地獄のレベリングの翌日。メイはなにごともなく営業に戻っていた。
「今日も働きますか。」
今日は木曜日。看板には《イタリアン》の文字がある。
この木曜日が彼女にとって一番楽な日である。メインがパスタやピザであり簡単だからだ。
最も難しい料理も作れることは作れるのだが人気のものではないので頼まれることはないと思っている。
そして今日もドアが空く。
チリンチリン
「いらっしゃいませー。」
「ここだよな。キリの字が言っていた店は。」
「そうですぜ。お頭」
中に入ってきたのは5〜6人の……なんというか……侍だった。真ん中の『お頭』と呼ばれた男は赤髪でバンダナのが巻かれていた。野武士面だった。
「ここは中華料理屋だと聞いたんですけど…」
「ここは曜日毎にメニュー変わるんですよ。」
どうやらキリトはここを中華料理店だと思っていたようだ。しょうがない。曜日でメニューが変わるのを知っているのはエギルとアルゴくらいだ。
「それで今日はイタリアンですけど何にしますか?」
「ピザで。マルゲリータをお願いします。」
クラインはメニューを見ずにすぐに決めた。
「そんなにピザが好きなんですか?」
「いやぁ、リアルで最後に食い損ねたのがピザなんで…つい…」
それなら気持ちも分からないでもない。思い入れも強くなるだろう。
「それでは少々お待ちを。」
鍋にホールトマトを手で潰しながら入れ、にんにく、塩を入れて焦がさないように汁気を半分以下になるまで煮込む。
強力粉をメインにしてピザ生地を作り15分休ませる。
綺麗な円上にのばしフォークで適当に小さな穴を開けておき、オーブンを予熱240度にする。
オーブンがあたたまる間に生地の上にトマトソース、トマト、チーズ、バジルでトッピング
オーブンに入れて7分焼きめがつき、チーズが溶ければ完成。
「お待たせしました。マルゲリータです。」
「やっぱこれだよ。美味そうだな。」
「そうですね、お頭。」
そういって風林火山のメンバーはピザを切り分け食べ始める。
チーズがとろけてトマトとのマッチングも完璧である。
「かぁ〜〜うめ〜!」
「そこまでピザに思いが詰まっているのなら当然ですよ。」
「えっと…店員さんお名前は…」
「メイといいます。」
「どうも、クラインと言います!24歳独身で彼女募集しています!」
ものすごい勢いで自己紹介+彼女募集宣言。これにはメイも苦笑いだった。
「はい、よろしくですクラインさん。」
それだけの挨拶で不安になりクラインは確認をとった。
「えっと…いいんですか?」
「この場にくれば食事は提供しますよ。その他は相談くらいしか受け付けませんから。」
遠回しにクラインは軽く振られた。
クラインの仲間が相槌しか打たない
久しぶりだったから駄文に磨きがかかっている
オリ主とより仲良く出来そうな方
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ロニエ
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ティーゼ