インフィニット・ストラトス〜Hell Brothers〜 ver Re: 作:アスティオン
翔「お前はシャルル・デュノアではなく、本当の名は『シャルロット・デュノア』。そうだろ…?」
矢車翔だ。先程届いたメール、ーーー束さんからのメールで事実が判明した。
ここにいるシャルルは、ーーー男ではなく女。
性別を偽って転入してきた。
シャルル「な、何を言ってるの翔?僕は…」
翔「これを見てまだそれが言えるか?」
俺が見せたのは、束さんから届いたメール。
シャルルが女だという証拠のデータ。
翔「お前、一体なぜ…」
「兄貴、入るよ?」
ちょうどその時に相棒が来た。織斑先生と楯無さんもいっしょだ。
それに、ラウラまでもが一緒だった。
ラウラ「おい、これはいったい…」
千冬「矢車、いったい何の用だ?私は忙しいんだ」
翔「織斑先生、これを見てもですか?」
俺は先ほどシャルルにも見せたデータを織斑先生たちに渡した。
千冬「なにっ!?デュノア貴様…」
一夏「嘘だろっ!?」
楯無「これは…」
翔「だから呼んだんです。とりあえず話だけでもって」
千冬「わかった。デュノア聞かせてくれるか?なぜ性別を偽って転入してきたのかを」
シャルル「……はい」
シャルルは観念したようで口を開いた。
翔「シャルル、お前なんで男のフリなんかして…」
シャルル「実家からそうしろって言われて…」
翔「実家?お前の実家ってデュノア社だよな?」
シャルル「そう。僕の父がその社長。その人からの命令なんだよ。僕は…、愛人の子なんだ」
っ!ここにいる全員が絶句していた。愛人って…
シャルル「引き取られたのが2年前。ちょうどお母さんが亡くなった時にね、父の部下がやってきたの。それで色々と検査する過程でIS適応が高いってことがわかって、非公式ではあったんだけどテストパイロットをやることになってね。父に会ったのは2回くらい。会話は数回くらいかな。普段は別邸で生活をしているんだけど、一度だけ本邸に呼ばれてね。あの時は酷かったなぁ。本妻に殴られたよ。『この泥棒猫の娘が!』ってね。参るよね」
あはは、と愛想笑いを繋げるシャルル。だけど顔はちっとも笑ってなかった。俺にはそう見えた。
シャルル「それからだよ。経営危機に陥ったの」
一夏「なんでだよ?だってデュノア社って量産機ISシェアが世界3位だろ?IS学園にもラファールが」
シャルル「そうだけど、結局リヴァイヴは第2世代なんだよ。ISの開発は物凄くお金が掛かるんだ。ほとんどの企業は国からの支援があってやっとなりたっているところばかりだよ。それに今は第3世代が主流になってるからね。セシリアやラウラが来たのもそのデータ取りのためだよ」
一夏「そうなのか?ラウラ」
ラウラ「ああ、そうだ」
シャルル「話を戻すね。それでデュノア社でも第3世代を開発していたんだけど、元々遅れに遅れての第2世代最後発だからね。圧倒的にデータも時間も不足していてなかなか形にならなかったんだ。それで政府から予算の大幅カット。次のトライアルで選ばれなかったら全面カット、IS開発許可を剥奪するって」
一夏「でも、なんでそれが男装に繋がるんだ?」
シャルル「簡単だよ。注目を浴びるための広告塔。それにーー」
翔「同じ男子同士なら、俺らみたいなイレギュラーと接触しやすいからだろ?」
シャルル「翔の言う通り。それとそのデータを取ってこいってね…。僕は翔や一夏、織斑くんのISデータを盗めって言われたんだ」
なんだよそれ…、父親なんだろ。なんで平気でこんなこと…
シャルル「話はこれで全部。騙しててごめんね…」
一夏「お前、これからどうなるんだ…」
シャルル「どうって…、僕はきっと本国に呼び戻されて牢獄入りと代表候補生剥奪だろうね」
簪「そんな…」
一夏「どうにかならないのか…?」
翔「シャルル、お前はどうしたいんだ…?」
シャルル「え…」
翔「お前はこのままなにもせずにフランスに帰るのか?それとも…」
シャルル「そんなの…」
シャルルは俯きながらも俺の言葉を止めた。
シャルル「そんなの決まってるよ!僕だって此処に居たいよ!みんなとずっと一緒に居たいよ!」
涙を流しながらも俺たちに向けて言い放った。
翔「それなら、俺たちに任せろ」
シャルル「え?それって…」
俺は携帯を取り出して、電話をかける。
翔「あっ、もしもし?シャルルのことで…、ってわかってるか。全部聞いてたんだろ?ーーー束さん」
千冬「た、束だと!?」
織斑先生が驚愕してる。
束『さすがしょーくんわかってるね〜♪もう既に証拠は集めてあるんだ〜。あとはこれをフランス政府に送りつければ完璧!』
翔「それなんだけど、そのデータ俺に送ってくれないか?」
束『ふえっ?なんで〜』
翔「俺が直々にフランスに行ってくる」
一夏「えっ!?」
簪「翔…」
束『…わかった。でも気をつけるんだよ?デュノア社は何するかわからないんだからね』
翔「わかってる、絶対戻ってくるっつーの」
束『じゃあデータは『獄炎』に送っとくね〜』
翔「了解。ーーーってことで織斑先生、俺に外出許可とIS使用許可を」
千冬「矢車、本気か…?」
翔「当たり前だ、こんなこと許しておくわけにはいかないんでね」
千冬「……いいだろう。ただし絶対帰ってこい」
翔「了解、ーーーシャルル。こっからは俺に任せろ。絶対にお前を自由にさせてやるから」
そう言って俺は部屋を出ようとすると…
一夏「待てよ兄貴、1人で行くのか」
翔「ああ、お前には此処に居てもらいたい。もしワームが現れたらお前が倒せ。いいな?」
一夏「ああ、わかった」
簪「翔…」
簪は心配そうな顔をして俺を見ていた。
翔「心配すんな。ちゃんと戻ってくるからよ」
簪「……わかった。信じる。気をつけてね」
翔「ああ…」
俺は簪の頭を一撫してから部屋を出た。
影山一夏です。兄貴が部屋を出てから少し経って…
一夏「なあ先生、シャルルはこれから女子として生活してくのか?」
千冬「そんなすぐには無理だ、書類のこともあるからな。よくて学年別トーナメント後だ。それまでには手配しておこう」
一夏「なら、これは俺たちだけの秘密だな」
簪「うん」
楯無「いつでもフォローしてあげるからね」
シャルル「…みんな、ありがとう」
嬉しさからかシャルルは涙を流していた。
気づけばシャルルの周りにはみんながいた。
ラウラ「……」
ただ、ラウラを除いては
一夏「ん?ラウラどうした?」
ラウラ「いや、家族か…。お前にもいるのか?家族が」
一夏「お、俺は…」
家族か…、俺の今の家族って兄貴なのか…。それとも…
ラウラ「いるのであろう?ーーー羨ましいな…、私には家族は生まれた時からいないんだ」
一夏「え…」
ラウラ「ちょうどいいだろう。私も本当のことを話そう」
to be continued
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次回予告
「私は、試験管ベイビーなんだ」
「作られた、…ってこと」
「そんなことが…」
「教官…」
次回『ラウラ・ボーデヴィッヒ』
「ラウラはラウラだろ?」
どうもアスティオンです
シャルの正体バレるの早すぎましたかね?
まぁ早めの展開ってのもアリかなと思ってたり、作者恒例の無理やり展開がここでも起きています。ご了承ください
さて、本編と話が逸れるんですがISのアプリ『アーキタイプブレイカー』自分もやってるのですが、ヴィシュヌが可愛い…。でも1番は簪なんだ…
いつかアーキタイプのキャラクターもこの作品に出してみようかと考えているのですがなかなか難しいですね…
さて次回は
ラウラも語る
お楽しみに〜