ロリ#コンパス   作:乱数調整

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二章 いいからお前らそこに座れ!!
苦労人の日曜日


「さてと…で?ロード君、このままもう少しバトアリ潜っとく?それとも部屋に戻る?」

 

とりあえずこれからの方針を決めようと私は訊ねた。

なんてったってまだデラクラのCポータルにいるのだ。訊ねない方がおかしい。

 

「コクリコはホントに可愛いな~♡ほっぺぷにぷに~♪」

 

『うふふ♪お兄ちゃん、ぎゅーってして!』

 

が、ロード君の耳には届いていない。

そう、原因はロード君。試合が終わってからずっとこの調子なのだ。

 

「これがっ…ロリコンの力…っ!速攻で2人だけの閉鎖空間を生み出す力…っ!!」

 

「楼閣さーん、放心してないで方針決めてくださーい」

 

「波羅ちゃん、それ上手くもなんともないからね!?」

 

ああもう…波羅ちゃんは豹変ぶりが凄いくせに掴みどころがないって変なキャラだし、ロード君はコクリコちゃんが無事だったから安心しきってテンションおかしいし…

 

「ああもう!!こんなの私にどうしろってんのさ!?」

 

『楼閣落ち着け!!お前が落ち着かないで誰が落ち着くんだ!?』

 

「じゃあジャスくんが代わりに落ち着いてよ!!私もうこんなの嫌だよ!」

 

《楼閣様、落ち着いてください》

 

キィちゃんに言われた。よし、少し冷静になるか。

 

『俺はキィからお前への謎の強制力が気になるけどな…』

 

ジャス君、気にしたら負け。

それでキィちゃん、どうしたの?

 

《GMがバグ補修用パッチとデバックの作成に成功いたしました》

 

おぉ!じゃあもうすぐこの鎧を脱げるってことだね?

 

《その通りでございます、先立ちましてまずは81.0秒後よりステージ内からパッチを充てることとなっております》

 

ふむふむ。と、言うと?

 

《あと60秒以内にステージ内からの脱出ができなければ存在が消滅致します》

 

…ゑ?

 

《残り50秒です》

 

しょうめ…え?消えてなくな……ええ!?

 

《何をグズグズしているのですか?残り40秒です》

 

「みんな早く脱出を!!」

 

「コクリコは可愛いな~♪」

 

『えへへ~♪』

 

このロリコンが…っ!!

 

「楼閣さん、話が見えて来ません。詳しく説明をお願いします。」

 

あぁ、もう!!めんどくさいなぁ!!

 

「ジャス君!ロード君担いでコクリコちゃんはだっこして!」

 

『あぁ!心得た!』

 

「ですから楼閣さん、説明を…」

 

「あー!出口の方にさっきの敵が(棒)」

 

「なっ!?どこだ楼閣さん!?見えねぇぞ!?」

 

「向こうの方に逃げていったぞ~(棒)」

 

「すぐにぶっ殺してやる!!行くぞめぐめぐ!!」

 

『あっ、ハービィ待ってよ~!』

 

よし、これで脱出…

 

『楼閣ぁ!!めちゃくちゃ抵抗されてるぞ!?』

 

「やらせはしない!俺の可愛い(コクリコ)はやらんぞぉ~!!」

 

この非常時にこのロリコン野郎は…!

 

「ジャス君、サテキャ。」

 

『楼閣正気か!?味方だぞ!?』

 

「違うよジャス君、あれはね、害虫。僕らの脱出を邪魔する害虫だよ?」

 

『ダメだ…楼閣が狂ってる…よし、コクリコット!俺に掴まれ!』

 

『おじちゃんどうしたの~?』

 

《残り30秒です》

 

『肩車をしてあげよう!』

 

『わぁい!』

 

「ジャス君?何してるの?早くサテキャ。」

 

「てめぇ!オレのコクリコに何をする!!ぶっ殺してやる!!」

 

ジャス君はコクリコちゃんを肩車すると全力疾走で逃げ出した。鎧を来てないからかびっくりするほど速い。

 

それを追いかけるロード君。そうか、これが狙いか。ジャス君ナイス!!

 

《10秒前、9、8…》

 

って私脱出してない!!

 

「一気に中央に躍り出る!!…ジャス君!?」

 

『楼閣!早くこっちへ!!』

 

どうやらジャス君がドアを使って出口に一番近いポータルに私を移動させたみたい。

だけど、

 

《3、2、1、》

 

間に合わない…っ!

 

「楼閣さん、敵いなかったじゃねぇか!!殺してやるからこっち来なぁ!!」

 

そして辺りは暗くなった。

 

 

────────────────────────

「今回ちょっと短いなww」

 

「しょうがないでしょう、ボス?乱数は移動時間に書いてるのに8月は移動時間なかったんだから」

 

「おぉーーい!!」

 

「あ?なんだよ楼閣?」

 

「そうですよ楼閣さん、あとがきですよ?乱数が顔向けできないって安易なキャラあとがきに走ったんです。空気読んでください。」

 

「違うよ!まだ終わってないよ!!私脱出出来たからね!?」

 

「「は?」」

 

「いや、ロード君はともかく波羅ちゃんは分かってるよねぇ!?【クルエル】使ったもんねぇ!?」

 

「ちっ、」

 

「いや波羅ちゃん!?「ちっ、」じゃないよねぇ!?最終私を出口に引っ張ったの波羅ちゃんだったよねぇ!?」

 

読者の皆さん!まだ終わってないよぉ!?

あ!「今回あんまり面白くなかったな…」ってタスキルしようとしないで!?

 

はぁ…なんで私ばっかりこんな目に…

じゃあ説明するよ?

 

あのままの移動速度じゃ私は絶対間に合わなかった。それを、まぁバグの影響なんだろうけど波羅ちゃんが【クルエルダー】で引っ張ったおかげで私は出口に引っ張られて間に合った、というわけだ。

 

「ハイハイハイハイ。楼閣、そんなリザルト回はもういいから次行くぞ。」

 

「誰のせいでリザルト回になったと思ってるのかねぇ!?」

 

『楼閣、とりあえずロードはこんな奴だって思わないと疲れるのはお前だぞ?』

 

最近はジャス君も冷たい…

 

「……はぁ。じゃあとりあえずは買い出しに行く?アリーナはもう閉まったみたいだし、今日の晩と明日の朝の買い出しは必要だろうしね。買い物を今の時間に済ませたらあとは年少組はアスレチック、保護者をジャス君にして私達はアリーナの相談でもする?」

 

「まぁそれが安牌だろうな。」

 

「楼閣さん、そんなに家庭的でしたっけ?一人暮らしの男性なんてもっと雑なものなのでは?」

 

誰のせいでこうなったと思ってるのかねぇ!?

 

「何言ってんだよ楼閣?さっさと行くぞ。」

 

ロード君に窘められた…

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

というわけでとりあえずマーケットまで出てきた。

 

「コクリコ、今日は何が食べたい?」

 

『んーっとねー、コクリコ、ハンバーグが食べたいなぁ~。』

 

「よし楼閣、今日はハンバーグだ。」

 

すごい理由で決めたねぇ!?

 

「?コクリコの意見以上に大切な物ってあるのか?」

 

もうダメだ…おしまいだぁ……

 

『わぁい!たいちょー、めぐめぐ、ハンバーグ大好き!』

 

『ハンバーグか…懐かしい。軍にいた時によく作ったな。アイツら肉しか食わなかったから調理担当が毎回豆腐や野菜で体積を増やしてたな…』

 

「ほら見ろ、ヒーロー達だって異論はねぇじゃねぇか。」

 

まぁそこに異論がないならいいけどさ…

 

「あ、ボス、付け合せも欲しくありませんか?」

 

「あー、確かにな。サラダでもいいとは思ってたけど、コクリコとかめぐめぐは味がついてる方がいいか?」

 

「じゃあ回鍋肉(ホイコーロー)風にする?ごま油とタレさえあればお肉なくても美味しくできるし。」

 

「そうなのか?楼閣?」

 

「うん、学生時代に試してみたからね。今は現実では野菜の方が高かったりするからやらないけどね。」

 

「じゃあそうするか。ならいるのはキャベツとピーマンと『コクリコ、ピーマン嫌~い!!』やっぱやめとくか。」

 

光の速さで裏切ったねぇ!?

 

「コクリコが嫌いなんだぞ?ならピーマンを見えるようにはオレは調理しねぇ。」

 

このロリコンは…っ!

 

「ならオーソドックスにサラダがいいですかね?ごまドレッシングとかなら小さい子でも食べやすいですし。」

 

「だな。そうするか。」

 

方針が決まったのでマーケットへと移動。

食品売り場へと向かっているといろんな人がこっちを指さしていた。

 

「ねぇロード君、さっきから僕らの方見てみんな何か言ってるの分かる?」

 

「あぁ、気づいてるぞ。何言ってんだろうな?」

 

私たちが不思議そうにしていると私たちの会話を聞いて周囲の人たちは騒ぎ始めた。

 

「おい、今あの人【ロード君】って言ったか!?」

 

「言ってたぞ!ってことはホンモノだ!」

 

「マジかよ!?コスプレかとも思ったが本物か!!」

 

「あれが…【不退の不死(カーディナル)】の楼閣さんか…知的だな…」

 

「【アバカン】喰らってノホと13で溶かせきれなかったらしいぞ?」

 

「さらに返り討ちにまでしたとか!」

 

え?何?私なの!?

普通ロード君じゃない!?【ロリコンの王】って有名なんだしさ!

しかも過大広告甚だしいよねぇ!?普通に溶かされたよ!ねぇみんな気づいて!普通に溶かされたって!!

 

「じゃあ一緒にいるのは…まさか

狂気に満ちた恭喜(デュアルアバター)】の波羅渡さんか!?」

 

「めぐめぐに似た体格のヒーローはアタリ、コクリコ、勇者だ。だがゲームをしていないしコクリコはあそこにいる一人、体がドット絵じゃないから…あれはホンモノだ!!」

 

「回復も吸収も積まずに殺戮を繰り返す初心者…まさかアイツだったとは…」

 

「まさに初心者の星!!オレもう死んでもいい…」

 

「目を覚ませ!サイン貰うんじゃなかったのか!?」

 

「握手してもらいてぇな…」

 

「ならお前行けよ」

 

「やだよ緊張するだろ?お前が行け」

 

「俺だってやだよ…この距離でもう気絶しそうなんだからよ…」

 

なんか波羅ちゃんも有名になってる…

ロード君は関わった人を全員有名にするのかな?

 

「お前らなんかカッコイイ感じに有名じゃねぇか?おーい!お前ら、俺にもなんか2つ名あるか!?」

 

「「「「「【ロリコンの王】」」」」」

 

「てめぇら、表に出ろ!!」

 

「みんな!自分の部屋に逃げ込め!!」

 

「「「「「「「「「「おう!」」」」」」」」」」

 

「クソっ!!巫山戯やがって!!」

 

ロード君は、全員殺す!!位の気迫で怒っていた。

 

『お兄ちゃん、コクリコお腹すいた~!!』

 

「よし、早くご飯にしような。」

 

が、一瞬で霧散した。さすが世界に誇るRO☆RI☆KO☆Nだね。

 

「じゃあさっさと買い物済ませちゃおうか。」

 

「そうですね。僕もお腹すいちゃいました。」

 

そして僕らはマーケットでの買い物に赴いた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「……【ロリコンの王】…?」

 

去っていく彼らの後ろで誰かがそう呟いた。




ええっと…はい……作中で伝えた通りでございます…
ひと月も待たせてしまって申し訳ありません…
いえ、ね?構想自体はあったんですよ?元々間章を一話で終わらす予定だったので…なかったのは時間です…まぁいろいろ忙しい時期だと思っていただければ幸いです。

……これで私の年齢分かった人もいるかも知れませんね。どうか、どうかご内密に…

ではでは、次回はもっと早くに投稿できると信じて、今回はこの辺りで筆を置かせていただきます。

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