ルーンファクトリー3 シアレンスのマーメイド 作:アセンブル
風が小さな村に激しく吹き荒ぶ嵐の中、一人の女性は走っていた。
といっても人のような足ではなく、魚の胴体形状をしているため走っていたという表現が適切なのかどうかは疑問である。
そう、彼女-ペルシャは人魚である。見た目はピンクの髪に長く伸びた耳とも捉えられるヒレのようなものが左右共に頭から垂れており、さらにその下にはピンクの髪とは違った毛質の水色や紫といった鮮やかな毛髪。
服装は水色の鱗のようなデザインと両腕にヒレのような布を身につけている。
「帰るの遅くなったうえに嵐まで…急いで帰らないとおかみさんに怒られちゃう」
晴れていれば人間の足で早く帰れるのに、とぼやきつつ彼女は急いで住まわせてもらってる旅館「都」に向かっていた。
その時、空から何かが降ってくるのが見えた。
「あれ〜?なんだろ?」
と口にした途端、「ドォォォン!」と物凄い音を立てて旅館の手前の道に落ちてきた。
「なになに!?大変!」
急いで彼女はその落ちてきたものを確認する。
モンスターのモコモコのようにも思えるがペルシャの知っている白いモコモコとは違ってこのモコモコのようなものは金色だ。それに帽子にスカーフにベルトまで身につけている。いったいこのモンスターは何者なのだろう、と色々考えかけたが、
「あ、そんなことしてる場合じゃない、助けてあげないと…」
彼女は空から降ってきたモンスターを旅館へと運んだ。
旅館に入ると「都」の女将であるしののめが外へ出ようとしているところだった。おそらく旅館の外で大きな音がしたため様子を見に行こうとしていたのだろう。
「あらびっくりした、ペルちゃんやないの。こんな遅い時間まで外ほっつき歩いてたらあきまへんえ?」
「わわっ、ごめんなさい女将さん。でも今はそれどころじゃないの、この子が…!」
「どないしはったの…。!?ペルちゃん!この子モンスターやないの!?今すぐはじまりの森に帰したらんと…」
そう言って愛用の双剣を取り出すおかみさん。私たちの使う武器には『タミタヤ』という魔法がかかっており、この魔法のおかげでモンスターを傷つけることなく始まりの森へ帰すことができる。理解はしているつもりだったけど、その時の私ははじまりの森に帰してはいけない、となぜかそう思ったのだ。
「待って!こんなに傷ついてるんだよ!?うちで介抱してあげようよ!?」
そう、この金色のモンスターは傷だらけだったのだ、空から落下してきただけではこのような傷は負わない…といっても空から落下してくることだけでも大事なのだが。
「あんなぁ、ペルちゃん。その子はモンスターや。もしお客さんに被害があったらどないしはるん?」
「出させないよ」
「え?」
「お客さんが被害に遭うようなことをこの子がした場合、私の手ではじまりの森に帰すから」
「—!?」
しののめが今まで見たことのないくらいペルシャの目は真剣だった。いつもは「らんらん♪」と口ずさみながらニコニコとしてるペルシャがだ。
ペルシャのかつてないほどの真剣な目に驚いているところに
「まあまあお母ちゃん、ええやないの。ペルちゃんもこう言ってることやし。それに金色のモコ毛なんて貴重やで?これでボロ儲けできるかもしれへんよ?」
「はあ…この子はほんまに商売のことばっかり考えて。商売上手というかがめついというか」
「ちょ、実の娘にがめつい呼ばわりはひどいんちゃう!?」
「はいはい、悪かったなぁ。それはそうとペルちゃん?はじまりの森に帰すんはペルちゃんに任せます。」
「え…!?」
ペルシャは今ここでこの子をはじまりの森へ帰せと言われてるのかと思った。しかし、しののめは付け加えるようにペルシャに言う。
「うちにはモンスター小屋なんてないから、世話するにしてもその子の怪我が治るまでやで?ええな?」
「おかみさん…!ありがとうございます!」
「よかったなぁペルちゃん。あとでその金のモコ毛回収させてな?」
「さくちゃん…」
そろばんを眺めてぺろりと舌を横に出す親友の姿に呆れずにはいられないペルシャだった。
ペルシャは雨の時、水に浸かる時は人魚の姿になり、それ以外の時は普通の人間です。原作知らない方はそれだけでも知っててもらえれば!
というわけで初めまして、アセンブルと申します。
おそらくプレイしていた小学生時代から「ルーンファクトリー3の小説書いてみたいなあ」と頭の中で色々妄想してからはや9年。今ではもう立派な大学生です。時の流れって早いなあ、としみじみと感じつつこのあとがきを書いています。
タイトルの「シアレンスのマーメイド」は変えるかもしれません。変えないかもしれません。もし「あれ?タイトルと違うな」って思ったら「初期タイトルはシアレンスのマーメイドだったんだ〜」とニヤニヤしててください(笑)なんかいい感じのタイトル思い浮かべばいいのに、と思いつつ安直に決めました。
「マーメイドラブストーリー」よりかはいいでしょ?(笑)
会話文以外の情景を思い浮かばせられるような文を書きたいと思いつつもどうしても会話文主体になってしまう人ですが温かい目で見守っててください。更新頻度は遅いと思います…
更新してなかったら応援コメントしてあげて…
こっちで応援コメントしても全然反応なかった場合はTwitterまで。
@delphi7021です。
小説に関することほぼ呟いてないと思うんでそこらへんは期待しないでください。
あとがき長くなってごめんなさい、第2話でお会いしましょう。