光輝side
カキィン
「イッテェェェーーーーーッ」
レッキングボールに手を伸ばしていたからなんとかなったが、いつ撃たれても慣れるもんじゃあない。
手に持っていた定規を捨ててレッキングボールを持とうとしたら、拳銃を構えたままのシルクハットの男が止めるように言ってきた。
「捨てるのはやめといたほうがいいぜェ~~。もっとも、俺はどうってことないがなァ」
「(
もしかしたらこのオッサンも『スタンド使い』なのか?だとしたら厄介だ。俺はスタンド戦を数えるほど…しかもほとんどが同じ相手だ。相手の『能力』を見極めなければ俺は負ける!
「なら
「ウソに決まってんだろマヌケッ。それは俺の『能力』じゃあないッ{ドンドン}」
俺の能力じゃないって事はこいつの『能力』は別にあるってこと!まずはそれを暴く!今の銃声で住民は逃げて行った……これで俺の能力が使える!
「シャー「光輝、今の銃声はなんだ?!」……ウェカピポさん」
「そしてお前は……!?俺が川に沈めたはずなんだがな……」
「久しぶりだなウェカピポさんよォォォ。
『20年』!?このシルクハットの奴は30いくかいかないかぐらいのハズ……どう考えたって
「ウェカピポさん……お昼のアレは?」
「すぐそこに置いている。投げ捨てていたりしないさ。お前が鬱陶しいからな」
「自然に感謝して食べてますから、俺。食べ物は大切にしろって聖書に乗ってますよ?……タブン」
「……聖書はしっかり読んでおけ」
「自分は『可能性』という名の〝内なる神〟を信じていますんで」
「………」
「テメエ等ァ!余裕かましてんじゃあねえぞ!{ドンドン}」
やっぱりウェカピポさんには俺の言っていることの元ネタが伝わっていない事を再確認をしていると、シルクハットの男が銃を発砲してきた。しかもウェカピポさんに。当然、それを避けたウェカピポさんもレッキングボールを投げる。
「ついでにこの定規も返すぜ!」
「『20thセンチュリーボーイ』」
男がしゃがみ込むとバッタのような
その時になって俺はシルクハットの男の『能力』を理解した。レッキングボールや定規が当たると、男を中心にして周りの敷石に亀裂が走ったのだ。
「なんだこれ!?何が起きているんだ!?」
「これがこの男―――――マジェント・マジェントのスタンド…『20thセンチュリーボーイ』の能力。いったん防除体制に入ったらどんな攻撃も通用しなくなる」
「つまり…『衝撃を受け流している』ってことですか?」
「そういう〝認識〟で合っている。しかし動揺がないな……未知のモノに恐怖を抱くと思っていたが」
「ウェカピポさんの解説のおかげで恐怖は消えましたよ。手品のタネがわかったならこいつを倒すのは楽ですから」
防御しかできないのならこいつを倒すのはウェカピポさんで充分。俺の気分は昼休み~~♪
「気をつけろよ。こいつはある意味特攻兵器にもなれるからな」
「服に時計の模様をつけるようなハイセンスの奴が考えられるんですか?」
「どんな相手でも油断をするな……たとえこんな下っ端のカスのような奴でもな……。それに
「……マサカ?」
「『スタンド攻撃』か!」
こいつらはチームで仕掛けてきたのか!さっき言った〝俺の『能力』じゃあない〟はこの意味だったのか!
レッキングボールが手に戻ろうとしたとき、マジェントが爆発した。しかし、スタンド能力によってマジェント自身は無事だ。
「50㎝ぐらいの爆発……。これが相方の『能力』か」
「こんなに威力があっても所詮単発仕様…仕留めたかどうか確認するために近くに本体はいるハズ………。そっちは俺が担当します。ウェカピポさんは古い知り合いと絆を深めててください」
「こいつとは仕事で一緒だっただけだ。〝絆〟なんてない」
ウェカピポさんはホントに何をやっていたんだ?さっき言ってた〝20年前〟って国に戻ってくる1年前だったはず。そしてマジェントが異様に若かったのはマジェント自身のスタンド能力(空腹や老化が攻撃かどうかは微妙だけど)で歳をとらなかったからか!そして、帰る前にいざこさがあったから復讐しに来たってこと!
俺は懐から鉄球を取り出して地面に当てる。さっきも言ったが今は住人はほとんどいない。なら、〝鉄球の回転〟で探し当てるのは容易!
「そこかッ!」
すかさず物陰にレッキングボールを投げた。敵の姿は見えないが、〝衛星〟は拡散するから確実に当たる。
「ぎゃっ」
「よし!命中!」
バックを回収して悲鳴の聞こえた場所に行く。そこにはまたハイセンスな服装の男がいた。そして俺はこの男の名を知っている。
「テメェ…『オエモコバ』か……。こんなところでテロリストに出会えるとは思ってもみなかったぜ」
「久しぶりだな………光輝…ツェペリ………。1年ぶりか?」
こいつとは去年ウェカピポさんと仕事に出かけたときに会ったことがある。その時にこいつは妙な爆弾を使って攻撃をしてきたのを今でもよ~~~く覚えている。そのせいで俺は命からがら逃げかえって来たしな。その正体が『スタンド』による『攻撃』だったとは……近づかないでよかったぜ。
「また逃げ帰るんだとしても今度は見逃さねえ。クライアントは『お前の死』を望んでいる。お前さえ死ねばあのウェカピポとかいう男を取り逃がしてもいいってよ{カラカラカラ}」
『俺の死』を望んでいる?
「おっと動くんじゃあねェ。弾丸と投げるスピードはどっちが速いかなんて子供でも分かるぞ」
「水筒を拾うのもダメなのか?厳しい護衛官様だなぁ」
「動こうとするなって言ったんだ俺は、イタリア語がわからないのかお前?」
「この距離だと俺も危険だが…お前はもう終わりだッ!」
オエモコバがチラッと下を見たから俺も下を見たらそこには〝時計〟(…いや〝ピン〟と言っておくか)がある水が流れていた。そして俺の靴はそれに触れている!
ドグオオオオン
sideout
ウェカピポside
「光輝は…相方を追ったか……。さてマジェントをどう始末するか………」
始末するのは簡単だ。『こいつがスタンドを解除して動き出した瞬間』を狙えばいい。それは問題なくこれからやれる!問題はこいつらを雇ったやつらをどうやって吐かせるか。
「光輝の〝波紋〟という『技術』もこいつのスタンドは受け流す……。こいつから情報を取り出すのは諦めたほうがいい。光輝が敵を逮捕してくれればいいんだがな……」
もしかしたらこいつ自身何も知らないかもしれないからな。
「以前も服の中にダイナマイトを仕込んでいたな。こいつはまだ仕込んでいる可能性があるな」
ピ………ピ……ピ…ピ…ピピピピ
「この音…やはり仕込んでいたか」
走ってマジェントから距離をとる。あいつは爆発の威力をできる限り高めているはず。車の誘爆も視野に入れて……。
ドグオオオオオオオオン!!
「『硬質化』だ……。爆弾は効かない」
だが離れたってことはあいつに立ち上がらせる時間を与えるってこと。しかもあいつはまだ拳銃を持っている。
「やっぱりお前の脳みそは少なめだな。この爆弾で俺を始末することが出来なかったってことは、お前の攻撃手段はあの拳銃だけだ」
「ウェカピポさんよォォォーーー。出会ったときからバカにして、今でもバカにしてやがって…。なめてんじゃあねーぞッ!{ドンドン}」
「あがぁっ」
レッキングボールを投げるも、すぐにマジェントに拳銃で反撃される。『硬質化』しているとはいえ、痛いものは痛い。
「俺は『恨みを晴らす』といったら必ず『恨みを晴らす』。今も…昔もよォォォーーーッ!まずは以前出来なかった片っぽの目玉を抉ってからだ!」
「……」
「俺のような人間をクズ扱いしやがってッ!失うm……{シュッ}なッ!これは車のシートベルトッ!まさかさっき投げたのは……!」
「お前の思っている通りだ。俺のレッキングボールじゃあおまえを倒すことはできない。だから拘束させてもらう」
「車はまだ燃えている!『20thセンチュリーボーイ』」
「お前はいつまでたっても同じことを言わせたいらしいな、マジェント。謙虚に振る舞って『さっさととどめを刺せ』……」
マジェントから拳銃を没収し、体にほかの武器がないか確かめてベルトから手錠を外してマジェントと車の窓をつなげる。
「これでマジェントではどうしようもできない。光輝のほうに加勢しに行かなくてはな」
sideout
光輝side
ドグオオオオン
水が爆発した。爆発の衝撃で水が飛び散りさらに爆発…爆発の連鎖だった。俺はギリギリでジャンプをして直撃を避けたが、脚や服の一部、靴が爆発で焼けている。
オエモコバはスタンドを纏ってそこから脱出したようだ。そのまま走って逃走している。だが俺を殺すのはあきらめないだろう。ヤツだって金は大事だろうから。
「俺も依頼主を知っているお前を逃がさねえけどな!『シャープ』ッ!」
バックからいろんなガンプラが飛び出る。そして、服の中に隠していた〝ベースジャバー〟を出して飛び出たやつらを乗せる。
「お前らは上空から探せ。俺は地上からあいつを追い詰める」
たぶんさっきの地雷を避けたことで俺がスタンド使いだってことはバレた。なんせ去年はあいつのスタンドが見えなかったんだからな。だからもう俺がスタンドを使うことに躊躇はない。
オエモコバはすぐに見つかった。大通りだ。しかし、そこには住民はどこにもいない。おそらく銃の発砲の話が瞬く間に広まったんだろう。
「鬼ごっこは終わりだ!さっさと投降をしてくれれば俺も楽なんだがねえ」
「おまえにも…スタンドが見えていたなんてな……。ちっとも考えていなかった。だが、年季が違うんだよッ!」
そういってオエモコバはスタンドで地面をえぐり取って投げてきた。いくらレッキングボールでもあの大きさは防ぐことはできない!だが、すでにここには軍隊が集結している!
ドオン ドオン ドオン ドオン
ジェガン(エコーズ仕様)のバズーカが投げつけられたものを破壊する。その光景をオエモコバは唖然とした表情で見ていた。
「……くっ…くっくっくっくあはははは!」
「何がおかしい…というより笑うな」
「お前のスタンドはおもちゃを動かすことかァ?なら勝ったも同然だなァッ!」
「(その油断がお前を倒すってことを教えてやる)シャープ、乱れ撃て!」
「地雷はこうやって作ることもできる!」
オエモコバは砂をつかんで上に投げつけられる。そしてオエモコバは風上のほうへ走った。
「ヤバい…。このままだと避けることが出来ない!いや、風でまだ舞っているなら!逆に考えるんだ。後ろに逃げるんじゃあなく、突っ込んで爆風で加速するッ!」
手をクロスして頭を守り、自分の出せる最高速度を出す。突っ込むと、ピンが次々と外れ、爆発する。だが、爆発するには一瞬の間がある。躊躇ったら巻き込まれる!
ドグオオオオン ドグオオオオン ドグオオオオン
「っふう。切り抜けたか。上空の部隊も砂の地雷を切り抜けてヤツを追って攻撃している。あともう少しで逮捕だ」
脚を緩めずに速度を維持する。脚が痛いが後回しだ。ヤツを倒せばゆっくり時間が出来る。
「ヤツより俺のほうが圧倒的に速い!このままレッキングボールの射程圏内まではs{ボグオ}……!?」
俺の口の中から爆発しただと?!今、オエモコバがタバコを吸ってるからその煙なんだろうけど…その煙が爆発したのか?
「なら呼吸を止めればいい!」
「呼吸を止める?不可能だな……。生きている限りは………。吸い込んで吐きだしたモノ!俺が触れるモノ全て!地雷にできる!」
【いいや、出来るさ。10分間吸い込み続けたり吐き出し続けたり出来るんだぜ?今の状態なら5分は出来る!】
波紋使いをナメんじゃあねぇッ!
俺はさっきの地雷でもう走れねえ。それにいまから走ってもまた別の地雷を仕掛けられるからな。だったらもう
ベレッタ92FSを構える。標準はもちろんオエモコバだ。距離は3…いや40m十分ベレッタの射程範囲。しかもスタンドの弾丸だから風の影響を受けないでまっすぐに飛んでいく!
【狙い撃つぜ!{ダンダンダン}】
「拳銃程度じゃあスタンドを倒すことは出来ない!」
今のでヤツのスタンドのスペックはわかった。力は人以上にあるようだが、スピードは人とそんなに変わりはない。なら一気に近づいて攻める!
「上空にいたプラモがコッチに近づいて……!俺のスタンドじゃあ対応できないスピードッ!」
念をとって2m以内には近づかないが、そこからでも十分威力はある!しかもこの数には対応しきれない!
【このままお前の肉体を溶かして倒すのもいいが、俺はお前の依頼主が知りたい。これで仕留める!
】
ゆっくり歩いたが、足止めをしていたおかげで鉄球の射程範囲に入った。俺は鉄球を投げたが、それはプラモがいてオエモコバには見えない。だから命中した。あたった影響でヤツにスキが出来た!
「もういっちょおおおおおおおおッ!!」
「うわぁぁあああああ」
バグオオオ
煙にはもうピンがない……鉄球の2発目が当たってオエモコバは気絶したようだ。
「さて、オエモコバ。テメエは刑務所からの脱獄とかいろんな犯罪をやっていたよな?その容疑で逮捕だ」
ベルトから手錠を取り出してオエモコバにつなげる。今は大丈夫だが、こいつの意識が戻った時には最善の注意を払わなくては。
「光輝…その様子だと決着は着いたようだな」
「ウェカピポさん……今は気絶していますが、起きたら厄介ですよこいつは」
「なら意識が戻らないようにしておけ。……お前もスタンド使いだったんだな」
チラッとウェカピポさんが上空に飛んでいるプラモたちを見る。
「日本でいろいろありまして……」
「気にはしていない。なったならなったでいい」
「そうです…か。後処理はこの付近の警察に任せてさっさと昼食を食べましょう」
「ああ…そのことなんだけどな……」
ウェカピポさんの歯切れが悪くなる。え…嫌な予感しかしない。
「さっきの戦闘で昼の分が消え去ってな…。ないんだ。それに、車も壊されて帰りは車を借りるか電車だ」
「は?え?……えええええええええッ!?」
TO BE CONTINUED...
光輝…下半身と頬をやけど。波紋で治療可能な範囲。再起可能
ウェカピポ…無傷。しかし、車が爆散する。
マジェント…警察に逮捕される。再起可能。
オエモコバ…逮捕。光輝の鉄球で顔の骨をいくつか折れる。再起不能。
マジェントとの決着つけるのはよ~~~く考えたけど思い浮かばなかった。
反省しなくては
フルブって楽しいよね。まったく勝てないけど。