ヤクザとマフィアと探偵のニセコイ物語   作:七草空斗

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セ・パ両リーグも開幕しまして今年も野球の時期が始まりました。
どうも、投稿者です。
10割打者小林や岡本くんが2戦連続3ランを叩き込んだり、西武打線が開幕戦から11得点と大暴れするなどで今シーズンも楽しみなシーズンになりそうです。
野球の話はさておき本編になります。
それではどうぞ


第5話 コウカン

今日は家庭科の調理実習でケーキを作る事に。普通調理実習って最初は簡単なスープとかじゃないかとか思ったけど、スープなんかよりケーキの方が普通に嬉しいし。これはこれで

 

作るのはショートケーキ。1人で食べるには少し大きいかもしれないが4号を1ホール分作る。一応親父と二人暮らししていた事もあり自炊は得意な方。と言ってもレシピ道理に混ぜて切って作るだけなので味は人並み。

小麦粉などを測っていると周りの女子がザワザワし始める

 

「なんかザワザワしてんな。集、何か知ってるか?」

 

こういう事にはかなり目ざとい集に材料を混ぜながら聞く

 

「ん?さっき楽にも聞かれたんだけど、今クラスの中で今日のケーキを好きな奴に渡すっていう流れでよ。男子全員ソワソワ女子に関しても誰に渡すー?とかで盛り上がってるわけ!」

 

いいよなー、俺もほしいなーとか言いながら集が俺の肩をトントン叩いてくる。なるほどそんな流れが出来てるとは知らんかった、楽に関しては何故か胃薬を用意しようとしてるし。どんだけ食べる気なんだよ・・・

 

「あ!小野寺さん!」

 

「ねえねえ、小野寺さん!良かったら俺のケーキと交換しない?」

 

「いやいや!オレのと!」

 

話をしてた俺らの横を走り過ぎてクラスの大半の男子が小野寺さんとケーキの交換を懇談している。小野寺さんモテモテだなー、というか調理実習中に走んなよホコリ舞うし危ないし。周りがザワザワしている理由は分かったけど貰う相手もあげる相手も居ないので黙々とショートケーキを作り続けている。楽は桐崎さんのケーキを一緒に作ってあげている。仲いいじゃんとか思ったけど声に出したらぶん殴られそうなので心の中に留めておく

 

自分のケーキはチャッチャかチャッチャか作り終わったので2人の作業を椅子に座って傍観している

 

「出来た〜〜!!桐崎特製ショートケ〜〜キ〜〜!!」

 

オーブンから取り出したケーキは丸焦げになっていて最早ショートケーキとは言えない物になっていた。見るからに地雷臭がするケーキを楽は彼氏と言うことで試食する事に。クラス中が楽に対してご愁傷さま的な雰囲気を向けていたが1口味見をした楽の顔は曇るどころか驚きの顔に

 

「・・・うめえ」

 

「え?それ美味いの?」

 

流石にお世辞だろうと思ったがあの見た目でどんな味なのか気になったので2人に許可を取って1口頂く

 

「あ、本当だ俺のよりうめえわ」

 

見た目こそ酷いものであったけども味に関してはショートケーキそのもので尚且つレシピ通りに作った俺のケーキよりも断然美味かった

俺の反応に驚いたのかクラス中で桐崎さんのケーキを試食し、みんながみんな美味い美味いとベタ褒め。桐崎さんが楽に振り絞ってお礼をするも見事に楽がそのお礼を一切し殴られてる。ああいう所が無ければ仲良しカップルなんだけどな

 

自分のケーキは流石に1人では食べきれない量なので食べずに家に持って帰って竜さん達にご馳走することに。さっさと片付けを終わらせてエプロンを脱ぎ教室の外に向かうとぶっ倒れてる楽とアタフタと混乱している小野寺さんが

 

「どうしたの?そんなに慌てて」

 

見た感じは楽が倒れて混乱してる感じ。それならば先生を呼べばいいだけ。他の理由があるかと思い話を聞いてみる

 

「い、一条くんが倒れちゃって!」

 

「いや、それは見たらわかるけど。どうしてこうなったの?」

 

小野寺さんは少し恥ずかしそうに言おうか迷った後に

 

「実は私のケーキを食べて・・・」

 

「は?ケーキ?」

 

・・・え?いやイマイチ状況が理解できない。楽は小野寺さんのケーキを食べて倒れたのか?もし小野寺さんのケーキを食べたとして倒れるほどか?

少しの思考の後にある事を思い出した。

 

「ああ、多分楽の奴腹壊してたんだわ」

 

楽が実習中に胃薬だなんだと言ってたのを思い出す。あれは沢山食べ過ぎて腹を壊すから胃薬を必要としてたのだと思っていたけど実は元々腹を壊してたらしい。だから小野寺さんケーキを食べた時は限界だったんだろう。そういう風に解釈をしておく

 

「え?」

 

「あいつ最初の方に胃薬がなんだって言ってたからさ」

 

「え?そうだったの?そしたら一条くんに悪い事しちゃったな」

 

何か安堵したような申し訳ないような顔をして後ろにいる楽を見つめる小野寺さん。俺は楽を背負い上げ小野寺さんの方に向き変える

 

「そう言えば楽にあげたケーキってまだ残ってる?」

 

「え?一条くんは1口しか食べなかったからまだまだ残ってるけど・・・」

 

「それじゃあそのケーキ貰ってもいい?勿体ないし代わりに俺のケーキあげるからさ」

袋の中に入れていたケーキを小野寺さんに渡す

 

「で、でも悪いよ折角一生懸命作ったケーキなのに私なんかに」

 

小野寺さんは困り眉になり断ろうとする

 

「和菓子屋の娘さんに折角だから味見して欲しいんだよね。まぁ、楽みたいに上手くはないけどね」

 

苦笑いを浮かべてハハハッと笑う

 

「あと小野寺さんのケーキ食べてみたいし。ああ、でも楽の為に作ったケーキだもんね。俺なんかが食べちゃ駄目か」

 

楽の為にと言うワードに反応して小野寺さんの顔がカーッと赤くなる。やはりと言うか何というかやっぱり可愛い

 

「そそ、そんな事ないよ!一条くんには食べて貰えたし捨てるのは勿体ないから」

 

「よし、それじゃ交換ってことで」

 

背負っていた楽が落ちてきたので持ち直してお互いのケーキを交換する

 

「んじゃ俺は楽を保健室に運んで行くから。またな」

 

「うん、またね冴島くん」

 

小野寺さんの横を通り過ぎ保健室に楽を寝かしてから教室に戻り小野寺さんに貰ったケーキを開け1口放り込む

 

「ゔっ・・・」

 

横に居た集が俺の異変に気付き声をかけてくる

 

「お?どうしたテツ?楽みたいに腹でも壊したか?」

 

「だ、大丈夫。意地でも腹は壊さないから」

 

いつもは余り表情豊かな訳でもない俺だけども今回ばかりは顔面を蒼白にし、かなり歪な顔をする。そんな顔を見てか集も驚きで声が出ない様子

 

「・・・お、おうそうか。・・・なんかあったら俺に言えよ」

 

去り際に肩をポンポンと叩いて自分の席に戻る集。集が座るのを見送った後にただひたすらに小野寺さんの作ったケーキを食べ進めていく。今になって楽が腹を壊した理由が分かり若干の後悔を残しつつも授業前までには食べ終わらせる。桐崎さんや周りのクラスメイトが言うには何かに取り憑かれたようにただひたすらにケーキを食べてて怖かったとの事。放課後に会った小野寺さんには美味しかったと伝えておいたが後で宮本さんにあの時俺は目が据わってなく怖かったと言われてしまった始末




タグに不定期更新とか書いといて1週間スパンで投稿してますが、多分来週からは不定期になると思います。
もし1週間スパンで投稿していたら頑張ったんだなと思ってください。
それでは、また次回
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