ありがとうございます。
更新が遅れてすいませんでした。
それと、活動報告もあります。
それでは、今回もよろしくお願いします。
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翌日の早朝、俺は寺に向かうことになった。なぜそうなったのかというと昨日の夜中に来た一本の電話が関係していた。
〜 回想・昨日の夜 電話の内容 〜
「八幡よ。第1高校、入学おめでとう」
「ありがとうございます。烈さん」
「それで、八幡よ。お前さんには明日の早朝にこの寺に行ってもらう」
「烈さん。理由を聞いてもいいですか?」
「それはな、八幡。その寺の住職である九重に稽古をつけてもらうためじゃよ」
「九重というと...忍術使いの人ですか?」
「そうじゃ。彼から学べることはたくさんある。だから明日の早朝に行くといい」
「...わかりました。明日の早朝にその寺に向かいます」
「うむ、頑張るとよい。八幡よ」
〜 回想終了 〜
そして俺は烈さんの言われた通り寺に向かい、寺の門をくぐった。すると、 司波達也が弟子と思われるお坊さんを全て倒していて、その後に八雲先生らしき1人のお坊さんと稽古しているところだった。俺はその光景をみていた。すると
「あら?八幡さんではありませんか」
深雪が俺に声をかけてきた。
「深雪か...深雪は達也の付き添いで、この寺に来た感じか?」
「ええ、そうですよ。八幡君も九重先生の稽古を受けに来たのですか?」
「まぁ、そんな感じだ」
そして、俺と深雪はそう会話した後、達也の稽古の様子を再び見た。
達也はいい勝負をしていたが、最後の方は八雲先生に押されていきボコボコにやられていた。そして、達也は深雪に服の汚れを魔法で取ってもらった後に俺の方に来た。
「八幡も来ていたのか」
「まぁな...俺も九重先生に稽古をつけてもらうからな。それより、見事にボコボコにされてたな」
「ああ。俺もまだまだだからな。八幡も九重先生の稽古を受ければ分かるさ」
「そうだな。じゃあ早速、稽古をつけてもらいにいくわ」
そう言って、俺は八雲先生の方に向かった。
「やあ、君が九島八幡くんだね。話は聞いているよ。それじゃあ、稽古を始めようか」
「はい、お願いします」
そして、俺は八雲先生の稽古を受けた。最初は魔法は使わずに体術のみで、その後に魔法も織り交ぜながら稽古をつけてもらった。俺も達也同様に九重先生にボコボコにされた。あの先生は手加減がない。最後は俺のみぞおちに八雲先生の拳が入った。マジで痛ぇ...
「八雲先生、稽古ありがとうございます」
「いやいや、こちらこそいい運動になったよ。やっぱり九島八幡くんは強いねぇ」
「そんなことありませんよ。それじゃあ...今日は学校もあるので、これで失礼します」
「八幡君」
俺は帰ろうとしたが深雪に呼び止められた。
「よかったら、八幡君もここで朝ご飯を食べませんか?サンドウィッチを作ってきたので」
「いいのか?」
「もちろんです!ね?お兄様」
「俺は構わないよ」
「お兄様もこう仰ってますから八幡君もどうぞ。食べていってください」
「それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらうわ」
こうして、朝食は達也達と食べることにした。
そして俺は、学校は登校し授業の受講登録をキーボードで打っていると...
「すごいですね!」
いきなり、女子生徒に声をかけられた。
「ひゃい!......そ、それって俺のことか?」
急に話しかけられたから変な声が出ちゃったよ…引かれてないよな?
「びっくりさせてすみません。キーボードで受講登録している人はあまりいないですからつい、声をかけてしまいました」
どうやら、引かれてはないようだ。それより、キーボードで打つ奴はそんないないのか...こっちの方が断然速いのにな。
「キーボードで打つ人は少ないのか?」
「うん。いまどき、キーボードオンリーの人は珍しい」
やはり、キーボードで打つ人は少ないらしい。
「そうなんだな...それより、誰?」
「あ、ごめんなさい。私は光井ほのかっていいます」
「北山雫」
なるほど、光のエレメンツとお嬢様ね...
「俺は九島八幡だ。よろしく」
「はい!こちらこそ、よろしくお願いしますね。八幡さん」
「ああ。…それより、なんで名前呼び?」
「ダメでしたか?呼びやすい方で呼んでみたんですけど...」
「いや、ダメではないんだが...」
女の子に下の名前で呼ばれるのは少し恥ずかしい。
「じゃあ、八幡さんとお呼びしますね」
「じゃあ、私も八幡って呼ぶ。だから、八幡も私達のことも下の名前で呼んでいい...」
「...ああ。善処する」
俺がそう言った後に担任の先生が教室に入って来たので、北山と光井は自分の席へと戻っていった。そして皆が着席し、静かになったところで担任の先生がHRを始めた。最初に先生からの自己紹介から始まり、その後に俺達の自己紹介、そして...学校生活を送るにあたってなどの話を担任から聞いて午前中のHRを終えた。
そして、昼休み。俺は自分で用意した弁当を持って静かに食べれる場所を探していた。食堂にあるテーブル等を利用してもいいが、あそこはたくさんの学生が使うため非常に混む。そんなところへ行ってまで俺は昼飯は食いたくない。そう思いつつ、校舎の中を歩いていると...
「あら、八幡くん?」
第一高校の生徒会長であり、十師族「七草家」の長女である七草先輩に声をかけられた。
「どうも、こんにちは。七草先輩」
「どうしたの?こんなところで...」
「いえ、昼飯を食べる場所を探しているんですよ」
「そうなんだ...それじゃあ、私と一緒に食べる?」
「丁重にお断りします」
俺は七草先輩にお昼を一緒に食べないかと誘われたが断りを入れた。
「理由を聞いてもいいかしら?」
「七草先輩のことですから、昼食は友達と一緒に食べますよね?」
「そ、そうね」
「その中に俺が加わるのはちょっと...アレがアレでアレでして...」
「八幡くん。アレって何?」
「アレというのは...アレですよ。その...俺が七草先輩とその友達と一緒に昼食を取ると気まずくなるということですよ」
「ふふっ。そんなことを気にしてるの?大丈夫よ、八幡くんが一緒にいて気まずくなることなんてないから」
「そうですかね...」
相手方は遠慮とかしてしまうのではないだろうか。
「そうよ。気まずくなった時は私がフォローしてあげるから。ね?だからお願い。私達と一緒にお昼食べない?」
そう言って七草先輩は上目遣いで、俺の方を見てお願いしてきた。
そこまで、言われると断りづらいな...ここは素直に七草先輩のお願いを聞いておくか。どうせ、拒否権とかなさそうだし...
「...わかりました。一緒に昼食を取ることにします。それで、どこで昼食を食べるんですか?」
「生徒会室よ。さぁ、八幡くん。行きましょ!」
「ちょっ!七草先輩」
そう言って、七草先輩は俺の手を握り生徒会室に向かって歩きだした。俺は手を離そうとしたが、七草先輩は俺の手を離してはくれなかった。女の子と手を繋ぐなんて初めてだし、恥ずかしいからやめてほしい...そして、数分後...俺と七草先輩は生徒会室に入った。
すると、生徒会室には1人の生徒が座っていた。
「摩利、おまたせ!」
「遅いぞ。真由美...その男子は?」
「彼は九島八幡くんよ」
「どうも。1-Aの九島八幡です」
「私は、3年の渡辺摩利た。それで、九島というとあの十師族の...」
「はい。察しの通り、俺は九島家の一員です。しかし、血は繋がっていません」
「それは、どういうことだ?九島」
「簡単に説明すると俺の旧姓は比企谷です。3年前の沖縄大戦の時に家族を亡くして、その際に両親の師匠でもあった烈さんに俺は引き取れて、比企谷から九島に苗字を変更したんですよ」
「九島すまない。嫌な事を思い出させてしまったな」
「謝らなくて大丈夫ですよ。」
「そう言ってもらえると助かる。それはそうと...なぜ、九島は生徒会室に?」
「それはですね...俺が昼飯を食べる場所を探していまして、その時に七草先輩と会いまして、それで...」
「なるほど...分かった。要するに九島は真由美に強引に連れてこられたということか」
「摩利、ひどい!」
「まぁ、そんな感じです」
七草先輩はあざとい誘い方をするから断りづらいんだよな。
「は、八幡くんまで...」
七草先輩はそう言って、落ち込んでいた。
実際、渡辺先輩のほぼ言う通りなのだから否定はできない。
「それより、昼食をとりませんか?あまり、時間もありませんし」
「それもそうだな」
そう言って、俺と渡辺先輩、七草先輩は少し遅い昼食を取った。俺と渡辺先輩は弁当で、七草先輩は学校に置いてあるダイニングサーバーを使っていた。昼飯を食べている間は渡辺先輩が俺に七草先輩との関係など色々聞かれた。付き合っているのかとも聞かれたが、俺は十師族関係で知り合っただけの関係ですと答えた。この俺の答えに七草先輩はムッとしていたが俺は大して気にはしてなかった。そして、この会話などで昼休みは終わり、俺は一足先に1-Aの教室に戻った。
そして午後もつつがなく終わり、俺は帰る準備をし教室を出る。
途中に図書館に立ち寄り、どのような本があるのかを見回ってのち、校舎を出た。しばらく歩いていると、前の方で達也と深雪と他の生徒達が何やら揉めており、エリカが男子生徒の魔法を警棒形態の特化型CADで防いでいた。結構やるな...俺はそんな事を思いつつ、この場を後にしようとしたが他の男子生徒と女子生徒が達也達に向かって魔法を発動させようとしていた。光井だったか...攻撃性の閃光魔法も発動しようとしていたので、これはマズイと思い俺はすかさず、術式解体(グラム・デモリッション)を発動させ数人の発動しようとしていた魔法を吹き飛ばし、無効化した。魔法を発動させようとしていた生徒はいきなり自分の魔法が消えたのにビックリしていた。
「おい。お前ら、ここで何をやっているんだ?」
「八幡、これはだな...」
俺の問いに達也が答えようとすると
「八幡くんの言う通りです。貴方達は魔法を自衛目的以外で使い、ここで何をしているのですか?」
「風紀委員の渡辺摩利だ。事情を聞きます。ついて来なさい」
七草先輩と渡辺先輩が入ってきて、周りの人達にそう問いかける。達也達に何か言っていた連中は何も言えず黙っていた。そして、この沈黙を破ったのが達也だった。
「すいません。悪ふざけが過ぎました」
「悪ふざけだと?その前に君の名前は?」
「自分は1-Eの司波達也です」
「それで司波。悪ふざけとは?」
「はい。森崎一門のクィック・ドロウは有名なので、後学のために少し見せてもらうだけのつもりだったのですが...あまりにも真に迫っていたもので、思わず手が出てしまったんですよ」
「では、彼女が発動しようとした攻撃性の魔法はどうしてだ?」
「いえ、あれはただの閃光魔法ですよ。それに威力も抑えられていましたし。それに八幡が止めてくれましたので」
ほう...達也のやつ丸く収めようとしてるな。
「ほう...九島、それは本当か?」
「はい。俺の術式解体(グラム・デモリッション)を使って止めました」
俺がそう言うと、達也と深雪、七草先輩以外は驚いていた。それもそうだろう。この魔法を使える人は限られているからな。
「なるほど...」
「今回は八幡くんのおかげでなんとかなりましたが以後、このような事がないように皆さん、気をつけてください。それと、八幡くん。今回の魔法の使用は適切だと認めますが、これ以降は魔法を使うときは気をつけてくださいね」
「はい。わかりました」
「生徒会長がそう仰っているので今回は不問とします。だが、次はないからそのつもりで」
そう言って、渡辺先輩と七草先輩は校舎の方へと戻っていった。
そして先輩方が去った後、森崎という男子が俺と達也に感謝の意を述べお仲間を連れて(北山、光井を除く)去っていった。その後、俺は達也達と帰宅することになった。
ーto be continuedー
ここまで読んでくれた方々ありがとうございます。
原作は少し改変させていただきました。
ヒロインアンケートを考慮した結果
ヒロインは七草先輩とリーナにしたいと思います。
それでは、次回もよろしくお願いします。