ロリ#コンパス   作:乱数調整

41 / 113
カーテンコールのその前に

「へぇ〜、なんか大変そうなことになってんな。」

 

「おいロリコンの王!!お前、もう少し当事者意識を持てよ!!」

 

いや、当事者お前らだけだろうが。

 

『デキレバワタシトシテモテツダッテイタダキタイノデスガ……』

 

「ん?どしたのボイちゃん?そんなに大変?」

 

voidollが戻ってきた。一応、権限持ってて管理者側だからコイツも対応に追われてるのか。

 

『ハイ、バグニヨルハッセイナノデワタシノケンゲンノトドカナイトコロイアリマス。カイケツニハイチドゲキタイスルヒツヨウガアルヨウデス。モチロン、ギルド【明色に染まる空(daydream)】ノメンバーハレンコウイタシマスガ。』

 

「「はぁ!?」」

 

いや、お前らが手伝わされんのは当たり前だろうが。

 

「大変なんだねぇ。」

 

「ま、せいぜい頑張れ。」

 

「お前ら冷たくねぇ!?」

 

楼閣と俺はそう冷たくあしらう。三バカのkeyは中でもしつこく食い下がるが。

 

『テツダッテイタダケナイノデスカ……モウスコシテアラタニ【ブティック】ガツイカサレタノデスガ……サキオクリデスネ。』

 

voidollはそうため息をつく。

 

「ん?ボイちゃん【ブティック】って何?」

 

楼閣がボイドに聞き返した。

 

『……アァ、マダジッソウマエダッタノデハツゲンハヒカエテイマシタッケ?ヨウスルニ【フクショクテン】ノコトデ、BMデヒーローノイショウガカエマス。』

 

「セナ、準備はいいな?出陣だ。」

 

「今すごい勢いで手のひら返したねぇ!?」

 

コクリコの新衣装だぞ!?買いに行かない訳がないだろ。

 

「そうかもしれないけどねぇ……」

 

【盟友よ、往くのか?】

 

唐突にぶれどらがそう聞いてくる。

だから、俺は迷いなく答えた。

 

「あぁ、行くよ。コクリコのためだ。それに──」

 

【それに?】

 

一度言葉を切ってから俺はぶれどらに答える。

 

「セナがぶれどらの悪意を食ったから【カード】と【#コンパス】が混じったのかもしれねぇだろ?だったら解決しねぇとな。」

 

ぶれどらは一瞬キョトンとし、その後豪快に笑いだした。

 

【グハハハハ!!そうかそうか、盟友はそこまで気を回すか!盟友よ、貴殿は心優しいのだな。】

 

「馬鹿言え。俺はいつでも大切な人のために動くだけだ。」

 

俺たちはそこで笑いあった。ぶれどらは豪快に、俺は押し殺すように。

 

【そうかそうか!なれば我は、我を大切に思うてくれておる我の大切な盟友に、請われるまま請われて征き、壊れてゆき、壊れて征き、請われて逝こう。】

 

ぶれどらはそう言い放つ。

ほんと、頼りになるよ、俺の盟友は。

 

「いや、いい感じにまとめてるけど、結局は服が買いたいってだけだからね?ロリコンだからね?」

 

楼閣、うるさい。

 

『……ショウジキニモウシアゲマスト、トテモタスカリマス。ワタシノモチーフカードデオウセンシテイマスガ、【ギンガボウエイロボ】ガオウトウシテオリマセンノデセンリョクガタリナイノデス。』

 

「ほら見ろ楼閣、俺たちが協力することでボイドは助かる、俺はコクリコの服が買える。ウィンウィンじゃねぇか。」

 

「まぁそうかもしれない……ってアレ!?なんで私まで頭数に含まれてるの!?」

 

何言ってんだこいつ?当たり前のことを聞いてきやがって。とうとうボケたか?

 

「え、だって私の相棒ジャスくんだよ?足遅いし、攻撃速度も遅いよ?」

 

「気にするな、そこはちゃんと【必殺!人型防御壁大作戦!】で──」

 

「それ、私たちが囮だよねぇ!?」

 

何を当たり前のことを。……やっぱボケたか?

 

「素晴らしい作戦です、ボス!!」

 

「そんなに褒めるなって。当たり前のことを言っただけだ。」

 

「ちょっと波羅ちゃん!?」

 

楼閣がぴーぴーうるさいな。タンクなんだから当たり前だろ。

 

「いや、でもジャスくんは自己回復手段がないよ?カード使えないならすぐに溶けると思うんだけど……」

 

「大丈夫だ。PRHS(ヘンタイ)と組めばジャンヌが勝手に回復してくれる。お前はただ、テヤァしとくだけの簡単なお仕事だ。」

 

「あぁ、なるほど。」

 

楼閣が納得した。ってかジャンヌいなけりゃ詰むんだけどな、この戦い。

 

「それに、相手はカードなし、貫通なしなんだからダメージもすくねぇだろ。」

 

「そう聞いたら……まぁ行ける気がするけどねぇ……」

 

「だろ?んでこの【必殺!人型防御壁大作戦!】なんだが──」

 

「その名前どうにかならないかねぇ!?」

 

いいじゃねぇか、名前なんてなんでも。

 

「んじゃ、とりあえず作戦言うから全員集まれ〜。めぐめぐ、向こうでコクリコと遊んできてくれ。」

 

『え?めぐめぐは聞かないの?』

 

波羅(ハービィ)が信じられないなら聞いとけ。」

 

『分かった!遊んでくる〜!』

 

コクリコちゃん、行こっ!と言いながらめぐめぐは遊びに戻った。

コクリコはぶれどらと

 

『おじちゃん!また後でね!』

 

【うむ、天使殿。また後ほどな。】

 

って言い合ってた。かわいいかよ。

可愛いだよ!!

 

「よし、じゃあ説明してくぞ〜。まず、PRHS(ヘンタイ)と楼閣と波羅でスリーマンセルを組む。」

 

「はいボス!」

 

波羅が元気に手を挙げて質問の姿勢をとる。

 

「なんだね波羅渡くん?」

 

人型防御壁(タンク)二人組は分かるのですが、なぜそこに僕が入っているのでしょうか?」

 

はぁ……そんなことも分からないのか……

俺の事を【ボス】とか呼ぶのに、俺の考えを一ミリも読めないあげく、相棒の特性すら忘れるとは……

 

「楼閣が【メカ犯】を引きつける、ジャンヌが回復する。ここまでおk?」

 

「はい。」

 

「そこから動かねぇならお前のHAで至近距離から攻撃し放題じゃねぇか。流れ弾が当たってもジャンヌのHAで即回復。完璧なポジショニングだろ?」

 

「なるほど……そこまで読めなかった僕が愚かでした、ボス!」

 

ならよろしい。

 

「……なぁ、【狂気に満ちた矜喜(デュアルアバター)】ってこんなキャラだっけか?」

 

「いや……世間一般で思われてるキャラとはだいぶ違うな…………【狂気に満ちた矜喜(デュアルアバター)】に憧れてる初心者共が見たら失神するぞ……」

 

そこ、今作戦内容伝えてんだから勝手に喋るな。

 

「っつっても、俺らも一緒に袋叩きだろ?作戦いらねぇじゃん。」

 

「はいバカァァァ!!そういう軽い気持ちで大規模戦闘(レイド)に勝てるともおもうな、バカめ!!」

 

こいつらはホントにもう……もっと考えてから物を喋れよ。

 

「じゃあどうしろって?」

 

「まず、keyと令和は「レイアな?」レイア?はツーマンセルを組む。」

 

なんで訂正した直後に「?」が付いてんだよ!?とレイヤーがツッコむが、とりあえず無視。無視せんと話が進まん。

 

「乃保は関節駆動部に攻撃集中、それからヒットアンドアウェイを心がけろ。万一お前がヘイトトップになって狙われだしたら戦線が崩壊する。」

 

『分かった。』

 

ここはしっかりしとかねぇとな。【必殺!人型防御壁大作戦!】は人型防御壁が機能する前提の作戦だからな。

 

『でもよ、その万一が起きたらどうすんだ?』

 

「そんときゃお前の出番だ13。お前は乃保から一歩引いたところで通常攻撃、こっちはヘイト気にしなくていいぞ。万一、お前と乃保の方を【メカ犯】が向いたらバクショ叩き込め。ノックバックしてる間にジャスが通常攻撃、タイミングは【メカ犯】が13の方を向いた時にテヤァ解除、ヘイトトップに戻ってこい。」

 

『了解だ。』

 

「通常攻撃はハンマーを上から振り下ろせ。アニメみたいに敵が吹っ飛んでったら目も当てられん。」

 

『…………なるほど、心がける。』

 

ヒーローはやいやい言わねぇから指示が楽だな。

初めからヒーローだけに言っとくんだったわ。

 

「流れ弾が来たらジャンヌに近づけ。その間は俺が攻撃する。DAで攻撃下げるから流れ弾は気にすんな。回復終わったら持ち場に戻れよ。」

 

「ロードくん、一つ質問。」

 

このタイミングで楼閣が口を挟む。

 

「なんだ?」

 

「ロードくんはなんで主体で攻撃しないの?攻撃下げれば総攻撃で倒せるんじゃないの?」

 

ま、そこ気になる所よな。

 

「たとえば俺がそうしたとして、ずっと攻撃下げられてりゃ、向こうだってバカじゃねぇんだからヘイトトップに俺が来る。そしたらノックバックとか重ねられて攻撃ダウンが切れる。そうなったら戦線が崩壊するだろ?」

 

「なるほどねぇ……それで予備要員なのかい。」

 

楼閣も納得したか。正直、敵の攻撃をずっと受け続けるこいつが今回一番不憫な立ち位置だからな。納得するのが一番難しいと思ってた。

 

【それで盟友よ、我は何をするのだ?】

 

ぶれどらが俺にそう聞いてきた。

ぶれどらは多分ブレスで攻撃だろうし、範囲が広いのが問題なんだよなぁ……

 

「ぶれどら、だいたいの攻撃範囲はどのくらいだ?」

 

【む?最大で、と言われるならば、距離は3km、幅は城一つ分程だな。】

 

バケモンかよ。

 

「最小は?」

 

【最小まで絞れば幅が15m、距離はかなり減って500mだな。】

 

それでもだいぶバケモンじゃねぇか。

 

「それなら初撃と戦線崩壊時のサブタンクだな。遠くから初撃を与えて、近づいてきたらタンク交代。遠距離で攻めてもいいが、その場合は周辺被害が大きくなる。建物(ブティック)を壊さんように万一の時のストッパー役になるな。」

 

【ふむ……我の出番は少ないのか。】

 

ぶれどらがいじけはじめた。

地面にめっちゃ【の】の字を書き始める。子供か。

 

「いや、ぶれどらは俺の最終兵器にして、この計画の最終防衛ラインを守る役目を担ってる。出番は少なくてもいなきゃならん、俺の頼れる盟友だ。」

 

【む、そうかそうか!ならば我は最終兵器として構えておこうぞ!戦況を逐一実況していくのでな、皆我の美声に聞き惚れるが良い!】

 

……なんだろう、この俺の盟友の滲み出る残念さは…………

 

「うん、崩壊したらよろしくね。できる限り私が抑えるけど、限界はあるから。」

 

そう言いながら楼閣がジト目で俺の方を見る。何故だ解せぬ。

 

「めぐめぐ〜!こっち戻ってこい!」

 

『はーい!』

 

楼閣のジト目を無視してめぐめぐとコクリコを呼び戻す。

 

準備は出来た。

 

「キィ、」

 

《それでは皆様、準備はよろしいでしょうか?》

 

「あぁ」「うん」「はい」「おぉ」「まぁな」「いいよ」

 

『俺の後ろが安全地帯だ。』

『土手っ腹に鉛をぶち込んであげる!』

『俺じゃなきゃダメか〜?』

『切りたいあなたも切りたい切ってみたい切りに行っていい?』

『正義は我にあり!』

 

『さぁ、2人の共同作業だァ。』

 

さぁ、バトルを始めよう。




ぶれどら回ですがぶれどらが活躍しそうにありません、乱数調整です。

だって、竜なんか出てきたらもうそいつだけで全部解決しちゃいますし、何かしらの制約をつけないとなんにも出来ませんよ〜!

さて、次回はMMORPGで大人気のレイド戦です!強襲とか急襲って意味なのであながち間違ってはいないかと。
三人ギルド二つの、#コンパスを賭けた戦いやいかに!
ぶれどら様の存在感やいかに!?
ぜひぜひご期待ください。

ではでは、今回はこの辺で筆を置かせていただきます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。