「いやぁ…ガランガランですわぁ…。」
店が始まって初日なのである。初のプレイヤーレストランでも認知されなければ客は来ないのである。
ちなみに今日は月曜日。日本食の日である。
「ビッグネームのお客さんが欲しいなぁ…。」
名前の売れてる人が店に来てくれたらその人を出汁にして繁盛するだろう。そうに違いない。
チリンチリン
「おっ、いらっしゃいませー。」
「ここだナ。プレイヤーレストランってのハ。」
やって来たのは黄色のフードを被っていてその顔には鼠の髭のようなペイントが描かれていたプレイヤーだ。
情報屋《鼠》のアルゴである。
「おー姐さんいらっしゃーい。教えてもないのに開店初日に既に噂になっているような口ぶりってのはどう言うことですー?」
「それを知りたければ500コルだゾ。」
「相変わらずガメついこって。」
それにしてもアルゴとは久々に会った。初期の頃にチラホラ会っていたが途中からは全く会ってなかった。
それにしてもどういう情報収集能力してんだ。
「あっ、こちらメニュー表です。」
「オイオイ、よそよそしいナ。今まで通りでいいんだヨ?」
「それはいけませんよ。」
姐さんだからって今まで通りに接してはいけない。私は店側の人なんだから。
姐さんがメニュー表を見始めて3分。やっと決まったみたいだ。
「じゃあ寿司を頼むゾ。特上デ。」
「はい。特上寿司ですね。少々お待ちを。」
既に用意していた酢飯を取り出して軽く握る。
米の間に空気は必要だ。
その上に様々なネタを置いていく。マグロなどには隠し包丁を入れておく。
うに。マグロ。ハマチ。鰻。イカ。トロ。アワビ。
その他もろもろ色鮮やかに。
「はい。お待ちどぉ様。特上握りです。」
「まずこのゲームで今までまともな寿司なんて食べてなかったヨ。」
SAOの舞台は基本的には西洋風なので喫茶店を営んでいるプレイヤーも日本食は基本出さない。風景と食事が合わないからそこはしょうがない。
NPCレストランにも寿司はあることにはあるのだが相変わらずである。
「そういやメイちゃン。表にもあったが曜日ごとにメニューが変わるんだよナ?教えてくれないカ?」
「えっ、一週間過ぎたらいいですよ。」
「いいじゃないカ。教えてくれたっテ。場合によっては色々と出すヨ。」
結局私はこの話を断った。最初の一週間は客が少なくても情報屋には売らないと決めていた。
「チェッ。まぁいいヤ。その内全部聞きに来るからナー。」
こうしてアルゴは店を出た。そしてその後には「鼠から聞いた美味いレストランがある。」と聞いて色々と食べに来たお客さんが数人来た。
姐さん…ありがと。
お寿司!日本食と言えばお寿司!
私はアナゴと赤身が好きです
一週間以内に次だせるかなぁ…
オリ主とより仲良く出来そうな方
-
ロニエ
-
ティーゼ