Side花丸
3月4日今日は国木田花丸ことおらの誕生日ずら!今日は朝からApoursのみんながおらの実家のお寺にきて誕生日パーティーをしてくれたずら。
みんなからたくさんのプレゼントとのっぽパンを貰えて大満足ずら。
でもなんか善子ちゃんの様子が朝からずっとおかしかったのが気になる、おらと目を合わせてくれないしいつもなら近くにいるタイミングでもわざとらしく離れたところにいる
おらなにか善子ちゃんにしちゃったのかな?わからない…わからないよ…
花丸「みんな今日は本当にありがとう!すごくうれしかったずら!」
夕方パーティーが終わって片付けをみんなでしたあと家の外までみんなを見送りに来た所で今日1日の感謝を伝えると
ルビィ「うん、花丸ちゃんが楽しんでくれたならルビィ達もうれしいよ」
千歌「そうだよ!花丸ちゃんこうやってみんなで集まった方が断然楽しいしね!」
ルビィちゃんと千歌さんがすぐに反応してくれる、そのあとも曜さんダイヤさん鞠莉さんそして果南さん梨子さんの順でたくさんのうれしい言葉をかけてもらった、でも、おらが1番聞きたかった人からのお祝いの言葉はまだなかった。
善子「…」
家の外でわいわい話しているとダイヤさんが
ダイヤ「では、そろそろみなさん帰りましょうか?あまり遅くなると花丸さんの家にも迷惑がかかってしまいますわ」
果南「そうだね」
鞠莉「そろそろ迎えの車が来る頃デース!みんな乗っていきなさい」
千歌「いいんですかー?」
鞠莉「オフコース!みんなを安全に送り届けマース!」
梨子「すいません、鞠莉さんお言葉に甘えます」
曜「鞠莉ちゃん!ありがとー!」
そう言って到着した鞠莉さんの車にみんなが乗り込んでいくなか善子ちゃんだけが最後まで乗らずにいた
花丸「善子ちゃん?みんな乗っちゃったずらよ?」
少しうつむいて目を合わせてくれない善子ちゃんに話しかける
善子「……っ、ずっ、ずらまるっ!」
花丸「ん?どうかしたずら?」
なぜだか少し緊張した様子でおらに話しかけた善子ちゃん
そんな善子ちゃんから発せられた一言は今日一番の衝撃をおらに与えた
善子「きょ、今日できたらずらまるの家に泊めてくれないかしら?」
花丸「…え?」
時が止まった
あれ?おら善子ちゃんに嫌われたわけじゃない?
少しの沈黙のあと善子ちゃんが口を開く
善子「っていきなり言っても迷惑よね…あんただって夜は家族に祝ってもらうんだろうし…ごめん、やっぱさっきのはいい…帰るわ…」
そう少し早口で言った善子ちゃんはおらに背を向けると鞠莉さんの車に向かって足を踏み出す
花丸「まっ…待って!善子ちゃん!」
おらはその時反射的に善子ちゃんの腕をつかんで次の言葉を発した
花丸「善子ちゃん!できたら今日はおらの家に泊まって欲しいずら、だめずら?」
善子「ずらまる…あんた…」
無理やり引き留めた善子ちゃんが振り返った時少し目に涙が貯まっていたでも善子ちゃんは善子ちゃんらしく
善子「しょ…しょうがないわね、あんたがそこまで言うなら泊まってあげてもいいけど?」
花丸「うん、今日は善子ちゃんに泊まってほしいずら」
いつもなら善子ちゃんには少し素直になれないおらなのになぜかこの時は素直に言葉が出ていた
善子「じゃあちょっと待ってなさい、マリーに私は送らなくて大丈夫って伝えてくるわ」
花丸「うん!」
善子ちゃんはそのまま鞠莉さんの元に向かいおらの家に泊まる事を説明してるみたいでも、そんなとき善子ちゃんに曜さんとルビィちゃんがなにか言ったみたい、善子ちゃんの顔がいきなり赤くなる
善子「だっ大丈夫だってば!なんとかするわ!」
ルビィ「がんばってね!善子ちゃん!」
曜「全速前進!よーしこー!」
善子「もう!わかったからあんた達は早く帰りなさい!あと!善子じゃなくてヨハネ!」
善子ちゃん達がなにを話してるのか聞こえなかったけど善子ちゃんがなにかを叫んでから鞠莉さんの車が出発した、そして善子ちゃんが少し頬を染めながらおらの方に歩いてくる。
善子「ずらまる!じゃあ今日は泊めてもらうわ!よろしくね!」
花丸「おっけーずら!じゃとりあえずおらの部屋に行こうか」
そう言っておらと善子ちゃんは家の中に入った
花丸(善子ちゃん…どうしたのかな?今日の善子ちゃんなんだかいつもよりおかしかったけど…おめでとうって言ってくれるかな?やっぱり善子ちゃんに言ってもらえないと少し寂しいずら…)
そんなことを考えながらお寺の門を2人でくぐるまだまだ誕生日は終わらない
Side善子
時は遡り3日前
ルビィ・曜「えぇぇぇぇ!?」
善子「なっなによ!?」
ルビィ「そりゃ花丸ちゃんの誕生日に善子ちゃんが告白するとかいきなり言うから」
曜「そうだよ!ヘタレで全然アプローチできてないくせにいきなり告白するとか言い出すから」
私がずらまるの誕生日に告白すると言い出すと2人はすごくおどろいた反応を見せるでも
善子「たしかに私はヘタレかもだけど曜さん、あなただってこの前ち「わーわーわー」」
曜「ちょっ、その話はなし!今は善子ちゃんの告白の話でしょ!」
善子「まぁそうだけど…」
ルビィ「うゅ、でもできるの?善子ちゃん」
善子「だっ大丈夫よ!今回は気持ちを伝えて見せる!でもフラれたらどうしよう…」
ルビィ(いやまぁ、本人も無自覚だろうけど花丸ちゃんたぶん善子ちゃんのこと大好きだと思うし…)
ルビィ「大丈夫じゃないかな?善子ちゃんが伝えられればだけど…」
曜「そうだよ!私も大丈夫だと思うけど…伝えられれば…」
善子「そっそうね、頑張って見るわリトルデーモン達!あと善子じゃなくてヨハネだってば!」
曜「そんなことよりこのでらっくすぷりんぱふぇ?って言うのたのんでもいい?」
善子「いや、そんなことって…あとなんで私に聞くのよ?」
曜「相談にのってあげたんだからここの会計は善子ちゃん持ちかなって」
ルビィ「ぷりんっ!!いいの!?善子ちゃん!!」
善子「はぁ…曜さん先輩の威厳とかないの?」
曜「ないよ!!あと財布の中身もない!」
ちょっと待ちなさいよこの先輩お金も持たずに喫茶店に入るって…
善子「はぁ、頼んでもいいわよその代わり残さず食べなさいよ?」
そのでらっくすぷりんぱふぇとかいうの5人前で3000円するのよ?食べきれたら半額らしいけど…3人で食べきれるのかしら?こんなときずらまるがいれば…
ルビィ・曜「ホント!?ありがとーー」
曜「店員さーん!すいませーん!」
ルビィ「わくわく!わくわく!」
あれ?私相談する相手間違えた?やっぱリリーとかにしとけばよかったのかな?
とりあえず3人でなんとか食べきって代金を半額にできてよかった…(ほとんどルビィが食べたけどどこに入るのよ)店を出て二人は
ルビィ「善子ちゃんごちそうさま!当日はがんばってね?」
曜「とりあえず当たって砕けるだよ!」
ルビィ「曜さん!砕けちゃだめです!」
曜「そっか!でもまたヘタレで言えなくてそもそも当たらなければどうということはないかもだし」
ルビィ「だっ大丈夫ですよ!いくらヘタレな善子ちゃんでも当たるくらいはできるはずですっ!」
善子「あんたたちね…でも相談に乗ってくれてありがとね」
好き勝手言ってくれる2人はそもそも私が告白できないんじゃないかと思ってるに違いない
善子「大丈夫よ、パーティーが終わってからずらまるの家に泊めてもらってそこで言うから」
ルビィ「え?泊めてもらうとか大丈夫なの?」
善子「大丈夫でしょ!親同士も知り合いだし何回も泊まってるもの」
曜「なんでそのアグレッシブさで告白だけできないの!?」
善子「なんか好きとか言おうとするとドキドキしちゃって…」
そうなのよね、2人でいるのは普通に好きだしよく2人きりになったりするけどそんなときは普通にできる、けど好きって気持ちを自覚しちゃうとドキドキしちゃう
しっかりしないと!今度こそ伝えるんだから幼稚園の時にみたいにいつまであいつの近くにいられるかわからないんだから
善子「というわけで当日はがんばるわ!」
ルビィ・曜「うん、がんばってね」
最後に二人に励まされこの日は解散になる
そして
花丸「善子ちゃん?みんな乗っちゃったずらよ?」
善子「……っ、ずっ、ずらまるっ!」
この場面に繋がる
Side花丸
本音を言うと善子ちゃんがおらの家に泊まりたいって言ってくれてうれしかった、今日は善子ちゃんとあんまりしゃべれなかったし、だからおらの誕生日が終わるまで善子ちゃんと過ごせるのは素直によかったと思う。
花丸「善子ちゃん!先にお風呂入るずら?」
善子「あんたいきなりお風呂って…」
花丸「でも、さっきまでパーティーしてたからまだお腹はすいてないでしょ?だからとりあえずお風呂かなって」
善子「仮にお風呂だとしても家の主達を差し置いて私が最初に入れるわけないじゃない!」
花丸「おらの家族はそんなこと気にしないずら、善子ちゃん堕天使じゃないとやっぱりいい子ずら」
善子「ふんっ、そんなに言うなら先にこのヨハネが魔の釜に入ってもいいのよ?」
花丸「やっぱりその方が善子ちゃんらしいずら、でもヨハネより善子ちゃんの方がおらは好きずら」
善子「好きっ…!?じゃっ…そのっ…お風呂先にもらうわねっ」
花丸「場所はわかるずら?」
善子「何回あんたの家に来てると思ってるのよ!わかるわよっ!それじゃ行ってくるからっ」
花丸「ごゆっくりずら~」
善子ちゃんは顔を赤くしながらそそくさとお風呂場へ向かう、そんな背中を見ながらおらは…
花丸(善子ちゃん…)
Side善子
善子「あーもうっ!いきなり好きとか言うんじゃないわよずらまるのやつ」
まだ自分の鏡に写る顔が赤くなってるのを見ながらここにはいないずらまるに悪態をつく
善子「わたしだって好きよ…誰より…」
本人さえ目の前にいなければこんなに素直に言葉にできるのに
善子「はぁ…」
そっと湯船に浸かりながらため息をこぼす
そんな時
花丸「湯加減はどうずら?善子ちゃん」
善子「ずらまるっ!?大丈夫よ!てかなんであんたまで」
ガラッと扉を開きながらタオルで前を隠したずらまるがお風呂場へ入ってくる
花丸「いやー久しぶりに善子ちゃんとお風呂に入ろうかなって、昔はよく入ってたでしょ?それに千歌さんの家のお風呂にも最近入ってないし」
などと言うずらまるの顔は平静を装っているがいつもより赤い気がした、あとこいつでるとこでてるわよね…羨ましい…
善子「だからって入る前に声を…」
そう言いながらずらまるの身体を見てると
花丸「かけたずら!湯加減はどうずらってあとおらの事見すぎずら、そんなに見られると恥ずかしいずら」
そう言われ慌ててずらまるから視線をはずし
善子「ごっごめん、でも扉を開けるのと同時じゃかけたことにはならないわよ!」
花丸「善子ちゃんは一緒に入りたくなかった?ごめんね…おら…」
顔を伏せて泣きそうになったずらまるが目に入る
善子「そんなわけないでしょ!私だって一緒に…」
花丸「よかったずら!えへへ」
そして顔をあげると満面の笑みを浮かべたずらまるがいた
善子「あんた…泣き真似したわね?」
花丸「そんなことしてないずら善子ちゃんが最初一緒に入りたくないって思ってると思ったら悲しくなっただけずら、でも素直に一緒がいいって言えなかっただけなんだよね?」
善子「そういうわけじゃ…まぁ別に入りたくなかったわけじゃないわ、ただ恥ずかしかっただけよ」
花丸「まぁいいずら、じゃあおら身体を洗うけどあんまり見ないでね?」
善子「見ないわよっ!」
花丸「どうしても見たかったら別に見てもいいよ?善子ちゃんだし…」
善子「だから見ないってば!!」
花丸「そんなに否定されるとおら傷ついちゃうずら」
そんなやりとりをしながらずらまるが身体を洗い始める、私?私はお風呂に浸かる前に洗ったわよ?当たり前じゃない!
少したってずらまるが
花丸「洗い終わったからおらも入るずら!善子ちゃんちょっとつめて」
善子「二人は無理じゃない?私は十分入ったしあがるわよ」
花丸「だめ!一緒に入るの!じゃ勝手に入るずら善子ちゃん動かないでね」
善子「ちょっ…」
タオルを外したずらまるを私が後ろから抱き締めるみたいな形で2人で湯船に浸かる
花丸「やっぱり2人だと狭かったね」
そういう花丸は耳まで真っ赤になっている
善子「というかあんたこの体勢はなんなのよ」
私はずらまるの身体やわらかっ!とかうなじが色っぽいなとか抱き締めちゃっていいのかしらなどと悶々と考えながら聞く
花丸「誕生日なんだから少しくらいわがまま聞いてくれてもいいと思うずら」
善子「いやあんたがこれでいいなら私はいいんだけど…」
自分の顔も赤くなってるんだろうな、でもずらまるには見られないからいっかなどど考えながら暫し無言の状態が続く
そしてずらまるが口を開く
花丸「ねぇ、どうして今日泊まりたいって言ったの?」
善子「え?それは…その…」
花丸「おらになにか用事?それともただの気まぐれ?」
想定していなかったタイミングで想定してなかった質問をするずらまる
善子「や…用事といえば用事かな?気まぐれってなによ!」
花丸「善子ちゃんのことだからまた適当な思いつきかなって?あと善子ちゃん今日あんまりおらの近くにこなかったよね?おらなにかしちゃった?」
花丸「おらまだ善子ちゃんからおめでとうって言ってもらってないずら…なにか嫌われるようなことしちゃったのかなってずっと考えてて…なのに善子ちゃんがおらの家に泊まりたいって言ってきてよくわかんなくなっちゃったずら…」
だんだん声が小さくそして涙声になりながらずらまるが話続ける
花丸「だから…だから…もうひとつわがままが許されるなら」
ぽたぽたと水面に音を立て涙を流しながらずらまるは私に言った
花丸「おらのことを嫌いになったんじゃなければおめでとうって言って欲しいずら」
Side花丸
花丸「おらのこと嫌いになったんじゃなければおめでとうって言って欲しいずら」
なんで善子ちゃんに嫌われたと思うとこんなに悲しいのか
なんで善子ちゃんにおめでとうって言って欲しいのか明確な答えなんて自分の中にはないけど
花丸「………」
しばしまた無言の状態が続き善子ちゃんがおらを抱く手に少し力が入る
善子「ごめん…ごめんね」
なぜだかわからないけどおらの後ろで顔の見えない善子ちゃんも泣いてるような気がする
花丸「ごめんってなにがずら?」
善子「あんたにそんなつらい思いをさせたことを謝るわ」
善子「それから今日私があんたの家に泊まりたいって言ったことの理由も言うわ」
花丸「うん、どうしたの?」
善子「顔を見ちゃうと言えなくなりそうだからこのままでお願い」
そう言った善子ちゃんはさらに腕に力を込めておらを抱き締めながら口を開く
善子「あのね、私ねあんたのことが…好きなの…大好きなの」
花丸「ずら?おらも善子ちゃんの事大好きずら」
善子「違うわ、私の好きはあんたとは違うあんたと恋人になりたいって意味の好きなの」
花丸「ずずずらっ!?恋人!?」
いきなりの善子ちゃんの告白におらは涙も止まって善子ちゃんの腕の中で狼狽える
善子「いきなりこんなこと言われて困ると思うし気まずいなら私今日は帰るわよ?」
花丸「だっ、だめずら!きょ、今日は一緒に寝てもらうずら」
善子ちゃんからのいきなりの告白にてんぱったおらは訳のわからない事を発する
善子「あと今日私の態度がおかしかったのはずっと言えなかったことを今日こそあんたの…花丸の誕生日に伝えたかったから緊張してて、ごめんね?」
花丸「はなまるっ!?」
善子「なによ?昔はそう呼んでたじゃない?あと反応するとこそこ?」
なにやら想定外の事が連続で起きてテンパり続けるおらと違って言うべき事を言えた善子ちゃんは落ち着いているように見える
花丸「あの、できてらまた花丸って呼んで欲しいずら」
善子「まぁ気が向いたらね、そんなことより返事は?」
花丸「あぅ…その…」
好き?嫌い?返事?なにを考えたらいいかわからなくてなんて答えたらいいかの答えもなくて
おらは、おらは、
善子ちゃんに嫌われたと思ったら悲しくて
善子ちゃんに好きって言われて嬉しくて
善子ちゃんに花丸って言われて嬉しくて
これって善子ちゃんに恋してるの?
わからない、恋をしたことがないおらにはわからない
でも
答えはひとつしかない気がする
花丸「こんなおらでよければよろしく?」
善子「なんで疑問系なのよ?」
この時初めて自覚した恋心
善子ちゃんと一緒に育てて行けたらいいな
FIN