生徒会室に黒髪ロングヘアーの女性、紅葉知弦さんが入ってきた。
「ラブちゃん、キー君をからかっちゃ駄目よ。まぁ、アカちゃんにキー君が余計なことを言ってたのかも知れないけど」
ラブちゃんというのは僕のニックネームだ。
由来は愛→LOVE→ラブと僕の見た目が女の子みたいだからちゃんをつけてラブちゃんと呼ばれている。
因みにアカちゃんってのくりむちゃんのニックネームでくりむ→クリムゾン→真紅→赤→アカちゃんらしい。
くりむちゃん自身は赤ちゃんみたいで嫌、って言ってたけどもう諦めたらしい。
そしてキー君というのは杉崎さんの仇名で杉崎さんは名前を鍵と書いてケン。
だから鍵→Key→キーでキー君らしい。
「なぁ、俺の渾名が漢字が違う気がするんだが」
「…気のせいですよ」
まぁ、恨みがあると言えば無いこともない。
「あれか?。俺が初めて会ったときに女の子に間違えたの」
「分かってるなら反省してください」
杉崎さんが土下座しながら謝ってきた。
因みに紅葉さんは自分が持ってきたおやつを食べながら宿題を始めていた。
あ、くりむちゃんが狙ってる。
「会長、太りますよ」
いつのまにか自分の席に戻っていた杉崎さんが声を発していた。
「大丈夫。栄養を身長と胸に回すんだもん!」
「でも、腹回りに回った時のリスクは、多大なものがありますよ」
「ぬぐぐ」
杉崎さん、女子相手にその一言はどうかと思います。
「えーい」
結局食べちゃうんだね、くりむちゃん。
「次の問題の回答はメタボリックシンドロームっと」
本当にそんな問題が出てたかは気になるが無視した方が正解かもね。
「大丈夫ですよ、会長。もしもらい手が無くなったら」
「え、太った私でも好きって」
「仕事に生きてください」
そんな発言するから嫌われるんですよ、杉崎さん。
「愛、私が太っても可愛いって思ってくれる」
急にくりむちゃんが話かけてきたのでちょっとびっくりした。
くりむちゃんが太ったらか?。
「僕は別に気にしないよ。最近はぽっちゃり系女子って言葉があるくらいだし。気にしなくて大丈夫だよ」
「愛~」
紅葉さんが勉強の手を止めて。
「ラブちゃんの勝ちね」
「だから何で愛の方の好感度が上がるんだよ」
杉崎さんがまたショックを受けていた。
「にしてもあの二人遅いですね」
あ、もう立ち直った。
「別にいいんじゃないかしら?。特に集まって議題することも無いし」
確かにそうだ。
今日僕が生徒会室に来たのだって紅葉さんと同じで静かに宿題ができるからだし。
「それじゃ駄目なんですよ。ギャルゲーだって女の子と出会う場所で好感度が変わるでしょ」
ギャルゲーならそうだけど、現実ではどうかと思いますよ。
「つまり、生徒会室に来ないと俺との愛は育めないんですよ」
「「だから来ないんじゃない」かしら」
あ、紅葉さんと声が重なった。
「でも知弦さんは俺との愛を育みに来てくれた訳ですね」
「……。……あ、うん、そうね」
うん、これは否定ではなくて上の空ってレベルだね。
「でも、こういう女性こそ惚れたら激しいに違いない」
まだ言ってるよ、
「それは正解ね。小学校の時、初恋の子に一日三百通「好きです」だけを羅列した手紙渡して、精神崩壊まで追い込んだけど」
あ、杉崎さんとくりむちゃんがドン引きしてる。
「でも杉崎さんなら似たり寄ったりな事してそうですね」
「俺はそんな事しねーよ」
「むしろ、好きな子の名前だけ書いてそうな感じですけど」
「俺は銀●の山●か!?」
「似てると思いますよ。ジ●ーなところとかツッコミキャラなとことか」
「そんなキャラか?。愛の中では俺はそんなキャラか?」
「まあ、そうですね」
「むしろ、●八君ポジョンじゃないかしら」
「どっちにしても目立たないですか。時代劇ならもっと俺に似合いそうな役があるでしょう」
杉崎さんに似合いそうな時代劇キャラね?
「虚無僧とか?」
「そうそう。『ぜんま●ざむら●、今日も善を施したり』って違うわ」
そんな事を話してると。
「おっくれましたぁー」
「す、すいません」
対照的な態度の二人が入ってきた。