものを没収されたんでしょ?秀吉はいないけどきっと賛成するよ」

 

その自信はどっから湧き上がってきたんだ?俺はもちろん参加するけど。

 

「う~ん……。相手は()()鉄人だし、下手を打てば『観察処分者』に認定される可能性があるしなァ……」

 

確かにばれれば『観察処分者』に認定されるが、逆に言えば俺たちがやった証拠さえなければ問題ない。例えば、()()()()()()()()()()()()()()()()()()とかな。

 

「…………明久に賛成」

 

「え?ムッツリーニ、手伝ってくれるの?」

 

「俺も賛成だ。理由はお宅らも知ってるからもう言わんが」

 

「光輝は知ってた」

 

わざわざ声に出さなくてもいい!

 

「……まぁいい。やってみるか」

 

「雄二もOKってことで?」

 

「ああ。鉄人にはいろいろ貸しがあったからな。ちょうどいい」

 

そう思うなら態度改めろよ。性に合わないってわかってるけどよォ。

 

「ある場所はわかっている、『職員室』だ。だがそこから先はわからなかった」

 

「そうか、じゃあ細かいところを調べるためにも明久。ケータイのマナーモードをオフにしろ」

 

「やだ」

 

「なんでだ!」

 

「どうせHRでケータイから音を鳴らして細かい場所を知るつもりでしょ?自分のを使いなよ」

 

明久が雄二の策を見破ったのか!?さすがにこいつもあの激闘を生き抜いた1人ってわけか……。

 

「ハァ……。じゃあ俺のを使うか。{ピ}これでいいだろ?」

 

「こら、お前ら。出席を取るから席につけ」

 

ちょうどいいタイミングで鉄人が来たな。作戦開始だな。

 

 

 

「島田」

 

「はい」

 

「清水」

 

「はい」

 

「山口」

 

「はい」

 

「渡辺」

 

「は―――――」

 

―――――とォるるるるるン とォるるるるるン とォるるるるるン

 

出席の途中でケータイの呼び出し音がなる。授業中にならせば即没収なのに使うとは、そいつは馬鹿なやつとは思わないか?

 

「……吉井。出せ」

 

「なんで!?()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!?」

 

なあ明久。これはトリックといえるほどではないが言っておこう。『回転』の悪用だ。『回転』している状態でポケットに手を突っ込めばばれずに明久に気づかれずにケータイを盗めて、マナーモードをオフにして戻す。ちなみに雄二はこの光景をしっかりと見ていた。

 

「吉井」

 

「……はい」

 

明久は()()にたどり着いたからか、俺と雄二のほうに振り向いた。

 

「雄二に光輝!キサマら裏切ったな!」

 

「没収だ」

 

「ああッ!ケータイ!僕のケータイ!」

 

鉄人が明久のケータイを没収し教壇に戻る。

 

「いいぞ、今日は遅刻欠席が1人もいないな。今後もこの調子で頑張っていくように。

 

出席簿を閉じて、鉄人は教室から出て行った。

 

「よし!作戦の第一段階は成功だ」

 

「雄二に光輝!僕に何の恨みがあるのさ!わざわざ僕のじゃなくてもよかったじゃないか!」

 

「あとで回収すればいい話だろ?それに明久は生n…もといこの作戦の責任者だからな。このぐらいの責任は果たしてもらわないと」

 

「光輝は何をしたのさ!」

 

「大体の場所を探しただろ?」

 

「それだけじゃないか!」

 

「………ただいま」

 

「うわぁっ」

 

騒ぐ明久をどうしようか悩んでいると、ムッツリーニが帰ってきた。この気配のなさは備考には最適だが、俺たちの前ではどうにかならないのか?

 

「で、成果は?」

 

「………目的のブツは職員用ロッカーにある」

 

「流石だな。お前を仲間に入れてやはり正解だった」

 

「………この程度はできて当たり前。ただし、カギがかかっている」

 

「そうか。鍵は?」

 

俺がムッツリーニの言葉に戦慄を覚えていると、雄二が鍵の場所を聞いてきた。

 

「………鉄人はズボン左後ろのポケットにしまっていた」

 

「奪う必要があるか……」

 

いざという時はロトのバーナーで焼き切るが。

 

「大丈夫だ。そこについては考えがある。掃除の時間になったら作戦の第二段階に移るぞ」

 

「「「了解」」」

 

 

 

 

 

放課後になった。ひとまずは普通に授業を受けたのだが、明久が妙にそわそわしてて気持ち悪かった。

 

「それで、作戦は?」

 

昨日明久が掃除をサボったので、罰として1人で掃除をしている。そのため掃除をしながらの作戦会議だ。もちろん俺たちは手伝わない。罰掃除を手伝ってはいけないからな。

 

「それを使う」

 

雄二が顎で指したもの。それは水がたっぷり入ったバケツだった。

 

「なるほど。バケツの水をかぶせて鉄人を着替えさせるんだね」

 

「そうだ。着替えている間に鍵を手に入れて没収品を手に入れる」

 

単純で失敗することはなさそうだが、問題が1つある。それは水をぶっかけた人が鉄人に目を付けられるってことだ。

 

「この作戦の問題は1つ。水をぶっかける()()()鉄人に目を付けられる点だ」

 

「しかし明久なら問題はないな」

 

「そうだな」

 

「僕にとっては大問題だよ!」

 

係りが決まっているのなら問題はないな。それに明久なら何とかなる気がする。

 

「ねぇ、何かがおかしくない?水をかける人は「クンクン。明久、鉄人が来たぞ」え?ちょっと!」

 

俺たちが音を立てずに一瞬でその場で離れる。……雄二の鼻の良さはある意味レーダーと同じくらいに頼りになるな。

 

「(やるしかない!)ああっと!脚が滑ったァッ!」

 

右手にモップを持ち、つまずいたかのように見せて鉄人に放り投げる。

 

「!ムウッ!」

 

が、明久の演技もむなしく鉄人に避けられそうになる。というより突然の事態に瞬時に反応できるってヤバくないか?

 

(逃がすかァッ!『(タスク)』ッ!)

 

ドパッ カァン

明久も諦めきれないのか、爪弾を発射してバケツの方向を変える。あ、跳弾が鉄人にッ!

 

ドスッ バッシャァァァア カラカラカラカラ

 

その時だった!鉄人の背後から()()()()()()のだ!

格好は古代の戦士って感じはするが威圧感がものすごい。(水は鉄人にぶっかかったけど)

 

「こいつは昨日も現れた……!」

 

扱いきれているのかわからないけど、今ここで出て行ったら着替えるのを勧めることができない。いや、1つだけ策はある。

 

「(雄二、策はあるが使うか?)」

 

「(使ったほうがいいだろう。このままだと鍵を手に入れることができない)」

 

「(了解)」

 

波紋を練り上げる。鉄人に届く分の波紋を。左手を壁に当てて波紋を流す。

 

(届けよ波紋)

 

「ウオオォォ!?」

 

ドサッ

 

鉄人に届いたようだ。それに鉄人はバケツに入っていた水でずぶ濡れの状態。よって、波紋効果は十分!

 

「これが鍵だな。それッ、明久」

 

「{パシッ}うん。行ってくるよ」

 

「雄二とムッツリーニは鉄人を運ぶのを手伝ってくれ。保健室まで運ぶ」

 

念のために2時間は眠っていられる分の波紋は流したが、壁に流すのが初めてだからどのくらいの効果があるのかわからない。

 

「………重い」

 

俺は波紋で強化、雄二はスタンドを使っているからそこまで力を出さなくていいが、ムッツリーニはただの人間だ。この筋肉教師を運ぶのが重いと感じるのは当然だろう。

 

 

 

保険室に運ぶと、中には先生もいなくて助かったのだが、いつまでも鉄人を置いとくのはヤバい。さっさと作戦を終わらしといたほうがいい。

 

鉄人のロッカーにいるロトと聴覚を共有すると、外からの声が大きく響いていた。

 

‹吉井、この前の化学のレポートだがアレはもうちょっと調べることはできなかったか?書いてある部分が少ないぞ›

 

‹あ…あれはですね……›

 

響いた声でうるさいが何とか聞き取ることができる。聞き取った内容から推測するとあのままでは回収する事ができない。

 

「雄二、カーテンを使って鉄人を隠しといてくれ」

 

「?ああ、わかった」

 

「俺は職員室に向かう。明久の援護をしにな」

 

「………グッドラック」

 

ムッツリーニの声援を一応聞いて職員室に向かう。ロトのほうからはいまだに明久の弁解が聞こえてくる。

 

ガラッ

 

「ツェペリか。いったいどうした?」

 

「きゅ…急に……気分が悪く……。保険の先生も……いなくて………」

 

「光輝、大丈―――――」

 

【明久、俺は大丈夫だ。これはただの演技だ】

 

口元を押さえて演技をする。念のために緋色の波紋疾走(スカーレットオーバードライブ)の温度を調節して熱を出しているように見せる。波紋の悪用ネ。ニョホ!

 

「スイませェんが、ちょっと休ませ―――――」

 

バタン

 

うつぶせで倒れる。これで教師を職員室から追い出すことに成功するだろう。

 

「ツ、ツェペリ!大丈夫か!それに高熱だぞ!」

 

「とりあえず保健室に運びましょう!」

 

「そ、そうですね。それじゃあほかの先生は脚をもってください!」

 

両手両足をもって運ばれる俺、保健室につくと、すべてのベットにカーテンがかかっていて、1番ドアに近いのが空いているのが見えるように軽く開いていた。

雄二も考えたな。1つだけカーテンがかかっていると怪しまれるが、全部かかっていると怪しまれず、それに俺が倒れたことで平常心がなくなっている状態の教師たちは()()カーテンがかかっているかが気づかない。これによって鉄人が眠っていることがばれずに済む。

 

「そこのベッドが空いています!そこに運びましょう!」

 

「そうですね!よいしょっと」

 

「?先生、自分は…なぜここに?」

 

「ツェペリ!安静にしてるんだ!」

 

そう言って体温計を渡されて形だけ採っておく。脇は波紋の効果がないからな。手の指先を体温計に当てて計る。

 

「{ピピ}先生、体温が…計れました」

 

「37℃か……。ツェペリ、自力で帰れるか?」

 

「ええ、大丈夫です」

 

「そうか、何かあったら職員室にくるんだぞ」

 

「わ…かりました」

 

返事をしながらロトのほうに意識を向けると、明久はすでに没収品を奪還しているようだった。保健室の窓からこちらを覗いている。

そして、教師たちが出て行ったのを確認して明久が保健室に入ってきた。

 

「ふう。作戦は何とか成功だね」

 

「俺のものを確認させてくれ」

 

明久から没収品袋を受け取り中身を探る。ロトはすぐに見つかったのだが……『矢じり』がない。ヤバい。正体を知っている誰かに奪われたのか!?何度探してもない!

 

「………俺の分は見つかった。ムッツリーニはこの戦利品をみんなに渡してきてくれ。あと、そのまま帰っていい」

 

「………了解」

 

明久と雄二が自身が奪われたものを取り出してムッツリーニに渡す。受け取ったムッツリーニはそそくさと保健室から出て行った。

 

「光輝、まさか……」

 

「ああ、誰かに奪われた」

 

「それはヤバいんじゃあ……!」

 

「こうなったら『SPW財団』に連絡をするしかない」

 

「あの大手の医療財団にか?」

 

「知り合いがSPW財団の出身だからな、何とかなるように説得する」

 

いや…しなければならない。あの『矢』は人を殺す道具にもなるのだ。死ななくても、罪を犯す輩が出てくるはずだ。そうなる前に『矢』を取り返さなくてはならない!

 

「その前にだ。鉄人に何が起きたのかを説明しなければならない」

 

「最初から全力でやらなくちゃね」

 

「波紋で起こすぜ。3,2,1…波紋疾走(オーバードライブ)!」

 

波紋が流れる音がし、しばらくして鉄人が目覚める。それと同時に太古の戦士が俺に殴り掛かる。

 

【SYAAYYYYAHHHHHH】

 

「こいつ…また勝手にッ!?」

 

「あ…危なッ。明久、雄二!まずはこの暴走状態のヤツを抑え込むぞッ!」

 

「「了解!」」

 

とは言っても俺の戦力はロトが2機のみ。攪乱にも使えない貧弱装備だ。どうする?いや…まだ()()があった!

 

「光輝!{ドバドバドバドバドバ}()()()()()()()()どうしたのさ!?」

 

「着けているからいいんだよ。よし!これでも喰らえ!『シャボンランチャー』!!」

 

明久が爪弾を撃った直後にシャボンランチャーを撃ちだす。鉄人のスタンドは頭飾りにある鞭のようなワイヤーを振ってシャボンを割った。そのスキに俺と明久は後ろに下がり雄二が前に出る。

 

「雄二、取り押さえるだけだぞ」

 

「わかっている!」

 

「俺と明久はアレの退路を断つ。いいな?」

 

「了解」

 

「「シャボンランチャー&砲撃((タスク))!」」

 

俺と明久の遠距離武器が鉄人のスタンドを左右から襲う。だが、鉄人のスタンドはラッシュをかますことですべてを叩き落した。

 

(スピードはサカモトサウルスと同じくらい。しかし、恐竜と同じ動体視力を持つ雄二には見切ることが可能!勝負は一瞬!どれだけ意識を明久と俺に向けさせるかが勝負の分かれ目となる!)

 

「明久、一斉射撃だ!」

 

「わかった!」

 

ドバドバドバドバドバ ドダダダダダダダダ ドオン ドオン ドオン ドグォン ドグォン ドグォン

ブワワワワワワワ ブワォーーー

 

爪弾、徹甲弾、砲弾、シャボンといったいろんな弾が鉄人のスタンドに飛んでいく。鉄人のスタンドはそれをある程度は防いだが、いくつかの弾は当たり傷つく。当然、それは鉄人にフィードバックする。

 

「なに!?この男が傷ついたら…私にも同じ場所に同じ傷が!!」

 

「WRYYYYYYY!!」

 

やっとのことで雄二が鉄人のスタンドを取り押さえた。パワーがどのぐらいあるかわからないが…鉄人にさっさと制御法を教えなければならない。

 

「先生!そのスタンドを制御してください!そいつは先生の強い意思で動きます!」

 

「こいつは『スタンド』というのか……。〝強い意志〟で……こうか?」

 

「そうです。そんな感じ……は?」

 

呑み込みが早いよ先生……。動かし方も分かったのか、いろんな動きをしている。

 

「しかしなぜ俺にこの力が身に付いたのだ?」

 

「そ…それはですねぇ―――――」

 

鉄人に『矢』によって発言する事やスタンドについての事を説明をすること約5分。

 

「この馬鹿者が!なぜそんな危険なモノを学校に持ってきているんだッ!{ボコ}」

 

「いったァ!し、しょうがないじゃないですか!友人とケンカになって折れてバックの中に入っちゃったんですから」

 

「ハァ……。こいつの制御法を教えてもらったからこのくらいにしておくか」

 

殴る必要性はどこにあったか教えてほしいのですが。

 

「そうだ!そのスタンドに名前を付けないんですか?名前を付けたら認識しやすくなりますよ」

 

「そうか……『ワムウ』とかどうだ」

 

「先生がいいならいいんじゃあないんですかね」

 

『ワムウ』…ね。どっかで聞いたことあるんだけどなぁ。

 

「じゃあ帰らせていただきますので」

 

「気をつけて帰れよ」

 

「わかってますって」

 

エンポリオに『矢』を探すのに手伝ってもらわないとな。

 

 

 

 

「……昨日、職員室で盗難が発生した」

 

翌日のHRで鉄人は開口一番にそう言ってきた。間違いなく俺たちが昨日やった奪還作戦のことだろう。

 

「これは大変嘆かわしい事態だと思わないか、吉井」

 

ターゲットは明久のようだ。実行犯だとあたりを付けているんだな。間違っていないけど。

 

「そうですね。まったく嘆かわしい事態だと思います」

 

「そうか。ところでその犯人は私の私物の本を盗んでいったのだが」

 

明久ァ、ばれるようなことはやめろって言ったよなァ。

 

「度胸のあることに窃盗の犯人は身分証明書を提示して、堂々と売りさばいたようだ」

 

「そうですか。それはまた豪胆ですねぇ」

 

「全くだ。あっはっは」

 

「あっはっは」

 

お互いが気持ちよく笑っているようには見える。だが鉄人の目が笑っていない。アレはめっちゃ怒っている人の目だ。いろんな人を見てきた俺にはその圧倒的な怒りが見える!

 

「吉井ィッ!歯を喰いしばれェッ!」

 

鉄人がスタンドを発現しながら怒鳴る。怖すぎる。

 

「すっ…すんませんしたッ!まさか先生の私物とは――――――」

 

「思わなかったというのかッ!」

 

「いえ…ちょっとは思いましたけど、『鉄人ならまぁいっか』と思い痛いッ!先生!頭蓋が陥没しそうです!」

 

身にまとった状態で殴るとか1晩の内にどんだけ操作してんだよ。

 

「やはりキサマにはバカの疑いがあるな。今後は充分気を付けて視ていく必要がある」

 

「先生!これ以上目を付ける余地が……まさか!?」

 

「そうだ、そのまさかだ。今朝の職員会議で満場一致で可決した。受け取れ。先生からの贈り物だ」

 

 

『 吉井明久

 

上記の者を文月学園指定の『観察処分者』に認定する 』

 

 

TO BE CONTINUED...

 

 

 

明久…観察処分者に認定された。

 

光輝…『矢じり』の捜索のために『SPW財団』に協力を要請中。

 

 




技術の悪用が目立つ回でしたね。感想がありましたらどうぞ。

スタンド名…ワムウ

本体…鉄z…もとい西村宗一

破壊力 A スピード B 射程距離 2m 持続力 B 精密動作性 B 成長性 D

古代の戦士の姿をした人型のスタンド。能力は『風を生み出し、操作する』
生み出した風を、本体の周りに張って周りに見えにくくすることや、竜巻のようにして相手にぶつけることもできる。
『弓と矢』によって発現した。

完全に中の人ネタである
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