ダンガンロンパ 絶望クロスゲーム   作:ニタ

5 / 5
chapter1 絶望全席
chapter1 絶望全席 part1


 この学校の卒業条件。それは『誰かを殺す』こと。

 そんな異常極まりない条件で、皆の意識は警戒する事に変わった。

 誰かが私を、僕を殺すのでは?

 それを考えるだけで、僕の背筋は凍るように固まった。

 嫌だ……こんなところで死にたくない。僕はまだ……死にたくない。

 そんな疑心暗鬼が、僕の全身を支配していくようだった。

 

霊「……ちょっとアンタら、いつまでいがみ合ってのよ……正直、飽きるわよ」

 

 そんな一言で、周りの空気が少し変わった。

 

上「んなこと言われてもよ……」

霧「あいつが言っていた事を真に受ける気?」

上「…………」

メ「で、でもよぉ……これからどうすればいいんだよ……?」

翼「うーん……とりあえず、生徒手帳確認しよっか。さっきの爆発もそうだけど、ルールをいつの間にか破って気付いたら死んでたってのは、絶対避けたい事だし」

黒「しかし、この電子生徒手帳は、どうやって動かすのだ?」

霊「あ、動いた」

 

 霊夢は電子生徒手帳に指を置いていたが、つまりタッチすれば起動するのか?

 

黒「そういうことか。画面タッチすれば良いのだな」

 

 そういって黒神さんは電子生徒手帳を起動させた。

 その時、ピローン、という効果音が流れた。どうやらそれが起動音らしい。

 気付いたら、どこもかしこも起動音が鳴っていたけど。

 

魔「結構煩いな、これ」

メ「何だかよく分からんが、起動できたぞ」

ア「……校則って項目があるから、多分これじゃないかな……?」

 

 そうしたら、アルミンは首と傾げた。

 

ミ「……なんで私はこの字が読めるの?」

エ「は? 何言ってんだ──あれ? どうしてだ?」

 

 二人もどうやら読めているようだった。

 

ア「……?」

十「……お前らが何者かはわからんが、取り敢えず校則に目を通すのが先だ」

ア「そ、そうだね……」

 

 何か釈然としていない様子だった。

 その後、みんなは電子生徒手帳の校則に目を通す。

 

 

1条…生徒達はこの学園内だけで共同生活を行いましょう。

   共同生活の機嫌はありません。

 

2条…夜10時から朝7時までを()()()とします。

   夜時間は立ち入り禁止区域があるので注意しましょう。

 

3条…就寝は寄宿舎エリアに設けられた個室でのみ可能です。

   他の部屋での故意の就寝は居眠りとみなし罰します。

 

4条…希望ヶ峰学園について調べるのは自由です。

   特に行動に制限は課せられません。

 

5条…学園長ことモノクマへの暴力を禁じます。

   監視カメラの破壊を禁じます。

 

6条…仲間の誰かを殺したクロは()()となりますが、

   自分がクロだと他の生徒に知られてはいけません。

 

7条…なお、校則は順次増えていく場合があります。

 

 

魔「手間隙かけてよくやるなぁ……」

霊「基本的に私たちにできる事って、『学園での共同生活』か、『誰かを殺す事』しかないわね」

エ「しかも殺したらこの学園から脱出できるって……バカげてる」

翼「でも、この学園の準備や、食堂の食料からみて、とても並大抵の事じゃなさそうなんだよね……組織として働いてるのかな……?」

上「世の中の組織はどこもかしこも大働きだな……」

暦「上条は一体どんな世の中を送ってきたんだ……?」

 

 それはもう、口では言えないだろう。

 いや、僕が言っても仕方ないけど。

 

ア「この『自分がクロだと他の生徒に知られてはいけません』ってのが気になるね」

翼「うーん……暗殺しろって、事なのかな……」

十「知る由も無いものを考えても仕方ないだろう。ルールに順じて動けばいいだけだ」

エ「そ、そうだけどさ……でも、こんなん納得出きる訳ねぇじゃんかよ」

十「ルールは何のためにあるんだ。守るためにあるのだろう? それに反対すると言う事は、死をも意味する。そうあいつは言っていた筈だが、お前の単細胞な脳味噌では理解が追いつかないか?」

エ「なっ……!! んだとこの野郎ッ!」

ミ「エレンやめて! あんなかませ犬に構ってる状況じゃないの分かってるでしょ!」

十「かまっ……!?」

 

 何だか分からないが、十神君のこれからのキャラが崩れて行く予感を感じさせた。どうしてだろう?

 

十「ふん……まあいい。俺は一人で学園を捜索する」

 

 そう言って、十神は体育館から姿を消した。

 

翼「ミカサさん。あんまりきつい事言っちゃダメだよ。凄く傷ついてたよ、十神君」

 

 そういう事後フォローを行えるのは、やっぱり羽川さんだからだろうか?

 

ミ「ご、ごめんなさい……エレンの悪口を言ってきたから……」

翼「確かに、十神君が悪いよ? でも、それで相手を傷つけて良い訳じゃない。自尊心が傷つくのは、凄くダメなことなんだから」

ミ「……気をつける」

エ「お、おお……あのミカサが押し黙った……」

 

 意外そうにその状況を眺めるエレンであったが、

 

翼「エレン君もだよ」

エ「え……俺?」

翼「あんな酷い事言われたからって、すぐに突っかかったらダメじゃない」

エ「は、はい……」

翼「あんな事しても、何の意味もないのよ? やるだけ無駄だし、挑発に乗るってことは、それを認めているってことになっちゃうの。あんな悪口言われて、自分はそんな奴だと思う?」

エ「い、いや……俺……ただあいつの言ってる事に凄いむかついて……」

翼「なら、もうあんな挑発に乗らない?」

エ「はい……」

翼「もう、大丈夫そうだね」

 

 凄い……あのエレンが萎縮してる……。

 その言葉を最後に、羽川さんはエレンらの目を離し、新たな提案を掲げる。

 

翼「それじゃ、私たちもそろそろ探索に行こうか」

暦「相変わらずの委員長っぷりだな……」

翼「今は違うわよ」

黒「そういえば、先程の電子手帳に『マップ』が載ってあったな。これを見ながら、班別に別れ調査するのはどうだ?」

ア「いいんじゃないかな? 3人4人4チームに別れよう」

翼「そうだね。それと、友達同士で組むより、お互い知らない同士で組んだほうが良いと思うの」

暦「つまり、見知らぬ他人同士で話し合う方が友好的になるからとか、そんな感じか?」

翼「う、うん……言い方が少し冷たいけど、まあそんな感じ」

 

 阿良々木君はあんまり集団行動になれてなさそうだった。

 

ア「それじゃ、班分けするね」

 

 アルミンが班分けをして、僕らはこんな風に班分けされた。

 

 阿良々木君、ミカサ、僕の1班もとい阿良々木班

 アルミン、メカ沢君、魔理沙の2班もといアルミン班

 エレン、霧切さん、苗木君、上条君の3班もといエレン班

 霊夢、黒神さん、フレディ、羽川さんの4班もとい霊夢班

 

 で構成された。

 

暦「どうやらまた一緒になったな」

充「よろしく、ミカサ、阿良々木君」

ミ「よろしく」

 

 僕らの班は、アルミンがさっき見ていた時に、この三人はそうした方が良いと判断したらしい。

 他の班は、その場で決めたようだけど……

 

ア「よろしくね、えーと……魔理沙に、メカ沢君」

魔「ほどほどにそれなりにじゃなく、結構なほどよろしくな」

メ「ああ。俺は手を中々貸せねぇかもしれねぇが、手伝いは出来る。よろしくな」

 

 アルミン班は大丈夫みたいだ。

 

エ「何か、そわそわするな。初対面ってのは……」

苗「そうだね」

上「ま、これからよろしくな」

霧「…………」

 

 エレン班は少し打ち解けるのに時間が掛かりそうな気がしたけど、でも何となくやっていけそうな気がする、という感じはした。

 最後の班は霊夢班だけど……

 

霊「何だか、あたしの班だけ凄くキャラきつい気がするんだけど……」

フ「…………」

 

 フレディは顔を縦にふる。

 何気に、今の初台詞じゃないか? いや、何も言ってないけど。

 

黒「これからヨロシク頼む。巫女霊夢にフレディに羽川委員長」

翼「ヨロシクね、霊夢さんにフレディさんに黒神さん」

 

 確かに、少し異質な連中な集まりだった。

 みんなが自己紹介を終えた頃、アルミンは皆に指示を出す。

 

ア「先ずは1班と3班……名前で呼んだほうが分かりやすいかな?」

暦「良いんじゃないか? 番号で呼ばれるより、名前の方が覚えやすいし」

ア「じゃあ、阿良々木班と、エレン班は寄宿舎エリアを調べてほしい」

霧「寄宿舎エリアと言うと、あのエントランスの方ね」

ア「それで、阿良々木班は寄宿舎エリアにある部屋とかを調べて。エレン班は寄宿舎エリアで出入り口を探してほしい」

エ「わかったぜアルミン!」

上「俺たちは寄宿舎エリアで脱出口か。わかった」

ア「後残ったアルミン班と霊夢班は学校エリア──つまりここだね。霊夢班は、学校エリアの脱出口や、鉄板、玄関の大扉の調査をしてほしい」

霊「なるほどね。だからこんなにキャラ濃かった訳ね」

黒「どういうことだ?」

羽「力強いってことだよ。私はあんまりお力添え出来るかわからないけど……」

ア「そして、僕らの班は学校エリアの部屋の捜索だ。一様、これで良いかな?」

 

 アルミンの問いかけに、いの一番に答えたのはエレンだった。

 

エ「当たり前だろ。アルミンの考えが間違った事はないぜ」

ア「いや、そう言われると少しプレッシャーになるよ……」

ミ「大丈夫。もし皆納得いかなければ……実力行使で納得させる」

暦「やめろ! 僕らは既に納得してるからやめろ!」

 

 阿良々木君は必死にミカサを止めていた。

 まあ、多分ミカサなりの冗談だろう。冗談ぽく聞こえなかったけど。

 

ア「それじゃ、そろそろ探索を開始しようか。時間は……7時ぐらいになったら食堂に集合でどうかな?」

霊「いいんじゃない? 探す時間としては十分あるわ」

メ「俺達も精を出しまくって頑張るぜ!」

ア「それじゃ、解散!」

 

 そして僕らは、希望ヶ峰学園の探索を開始することいなった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。