デスゲームのお食事事情   作:lonrium

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あけましておめでとうございます(大遅刻)

今年もこの作品をよろしくお願いします。


ガールズトーク&討論

 「さて…っと…」

 

スイルベーンのとある部屋の中で丸テーブルを囲むように座るプレイヤーが3人いる。

 

その3人はリーファ、シリカ、リズベットだ。今日はアスナとの約束が2時半にあるが、それより早い時刻に全員がログインしていた。それはある議題について話すためだ。

 

 「何のために集められたか全員分かってるわよね?」

 

リズベットが2人に確認を取る。その内容は昨日少し話しても纏まりきらなかった議題の続きであり、リーファもシリカも分かっていた。そのため二人は小さく頷く。

 

 「あの二人が…メイとクラインが付き合っているかどうかよ!」

 

 「ですよね」

 

 「だよね」

 

昨日の確信から3人ともずっと気にしていたので今更感はあるが、それでもこの話題の真偽は確かめねばならない。特にリズベットにとっては今後の行動にも影響が出るかもしれない。

 

 「それで二人はどう思う?」

 

リズベットは二人に問いかける。昨日の時点で二人ともある程度は考えるように伝えていたので言葉に詰まることなくすらすらと思う。それがリズベットの夢を壊すことになろうともだ。

 

まずシリカが手をあげる。リズベットとリーファはシリカの方を向き小さく頷く。

 

 「確定だと思います」

 

 「あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛」

 

その言葉だけでリズベットは発狂する。自分中でもある程度の答えを出しており、且つ覚悟も決めてきたがやはり辛いものは辛い。

 

その発狂しているリズベットの横で2人は苦笑いをする。リズベットがメイに抱いている気持ちがキリトほどではないが本物だということは知っていたがここまで来ると理解はできない。

 

 「リ、リーファは…どう思う…?」

 

震え声で次はリーファに確認する。リズベットは2人もいれば意見は割れたりするという希望にすがりついていた。

 

 「あそこまでいい笑顔でお互いくっついていたんですよ?半年前と比べてお互いの接し方が大幅に変わっていましたし、何より手を繋いでいたんですよ。あの奥手極まりない2人が…」

 

 「あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛…」

 

またもや響き渡るリズベットの声。頭を抱えながら机に突っ伏すのを2人は見守った。

 

 「やっぱりそうよね…。本当リーファの言う通りよね…。あのクエストが終わってから急に距離感縮まっていたし…。」

 

そう言いながらリズベットは机に用意された『0.96』と書かれた瓶を空ける。それに釣られてリーファは『0.1』と書かれた瓶を、シリカは『0.』と書かれた瓶を開ける。グラスに注いで三人はそれを掲げる。

 

「それでは…メイのこれからを祝って…かんぱーい…」

 

「「かんぱーい…」」

 

リズベットの悲しそうな声での音頭でグラスをぶつける。それにつられて二人の声も心なしか沈んでいた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 「それにしてもメイさんとクラインさんかぁ」

 

 「メイさんって半分『風林火山』の構成員みたいなところありましたし不思議ではないんですよね。むしろしっくり来ます」

 

リーファとシリカが思い思いに感想を述べていく。リーファはそれほど付き合いが無いが、シリカはメイのことを知っている方なので話は弾む。

 

 「あー、後はここにいるのとシノンぐらいかぁ〜…」

 

リズベットが不意にこぼす。その手には瓶がしっかり握られており、更に脇には2本空き瓶があった。そしてリズベットの顔は何より真っ赤である。

 

 「リズベットさん…飲み過ぎですよ…」

 

ラベルに書かれた数字はアルコールの度数である。全てノンアルコールではあるが、メイ自作のものはノンアルコールのギリギリを責めるものもある。以前0.98でベロンベロンに出来上がったリズベットはあれ以降飲まないと決めていたが今日は別である。

 

 「うるひゃいわね〜。飲まないとやってられないわよ〜」

 

失恋のショックで俗に言うヤケ酒をしているのだ。今のリズベットにはリミッターが無いため止められるのはメイがリズベット用に作った酔い覚ましのアイテムぐらいである。

 

 「やっぱりメイってすごいわよね〜…。リアルでも料理上手だし大人故の落ち着きはあるし明るくて一直線で笑顔とかも無邪気なときもあれば包容力もあるし」

 

酔っている割にはよく舌が回る。先程までの呂律の回らなさがまるで嘘のように話し倒す。

 

 「私たちには何が足りないんでしょうかね?」

 

 「でもあの人は先にクラインさんの胃袋掴んでますしね」

 

 「あーーー!!料理スキル極めていれば洞窟の時に掴めてたのに!メイと一晩過ごした時も掴めてたかも知れないのに!」

 

過去の選択を間違えたことを悔やみながら瓶の底を机に叩きつける。ドンッ!っと音が響き渡った。

 

リズベットの言う洞窟の時と言うのはキリトのことだ。今の酔った頭では料理スキルを持っていたアスナとメイだから先に交際ができていたと思っている。だが、それが一つの要因にはなったかも知れないが2人とも決め手にはなってない。

 

 「それでもあの2人には幸せにはなって欲しいですよね」

 

これ以上酔われると何をされるか分からないと踏みシリカが無理やりに話をまとめようとする。実際リズベットの手が何度かシリカの耳に伸びているのもある。

 

リズベットはリーファに薬を飲まされ酔いを覚ます。VR世界とは言え酔いが残り続けると現実世界でも多少なり影響が出るようであるため措置は取らねばならない。

 

後片付けを始め、時間を確認する。時刻は午後2時を示しており、約束の時間まで残り30分となった。3人はスイルベーンを発ち、ログハウスに向かう。そして到着するとそこにはメイがいた。

 

 「お、やっと3人とも来たやん」

 

そして屈託のない笑顔を向ける。あぁ、やはりこの人は今充実しているんだと思い知らされる。こんな思いをするのは2度目だがやはり慣れない。

 

 「それでアスナは?」

 

喉に来た違う言葉を飲み込みメイに確認する。普通に居場所を教えてもらい、以前と違い感情を隠すことには成功したのだ。

 

4人は池のほとりで話していた、もといイチャついていたバカップルの前に立つ。

 

 「悪いけどお時間でーす」

 

 「「でーす」」

 

 「あっはっは!」

 

横から明るい笑い声が聞こえる。やはり心配されるより今のこのような瞬間の方が良く似合うと思う。だってメイには暗い声が似合わないから。

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

24層の《絶剣》のデュエルスポットに到着する。前日同様にそこでは剣と剣がぶつかり合う音が響き渡り、観戦者達による熱気で包まれている。

 

 「ほら!行ってきなさいよ!」

 

リズベットがアスナの背中を押し、絶剣の前にアスナを立たせる。その目立つ動作に絶剣が注目した。

 

 「オネーサン、やる?」

 

 「じゃあやろうかな」

 

アスナが更に絶剣に近づいていく。そうすればアスナによって見えなかったメイが絶剣の視界に入り込んだ。

 

 「バァァァァァァァカ!!」

 

この場にいる全員がメイと絶剣に注目する。アスナとキリトは事情ゆ知らないが、ここにいる殆どのプレイヤーは昨日のことを知っている野次馬なので絶剣の気持ちは分からなくはない。

 

 「えっ?何?」

 

アスナが展開についていけなくて戸惑うが、絶剣が何でもないと伝える。何かしらただならない事情があるのだろうが、決闘のことに頭を切り替えた。

 

そこからアスナと絶剣の決闘が始まる。両者譲らない勝負を繰り広たが、アスナはOSSの前に敗れた。

 

 「オネーサンに決ーめた」

 

そう言って少しのやりとりを交わしてから絶剣とアスナは飛び立った。とは言ってもアスナは無理矢理に手を引かれている。何やらここでは話せないような事情があるのだろう。

 

 「ちょっ!?アスナ連れてかれてるわよ!?」

 

いち早く正気に戻ったリズベットが叫ぶ。だがその反応に比べて落ち着いてるプレイヤーもいた。

 

 「あいつなら大丈夫だよ」

 

 「絶剣さん多分悪い人じゃないですし」

 

 「まぁ気にする必要もあらへんやろ」

 

そう言いながらキリト、リーファ、メイは軽い調子で流す。リズベットには分からなかったが3人もこう言えば大丈夫な気もしなくはない。

 

そう言いながらリズベットはメイの方を見ると、いつの間にかコウモリと戯れていた。アスナが見えなくなると同時にその戯れも終了した。




リズベットいつの間にか百合素質に目覚めてた

オリ主とより仲良く出来そうな方

  • イスカーン
  • シェータ
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