彼らの青春には確かに夕日があった   作:桶狭間

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桶「仮面ライダービルド面白かったです!」

和人&蘭「……」

桶「ごめんなさい。初っ端から全然違う作品の評価なんか言い出して。それでも!僕の気持ちを知って欲しかったんです!」

和人&蘭「……」

桶「2人の目線が痛い。仮面ライダーを見てる大人だって多いんだから、そんな残念な人を見る目しないで下さい……」

以上、仮面ライダーのオープニングをガルパでカバーしてほしい桶狭間でした。



7話「林間学校 終」

「なんでずっと黙ったんだ?」

 

 俺はこれをずっと聞きたかった。この林間学校は色々ありすぎて聞くタイミングを失っていたし、忘れかけていたけど。

 

 俺としてはあんまり重くない話を期待している。いや、美竹のあの時の表情はどう考えても重そうだった。大した理由があるのなら、俺はこいつを放っておけるだろうか。

 

「いや、大した理由じゃないんだけど……」

 

「それならそれでもいい。俺はモヤモヤを無くしたいだけだから」

 

「そっか。なら、教える」

 

「ありがとな」

 

 美竹は俺のように一呼吸置いたりすることはなく。

 

「あたしは、Afterglowのみんなに嘘をつくのが嫌だったの。今までにも小さい事なら隠し事はあったりしたけど、この間のは……」

 

 俺は何も言わなかった。美竹の話はまだ終わってないから。

 

「あんたとあたしの関係が知られたら、みんなから絶対何か言われる。バンドの将来にだって関わるかもしれない。最悪の場合、あたしが抜けることも……」

 

「そっか」

 

 俺は短く、それだけしか言わない。

 

「深山が嘘をついたのは間違ってなかったと思う。でも、みんなを騙してるみたいで……だから、苦しかった……」

 

 声が少し震えていたが、俺はどうするとこもできない。

 

 なぜなら、俺のせいで、俺のついた嘘で彼女を苦しめているのだから。彼女を苦しみから救うには、嘘を取り消し本当のことを美竹のバンドメンバーに伝えることだけだ。だが、美竹も許婚だということは知られたくないだろう。

 

 でも、それでも俺の嘘で彼女を苦しめてしまったのだ。なら、

 

「ごめん。俺のせいで美竹を傷つけてたとは思わなかったんだ。俺の身勝手な行動で傷つけてごめん」

 

「ううん。あたしこそごめん。あたしだって、みんなにはあんたの関係を知られたくないから、今度から学校で関係を聞かれたら従兄弟って設定にしよ」

 

 なんでお前が謝るんだ。とは言えなかった。美竹だって責任か何かを感じていたのだろう。ならば、ここは()()()()()()で返すしか無いだろ。

 

「ああ、俺はお前と結婚する気は無いからな。いつか、親父を説得してみせるよ。そしたら、婚約関係は無くなって、嘘も無くなるだろ?」

 

「うん、あたしもあんたと結婚なんて絶対嫌だから。だから、絶対父さんを説得する」

 

 ようやく、美竹がいつもの俺に向ける表情に戻った。いつも通り真っ直ぐ俺にものを言ってくる美竹蘭に。

 

「そんなに俺のこと嫌いならさっさと俺の部屋から出て行け」

 

「言われなくてもそうしようと思ってたし」

 

「早くしないと、そろそろ度胸試しが終わるぞ」

 

「わかってる!」

 

 美竹は靴を履いて部屋のドアを開けた。

 

 一旦立ち止まって美竹はこちらを振り返った。

 

「おやすみ、深山」

 

「!ああ、おやすみ美竹」

 

 彼女はようやく部屋から退散した。その時、俺はなぜか笑みが溢れていた。

 

 

 

 

 

 翌日。

 

 今日が林間学校最終日だ。色々あってめちゃくちゃ疲れたけど、時間が過ぎるのは速かった。それだけ俺も楽しんでいたのだろう。

 

 今日はイベントらしいイベントは昼食のBBQだけで、あとは部屋の掃除と退館式程度だ。どうせ、校長先生の話とか長いんだろうな。

 

 掃除が終わり、生徒が外に出てきてBBQが始まった。なんで最終日にやるんだろう。コンロとかの片付け面倒くさいだろ。

 

「おいカズ、早く食わねーとなくなるぞ」

 

「これだけの量があるのに、そんなにすぐになくなるわけないだろレイジ。むしろお前は取りすぎじゃないか?」

 

 流石は運動部といったところか、彼の左手の紙皿の上には肉が積まれている。でも、食べ方は汚くないんだよな。こういうところは女子からしてもポイント高いと思うんだけど。

 

 レイジは肉を頬張りながら俺に尋ねた。

 

「なあ、カズ」

 

「どうした?」

 

「お前って本当は美竹のこと好きなんじゃないのか?」

 

「は?なんでそうなるんだよ、この頓珍漢」

 

 俺の親友は脳みそが溶けてしまったようだ。

 

「そうかー。でも、この林間学校で大分距離近くなったんじゃねーの?」

 

「あれで距離が近いとか、冗談が過ぎるぞ」

 

 1億%の確率で喧嘩してるからな。罵り合うのが距離が近いと?「喧嘩するほど仲が良い」なんて言葉は嘘でしかないんだ。

 

「男子では……つーか、美竹の幼馴染以外では間違いなく距離が近いほうだろ」

 

「美竹の奴、どんだけ友達少ないんだよ……。というか、あいつってファンとか多いんじゃなかったのか?」

 

 そういう輩がいるのなら、「ライブ見ましたー」くらいは声かけられるんじゃないのだろうか。

 

「いやー、隠れファンというか、美竹本人には気付かれてないようなファンばっかりだからな。そもそも普段の美竹は話しかけづらいのは一目瞭然だろ」

 

 話しかけづらいのか?俺の場合は話したくない、だからあんまりそう思ったことがないんだよな。

 

「とにかく、お前は美竹のことが好きじゃないんだな?」

 

「ああ。しつこいぞレイジ。そういうお前が好きなんじゃないのか?」

 

 半分冗談。半分本気の割合で聞いてみる。

 

「いーや。俺、好きな人別にいるし」

 

「へー」

 

「……反応薄いな」

 

「人の恋沙汰とか興味ないからな」

 

 レイジが本気なら応援はするだろうけど。

 

「そうか。……話戻すが、俺はお前に大変もーし訳ないことをしたかもしれない」

 

「待て。話が全然戻ってない。どういう意味だ」

 

 レイジはバツが悪そうに目をそらした。

 

「帰りのバスの座席、お前を美竹の隣に替えておいた」

 

 俺はその一言に何も感じなかった。どうせ寝るからいいや……。

 

 

 

 

 

「忘れ物はないかーー‼︎」

 

 先生が生徒達に呼び掛ける。近くに立っている人達はうるさそうにしている。

 

 色々あったけど、やっぱり疲れたなこの林間学校。地獄の枕投げもそれなりに楽しかったからいいか。

 

 俺は荷物をまとめてあるバッグをバスのトランクに入れ乗車した。行きで俺の隣に座っていた士郎は、どうやらレイジの隣の座席に座っているらしい。行きではレイジがカラオケメドレーをしたが、今回は士郎とデュエットだと言っていた。

 

「レイジも士郎も元気だな……」

 

 俺は独り言をこぼしながら美竹の隣の座席につこうとした。が、

 

「隣いいか?」

 

 なんとなく聞いてしまった。ここに座れないと俺は起立したままになるのだが。

 

「ここ以外に座るとこあるの?」

 

「…………ないです」

 

「なら、さっさと座れば。邪魔になるし」

 

「あ、ああ。サンキュ」

 

 確かに、レイジの言ったように1ヨクトメートルは距離が縮まったかもしれない。やはり棘はあるものの、今の彼女の言い回しは親切心故のものなのだろう。以前の美竹蘭は俺に親切などに振る舞わないはずだ。

 

 バスが出発して、担任の先生の話が手短にすむと、美竹はすでに寝ていた。この林間学校は疲れたからな。俺も色々疲れたよ。

 

「それにしても、ぐっすり寝てるな。……こうやって女子の寝顔を見てるのって、なんか世間体的に不味いんだろうな」

 

 そう呟いて俺は顔の向きを前に戻した。

 

 士郎とレイジが早速歌を歌っていて、クラスは大盛り上がりの中で寝れる美竹をすごいと思ったが、俺も疲れのせいで眠れそうになってきた。

 

 こうして、俺が瞼を閉じたように、林間学校も幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、林間学校も終わったことだし帰るかー」

 

 バスが羽丘学園に帰着し、俺は伸びをしながらバスを降りた。バッグをトランクから出してくれた運転手さんから受け取り、肩にかける。

 

「おーい、和人。ちょっとこっちに来てくれないか?」

 

 士郎が俺を呼んだ。そこにはレイジもいて、2人はカメラを手にしていた。

 

「なんだよ士郎。レイジはこの後部活なんだろ?こんなところで油売ってていいのか?」

 

「そんなすぐに部活は始まらねーよ」

 

 レイジの部活はどうやら、少し時間が空いてから始まるらしい。運動部は一切疲れを見せてないので、体力どうなってるんだ?と疑問に思った。

 

「それより、これ。見てくれよ」

 

 士郎がカメラを俺に差し出した。そこにはフォルダで1番新しい写真が表示されていた。その画像は、帰りのバスで俺と美竹が寝ている写真だった。

 

「これ、盗撮だぞ。訴えるぞ」

 

「あれ?意外な反応だな。も少し照れると思ったんだが」

 

 レイジが残念そうにする。

 

「だからこんなイタズラやめようって言ったじゃないか」

 

 士郎はどうやら盗撮の様な犯罪紛いな真似はしたくなかったらしい。

 

「第一、照れる要素がどこにあるんだ?ラブコメみたいに肩に頭を乗せられてるわけでもないのに」

 

「「え?」」

 

 2人が声を揃えて驚いた様な声を上げるので、俺もつられて声を出しかけた。

 

「和人。お前、この写真をよく見てみればわかるぞ。照れる部分はちゃんとある」

 

 士郎がそう言うので俺はもう一度写真をじっくり見てみた。そしたら、あることに気づいた。

 

 

 

 俺の左手と美竹蘭の右手が重なっていることに。

 

「お前ら死ね!その画像を消せ!その後死ね!」

 

 俺は確かに照れてしまった。果たしてこれは、レイジが重ねたのか。それとも俺の手が自然に動いていたのかはわからない。

 

 だが、取り敢えずあの写真は消させる。そうしないと俺の林間学校は終わらない気がした。




和人「やっと終わったな林間学校」

蘭「うん。四日間の日程なのに数ヶ月も行ってた気がする」

桶「それは更新の遅い僕への文句ですか?」

和人&蘭「「当然」」

桶「そんな、即答しなくても……」

アナウンス『はい、次回予告お願いしまーす』

和人「なんか、パクリどころか音声さんの地声なアナウンスなんですけど!」

蘭「なんで作者はこんなに頭悪そうなんだろ…」

桶「この罵倒にももう慣れた!それでは次回予告お願いします」

蘭『えー。あー。マイクテストマイクテスト。うん、いつも通りだね』

和人『お前、「いつも通り」って言いたいだけだろ。それより次はどんな話なんだろうな?』

蘭『やっぱり日常的な話になってぐだぐだするだけな気がする』

和人『ああ。特に物語に重要な回ではないだろうな』

桶「次回予告でそういう風に言うのはやめてっ!」

アナウンス『はーい。OKでーす。次回も更新未定でーす』
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