と、いうことで楼閣とドクのタイマンカスタムが始まろうとしている。
ちなみに、徹底的に思い知らせてやろうということで時間は5分だ。
とはいえ、5分間見てるだけというのも暇なので、
『お兄ちゃん、コクリコ、ポップコーンが食べたいなぁ〜』
『ハービィー!!めぐめぐも!めぐめぐもこのイチゴ味のチュロス食べたい!!』
「ちょっと!見世物じゃないんだよ!?」
……ご覧の通り、何気に体のいい娯楽扱いになっている。
「ボス、そういえばなんですが、楼閣さんのタイマンカスタム見るのって何気に初めてじゃないですか?」
そうなんだよな。だいたい俺らでカスタムやる時って楼閣の全体回復のタイミング見るためだから波羅と楼閣の
だから【花火】積んだ楼閣とか想像出来ん訳だが。
……ってかそもそもアイツ、何積むんだろ?
「ちょっとロード君!?聞いてる!?コクリコちゃんにポップコーンあげるとか絶対やめてね!?」
『お兄ちゃん、コクリコね、ポップコーンだけでいいんだぁ……(上目遣い)』
グフッ!?これはなかなかに効く攻撃だぜ……
しかし、[ポップコーンだけでいい]などと言ったところでそんなものを許可する訳にはいかんのだよ……
『なんだとォ!?お前、僕を裏切る気かァ!!』
『お兄ちゃん……』
「ロード君が私の言うことを優先してくれるの、何気に初めてじゃない!?ロードがやっと……やっと一般常識を優先してくれるように……!」
楼閣がなんか言ってやがる。すっげぇ期待に満ちた目でこっち見てくるってことは碌な事じゃないだろうな。
まぁ、安定の無視なんですけど。
「コクリコ、[ポップコーンだけでいい]とか、俺は絶対に許可しない。だって……」
『だって……?』
あぁもう、目に涙溜めてキラキラおめめでこっちみてくるこの子可愛すぎません?
天使だ、天使がここにいる。
神がここに来て
「ポップコーンだけとか喉が乾いてしょうがないでしょうが!!」
喉カラッカラになるんだよ!?コクリコ、その辺分かってる!?ポップコーンだけとか自殺行為だよ!俺はそんなこと、絶対に許可しないに決まってるでしょうが!!
ホントにもう!オレンジジュースとかも付けなさい!!
『わぁい!お兄ちゃん、ありがとー!!』
「なん……だと……!?」
『さすがお前だと言うべきか……まァ、コクリコちゃんのためなら僕は全く構わないがなァ。』
そうと決まれば購入っと。
キィ、よろしく。
《丸投げですか……まぁマスターらしいですが》
うっせぇ、それがお前の仕事だろうが。
そんなこんなしてるとポップコーンとオレンジジュースが出てきた。さすがキィ、仕事が早いね!
『わぁい!お兄ちゃんありがと〜!』
「楼閣ァ!!うちのコクリコが天使なんだがどうしよう!?」
「それ、そんな叫んでまで言うべきことなの!?ねぇ!?そんなに臆面もなく叫ぶようなことなの?!そして結局買ってるし!!」
何を言ってんだ馬鹿なことを!!コクリコが可愛い以上に言うべきことなどあるだろうか?否!断じて否ァ!!
「めぐめぐ、一本だけですからね?」
『わぁい!ハービィーありがと!!』
「結局見世物になるんだね……」
ははははははははははははは、と楼閣が渇いた笑い声をあげた。
「あのぉ……楼閣さん?いつもこんな感じなんですか?」
「ははは……うん?いや、いつもはこんなんじゃないよ…………もうちょっと酷いんだよ……」
「?「いつもはこんなんじゃない」の後、何か言いました?」
「え?いやいや、気のせいじゃないかな?」
「ドクも楼閣も、無駄話してんじゃねぇよ」
「誰のせいだと思ってるのかねぇ!?」
しらね。
ん?そうだキィ、今回のバトルの司会って、この場合どっちになるんだ?
《今回は恐らく楼閣様のアバターになるかと》
なるほどな、楼閣のアバターってどんななんだろうな。そういえば出てきたことないからちょっと楽しみだ。
『ポップコーンおいしいよ!お兄ちゃんも食べて食べて〜!』
あーもう、うちの子ホントに可愛い。もちろんこの量のポップコーンをコクリコが一人で食べるとか無理なので俺も食べてくよ。
「あ、ボス、そろそろ始まりますよ。」
call of justiceが流れ始めたのを聞いて波羅が呼びかけてくれる。
あんな事をしなければ良い奴だ。
あんな事をしなければ良い奴だ。
大事なことなので二回言いました。ここ、テスト出ません。
「楼閣さんのアバターってどんな感じなんでしょうね?」
お、波羅もやっぱそこ気になるか。
「えぇ、それはもちろん。ボスと僕のアバターに関係があったみたいに、楼閣さんのアバターにも関係があるかもしれないじゃないですか。」
いやいや、そんな偶然何度もないだろ。
《そろそろ始まりますよ》
キィの呼びかけで俺たちは意識をフィールドに移す。今回のフィールドは【東西たかさん広場】
【たかさん】とか【たかさん広場】って略されるな。
なんでここかって言うと、C取り合戦するんだからやっぱ最初のドア性能は見とかなきゃってことで、そこそこ飛ぶのが難しい【たかさん】にした。
【ちゅら】だと最初に移動しなきゃだしドクが初手ちと有利になる。【ライブステージ】は戻ってくるまでに時間がかかりすぎて見てるこっちの気が萎えてくるし、【立体交差】は、まぁ論外として、飛びにくいステージに選ばれたのは【たかさん】でした。
って言ってる間に始まるな。
《それじゃあ二人ともっ!準備はいいカナ☆?》
…………ん?なんだこの軽いノリの奴は?
《それじゃあ、バトル☆はっじまっる《ベガ》よおおおおおお姉ちゃん!?なんでここにいるのっ!?》
……キィ、もしかしてコイツって……
《妹です》
マジかよ……マジでそこにも繋がりあるのかよ……
《おおおおおお姉ちゃん?!わたしに何か用かなっ!?》
《そうですか、貴女は楼閣様のアバターでしたか》
《そそそそ、そうだよ!!マスターはすっごく親切で、わたしが間違えたこととかすぐに教えてくれるんだよ!!》
《つまり、楼閣様のお手を煩わせている、と?》
《しまった地雷だった!?》
《あれほどきちんとしなさいと教えたのに、貴女はまだそんな振る舞いを直さないのですね》
《うわぁ怒ってる!!お姉ちゃんが超怒ってる!!》
あぁ、分かった。このアバター、確か【ベガ】って言ったか?コイツ、アホの子だ。
《ベガ、姉さまの前だけではきちんとしてなさいと言ったではないですか……》
《えぇ!?お兄ちゃんもいるの!?なんでなんで〜!?》
《デネブ、貴方まで出てきては話が進まないじゃありませんか》
弟の名前は【デネブ】か、【ベガ】と【デネブ】だから、名前の由来は夏の大三角形とかかな?
……ん?そうなると【アルタイル】がいないな…………もしかして、キィってもともと名前あったとかか?
三姉弟だからキィって名前あってもおかしくないよな?
《全く貴方達は…………ベガ、今度はキチンと教えた通りにやりなさい》
《はい!!がってんです、今すぐに!!》
こんなアバターもいるんだな、驚く程残念仕様じゃねぇか。……なんか出てきて早々にベガに残念属性が付いたな、楼閣と同じか「ちょっとロード君!?」アバターは主人と似た奴が配置されるのか?デネブは豹変属性が若干だけあるし、やっぱそうなのかね?
《それではみなさんっ!準備はよろしいでしょうか☆?》
「やっと始まる…………何このくだり……」
「楼閣さん……さっき言いかけたのは、いつもはここまで酷いってことだったんですね……?」
「正解だよ………………!!」
『ん?なんだ?やっと始まるのか?』
『ニンゲンハムダガスキ。シッテイマシタヨ。』
ちなみに待機時間中、voidollはシステムいじってて、ジャスティスは瞑想してた。
お前ら大概自由だな
《バトルの始まりですっ☆》
『ヌルい!俺が行くまで死ぬなぁ!!』
『オソイデスネ』
やっと始まったか……
「誰のせいかと思ってるのかねぇ!?」
おい楼閣、集中しろよ。
とりあえず初手ドア飛びは楼閣の勝ち……っていうか
「ボイちゃん、すぐにCに行きますよ!」
『ワカッテイマス』
ドクはドアミスしてBに飛んでた。
まぁ【たかさん】なら初手はだいたいBだからクセかもしれないが、制圧までしてしまってるし、ただの焦った上でのミスなら例えば【グレウォ】とかのステージで致命傷になる。
だが恐らく……
「彼、恐らくドア向いてませんね。」
「波羅もそう思うか?」
「えぇ、競り勝つことだけを考えすぎて狙いが雑になってます。対する楼閣さんは【イェーガー】で発動時間を短縮してるので、もう制圧を終えていますし。」
その言葉通り、ドクがドアミスして慌てている間に、ジャスティスの制圧モーションが終わっていて、ジャスティスが棒立ち状態だった。
ジャスティスがvoidollを煽るようにBポータルからその姿が見えるように立っている。
楼閣……お前意外と悪趣味なんだな。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
【楼閣視点】
「ジャスくんジャスくん、私なんか理由もなく酷いこと言われてる気がするよ……」
『楼閣、それは後で問い詰めるとして、集中しろ。ここは戦場だぞ?』
そりゃぁ……まぁ、そうなんだけどねぇ……
『特に相手には【電撃ロボ】があるんだ。スタンしてる間に取り返されることを警戒しておけ。あういう輩は、一度でもポータルを取れたりすると『自分は間違っていない』とか言い出すからな。』
「あぁ、ジャスくん、それは気にしなくていいよ。もう対策してるし。」
その言葉を聞いて、ジャスティスが驚いたように楼閣を見る。
『ろ、楼閣!【イェーガー】がないのにそれはどういう……』
「ジャスくん!……来るよ?」
楼閣は半ば強引に話を終わらせたが、voidollがダッシュでCポータルに向かってきていたのも事実、ジャスティスも納得はいかないが理解はしたというような表情でバトルに備えていた。
「ボイちゃん【電撃】!!」
『セッショクキンシ』
『んんっ……ングゥ……』
voidollの【電撃ロボ】でジャスティスが気絶した。
しかし
「まぁ、対策は済んでるんだよ。」
「なるほどな……楼閣はこれも狙ってたわけか……」
「さすが楼閣さん、初手のポータル争いに長けていますね。」
ロードと波羅渡が絶賛したように、スタンで飛ばされる先をポータルキーに合わせることで、ポータルキーに引っかかり、制圧出来ないようにしていた。
「ボイちゃん、続けて【オルレン】弾きますよ!」
『スベテヲフキトバシマス』
ドクは続けて【オールレンジアタック】で気絶しているジャスティスを吹き飛ばした。
だが
「その頃には、私のジャスくんなら立ち直ってるんだよねぇ。【生徒会】」
『まだまだ見立てが甘いぞっ!でやああああああああぁぁぁ!!打ち砕く!!このまま寝ていろ。』
『スリープモード、ニ……』
《敵を倒しましたっ☆!》
スタンから立ち直ったジャスティスが【生徒会】でvoidollを倒していた。
「いつもは【メカ犯】なんだけどねぇ……まぁ、相手はダメカ積んでないし、リキャスト短いし、ダメカの大切さを教えるにはちょうどいいでしょ。」
楼閣はそうひとりごちていた。
しかし不思議なのはそのあとの行動。
『なぁ楼閣、どうして敵Eポータルに向かってるんだ?』
そう、楼閣はCポータル防衛戦というルールのカスタムでEポータルになぜか向かっていたのである。
「いや、どうしてって言ったって、ドクくんはBポータル取っちゃったし、それで引き分けって言われるのもなんか気に食わないしね。それと……」
『それと?』
「ドクくんの移動の手間をを省いてあげようと思ってね。」
『……楼閣、ロード達に隠れて見えてないが、お前案外いい性格してるよな……』
「やだなぁジャスくん、コンパスやってたらこのくらい普通だよ〜」
楼閣の目は微妙に笑ってなかった。
「ま、そんなことはどうでもいいとして、Eポータルとる前にドクくんをもう一回
『ムヤミナサイキドウハキケンデスヨ』
「ボイちゃん、次こそは!」
そう言ってドク達はダッシュで楼閣達に近づいていった。
その結果は
『テイッ、コウデス、ソレッ、トオ、フッ、フフッ』
『ふんっ!んっ!ぬっ!のりゃ!たぁー!』
『ソウサ……ミ……ス……』
《連続で敵を倒しましたっ☆!》
『オレはここにいるぞぉ!!』
『オナジミスハアリエマセン』
『だああああ!打ち砕く!!ハンマーの錆にもならんな。』
『ハ……カ……セ……』
《大活躍ですっ☆!》
『ワタシハサイコウケッサクノハズナノデス』
「ボイちゃん!Cポータル取ったら勝ちのはずだから、ドアで飛んでCに行こう!」
『ニゲマスガナニカ?』
『座標入力完了……ってぇぇぇぇぇぇい!!』
『ソウサ……ミ……ス……』
《快進撃が止まりませんよっ☆!》
見事に楼閣にお手玉されているだけだった。
『…………楼閣、オレは今、お前って実はロードくらい酷いやつなんじゃないかと思っている……』
「ちょっとジャスくん!やめてよ!【生徒会】《えっ……と……ここまで連続でキルするの……?》アレと同じレベルだなんて!」
何気に話の合間にもキルしているレベルだった。
「だって、ドクくん、ダメカも回復もないんだよ?その辺のアリーナにいるガンナーよりも溶かしやすいもん。」
だ、そうだ。
「おぉ〜い、ロードく〜ん!?もう全制圧して終わらせちゃってもいい〜!?」
「出来るならいいと思うぞ〜!?ドクももうだいぶ顔色悪いから、むしろ早く終わらせてやってくれ〜!」
と、言うわけで、歩いてDポータル、ドアで一陣飛び、再び貯まったHSで一陣を制圧していたvoidollを殲滅、徒歩でBポータルを取って、
『オレは自分の仕事をしたまでだ。』
楼閣が勝利した。
ぉぉおおおおお!文字数が全然考えてなかったけど5555文字だ!
なんかちょっとだけテンションが上がった私です!
今回は楼閣がかなりカッコイイ回でしたね〜。
【
あ、それとドクくんのクソデッキのクソグソしさも把握していただければっ!
今回、機械音声達の名前が出てきました!ぶっちゃけ、本編にはなんの影響もありません。ただ思いつきで付けただけです。
夏の大三角、乱数は結構好きですよ?
アルタイルいませんけど……
って今気がついたんですが、もう30話なんですか……時が過ぎるのは早いものですねぇ……
これからも頑張って行きますので、応援をばっ!
ではでは、今回はこの辺りで筆を置かせていただきます。