獅子と歩む邪龍   作:祀綺

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さぁさぁ、後少しでこの作品の特異点(次かその次位?)です!
頑張るぞーーー!!
それでは、第19話どうぞ!



第19話 三兄妹再開

弱かった。

 

弱者の域を出なかった。

 

他の奴より強かったが、自分にとって長は弱者でしかなかった。

 

それでも、死というのは強者弱者関係なく訪れ平等だ。

 

だから、昔の俺と違い感情が無くなり始めた俺にとってそれは

 

 

 

─────自身が生きていると実感出来る、唯一の確認方法。他の死に触れ、初めて自分が生きていると思える、生と死を分かつ事象なのだ。

 

 

 

(………………)

 

俺は、生の余韻に浸る様に目を閉じたまま刀を鞘に戻した。

 

「あ、あの〜もしかして帝国の援軍ですか?」

 

「…………ん?」

 

メガネを掛けた少年が、警戒を解かずに此方に歩いてきた。

 

(直ぐにでも武器の鞭を使える様に、違和感無く自然体で構えながら近ずき、尚且つ後ろの仲間であるアカメに回復の時間を与える。更に自分も何時でも動ける様に準備している。俺より歳は下か、教育者の技量の高さが伺える。良い腕だ)

 

ヴァンが目を僅かに開け少年を観察しながら見ている時、少年も考え込んでいた。

 

(あの技量…………凄かった。確実に親父クラス…………そんなに歳も離れていないと思う。援軍なら良いけどもし新しい敵だったら、親父の所に行かないと…………今の僕やアカメじゃ太刀打ち出来ない)

 

「お姉ちゃん!!」

 

両者が考え、次の動作に移ろうとした時第三者が現れた。それは、近の通路で戦っていたアカメの妹クロメだった。アカメに向かい走ってくるクロメ、それを見たメガネの少年は、直ぐにヴァンから距離を取りアカメは、ヴァンに注意しながらクロメに近ずいた。ヴァンは、少しづつ歩き始めた。

 

「っ!!」

 

「クロメ!」

 

「……クロメ」

 

「お姉ちゃん!!会いたかったよ!」

 

クロメはアカメに飛び込み、アカメもそんなクロメを受け止め抱きしめた。しかし感動の再開とはならずアカメは、慌てていた。

 

「わ、私も会いたかった。けどクロメちょっと待っててくれ………今は「お兄ちゃん?どうして此処に?」……え?」

 

「……は?」

 

「援軍で来た。上からの命令を受けてな」

 

アカメとメガネは、クロメとヴァンの会話に付いて行けてなかった。それもその筈、クロメはヴァンを兄と分かっていても、アカメとメガネは分からないのだ。

 

「クロメ!どういうこと何だ!?あの人がお兄ちゃんって……」

 

「……え?お兄ちゃん……もしかしてまだ言ってなかった?」

 

「言ってない、言う時間も無かった」

 

話が長くなりそうになるのを感じたのかメガネは、話を本来の話に戻した。

 

「まっ待ってくれ!、兎に角あんたは、援軍なんだよな?」

 

「あぁそうだ。帝国の将軍ヴァンだ、救援要請の任を受け……!」

 

「?どうし……っ!アカメ危ない!!」

 

天井が崩壊しアカメとクロメの頭上の上に瓦礫が降ってきた。周りを見るとこの陵墓自体が崩れ始めていた。

 

 

 

 

 

バキィィィィィィ!!

 

 

 

 

 

甲高い音が響いた。

音源は、ヴァンの刀の砕ける音だった。瓦礫を確認したヴァンは、直ぐにアカメとクロメに近ずき、アカメとクロメの頭上に降ってきた瓦礫を刀で斬った後、刀の刀身が砕けたのだ。長との戦いで出した技、雲耀『瞬光』に刀が耐えられなかったのだ。その結果、瓦礫を斬っただけで砕けた。

 

「あ……武器が」

 

ヴァンは、砕けた刃の刀を少し見た後鞘ごとその場に捨てた。

 

「気にするな、これは支給品だ。それより、此処から出るぞ。この陵墓自体崩れ始めている様だ。…………話なら後でする。アカメ、クロメとそこのメガネと連中、名前は」

 

「グリーンです……(メガネっておい)」

 

(緑のメガネ……いかにも慎重そうな奴)

 

「ツクシです。救援ありがとうございます!」

 

(こっちは、姿に合わない大口径の拳銃か)

 

「ナタラです」

 

(薙刀の武器は、珍しいな。少し見せて貰いたいものだ)

 

「ギンだ」

 

(いかにも、パワータイプだな。武器が巨大な包丁みたいだ)

 

「全員着いて来い。最短で此処を出る」

 

──────

─────

────

───

──

 

「着いたぞ。後は各自治療を受けろ」

 

俺達は、陵墓を最短で抜け出てきた。一人一人がそこそこの動きをが出来ていた為、怪我した者を入れての移動だったが早く動けた。中でも、アカメは、怪我をしているにも関わらずしっかり付いて来れていた。

 

「俺が居ない間に、強く生きていてくれたのは嬉しかったな」

 

「少し、いいだろうか?」

 

俺の居るテントの外からアカメの声が聴こえた。見ると影が二つ恐らくアカメとクロメだろう。

 

「いいぞ」

 

「お邪魔する」

 

「おっ邪魔しま〜す」

 

声が聴こえるとやはりアカメとクロメだった。お互い治療をしっかり受けていて、体の各所に包帯が巻かれ治療されていた。クロメは元気良く、アカメは此方を怪しんでいた。俺は二人を座らせ外に人が居ない事を音で確認して話し始めた。クロメは、アカメに何か言われたのか分からないが、テントに入ってから一言も喋っていない。

 

「アカメ……最初に言っておく。俺は正真正銘アカメとクロメの兄だ」

 

「それを裏付ける証拠はあるのか?」

 

「お前達との思い出」

 

「……なら今から質問をする、もし兄さんなら全部答えれる筈だ」

 

「分かった」

 

やはりアカメは、クロメと違い選抜として育てられているせいか、場所も場所な為、クロメの時みたいに行動で示せないな。兄としてこの質問外す訳にはいかない。

 

「一番、私とクロメの好きな食べ物は?」

 

「食べ物全般、中でもアカメは肉、クロメはお菓子」

 

「二番、小さい頃良く遊んだ遊びは?」

 

「鬼ごっこや隠れんぼ」

 

そこから、何問かアカメから受け全部答えて言った。中には、アカメとクロメの癖や楽しい思い出などが答えの問題を色々言われた。

 

「なら次で最後だ。確かに今までの質問で、貴方が兄さんなのかもしれないと思った。けどこれを外せば、それは勘違いだった事になる。最後の質問だ」

 

「…………あぁ」

 

「私とクロメと兄さんが小さい頃約束したことは?」

 

小さい頃の約束…………………それは……………………………………

 

 

『兄さん!』

 

『お兄ちゃん!!』

 

『アカメ……クロメ……約束だよ?絶対………………』

 

 

まだ、3兄妹で過ごしていたあの日々遊びから家に帰る途中交わした約束…………それは…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「絶対どんな事があっても、必ず俺達兄妹は一緒………………だったなアカメ?済まなかったクロメも約束守れなかった」

 

「うぅ……お兄ちゃん!やっぱりお兄ちゃんはお兄ちゃんだよ!」

 

「……よしよし」

 

クロメが泣きながら抱きついてきた。頭を撫でながらアカメの方を見る、良く表情が見えないが俺は兄だ、妹の事は直ぐに分かる。

 

「ほら……アカメもおいで」

 

「うぅ……兄さん……兄さん!やっと…………やっと会えた!!」

 

「…………済まなかった。これからは、一緒だ」

 

この家族の幸せ……これから先も守っていきたい。感情が無くなっていってもこの幸せだけはどうか感じれる様に、守ってやれなかった母禮の分まで…………母禮……これが俺の自慢の妹達だよ…………

 

なぁ母禮?

 

…………それがお前の妹達か?良い妹達だな……

 

当たり前だ。自慢の妹達だ、感情が無くなり始めてもこの思いは、無くならなかった。

 

………………私にした約束……妹達に会わせるって約束守ってくれてありがとう。これで、心置き無く眠れるよ…………ヴァン…………愛しの愛する人(英雄)……これからもどうか………………

 

 

 

 

 

 

「「……ん?」」

 

「どうしたアカメ?クロメも何かあったか?」

 

抱きついていた妹二人は、急に周りを見て不思議な顔をしている。

 

「いや……誰か女性に、兄さんを支えてって言われた気がして……」

 

「私も………何だったんだろう?誰も周りに居ないのに」

 

「…………そうか……見ていてくれたのか」

 

 

必ず守る……だから安らかに眠っていてくれ愛した人(母禮)

 

……どうか…………お前が人の道を外さない様に、人として幸せを歩める様に願っているよヴァン。

 

────

───

──

 

「兄さん、また後で」

 

「またね!」

 

「あぁまた」

 

少しだけ妹達二人と話していて、昔の自分に戻れた様に感じた。家族の暖かさ、母禮を失った日から得られなかった物、感じれなかった物……きっとそれだけが、俺を人に留める物なのかもしれないな…………驚く程に浮かれている自分が不思議な感じだ。

それでも、失った物は帰って来ないな。消えた感情が戻る訳でもない。衝動が消える訳でもない。元からこうなのか、後からこうなったのか自分でも分からないな。そろそろ、ナジェンダが動くそれと同時に本格的に害虫駆除だ。

 

その前にいい加減目障りだ。

 

「所で、何時までそこに隠れている。元皇拳寺羅刹四鬼のゴズキ」

 

「ちっやっぱりバレてましたか……まさか援軍の一人が貴方とは思いませんでしたよ。ヴァン将軍」

 

テントの影から、気配を感じさせないまま現れた男。男自体の強さも分かる事ながら手に持つ刀、恐らく帝具だろう。刀自体の鞘に納められていても分かる妖しい美しさ、尋常でない力を感じる。

 

「こっちも、元皇拳寺羅刹四鬼が教育係とは思ってもいなかった。通りであの歳で良い動きをする訳だ」

 

「お褒めに預かり光栄だが、一ついいか?」

 

両者の放つ気配が変わる。温厚な会話から程遠い殺気のぶつかり合い。

 

「何だ」

 

()()()()に余計な事言ってねぇよな?もし変な事吹き込んでいたら相手が『殲神』だろうが斬るぜ」

 

(面倒になる前に一撃で殺す。それに、歳から分かるに完全に此奴は才の塊、それでも村雨を持つこっちが有利)

 

明確な殺意、返答次第で言った事を行動に移すだろうと分からせる程の意思をゴズキは放っていた。しかし、知らず知らずにゴズキは龍の逆鱗に触れた。

 

 

 

「あ?()()()だと?」

 

 

 

「?……!」

 

この瞬間、ヴァンはゴズキの背後に居た。だがそれ以前に、ヴァンからゴズキのみに放たれる殺意によりゴズキは、動けなかった。

 

ゴズキは、この時ヴァンに対しての考えを改めた。

 

(これは、人が戦っていい奴じゃねぇ!この俺が動けない程の殺気!それに俺は目を離さなかった!なのに此奴は、何時俺の背後に移動した!?一撃?不可能だ、戦いにもならねぇ。この殺気……例えるなら、龍そのもの!!この場をどう凌ぐかそれだけ考えろ!!)

 

この二人を例え記すのなら、

 

ゴズキは、愚か者。

 

ヴァンは、邪龍。

 

愚か者は、全てを破壊し呑み込む邪龍の逆鱗に触れたのだ。

 

後は、絶対強者の意思次第。




今回も読んで頂きありがとうございます!さぁ革命編も後少しですので原作楽しみの人は後少し待っていて下さい!

素直な妹って良いですよね…………きっと…………家は罵詈雑言の嵐を言ってきます…………トホホ(*´・ω・`*)グスン

それは、置いといて次回もどうか読んで下さい!

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