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「んで、具体的にどうするかだよな。」
「そうだねぇ。向こうにはジャンヌちゃんもいるからあんまり悠長してられないしね。」
楼閣は顔には出していないが焦っていることが言葉の端々から感じられた。ロードも同じようで、うんうんと唸っても今までのような妙案が浮かばず、苦しい思いをしていた。
「突っ込みましょうよ!!」
「波羅、却下。だけど、物量差を生かすのもいいかもな……突っ込んでみるか?」
そこに空気を読まず、欲望全開で波羅渡が口を突っ込む。許可が降りればすぐに行くと言いたげに目を輝かせ、犬のしっぽのような幻覚までついていた。
ロードは許可すれば単騎ですぐにでも敵陣に切り込みに行きそうな波羅渡をみて即時却下したものの、悠長はしていられない以上、それもありかと思い始めていた。
「うーん……それもありかもねぇ。私とカロネちゃんの支援で間に合いそうだし、危なかったら撤退も出来るでしょ。うん。それでいこっか。先頭は……まぁ、行きたいよね?波羅ちゃんかロードくんで──」
「だ、ダメです!!」
楼閣がそう話をまとめかけた時、すさまじい剣幕でカロネがそれを止めた。一同はカロネがそこまで感情を発露させることが珍しく、どうして止めたのかが気になった。
「?どうしたの、カロネちゃん。どうしてダメだと思ったの?」
楼閣が焦るカロネを宥めるようにそう訊ねる。カロネは少しは落ち着いたのか、それとも自らのほぼ直感的な読みに怖気付いたのか、いつも通りの口調で続ける。
「あ、あの……罠…………が……」
「ん?【ドラゴン花火】かい?たしかにあるかもしれないけど、可能性はかなり低くないかい?置くための時間が長いし、奇襲にしか使えないから腐りやすいと思うんだけど……」
「あの……【テレパス】…………で……畳み掛け……なかった、ので……」
「あぁ、なるほど。たしかにああやって虚をついたなら混戦にした方が勝率高いよね。ジャンヌちゃんがドア飛びしてスタン撒くとか、keyくんのさっちんが周囲で崩すとかしたらあるいは……って感じかな。でも二人が自陣から動かなかったから、有利な状況で各個撃破するためにあえて誘い込んで溶かすつもりだ、ってことだね?それならたしかに【ドラゴン花火】使うねぇ。だったら低耐久のめぐちゃんとコクリコちゃんを前衛にするわけにはいかないね。」
「いやお前、なんでそんなに分かんだよ。」
カロネの説明を最低限だけ聞いて楼閣が手短にまとめた。ロードを筆頭に他のメンバーはまだ発言の意図が掴めていなかったらしく、おかしなものを見る目で楼閣を見ていた。
コクコクと頷いているカロネを見る限り、楼閣の読みは当たっているらしいからいいが、いくらなんでもすぐに分かりすぎているだろうと一同は思った。
「えぇ〜?普通のことだよ〜」
『楼閣、正気に戻れ。お前はおかしい。』
「ちょっとジャスくん酷くない!?」
《あたしもちょっとおかしいと思う……》
「ベガちゃんまで!?ちょっとみんな、最近私への態度が雑じゃないかい!?」
その位はギルドマスターとして当然のことだと主張する楼閣だったが、ジャスティスやベガにそれが異常だと指摘される。当人の言うように、かなり手酷い否定だった。
『ところで楼閣、マピヤはいつまで敵の間を往復していればいい?』
「ん?言ってなかったっけ?今回はジャンヌちゃんがいるからその削り意味ないよ。」
『マピヤ!!すぐ戻れ!……全く、そのような大切なことは忘れずに伝えてくれ。いつも通りに動いていたぞ。マピヤにあまり無理はさせたくない。』
「あっはっは、ごめんごめん。」
『そうか楼閣、お前達の言う【鬼】とはお前のことか。』
イスタカが楼閣に、いつもバトルで指示されていたことをいつまで続けるのかと訊ねると、楼閣は言っていなかったことをすっかり忘れていたと言いたげにそう返す。マピヤに重労働を強いておいてこの仕草。鬼と取られても仕方がないだろう。
実際、ジャスティスをはじめとしたメンバーの多くはすごい勢いで首を縦に振っていた。
「そんなこといいからさっさと攻めに行くよ?イスタカさん、先陣切ってもらえる?」
『承知した。ガードのタイミングは指示を頼む。して、初めは?』
「ん、ノホちゃんお願い。」
『ではそのように。マピヤ!あれが獲物だ!!』
『ピュイィィィィィ!!』
楼閣は先程から手酷いことばかりを言ってくるメンバー達を無視してイスタカにそう告げる。イスタカはさらなる指示を自主的に求め、楼閣の考える最適解を引き出した。
そういった細々とした準備を終えてイスタカが出撃し、少し遅れてロードと波羅渡も出撃したころ、keyは一人で焦っていた。
「くっそ!おいPR!レイア!!さっさと前出るぞ!」
「ん?どしたkey?お前らしくもない。気づくわけねぇだろ?【ドラ花】とか腐りやすいカード、持ってこないって思われるって言ってたのお前じゃん?」
「そうだよ。こっちに引き込めてるんだから大丈夫だって。さっき仕掛け直してたでしょ?その時のは見られてないはずだから心配いらないって。」
一人で焦るkeyをレイアとPRHSがなんとか宥めようとするが、keyの焦りはとまらない。
「正気かお前ら!?イスタカが先頭だぞ!いつもなら【
そこでkeyが焦る理由が何となく分かったPRHSはもし本当なら悠長している余裕はないと思ったのか、keyに最低限の質問を返した。
「ジャスティスは?」
「足遅い。【ドア】はリコが無理。あと位置不明!!」
「確かにね。よし、こっちも前に出よう!!」
keyのその短い回答でPRHSは理解した。
徒歩ジャスティスだとジャンヌのHSをためきられ、前に見せたスタンと貫通があるゆえにコクリコの援護が来るまで耐えられると思っておらず、罠の位置が分からないのに敵陣でウロウロはできない、ということを楼閣が考えているのだろう、と。
そしてPRHSの号令で、3人は前に出る。
「よく分からんが分かった!やっぱり【ドラ花】腐ったな!後でなんか奢れよ、key!」
「ぬかせ!勝ったら好きなだけ奢ってやるよ!!」
「んじゃ、負けらんねぇわな!!」
軽口を叩きながら【
【
『ロード、やつら近づいてくるぞ?どういうことだ?』
「なんかもめてたみたいだから、当たってたんじゃねぇの?相手のペースに乗せられるのはまずいから、互いに想定してない場面を作って持ち直そうとしてんだろ。こっからは混戦だ。」
「ギッヒヒ!かかってこい!殺して
両者共に中央のCポータルに向かって進撃し、戦いが始まった。
「PR!レイアに!」
「おっしゃ行ってくる!」「任せてね!」
「好きに食い荒らせ、波羅!」
「キヒヒ!
両者はここで衝突した。
こういうやり取りが書きたかった!だから私は最終戦を少人数対少人数にしました、乱数調整です。
さてさて今回は、自分なら使うであろう戦略を相手も使ってくる、使ってきていたのでその対策合戦になる、という話でした!
バトル回でバトル以外のことを書くのが多すぎる。はよバトル入れ。と私のゴーストが囁いていますが無視です。シカトです。
ただ、さすがに次回からはバトル入りますよ?
最近、バトアリ等々で見たことある名前の人がいるから相互さんかな?と思っているとお気に入り登録者さんだった!なんてことがちらほらありました。
私はコンパスでの名前が【乱数調整】ではないので登録者さんは気づいていないのですが、一人で楽しい気分になっています。
ありがとう、お気に入り登録者さん。
次回、死に至る舞
ではでは、今回はこの辺で筆を置かせていただきます。