九島八幡の魔法科高校生活   作:Oceans

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感想等で、ご指摘がありましたので八幡の
使える魔法を一部変更しました。
活動報告は引き続き、行っています。
評価の方もよろしくお願いします。

それでは、今回もよろしくお願いします。


入学編 2

俺と達也は入学式会場に入り、座れる席を

探していた。すると、見事に前列が1科生、

後列が2科生と綺麗に分かれて着席していた。

 

読書中の時もそうだが、この学校はかなりの

差別意識があるように感じる。

 

俺はこいつらのように差別意識は持っていない。

それに俺は1科生だとか2科生だとかで、人を判断

しない。2科生の卒業生でも、社会で活躍している

凄い人はたくさんいるしな…

 

俺がそんなことを考えていると、達也が俺に声を

かける。

 

「八幡はどこの席に座るんだ?」

 

「特には決めてはないな。だから、達也と同じ

席に座ろうかなと思う」

 

「いいのか?それだと、後ろの2科生がたくさん

座ってる席になると思うが…」

 

「別に気にしない。むしろ、後ろの方が好都合だ。

1科生の俺に話しかける2科生はいないだろうしな。

それに知らん奴の隣より達也の隣の方がいいしな」

 

俺が達也にそう言うと、納得した表情で

 

「それも、そうだな。じゃあ、後ろの席に座るか」

 

「ああ。そうするか」

 

そして、俺と達也は1番後ろの席に座り、入学式が

始まるのを待った。しばらくすると…2人の女子

生徒が、俺達に声をかけてきた。

 

「あの…すみません。お隣は空いていますか?」

 

「ああ、どうぞ」

 

達也がそう言うと、眼鏡をかけた女子生徒の隣に

いた、赤髪のショートカットの女子生徒が

 

「よかったぁ〜。これで、一緒に座れるね!」

 

そう言って、2人の女子生徒は達也の隣に座った。

 

「ありがとうございます。私は柴田美月と

言います。よろしくお願いしますね」

 

「私は千葉エリカ。よろしくね」

 

そして眼鏡の子が俺たちに自己紹介し、その後に

赤髪の子が自己紹介をした。

 

それにしても…千葉ね。ナンバーズ絡みか?

いや、まさかな…

 

「こちらこそ、よろしく…司波達也です。

それで、隣にいるのは…」

 

そして…達也も自己紹介をして、俺に振ってきた。

 

「九島八幡だ。その、なんだ…よろしく」

 

俺も達也に倣って、自己紹介をした。

 

「こちらこそ、よろしくお願いしますね。

司波さん、九島さん」

 

「よろしくね!司波くん、九島くん。それで

九島くんは前の席に行かなくていいの?」

 

一通り、自己紹介を終えた後に千葉が俺にそう

聞いてきた。

 

それも、そうか。1科生の奴が2科生が座ってる

ところにいるから疑問に思うのも無理もないか…

 

「いや、特に席は決まってないし…それと、俺は

あいつらみたいに1科生と2科生を差別したりは

しないし興味もないからな」

 

俺は千葉の質問にそう答えた。

 

「そうなんだ。なんか…九島くんとなら

私、仲良くできそう!」

 

「私もです。九島くんのような考えの持ち主がいる

なんて驚きました!」

 

俺のその答えに、2人は満足そうにしていた。

 

別に俺は、普通のことを言ったまでなんだがな…

 

俺がそう考えていると、壇上に立っていた生徒会

らしき人が号令をかけ、入学式が開始された。

 

※※※

 

そして入学式は順調に進んでいき、ついに新入生の

答辞の時間になった。新入生の答辞は編入試験で

行われた、ペーパーテストや実技試験の成績が

1位、即ち首席の人が行うことになっている。

 

そして、その新入生答辞は達也の妹である深雪が

行うこととなっている。

 

俺も首席になる可能性はあったが人前で話すのは

得意ではないし、目立ちたくもなかったので

首席になる確率を減らすために実技では少し加減

をしたが、編入試験は総合2位の成績であった。

 

まぁ…その話は置いといて、首席である深雪が舞台

袖から出てきて壇上に立ち、

 

「穏やかな日差しが注ぎ鮮やかな桜の花びらが

舞うこのうららかな春の嘉日。名門、国立魔法

大学付属第一高校に入学することが叶いとても

嬉しく、また光栄に存じます。私は、新入生を

代表し第一高校の一員として誇りを持ち…」

 

と、深雪はスラスラと答辞を読みあげていく。

 

生徒のほとんどは深雪が話す、その言葉に耳を

傾けている。魅力されている生徒も少なくない。

 

俺も、深雪の答辞を読み上げている時は

目を離せずに聞いていた。それほど、美しい

ものだったからだ。

 

そして答辞の後も順調に進み、入学式は無事終了

したのだった。

 

 

※※※

 

入学式も終わり、俺達はIDカードを発行・交付

し自分のクラスを確認した。俺のクラスは1-A

だった。当然ながら、達也とは違うクラスだ。

 

「ねぇ。みんな何組だった?私はE組だけど」

 

千葉はIDの交付を終え、俺達に聞いてきた

 

「E組だな」

 

「私もE組です」

 

千葉と司波、柴田は同じE組だった。

 

「俺はA組だな」

 

当然ながら、俺は1科生なのでA組だった。

 

「やっぱり、九島くんとは別のクラスだね」

 

「こればっかりは、しょうがないんじゃないか?」

 

「それはそうだけど…」

 

「エリカちゃん、しょうがないよ。学校の決まり

なんだから」

 

柴田はそう千葉に言っていた。この学校のクラス

分けは1科生と2科生で分かれていて、A組〜D組

が1科のクラスで、E組〜H組までが2科のクラス

になっている。

 

生徒だけでなく学校でも差別は行われている

ようであった。

 

「それで、この後はどうしますか?私達は

クラスのHRを見ようと思っていますが…」

 

柴田は、千葉を宥めた後にそう聞いてきた。

 

「すまない。俺は妹と待ち合わせをしているんだ」

 

達也は柴田の問いにそう答えた。

 

「妹?」

 

「その妹さんは新入生総代の司波深雪さんのこと

ですか?」

 

千葉は達也の妹と聞いて、ピンときていなかったが

柴田の方は深雪が妹だと気付いたみたいだった。

 

「ああ、そうだ」

 

「じゃあ、双子なの?」

 

千葉は達也と深雪が双子かどうか聞いていた。

 

「よく、聞かれるけど…双子じゃないよ。俺は

4月生まれで、深雪が3月生まれなんだ」

 

「なるほどね〜」

 

「それじゃあ、俺はもう妹のとこに行くから」

 

「それって、私達も付いて行ってもいい?」

 

千葉は達也にそう聞いていた。

 

「別にいいが…」

 

「やった!美月もいいよね?」

 

「うん。私も深雪さんとお話とかしたいし」

 

「九島くんもいいよね?」

 

「それぐらいなら、別にいいが…」

 

「それじゃあ行こう!」

 

そう千葉が言って、俺達は達也の妹である深雪の

ところに向かおうと、歩き出したところ

 

「お兄様!お待たせいたしました」

 

深雪が達也の元に来て、そう言った。

行く手間が省けてよかったと俺は思った。

 

「意外と早かったね。…ん?」

 

達也は深雪にそう答えて、視線を深雪の後ろに

移していた。すると、七草先輩と入学式が始まる

時に号令をかけていた人も一緒だった。

 

「また、お会いしましたね」

 

七草先輩はそう言った。その際、達也は

頭を下げた。なんか、七草先輩の隣にいた人は

達也を睨んでいた。理由はわからないが…

 

「ところで、お兄様は何をしていらっしゃる

ですか?まさか…そちらのお2人とデート中

なのですか?」ニコッ

 

怖っ!深雪のやつ、目が笑ってねぇー

 

それよりも、俺には気付いていないのか?

まぁ、達也の隣にいる女子生徒の方をずっと

見ているから俺に気付いてないだけだよね…

 

「そんな訳ないだろう、深雪。こちらの女子生徒

2人は俺のクラスメイトだよ。そんな言い方は

失礼だろう」

 

達也が深雪にそう言うと深雪は、はっ!としてから

 

「あ、申し訳ありません。初めまして

司波深雪です」

 

そう、挨拶をしていた。

 

「柴田美月です。お兄さんと同じクラスです。

こちらこそよろしくお願いします」

 

「私は、千葉エリカ!エリカで呼んでね。

私は深雪って呼んでいい?」

 

「ええ、どうぞ」

 

「深雪って実は、結構気さくな人?」

 

柴田と千葉、深雪がそう話していると

 

「そうだ、深雪。もう1人紹介したい人がいる」

 

達也がそう言った。

 

「どなたですか?お兄様」

 

やっぱり深雪は、俺がいることには気付いていな

かった。「ステルス」は発動してないんだが…

 

「深雪も知ってる人だ。八幡、俺の後ろに隠れて

いないで出てきたらどうだ」

 

「別に隠れてねーよ、たまたまだ。それで…だ

久しぶりだな。深雪」

 

俺は、達也の後ろから出てきて深雪に挨拶をした。

 

「久しぶりですね、八幡君」

 

「九島くんは深雪と知り合いなの?」

 

千葉は俺と深雪の関係を聞いてきた。

 

さすがに、十師族関係の話は出来ないので

 

「昔に何度か会ったことがあるだけだ」

 

そう千葉に言っておいた。

 

千葉は俺の言った言葉に納得していた。

 

「それより、深雪は生徒会の用は済んで

いるのか?生徒会の人がいるみたいだが…」

 

俺の後に、達也が深雪にそう聞いていた。

 

その質問に生徒会長の七草先輩が答えた。

 

「達也くん、大丈夫ですよ。今日は、深雪さん

にご挨拶させていただいただけですから」

 

「な、会長!それでは、スケジュールが…」

 

七草先輩の隣にいた人は異議を唱えていたが

 

「はんぞーくん。それくらいのこと大丈夫よ」

 

七草先輩は大丈夫だと、答える。

 

そして

 

「深雪さん…詳しいお話は、また日を改めて

お話させていただきます。司波くんと八幡くん

もいずれまたゆっくりと」

 

深雪と達也、俺にそう告げて去っていった。

 

七草先輩に、はんぞーくんと呼ばれた人も

俺達を睨んだ後、七草先輩の後を追いかけて

いった。

 

なんか嫌な予感しかしないんだがな…

 

そして、この後は用事もなかったので

俺達は、それぞれ帰宅の途についた。

 

 

 

ーto be continuedー

 

 




ここまで読んでくれた方々ありがとうございます。

それでは、次回もよろしくお願いします。

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