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「おかえり二人とも。」
降りてきたキリトとリーファにメイは声をかける。二人で降りてきたということはキリトはリーファの説得に成功したのだろう。
「さて、ここからはもう分かってるな。」
「そうだな。行くか。」
キリトはメイに応え、リーファは頷く。だがこの状況についてこれてない者が一人いた。
「ええっと…。どういうこと?」
声を出したのはレコンだ。これから何が行われるか理解しておらず、困惑した表情をしていた。
「世界樹を攻略するのよ。私達4人で。」
「えぇ!?世界樹攻略ぅ!?」
今までどの種族がどんな布陣を用意してもクリア出来なかった世界樹に挑むことに驚くレコン。更にたった4人で挑もうとしているのだ。無茶な計画としか思えない。
「既に挑んだ人達に聞くけど、どうにかなりそうなん?」
未だに抗議を続けるレコンを余所に、メイはキリトに質問をする。その横で放置されていたレコンは一瞬でリーファに丸め込まれていた。
「それについては私がお答えします。」
キリトのポケットの中から小さな妖精のようなものが飛び出る。いきなり飛び出したものなので、メイは少し驚いた。
「お久しぶりです、メイさん。ユイと申します。」
「………………えっ…?」
ユイの名前を聞くなりメイは固まる。それを見兼ねたキリトは説明をすることにした。
「ほら、あの時の子だよ。アスナと俺の「覚えてる。こっちでやっと会えてんな。よかったやん。」あ、あぁ…。ありがとう」
いきなり遮られたことにキリトは困惑するが、どうやらメイはユイのことを覚えていたようだ。
「ユイちゃんは今どういう扱いなん?」
メイがユイに聞く。メイにとってはとても重要なことであり、返答次第では優先順位が変わることすらあり得る。それ故にメイの表情は真剣なものだった。
「私はプライベートピクシーです。記憶は前から特に変わりはありませんが、できることはパパのナビゲートくらいです。」
それを聞いてメイはホッとする。一番の悩みの種が解決し、これからの世界樹に集中できる。
だがそういう訳にもいかない。相手は茅場の作り出したプログラムだ。どこでどのようなことをするのか、どこまでのことができるのか分かったものではない。
「それでは先程の戦闘についてのまとめをお話ししますね。」
「あぁ。頼むぞユイ。」
メイが悩んでいた横でユイが世界樹についての情報を話し始めようとしているので、そちらに意識を傾けることにする。
「あのガーディアン達のステータス的にはさほどの強さではありません。ですが出現数が多すぎます。あれでは攻略不可能な難易度に設定されてるとしか…」
「つまり、総体的には絶対無敵のボスと同じってことか…」
キリトとユイがガーディアンについての情報をくれる。話通りなら出現数は多すぎるようなので、一瞬で突破するのが最善策なのだろう。相手にしないことが一番だと思う。
「でも、パパとメイさんなら瞬間的な突破は可能かもしれません。」
ユイの言葉にキリトとリーファにはある疑問ができた。確かにキリトは火力も速さもある。ユイはキリトを信じているし、それはリーファも同じだ。更にその上リーファも自分の火力の無さは理解している。ステータスも大体ユイに知れてるだろう。
だがなぜここで初めて顔合わせしたメイの名前が出てきたのか分からなかった。キリトもメイがスピード型なのは知ってはいるが、SAO時代からしても明らかに火力不足だ。
「パパ。この人はルグルー回廊の橋で戦った大蜘蛛ですよ。プレイヤーIDが一致します。」
「「「えっ……」」」
キリト、リーファ、メイの3人が固まる。お互い一歩も譲らない勝負をした相手が、これから一緒に戦おうとしてるのだ。複雑な気持ちもある。何よりまず理解が追いつかない。
「つまり、あの蜘蛛がメイさんであり、だから、ええっと…」
特にリーファが追いついてない。その一方、反対側では似たような状況になっていた。
「あのグリームアイズがキリトで、つまり幻惑魔法で…」
メイも狼狽えていた。
時間にすれば1分ほどだろうか。3人は状況を整理でき、落ち着きを取り戻した。
出来上がった作戦としては一発勝負だ。リーファとレコンが回復役に回り、キリトとメイが前衛を務める。
「行くぞ!」
キリトの声と共に4人は世界樹の中に入った。
ーーーーーーーーーーーーーー
世界樹の中に入った直後にキリトは飛び出す。最初の出現数が少ない内に高く昇るつもりだ。メイもそれについていき、後ろではリーファとレコンが回復魔法の準備をする。
ステンドグラスのようなものからガーディアンが現れる。徐々に数が増えていくと聞いていたが、どうにも最初から多く感じる。なるほど、流石はグランドクエスト。その分難易度も高いというわけだ。
「前回より出現数が増えています!」
キリト達が挑んでから短い時間しか経っていないのに数が増えているということは、難易度が調整されている。しかしそれは落ちているのではなく、むしろ逆だ。つまり、更に攻略不可能に近いたといくとだ。
「それでも行くしかない!」
だがある程度進んでしまったため、ここで立ち止まれば後が辛くなる。逃げても追撃はしてくるので進むという選択肢しかない。
ガーディアンの攻撃を短剣で逸らす。だが後ろから来た他のガーディアンのランスがメイに刺さる。メイはそのガーディアンを蹴り飛ばし、急いで上昇する。キリトも似たような状況だ。
二人の体力が減っていき、リーファとレコンに回復をしてもらう。これを繰り返し高度を上げていくが、高くなるほどガーディアンの数は増えていく。
繰り返しを続ける中一つ違和感を感じた。最初より回復魔法が追いつかなくなっていった。ガーディアンの数が増えているから攻撃を喰らう回数も増えたが、そもそも回復魔法特有の光が減っていた。
視界の端に黒い光が見えた。見えたと思えばそれは瞬時に音をあげた。
ドォォォォォォォォン
爆音が鳴り響く。黒い光は球体状に爆発をし、厚かったガーディアンの壁に風穴を開けた。
振り返ればリーファが何かを呟いている。だが距離がありすぎるため全く聞こえない。その横にレコンの姿はなかった。
「自爆……魔法なんか?…」
メイがガタンで見た魔法の本に書いてあった。あれは多大なデスペナルティを受けるが、それに見合った威力を出す。集団戦にはもってこいだ。
「「アアァァァァッッ‼︎」」
叫びながらキリトとメイは突っ込む。何も無くなったスペース分は簡単には進めたが、ガーディアン達も負けてない。新しい個体が出現し、数の暴力で二人の行く手を阻む。
レコンが作ってくれたチャンスはすぐに埋められ戦力的にキツくなった。だがその時下から色々と音がした。
「ドラグーン隊!ファイヤブレス放て!」
「シルフ隊!放て!」
下を見れば風妖精と猫妖精達がいた。メイにとっては見ず知らずのプレイヤー達だ。となればおそらくキリトかリーファ関係だろう。援軍の要請でもしていたのだろうか。
どれほどの準備をしたのだろう。猫妖精と風妖精の火力はすざましいものであり、ガーディアンの壁にもう一度穴を開ける。
「お兄ちゃん!」
リーファはキリトに自分の剣を投げ渡す。それをキリトはしっかりと受け取り、2本の剣を重ねて突き進む。
メイもそれに続きキリトの後ろに着く。横からくるガーディアンを掻き切り、落としていく。
敵の壁を突破し、遂に目の前に扉が現れる。キリトとメイはそれに飛びつき、開けようと試みる。だがその扉はビクともしなかった。
「なんでだよ!」
キリトは叫んだ。メイはただ歯を噛みしめている。するとキリトのポケットからユイが出てき、扉をペタペタと触る。
「この扉はシステム管理者権限によりロックされています。」
「くそっ!」
キリトは扉を叩きつける。システムによるロックならどうしようもない。やはり世界樹は攻略されないようになっているとしか考えられない。
するとキリトがハッとしたようか素振りを見せる。そしてカードのようなものを取り出した。
「これなら…あるいは!」
ユイがそのカードに触れ、光り始める。すぐに作業が終わりユイ扉にもう一度触れる。すると扉は音を立てながら開いた。
「転送されます!パパ、メイさん、手を!」
二人はユイの手を握り、転送を待つ。
キリトとユイは転送された。だがメイだけは転送されなかった。
見えない壁のような物に邪魔をされ、物凄い勢いで落ちていく。どうやら扉を開いた本人、またはそれと直接的な関係があるものしか入らないようになっているようだ。
地面まで落ちたメイは一度世界樹の外に出る。先ほどの援軍とリーファは既にそこにはいなかった。それを確認してから深く深呼吸をし、たった一言つぶやいた。
「システムログイン。iD⦅May95urgr⦆」
メイは怒っていた。これはゲームではなくゲームマスターの籠城戦だ。だったら使いたくはなかったが遠慮はしない。これは戦争だ。
メイはもう一度世界樹の中に入る。ガーディアンが大量に出現し、メイに襲いかかるために助走をつけ始める。
だがガーディアン達は全員地面に吸付けられるように落ちていく。メイはただウインドウを操作しているだけだ。だがそのウインドウには⦅重力魔法⦆の文字があった。
メイはガーディアンは気にせず扉に前にたどり着き、扉を触る。すると扉は一瞬で崩壊し、メイは世界樹の中に入った。
やっと回収したかった伏線を出せた…。次で多分ALOラストかなぁ?
オリ主とより仲良く出来そうな方
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ロニエ
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ティーゼ