サイクロプス「あんた、見ない顔だが王家の娘だろ?」
アルテナは我にかえる。
アルテナ「え、どうして?」
アルテナは何も言っていないのに!と、純粋に驚いた。が。
サイクロプス「えぇ!マジかよ!」
さらに驚いていたのは、彼だった。
アルテナ「え...?」
アルテナは次々と巻き起こる謎に目を真ん丸くして、頭にはてなマークを立てた。
サイクロプス「いや、あんたそんな豪勢な装飾を体にジャラジャラ着けてたら誰でも思うと思うんだがな~。」
アルテナ「え、あぁこのドレス?普通かと思ってた。でも私が王家の娘ってすぐ分かったの、凄いわ!」
サイクロプス「でも何で、王家のお嬢ちゃんなんかがこんなオンボロ鍛冶屋に来たんだ?」
アルテナ「私、王都から飛び出してきたの。ここに来たかった訳じゃないけど、洞窟が明るくて奥から何か物音がしたから...。」
アルテナは敢えて事情は言わなかった。
サイクロプス「あんた、名前は?」
アルテナ「アルテナ=ルーン...。」
サイクロプス「あんた、能力がまだ開花してないんだろ。」
アルテナはまた驚いた。
アルテナ「な、なぜ分かったの!」
アルテナは恥ずかしかったが、次々に当てていくサイクロプスに対する驚きが勝ってしまった。
サイクロプス「いや、あんた外に出て助けを求めてくる奴なんかいないぜ?大体外の世界の恐ろしさを知った上で出てるやつのがほとんどだしな。」
アルテナはそれを聞いてさらに赤面した。よっぽど恥ずかしいのだろう。無理もないが。立て続けにあんな事やそんな事が起これば。
サイクロプス「お嬢ちゃん、恥ずかしいのか?安心しろ、あんたはきっといつか開花するさ。」
アルテナはガタンと席を立ち、
アルテナ「失礼したわ。」
と言い、退室した。恐らく一連を暴かれた恥もあるだろうが、毎回聞くその言葉にまたうんざりしたのだろう。
サイクロプス「あ、お嬢ちゃん!...何か癪に触ったかなぁ?」
サイクロプスは残念そうにしつつも、また作業に戻った。
アルテナ「なによ。皆おんなじこと言ってっ。慰めてるつもりなのかしら。」
アルテナは泣きながらまたヤケクソに走った。宛てもなく。
丁度良い木陰を見つけ、そこで休むことにした。
アルテナ「暗いよぉ。怖いよぉ。ママァ。アポロン~。」
アルテナが恋し泣きしているときふと、小さな光の粒子の様なものがアルテナの前に現れた。
アルテナ「何これ、綺麗っ!」
その光はアルテナの心を洗い流すようにふわふわと浮遊している。
アルテナ「ずっと見てられ、そうぅ。」
アルテナはそのまま寝入ってしまった。一日に色んなことがあり疲れていただろう。アルテナはこの光を見て、どこか安心したのだろう......。
アルテナ「わぁぁぁあ~!!!」
バサッと掛かった布団をあげて悲鳴をあげながら跳ね起きる。
布団?いつもの家とは違うが、どこか見覚えのある風景に周囲を見回す。
サイクロプス「おわぁっ!ビックリさせんなお嬢ちゃん!」
アルテナ「あ!やっぱり!どうして私はここにいるの?」
サイクロプス「ん?あんたが飛び出してちょっと経ってから暗いから心配になって外に出てみたら、変な光が俺の家の前にあってな、それが急に動き出すもんだから追いかけたらあんたがいたんだ。」
サイクロプス「全く、変なところで寝やがって。もし外の魔物とかに襲われてたらどうなってたか。」
アルテナ「...」
サイクロプス「どうした?お嬢ちゃん。」
アルテナ「それ、私も見たかもしれない。」
サイクロプス「おぉっ!それで、どうなったんだ?」
アルテナ「ずっと見てると意識が遠のいて、覚えてない。」
サイクロプス「それで、寝てたって訳か。」
アルテナ「私、帰りたくない。」
サイクロプス「急にどうしたんだ?皆あんたを探したらだろうに。」
アルテナ「少しだけここに居させてぇ。」
可愛いお嬢ちゃんのおねだりには逆らえないようだ。
サイクロプス「ふぅ~。しゃーねーな。」
ため息を吐きながらも半分ほっとした。
アルテナが外を歩き回るよりは良いからだろう。
アルテナ「じゃあ、外に遊びに行ってもいい?」
サイクロプス「おいおい、魔物だらけだぞ、懲りたんじゃなかったのか?」
アルテナ「遠くは行かないから~。」
サイクロプスはやれやれと言いながら彼女の要望を了承し、見送る。
サイクロプス「さてさて、作業の続きかな。」
どーも、太郎吉です。記念すべき(?)5話目!いや~、眠い!毎回恒例誤字、表現の間違いあったらなんなりと!
それはさておき、どーでしょう。アルテナの能力開花の前触れに、サイクロプスオジサンとアルテナの親密度は!こういう展開個人的に好きなンス!(主観は止めっ、ビシッ)さて、次回も過去編の続きです!お楽しみに~。(自惚れてません。それっぽい後書きを書きたいだけなので勘違いしないでね!)