ソード・オラトリアーanother story-   作:ロクでなし白

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 更新遅れてすいませんでした。今回は調子がいいので今日か明日にはもう一話更新いけるかも・・・。

 モチベーション上げて頑張ります!!


冒険者登録

 

 

 

 その日の夜、【ロキ・ファミリア】の首脳陣であるフィン、リヴェリア、ガレスはロキの自室に集まっていた。理由はもちろんアーシェのスキルについてである。ロキはまずフィンたちにアーシェのステイタスを写した羊皮を見せた。アーシェのスキルを見てリヴェリア以外は驚いていた。

 

「これはまたすごいステイタスだね。すごい逸材がファミリアに来たものだよ」

 

 さすがのフィンもこのステイタスには苦笑いしかできない。それぐらいアーシェのステイタスはひいき身に見てもぶっ飛んでいる。しかもこれでまだレベル4だというのがすごい。潜在能力だけならアーシェは自分たちを超えているだろうとフィンは素直にアーシェを称賛した。

 

「確かに【インスタント・ウェポン】や【アイス・ルーラー】なんていう常識破りな魔法も大概じゃが・・・」

 

「そう、問題はその下や」

 

 四人が注目しているのはすべて黒文字で埋め尽くされた謎のスキル。これはレアとかそういうレベルではない。そもそもすべてが謎すぎる。

 

「うちもたくさんの子供たちのステイタス見てきたけど、こんなの始めてやわ」

 

 さすがのロキでもこれには頭を悩ませていた。そもそも【恩恵】とは神が『下界』の子供たちに授けたものであり、【神聖文字】とは簡単に言うと神が使っている万能な文字である。そのためそもそも【神聖文字】で表せない文字があること自体がおかしい。もはやロキにとって只々謎でしかなかった。

 

「ロキでもお手上げじゃあ僕たちではどうしようもない。アーシェはこのスキルについて何か言っていたのかい」

 

「このスキルが何なのか知っとるとは言うとったで、そして聞いたら戻れなくなるともな」

 

 先ほどとは打って変わってロキが真面目な口調で答えた。それだけでアーシェとの会話の時いかに彼が真剣なものだったかをフィンたちに伝えるには十分だった。

 

「聞いたら戻れなくなる・・か。リヴェリアは何か知らないか」

 

 ここまで黙って聞いていたリヴェリアにフィンが問いかけた。

 

「スキル自体が何かは知らない、が心当たりはある」

 

 リヴェリアが険しい顔をしながらフィンの問いに答えた。更に続けて、

 

「だが、すまないが私からそれを言うことはできない。あの子が今は言うべきではないと思っているのなら尚更な」

 

「それは僕たちでもかい、リヴェリア」

 

 フィンがリヴェリアに改めて聞いた。今度は【ロキ・ファミリア】の団長としてリヴェリアに尋ねた。リヴェリアもそれが分かったからこそフィンに向き合い、

 

「あぁ・・今はあの子を待ってやってほしい。頼むフィン」

 

 リヴェリアは決意のこもったまなざしでフィンのことを真っ直ぐ見据えた。リヴェリアとは長い付き合いになるがこんな彼女は久しぶりに見た。

 

「君にそんな姿で頼まれたら断ることはできないよ。わかった、アーシェのスキルについては一旦保留にしておこう。そして彼から話してくれる日を待つ。今はこれでいいかな、ロキ」

 

「ええんとちゃうか。うちてきにはアーシェたんから無理やり聞こうとして嫌われるんもいややからな~」

 

 さっきまで結構シリアスな雰囲気であったにもかかわらずロキはこの調子である。これには【ロキ・ファミリア】の首脳陣たちもため息をついてしまった。

 

「まぁ、ロキの言うことにも一理あるしの。何にせよまだわしらはアーシェのことをよく知らん。こやつのことをみながよく知ってからでも遅くはないんじゃないかの」

 

「ガレスの言うとおりだね。今は様子を見ることにしよう」

 

 こうして夜遅くに行われた首脳陣たちの会議は終わりを告げた。

 

 

 

 

 

 アーシェは朝早くからリヴェリアと一緒にオラリオの中央通りを歩いていた。辺りはまだ朝が早いからかほとんど人がいない。ちなみにこんな朝っぱらからアーシェたちが向かっているのは冒険者登録ができるギルドだ。そもそもなんでこんな朝早くから冒険者ギルドに来る羽目になったのか。その理由は今アーシェの隣を歩いている自分の母親のせいである。

 

 アーシェは昨日ロキの自室をあとにした後、アーシェにあてがわれた自室に案内された。余談だが【ロキ・ファミリア】に入ってばかりの新人は相部屋が普通だがこの時はたまたま他の団員がいなかったためアーシェの一人部屋になった。まぁ、実際はあんな綺麗な子と一緒の部屋で寝たら理性が持つ自信がないという男たちの悲鳴が少なからずあったことが影響しているのだが・・・。それはさておき。

 

 部屋まで案内してくれた団員の人にお礼を言った後、アーシェは自分にあてがわれた部屋に入った。部屋には二段ベッドと机、本棚、クローゼットまで付いてあった。窓には代えてばかり思われる新しいカーテンがかかっていて、窓から外を覗いてみるとオラリオの街並みがよく見える。

 

「いい街だな~。これから冒険が楽しみだ」

 

 これからの冒険者としての日々に期待を膨らませながらベットに横になると、今日のなかなかに濃い一日で疲れたのかアーシェはすぐに眠ってしまった。

 

 昨日疲れが一気に出たのかぐっすり眠ていたあーアーシェだったが部屋がノックされる音で目を覚ました。ベットの横に置いてあった時計を見てみると時刻はまだ太陽が出てきてばかりの時間だった。こんな朝早から誰だろうと思い扉を開けるとそこにいたのは自分の母親ことリヴェリアだった。

 

「こんな朝早くからすまんな、アーシェ」

 

「別にいいけど何かあったの?」

 

 アーシェはリヴェリアがわざわざこんな朝早くから訪れてきたので何か緊急事態が起きたのではないかと思ってしまった。アーシェが余りに必死だったのでリヴェリアはとうとう我慢できなかったのか笑いだしてしまった。

 

「いや、すまん。あっせているアーシェが余りに可笑しかったものでな。私が部屋を訪れた理由はお前が思っているようなことではないぞ」

 

 自分が勝手に早とちりしてしまったことに気づいたアーシェは少し頬を膨らまして拗ねてしまった。アーシェのそんな姿を見たリヴェリアが昔を思い出して目元をうるっとさしていることにアーシェは気付かなかった。

 

「じゃあ、何の用」

 

 落ち着いたアーシェは本来の目的をリヴェリアに聞こうとした。

 

「たいしたことではないのだがアーシェ、もう冒険者登録は済ませたか」

 

「あ、そういえばまだしてなかったや」

 

 冒険者になる以前にまずしなければならないことを完璧に忘れていた。さすがのリヴェリアもあきれている。

 

「まぁどの道【ロキ・ファミリア】に所属しているという証明書がなければいくら言おうと門前払いをくらっていただろうから私としてはよかったのだが」

 

 リヴェリアが少し何か考えるそぶりをした後、アーシェに今日の予定を聞いてきた。

 

「特に予定はないよ。しいて言うなら私服が無いから買いに行こうかなって思ってたぐらいかな」

 

「なら問題ないな。アーシェ支度をしろ。今からいくぞ」

 

 リヴェリアが突然言い出した。

 

「え、今から?まだ朝も早いから後で一人で行っとくよ」

 

 アーシェはなんでかわからないが嫌な予感がしたのでやんわり断ろうとした。しかしリヴェリアがそれを許さない。

 

「お前ひとりでは心配だからな私も付いてこう。それに顔の知られている私がいた方が何かとスムーズに運ぶだろう」

 

 という最もらしいことを言われて押し切られてしまった。この時アーシェはさっきの予感が何だったのか今更ながら思い出した。あれは自分を心配するあまり是が非でも世話を焼こうとするときの母親の雰囲気であったと・・・。

 

 そして今に至る。リヴェリアは朝から久しぶりに会えた息子と二人で出かけられてご機嫌である。今の彼女を見たら男女問わず見惚れてしまうか憧れの眼差しを向けてしまうだろう。俺の母親もしかして【魅了】か何かもってるんじゃねなどと思っていると、冒険者ギルドの前に着いていた。

 

 リヴェリアとともに中に入って受付のカウンターの方へ向かうと一人の女性が話しかけてきた。

 

「ギルドへようこそ。今日はどのようなご用件ですか」

 

 そう言って綺麗な営業スマイルを浮かべる受付嬢の耳はよく見ると少し尖っていた。彼女はハーフエルフであった。やっぱりエルフの人はきれいな人が多いな~などと考えていると隣にいたリヴェリアが代わりに

 

「朝早くからすまないな、エイナ。この子の冒険者登録を頼めるか」

 

「リヴェリア様!?はい、わかりました。では所属は【ロキ・ファミリア】でよろしいですか」

 

 エイナと呼ばれた受付嬢はリヴェリアいることに少し驚いたようだが、すぐに仕事の顔に戻した。

 

「あぁ、これが証明証だ」

 

 そう言ってリヴェリアはファミリアのエンブレムが掘られたメダルをエイナに見せた。ちなみにこのメダルは【ロキ・ファミリア】が結成された時にあるファミリアに作ってもらった特注品であり、【ロキ・ファミリア】に所属していることの絶対的な証明になる。

 

 さすがにこれを見て疑うものはいなかった。まぁそもそもリヴェリアが付いてきている時点で噓の可能性はまず有り得ないのだが・・・。

 

 エイナもそのことが分かっているからこそ、これ以上余計なことは言わなかった。

 

「確認させていただきました。それではこちらの書類を書いていただいた後、簡単な講習を受けていただくことになるのですが・・・」

 

 そう言い切る前にアーシェが書いている書類に目が行き、自分のランクを書く欄にレベル4と書かれていたので驚いてしまった。まぁ、今日のアーシェはフードで顔も隠していないのでパット見た感じ強そうでもないだろう。どちらかというと強そうよりその容姿も相まって可愛いが当てはまるだろう。だからこそアーシェのレベル4にはエイナも驚きを隠せなかった。そんなエイナの姿を見て彼女が何に驚いているかリヴェリアにはわかったので肩を震わせて笑いをこらえるのに必死だった。ちなみにアーシェはツッコミのが疲れたのでスルーして黙々と記入欄を埋めている。

 

「まぁ、お前はレベル4ではあるがオラリオのダンジョンは始めてだからな。一応講習は受けており。いいな、アーシェ」

 

「わかったよ、母さん。それじゃあ、エイナさん。よろしくお願いします」

 

「よろしくお願いします、アーシェく・・・。え、リヴェリア様の息子様?」

 

ちなみにこの後リヴェリアに息子がいたとオラリオ中で騒ぎになったのはまた別のお話。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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